なかなかできる事じゃないからね。消防関係の人で、運動能力に自信はあっただろうが、傷を負う可能性が有る。放置したら少女が殺されると考え、自分しかないと思い、ギリギリの1秒前に体当たりしたんだ。
犯人の少年が血の付いたナイフをぶら下げ、歩いてゆくのを距離をとって追った。周辺で棒のようなものも探しただろうね。体当たりとは優しい人だ。僕なら自分の安全も考え頭を蹴とばし、逆に殺人犯になりかねない。
少女は無事でよかった。なにより。
僕も、列車の運転席付近で、訳の分からん二人連れ男が片方をバシバシ叩き、血が運転席の下まで飛ぶのを制止したことが有る。その時、僕も自分しかいないと思ったんだ。
また、東京モノレールの羽田駅で、列に割り込んできたやくざに注意した。正直、身の危険を感じた。若いやくざが派手なミニスカートの女性を連れて、前の方に割り込んだ。僕が「後ろに回れ」と言うと、女が「何なのさ」と言い、やくざは無言で女を連れ後ろについた。
そのまま、車内に入り、僕はよそを見るふりをして、降りるまでやくざを視界の端で見ていた。広島で割り込みに注意して刺された男性がいたからだ。西風新都のマックスバリューでも駐車マナーが悪いチンピラに注意して口論になった。
こんなことは数年に1回は有る。福岡の男性は褒められたが、僕は褒められた経験は一度もない。ともすれば、僕までチンピラと同類に見らる。そういう視線を感じたことが有る。しかし、止められなかった。今後トラブルが無い事を願うしかない。