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阿部ブログ

日々思うこと

アジア・東京債券市場創設フォーラムが早稲田大学で開催

2010年11月16日 | 日記
本日(2010年11月16日)早稲田大学の大隈講堂で『アジア・東京 債券市場創設フォーラム』が開催された。
このフォーラムは、進行役を務めた犬飼重仁氏の尽力によるもの。
犬飼氏は、三菱商事・財務部門の出身で、現在は早稲田大学教授を務める人物。
今回のフォーラムにテーマであるアジア域内のプロ向け国際債券市場の創設に向けて尽力されてきた、その功績に敬意を表したいと思います。

このフォーラムには、東京証券取引所グループ代表取締役社長:斉藤氏、金融庁総務企画局総務課長:三井氏、経済産業省経済産業政策局産業資金課長:土本氏、財務省国際局地域協力企画官:岩井氏。
犬飼氏の三菱商事ロンドン時代のカウンターパートであったバークレイズキャピタル証券の鈴木氏など多彩な人物が講演を行った。

日本国内にユーロ市場と同等、またそれ以上の債券市場を構築し、日本のみならずアジア域内を網羅する中核市場の形成を企図するもので、社債発行時の開示書類を大幅に簡素化、極端に言うと紙1枚でOKで英文や日本語以外のでの開示も可能となり、現状と比較して圧倒的な起債コストの削減を可能とする市場。

この債券市場は、11月10日に株式会社TOKYO AIM取引所からプレスリリースされており、その名称も~
『TOKYO PRO-BOND Market』と命名されている。

この市場の創設は、今年6月に発表された「新成長戦略」に盛り込まれ、ASEAN+3(日本、中国、韓国)の政府間で進められるアジア債券市場フォーラムの市場整備構想とも合致するもので、金融庁の英断により非居住者を対象とした社債保有非課税措置が同じ6月に導入されことにより海外の投資家&投資機関からの参加が期待できる。

強調したいのは、アジア通貨建ての国際債の発行を可能とする市場形成により、為替変動のない国外からの資金調達を可能とする金融インフラの構築は、アジア地域における重要な一歩であり、日本主導によるアジア版ユーロ債市場の創設となる。

アクションプランとしては、来年3月から4月にかけて「東京プロボンド市場」を創設し、これをアジア域内各国に当該取り組みの促進を実現しつつ、最終的にアジア域内の国際債市場の確立を目指すものであり、今後のアジア経済圏の益々の経済隆盛を確かなものにする極めて意義ある構想の第一歩である。

重ねて犬飼氏の貢献と尽力に敬意を表する次第。


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