あべまつ行脚

ひたすら美しいものに導かれ、心写りを仕舞う玉手箱

「天才青山二郎の眼力」

2006-09-01 23:19:49 | 
物を観る力、眼力。

審美眼。

鑑賞力。

目利き。

そういうキーワードで、白洲正子、柳 宗悦、小林秀雄、そして、青山二郎。
この人達を、相当私は熱く思っている。
特に、白洲正子さんを。

この人達は、生活を愛している。
自分たちの営みの中に美を取り込んでしまっている。

「天才 青山二郎の眼力」の本を手にして、掲載されている物一つ一つに
深い愛情を感じて接してきた、青山氏の深い感覚に打ちのめされるのではなく、
今は、とっても癒される気がしているのはなぜだろうか??

物が物ではなくて、愛されていることの羨ましさ。
自己主張のない、素朴な自然な骨董達の有り様に、ついうっとりしてしまう。

お茶は、自然だ。
と言った人がいたっけ。

そこまでに行くには、どれだけ修行をすればよいのか。
途方に暮れる。

私には、鍛錬が身に付かない。
いや、情熱がない。

日々安穏と暮らしていかれるのであれば、十分なのだ。

日々楽しくさえいられたら、それで十分なのだ。

しかし、青山二郎氏の生きてきた時間の濃密なこと。
しばし私もご一緒させて頂くことにしよう。

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2 コメント

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Unknown (遊行七恵)
2006-09-01 23:39:43
こんばんは

丁度今日からMIHOさんで『青山二郎の目』展が始まったところです。

二年位前には小林秀雄展もありました。



MIHOさんは遠いのでなかなか行く根性がありません。



30年くらい前の骨董という雑誌で、青山、小林、白洲、八世三津五郎、土門拳らの骨董談話みたいな特集がありまして、皆さんの持っておられる骨董の写真が出てました。

わたしは図書館で読んで「えーなー」でしたが、個人的には三津五郎のセンスが好きでした。

きれい寂び見たいな感じで。



白洲さんが青山の衰退を静かに眺める文を綴っているのを読んだとき、天から螺旋状に地底へ落ちて行くような気がしました。
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Unknown (あべまつ)
2006-09-03 22:51:02
遊行さま

遊行さまの幅の広い感性にいつもクラクラ目眩をおこしています。

あの時代の豪傑な人々の審美眼対決は相当凄惨な戦いがあったに違いありません。



吹き飛ばされたら、それでお陀仏。

玉砕がそこにもあったのかと思ったほどです。

今じゃあり得ないお話。

ほんの少し、うらやましかったり。

でも、登場する自然の無垢な様子のお茶碗などは、垂涎物。愉しむ、ってことを教わります。

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