あべまつ行脚

ひたすら美しいものに導かれ、心写りを仕舞う玉手箱

あるべきようわ 三嶋りつ惠展 ・SHISEIDO GALARY

2011-05-25 11:23:18 | アート鑑賞記録
それで、ぜひ記録したいと思ったのが、
資生堂ギャラリーで開催されている

あるべきようわ 三嶋りつ惠さんの個展。

地下に続く階段から白く禊されながら
三嶋さんの世界に引き込まれる。

段々に降りていけば、

雨樋からつたる雫のようなガラスの大粒の柱が天井からまっすぐに降りている。

CORONA 数珠

その横にはブランコになったロープに渦巻きの大壷。
考えようによっては
手水。
VOTICE 渦

結界があるのか。

階段は90度に曲がり続く。

その突き当たりには
鏡張りのお厨子。ガラスでできた百万塔。

PAGODA パゴダ

ここで見る人は本殿に入る事を知らされる。

そしてぱっと視界は解放され、
大きな広場の真ん中に
沢山のガラスの集合体。

四角い舞台は下から光が射している。
ガラスの固まりはすべてが透明で
そこに光を集めてそこから新しい色を放つ。

うねりくねりあつまりかたまり

祭器となったガラスのオブジェは縄文のDNAさえ感じる。

20作品の壮観な眺めは祈る神はどこいるのか
つい探し忘れてしまい、
集まる光の渦巻きに巻き込まれてしまう。
花をいれたい、
そんな衝動にも駆られる。


民衆は有り難く小さなお裾分けを頂ける。
そんな小品も並ぶ。
その作品たちもお尻から光を放って
嬉々としていた。

白と透明の力強い世界。

儚さはなく、あくまでも太く凛として
そこにある、存在感。

そこの会場が広場となって
一つの世界観で満ちていた。

タイトルの「あるべきようわ」
どこで聞いたのかと思い出した。
明恵上人のお言葉だった。

「阿留辺幾夜宇和(あるべきやうは)」
「此の世に有るべきように有ろうとする」

ということ。
そのタイトルを選んだ三嶋りつ惠さん。
また頼もしい作家さんとの出会いが私を嬉しくさせてくれた。
会期は6月19日まで。銀ブラの予定にぜひ取り入れてほしい
展覧です。

尚、展覧会場内の香りもぜひ鼻をきかせてみて下さい。 

注 画像は過去の展覧から参考にコピーしました。

資生堂ギャラリーのサイトはこちら

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2 コメント

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ヤバい! (田川 恵)
2011-07-02 05:08:53
すごいよかったよー、
引き込まれるかのようにオブジェさわったらおこられました 笑
すごいきれいかった。

1Fのスィーツコーナーの怒濤の値段にも度肝ぬかれましたがw行ってよかったです。
ありがとね ;)
返信する
恵 さま (あべまつ)
2011-07-03 13:27:37
無理してでも行ってみられてよかったわね!
普通触ると怒られるけど、
そうしたくなった気持ち、わかるわ~ (こら!)

資生堂はお見合いするって場所だったのよ。
昭和の頃の話かもしれないけれど。
返信する

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