阿部ブログ

日々思うこと

絶滅危惧種である薬草アルニカを保護するドイツとアルニカ・オイル

2015年06月14日 | 雑感
ドイツ連邦環境省は、薬草の一種であるアルニカの保護とその生態系が持つ機能の促進を目的に持つプロジェクトの開始を公表している。このプロジェクトは、生物多様性に関する連邦プログラムとしてオーバーフランケン地方で実施される。連邦プログラムなので、生物多様性とか生態系維持に関わる様々な投資によってもたらされる効果・利益について実証される。投資は、14万ユーロでプログラムの実施主体は、ホフ市とホフ郡の景観保護連盟。アルニカの保護など専門的な支援は、連邦自然保護庁が行う。

アルニカは、高度2000メートルの草地に自生している薬草で、古くから打ち身や捻挫薬として用いられてきた。近代アルピニズム黎明期の登山家は、足の腫れや痛みを緩和する為、アルニカの花を摘んで湿布などにして足を癒している。またアルニカは「山の煙草」ともいわれ、乾燥させた葉をたばこの代わりに嗜好していたという。アルニカの葉は、ギリシア語で「ラムの皮」(arnikos)とも呼ばれていた。アルニカは、「山のうさぎ菊」とか「山の植物」という別名もあり、黄色の花からは、酸っぱい系の芳香を放つ植物で、とても可憐だ。
このアルニカの花を、オリーブ油やヒマワリ油などの植物油に漬け込んで作られるオイルが「アルニカ・オイル」。

アルニカ・オイルは、筋肉疲労、腰痛、関節痛などに効果があり、有名な例としては前サッカー日本代表・長谷部選手が、アルニカ・オイルを多用していた。アルニカの芳香は精神を安定する効果もあるようで、セントジョンズワートと言ううつ病や、自律神経失調症,不安神経症などに効果がある薬草とと混ぜて処方されることも多い。

と言う事で、アルニカ・オイルを買うことにした。
  
買ったのは、ヴェレダ(VELEDA)のアルニカ・オイル。お店で聞くと、アルニカ・オイルは、オーガニックコスメの王道中の王道で、ヴェレダのハーバルオイル人気No,1。ヴェレダ社の農園では、農薬などの化学薬品や化学肥料を一切使わず、手で種を蒔き、手で収穫すると言う。完全有機栽培で、アルニカの有効成分が最高になるように育てられる。この育成法は、ルドルフ・シュタイナーの「バイオダイナミック有機栽培農法」だ。人知学の知見を活かして、宇宙や天体の力を取り入れ、母なる地球とアルニカ本来のリズムを考慮して栽培される。
ヴェレダは、シュタイナーの教えの実現を目指すが、ナチュラル志向は徹底している。ヴェレダの農園は、フェアトレード、徹底したCO2の削減、輸送には電気自動車やハイブリッド車などを多用し、ヴェレダが製造するオイルの品質基準は医薬品レベルに達している。
これからは、ヴェレダ社のような企業が多数輩出し、ヒトラーの言う1000年王国の基礎となるだろう。

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