宇宙・生命・日本 1000年後のあなたに語りかけたい

巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

日本はカンカン上天国

2012年10月30日 11時46分36秒 | 思考空間

  カンカン上天国とは、最初のカンが感情のカン、次のカンが慣習のカン、上天国とは上位ほど天国に近づくという意味。

日本はまだまだ論理は通用しない。感情や気持ちが決定や行動を支配する。

日本は農耕民族だ。実績や慣わしを大切にし、流れに逆らうことは無い。

また社会的地位やポストなどが上に上がるほど、権限・収入が増えるだけでなく、責任が減少する。だから、方法を問わず上に上がった方が勝ちということになる。


石原新党が維新の会と協力して官僚改革することを期待する

2012年10月25日 16時36分49秒 | 橋下改革

 ミヤネ屋(大阪読売系)を見ていたら、15時から石原慎太郎が新党結成の発表をするらしいとのこと。果たして、石原慎太郎は知事を辞任し、新党を結成するとの決意表明。印象としては、日本の心臓部である東京都の知事を14年やり、改革などに努めてきたが、国が邪魔したり、無視したりで、限界を感じ再び国政に打って出るとの趣旨。

 喋っている言葉がたどたどしくて聞き取りにくいが、言っていることは橋下より具体的で辛辣で共感を呼ぶ。大阪との連携にも触れていたので、多分、選挙で協力し、選挙後に合同なり編成して第3勢力として官僚機構の改革に乗り出したいとのことだろう。

 政府の単式簿記のことを最初に言っていた。単年度使い切り方式は無駄が多い上に、責任が明確にならない。東京都は公認会計士を入れて、複式簿記を採用したようだ。一般の人にはわかりにくいが、私もささやかながら自治会の会計の改革に乗り出しており、共感できる。

 (わが自治会は役員が60人を超える。多すぎることはともかくとして、若い団地のせいか誰も私の言うことを理解しない。孤独な戦いだ。ただ、現役の企業取締役なども住んでおり、理解者が確認でき、少しづつ良い方向は見えつつある)

 私の自論だが、二人以上の組織の健全性を知る最もベーシックな判断要素が、金の運用だ。金の運用が正しく正確に実施されていることが健全性を保つ最低限度の条件。つまり、官僚は金の運用が出鱈目だから、官僚組織は根本的なところが腐っている。健全な国政など形成しえない。

 現状では日本に未来を感じられない。官僚の統治機構では全方位360度で問題だらけ。改革に大いに期待したい。慎太郎は女々しいところがあり、その点は好感できないが、やらんとしていることは私がかねて主張してきたことと方向はぴったり合う。橋下が風向きをみながらブレ気味なのを正してくれると良い。

 馬鹿な日銀のトップを全員首にしてほしい。日本トップクラスの戦略家を日銀トップに据え、積極的な金融緩和を進め、是非、1ドル120円程度に戻してほしい。インフレは最低2%。土地価格が年1%上昇出来たら満点。日本は急回復する。

 たまたま、私は維新の会、尖閣諸島買取、みんなの党には献金してきた。慎太郎が乗り出したところで、ベクトルが一致し、強い力となって発展の方向性を打ち出してくれればよい。

 15時間際になって、株価がするすると上がってきた。30日の日銀政策会合は先だし、何か良い材料が有ったに違いないと感じた。どうも、慎太郎の発表を先取りしたものだったように思う。政治に期待が感じられれば、株価は上がる。

 


中国のレアアース生産一時停止

2012年10月25日 11時15分39秒 | 社会・経済

 2010年の尖閣諸島中国漁船衝突事件で、中国は日本へのレアアース輸出を停止してきた。このため、2011年夏にはレアアースの価格が2010年比で10倍に跳ね上がった。その後、日本企業は代替品開発や、輸入先の拡大・分散を図ってきた。

 日本企業の必死の努力が有って、最大16万トンだった生産量は半減し、中国の最大手企業は遂に一時生産中止に追い込まれた。300社のレアアース企業の中には破綻するところも出てきた。

 価格は25~30%に低落、利益は90%も減少したと言う。21世紀の最大のリスクは中国だと思うが、その一つのリスクが何とか回避できそうだ。

 中国は下水から回収した油を食用に使うような滅茶苦茶な国だ。朝飯は確かに80円ぐらいで食べられるが、何を食わされているか分かったものじゃない。私は結構中国へ行ったが、食べ物の後味が悪い。化学薬品や廃棄物を食べさせられている気がする。

 欧米が中国への投資を減少させる中で、日本だけが17%増など投資を拡大してきた。中国を利すると、日本主要都市に照準を合わせた核ミサイルの数、日本に向かってくる艦船の数が増えるだけ。

 中国に立地した企業の工場やビルはそっくり中国に寄付したのと同じこと。無敵の共産党体制が支配する国だ。悪い夢を見たと諦めることだ。中国など極悪国が相手の場合、軍事力をバックにしない国際ビジネスなど、何かの拍子に吹き飛ぶ。

 長い目で見て、中国とは少しづつ距離を置くことが、21世紀最大のリスク=チャイナリスクを回避する手段だ。

 


何故、日本は奈落の底へ落下するのか、その対策は何か

2012年10月21日 22時41分44秒 | 深刻な問題

 アメリカ、中国、ヨーロッパの戦略が顕在化する中で、日本はこれらの戦略の谷間に埋没してきた。1990年代、日本が莫大な借金を抱え、経済が停滞し、中国に抜かれることは分かっていた。しかも、中国に抜かれる時期は予想するたびに、どんどん前倒しとなった。

 1000兆円を超える借金は更に加速度的に増加している。GDPの約2倍と、あのギリシャよりひどい状況だ。小松左京は日本沈没を予想したが、実は日本は沈没しているのではなく、落下しているのだ。しかも、どこまで落ちるか歯止めがかからない。ブラックホールに吸引されるように奈落の底に落ちようとしている。

 日本に戦略が無かったと言うのは簡単なことだが、具体的に日本には何が欠けていたのか?日本では十分理解されていないことだが、元々、戦略とは軍事戦略の事だ。日本はシビリアンコントロールを目指す上に、平和ボケで、元々軍事戦略が無い。一方で世界、とりわけアメリカと中国は軍事戦略で動いている。

  アメリカはベルリンの壁崩壊以降、軍事戦略を大きく変更してきた。その原因を作ったのは日本だ。東西ドイツの統一はドイツ国民を含めた悲願だったが、この崩壊に日本が一役買ったと見る。アメリカはソビエトと冷戦構造で対立していたが、ふと気が付くと、日本が経済でアメリカに挑戦し、アメリカを買い占め、アメリカを脅かしていた。

 アメリカにとって、対峙していたソビエトよりも軍事同盟を結んでいた日本の方が怖かった。私のこの見方は、1990年代には大変奇異に感じられ、唐突に受け取られたと思うが、最近、これを裏付ける事実が最近出版された著書で明らかになった。

 ソビエトは経済的に行き詰まり自由主義に舵を切り崩壊し始め、軍事的にもアメリカの優位が明確になった。アメリカは冷戦終了へ動き、民族運動と連動してベルリンの壁は崩壊し、日本に全力で立ち向かってきた。 大きな転換は経済を軍事戦略に組み込んだこと。アメリカは日本が二度と挑戦できないように経済の仕組みもルールも変更し、徹底的に叩いた。

 BIS規制もそうだし、冷戦終了で余った諜報機関を経済戦略に利用し始めた。盗聴によって日本の情報は筒抜け、丸裸にされ、為替や株価を自由に操り始めた。特に悪情報を掴んだうえでの金融操作(盗聴による情報入手、大量の空売り、格付け機関の信用下げ)は日本の資産をアメリカに取り組む大きな武器だった。

 アメリカの軍事戦略を研究し良い所どりしたのが中国だった。中国は強力な軍事力(人民解放軍)をバックに経済を躍進させ、経済の成長率を上回る軍事拡大を図り更に経済を発展させた。例えば、日本はプラザ合意で、為替を変動相場に移行させられたが、中国はいまだに固定相場で、安定した経済政策がのぞめる。

 中国にはアメリカの強力な協力もあった。つい先ごろまで、日本はアメリカ中国にとって共通する敵だったので、アメリカは中国の日本に対する行き過ぎた横暴も見逃がしてきた。

 現在の経済状況を見るにつけ、日本はアメリカに莫大な金を供給し、中国や韓国が成長できるような足長おじさんであり、恰好の踏み台になってきたと言える。

 一方で、日本は実質的に官僚が支配してきた。自民党も民主党も官僚には歯が立たない。国内では向かうところ敵なしの官僚だが、実は官僚の世界には事実が無い。官僚は既得権を維持するために、より重要な事実を封じ込めあるいは隠蔽してきた。事実の無いところでは戦略が成立しない。

 官僚の、アホバカ間抜けぶりは地球規模で、アメリカや中国の戦略、あるいは欧州の統合(ドイツがアメリカとの距離を置き、経済的に利用されるのを防ぎたかったので欧州統合の中心的役割を果たした)の動きなど、分かるはずも無かった。

 官僚は教科書、実績が無い世界は対応できない。バブル崩壊以降は、ひたすら税金をばらまいて経済を持ち上げようとしたがすべて失敗し、大借金が残った。しかも、アメリカが官僚組織に隈なくCIAを浸透させるなど、その攻勢には歯が立たず、自らの既得権維持を認めてもらう代わりにアメリカの軍門に下ることにした。

 官僚は本来日本のために働くべきであるが、部分的に、しかも重要な決定事項においてアメリカの利益のために働いていると言えるだろう。そこで、官僚造語として「失われた10年」だの、「15年」だのが流される。

 日本に戦略が生まれにくい理由として、日本の教育で現代史を学んでないことも指摘しておこう。中学校でもせいぜい明治ぐらいまで学習すると、時間が無いとの理由で打ち切られる。その欠如した現代史こそが最も重要な歴史なのだ。教師としては触れたくないが、例えば戦争の場面は日本人の実態を余すことなく赤裸々に伝えてくれる。

 失敗の本質などを読んで欲しい。戦時中の日本軍の行為は現代に繋がっており、場面が異なるだけで、日本人が本質的に変化していないことを知ることが出来る。あの中国が日本は歴史に学ばないと笑っている。古代なんて捨てても良いから、現代史を学ぶべきだ。昨日のことが分からないから、今日のこと、自分自身が分からない。

 日本を復活させるには速攻治療として、金融緩和が求められる。為替への介入は筋が悪い。日銀は金融緩和競争で完全に後手後手にまわっており、円高要因になっている。日銀は元々、インフレを極端に嫌い、インフレにする気など毛頭ない。インフレ目標も1%では実現しなかった時の言い訳を用意しているようなもの。2%以上を目標にし、失敗しても1%以上を維持させる。

  最も良い手は、円高を利用し、世界中の資源、企業などを買って買って買いまくること。数100兆円を用意したら良い。ここで、商社をはじめ日本のノウハウや叡智を集め、将来を見越した買い物をすべきだろう。例えば孫正義に購入する企業などを担保、保険加入を条件にし、50兆円渡して、有力企業を買収するよう要請するなんてのも面白い。

 世界の資源や有力企業を買い進めれば、将来への大きな備えになり、かつ金融緩和と同じ効果を生む。韓国が破綻後、V字回復したのもウオンが急落したため。一時は人件費が日本並みになっていたのが現在は半分。それが韓国の成長を支えている。例えば、1ドルが120円ぐらいになると、日本の製造業は完全に息を吹き返す。中国との逆転が起き始める。

 長期的に見て確実な方法は日本発展の最大のガンである官僚組織を改革することだ。民主党が政権を取った時、官僚人事に介入し改革すると期待していた。経済がにわかに回復することは無いが、いずれ着実に上昇し始めると期待していた。ところが、このていたらくだ。

 あまりにも民主党は素人すぎる。物事の進め方が全く分かっていない。かと言って、自民党に戻ると、また、土建屋さんが総動員で必要もないダムやビルを作り出す。一般の方はご存じないが、土建屋さんは選挙のプロだ。選挙でビジネスを確保している。自民党も官僚神輿に乗っていたから政府を運営できたに過ぎない。

 維新の会でもみんなの党でも頑張って、政権をとり、官僚改革を断行してほしい。兎に角、トップ人事に手を付けるべきだ。改革に反対する次官はどんどん、毎月でも切り飛ばし、発展を推進できる若手を養成すべきだ。有能な官僚は必要だ。

 日銀の独立性は時期が早すぎたので、一旦研究期間を10年ぐらい置き、戦略的なマネジメントができるようになってから元に戻せばよい。

 長期的には日本の将来ビジョンの策定と、それに従った大学教育の確立。居眠りしていても卒業できるような大学の状態では、未来はない。例えば、英語が分かり易い。英語を聞き取り、喋れないような学生に大学英語の単位をやる必要はない。まずは教師の質が問われる。大学は未来を創造すべき学生の質を担保しろ。

 また、日本の教育界は暗記型教育ばかりに偏り、教育をビジネスに身売りさせ、教育が利益集団を生むことになった。経済大国になる前から、リーダーシップを身に着けるべく舵を切るべきだったのに全くおろそかにした。そのことが日本をしてリーダー不足にさせている。企業やスポーツ界を見て分かる通り、リーダーは輸入しなければならない状況。大量の命令待ちロボットが蔓延している。

 発展のベーシックな駆動力、最終戦略はアメリカを中心とした世界展開を実現するための緊密な協力関係だろう。日本の経済成長が破綻したのは、アメリカをはじめ世界を無視して自分たちだけの世界を作ろうとしたからで、アメリカの逆襲を招いた。日本が発展するとアメリカをはじめ世界に貢献できるというビジョンが求められる。

 アメリカとはトップどうしが常に連絡し合い、腹を割って話し合わなければならない。アメリカの利益、世界のポリスとしての軍事力を維持拡大する全面協力無しにアメリカが日本の経済発展を認める筈が無い。 


電力会社で経験した出鱈目2

2012年10月12日 11時01分45秒 | 深刻な問題

 電力会社の社員は殆どが優秀でまじめだし丁寧。そのことは、社外でのビジネス、および卒業後受けた様々なサービスと比較してよく分かる。ところが、一部の人間が本店という閉鎖された世界で、政治力をバックに権力を握り出鱈目を尽くす。

 政治力の源としては特に自民党の衆議院議員の影響力が強かった。後々、私は、確かな筋から自民党国会議員は電力会社で一人を推薦できることを聞いた。知り得た限りで推薦された人物は常務以上になっていた。

 前回もご紹介したようにバックだけ大物は、部の課長以上ミーティングの席で、父親が後藤田正晴議員(カミソリと呼ばれた元官房長官)の後援会長であることを公言した。後藤田は自民党内でも恐れられていた。

 私は子会社で新規事業(製造業)を立ち上げ、物凄いストレスで倒れそうになり、何とか返してもらった。帰った先のトップがかつての上司で、「お前を真綿で絞めるように締め上げてやると言っていた」バックだけ大物だった。あそこだけは避けて欲しいと要望していたが、叶わなかった。

 驚いたことの一つは、忘年会での裸道中だった。若手の男性社員5人が全裸の上に天狗の面を腰前部に付けただけ状態で、1列に連なり全員の席を回り、壇上で踊った(かな)。勿論、バックだけ大物の趣味だ。やんやの喝さいだが、女性社員も大勢いる中で、異様な光景だった。彼等には家族がいるし、子供もいるんじゃないかと思った。

 2年連続で裸道中を見ることになり、放置できないと思い 担当副社長に手紙を書いた。 流石に中止となった。誰が報告したかはいつか分かる。私はずっと以前から常に敵陣にいるような環境で、標的とされ、いばらの道を歩いていた。

 前回も書いた通り、出向から帰り、次長のはずが課長で、権限も部下も予算も無く、何をするにも次長の許可を得るという条件で、何か開発しろとの指示。めげずに色々考えた末、深夜の電気を電池に蓄え、昼間のピーク時に電池の電力で照明するシステムを考案した。大きな照明需要を昼から夜にシフトするのが目的。

 電力各社、照明メーカー、電力中央研究所などに声をかけ、プロジェクトチームを結成した。予算が無いので殆ど机上検討。しかし、使用予定のリチウムイオン2次電池が高価でなかなか経済性が満たせない。バックだけ大物に報告に行くと「そうじゃろう、そうじゃろう」と機嫌が良かった。

 そんなある日の昼休み、早めに戻ると、提灯(部長)が私のパソコンを無断であけて覗いていた。明らかに犯罪行為。提灯は私の情報を集めてはバックだけ大物に報告していた。

 経済性を満たすため、方向転換し、日本電池が開発を進めていた顆粒クラッド鉛電池を使うことにした。電池が照明器に入らず電池室を要するが、コストが安い。経済性を満たせる見通しになり、この報告書を提灯に持って行くと、情報をキャッチしていて報告書を受け取らない。(報告書を渡したが「これは横へ置いて」と言いつつ報告を聞かない)

 挙句に「この窓から飛び降りろとまでは言わないが」などと告げる。数人の有力者に相談したものの、提灯がバックだけ大物の指示を受けていることは誰の目にも明らか。バックだけ大物は既に常務になっており、当たらず障らずという雰囲気だった。

 提灯の行為は犯罪に等しいが、下手に昇進欲が有ったので、大人しくしていた。今から思うと、どう転んでも昇進は無かったので開き直るべきだった。実は完全な窓際に追い込む計画が有ったようで、そうなれば私も豹変して争いになったと思う。騒動を起こせば両方がざっくり傷を負う。

 一方、バックだけ大物は、電力メーターや配電線を利用した通信システムを担いでプロジェクトを推進していた。社内に数十人の専門組織を結成し、子会社にも開発を委託していた。マスコミに派手に宣伝し、展示もしていた。委託費だけでも30億円と聞いていたが、総合的には大きな予算が動いていた。

 社内で1年に1回の特別管理職以上が集まるパーティーがあり、その挨拶で某副社長がそのプロジェクトを「当社の将来の夢」みたいな発言をした。電力会社の事だから、ちょっと驚いた。

 ところが期待に反して、通信プロジェクトは進捗がはかばかしくなかった。私は、何とかしようと東京電力のキーマンに会った。ところが「発表時は画期的だったが、現状では速度が遅すぎ陳腐化し技術陣のプライドが許さない」と言われた。東京電力が認めないと採用されない。時遅し。いつの間にかうやむやになった。

 関連会社の部長が言っていた。「操作器をモニターで使ったが、使い勝手悪く、1回使っただけで倉庫に放り込んだ」 開発リーダーの誰かが適切に対応していれば解決できたはず。最悪でも東電案を飲む手が有った。

 そこでどうなったか、巨額を使ったビッグプロジェクトは失敗したが、関係者は常務二人以上など大出世した。一方で、殆ど予算を使わず、成功の見通しを得た我電池照明システムは報告書さえ受け取ってもらえず、私の評価は多分最低になった。

 ここで言えることは、電力会社では手段を問わず、トップを騙し、できるだけ大きな予算を獲得すれば、大失敗しても昇進できるということだ。 判を押したトップも自分の責任を問われたくないので、関係者を昇進させて誤魔化してしまう。電力会社が自力で成功した例は聞かないから、論理的には電力会社では大失敗したら大出世することになる。

 負荷平準化目的の電池照明システム(エコライト)のプロジェクトは解散となり、各電力会社、照明メーカー、電力中央研究所などに多大なご迷惑をおかけした。特に東京電力では試験システムを研究所で設置していただき、1年間試験して期待以上の成績となった。本当に申し訳ない思いである。

 最も苦労したのは交直切り替え。高圧発生でスイッチがもたない。例えば、九州のJR在来線は交直切り替えで、電力供給を1分間停止していた。相談した大メーカーも逃げたが、高圧に耐えるリレーを探し、解決させた。全く、フリッカ(ちらつき)も無く切り替えができた。

 昨年の福島原発の事故や、その後の原子力停止などで全国的に深刻な電力不足となった。不足するのは14時付近の一瞬(1~2時間)の事であり(北海道以外では夏場の一瞬の予備率を指標として発電所を建設する)、我々の電池照明システムが実用化されていれば多少役に立てたのにと残念だった。

 ある日バックだけ大物の父親が亡くなった。腰巾着(バックだけ大物の命を受けて私の妨害ばかりする)は3万円だか包んだと聞いたので、私も同額包んだ。ところが、課長以上全員が県を跨ぐにも拘らず葬式に参列したことを知らなかった。誰も声をかけないし、平日でそんなことが有るとは思わなかった。仕事でバタバタしていて気が付かなかった。

 今から思うと、仕事中で他県であっても上司父親の葬式に出席するのは常識なんだね。(上司の親の葬式に出ることが極めて重要なことはいくつかの実例を分析してみるとよく分かる)出席しなかった事にバックだけ大物は相当頭に来たらしい。色々強烈なしっぺ返しを受けた。その後、私の父が亡くなった時、同じ県であるにも拘らず出席すべき有力者が出席しない。

 これだけじゃない。バックだけ大物のやることは徹底していた。実に悪質だった。本人は全く表に出ないが、部下(取締役、部長、次長、課長)に指示を出して、見せしめを実行させ、誰の意向でそうなっているかを分からせる。かつてバックだけ大物に従い動いていた部下は既に会社のトップクラスだ。どういう会社かね。

 バックだけ大物のターゲットになっていたのは、私だけではなかった。元会長(亡くなっていた)の秘書だった好人物は部長になっていたが、バックだけ大物の部下を通じて悪い噂が流されていた。好人物は性格が良く、素直な男だが、私と年齢が一緒の団塊の世代代表だから、何でもはいはいとは言わない。そこが災いしたか。

 ある日、好人物が深刻なうつ病になったことが分かった。同窓なので様子を見に行き、再起不能に思えた。会社の配慮で、出社はしていたが実務にはつかず、隔離されたような席に座っていた。彼以外にも潰された人間は何人かいるだろう。

 話を出向時に戻す。事業立ち上げで過酷なストレスを受け続け、必ず倒れると実感するようになった。夜寝ていても夢の中で仕事しており、毎晩うなされる。電力に帰りたいと思い始め、人事部長に会ったが戻れないと言われた。病気なら別だがと言われ、耳鳴りを訴えた。激しい耳鳴りに悩んでいた。

 そんな中、子会社の取締役から血相を変えた雰囲気の電話が入った。お前一体何をやらかしたのかと、まるで犯罪でも犯したような言われ方。電力本店時代、共同開発したメーカーが顧客への売込みに失敗し、代理店の子会社と親会社を訴えた滅茶苦茶な話で当然完全勝利できた裁判を、腰巾着が多分バックだけ大物と相談し調停にし、金を払ってしまった。

 つまり、バックだけ大物が私を悪役にし、復帰を中止させたかったのだ。弁護士に聞くと私は殺人現場に通り合わせた通行人と言われていたので、その旨、取締役に話し、多分確認して疑いは完全に消えた。バックだけ大物は嘘でも何でもつく。当然謝罪するはずがない。

 私の実績は10万人を超える全電力会社でも、他に見当たらないと思うが、親会社に戻った後は無視され全く評価の対象とはならなかった。

 電力会社での問題点は、トップ権限を持った社外取締役がいないから、何が事実か、何が正しいかを判断するシステムも機能を持たないことだ。事実解明が担保されない。問題が有っても指摘さえされない場合が多々ある。従って、自浄機能も無い。政治力をバックにやくざなやり方がまかり通る。やり得組織。福島原発のようなことはいつかは起きた。

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◆◆子会社での事業立ち上げの状況など:

 私は半導体やシステムが専門だが、子会社(メーカー)出向で機械製造業立ち上げを指示された。二度断ったが、断りきれなかった。素人が素人を集めて事業を始めた。子会社は制御盤などのメーカー(電気系)であり、機械製造のノウハウは無かった。営業部は商品が分からないとの理由で営業拒否。それ以上に社内の拒否反応はひどかった。

 そんな中で、もがきながら営業・開発・製造・メンテナンス・売上金取立てをやり始めた。幸い、食品製造機械や自動機械を中心に開発がらみの営業競争に勝ち、年間平均4.5億円の程度の受注・納品実績となった。量産品をやりたかったが許可が出ず毎回の開発は本当にしんどかった。1機の平均販売価格が2000万円だから、毎年22機程度を設置した。

 私は主に営業と開発を担当した。私の下にはプロの営業マンが2人いたが当時は彼等も歯が立たず、1人は私の営業が邪道と批判するので1年フリーにさせたら1円も受注できなかった。営業先はトップ企業の専門家だ。ルートセールス経験やテクニックでは何の役にも立たない。開発機械は通常1か月以上の調整や手直ししないと目標通り動かない。お金を貰えなかったケースもあった。

 私の営業は徹底して顧客の望むものを開発すること。いまだ日本の企業ができていない。従って、リスクは大きかったが、同じ条件の開発がらみでは負けた記憶が無い。私は毎朝の朝礼で、「必死の素人はプロに勝てる」とか、「転んだらそこに有った石を掴んで何か商売にならないか考えろ」とか発破をかけた。

 工場にいる時間は少なかったが、若い者を摑まえては状況を聞いた。聞くと問題だらけで1日中叱り飛ばしていた。新入社員は「親にも怒られたことが無いのに何であんなのに怒られなければならないのか」と言っていたらしい。しかし、責任者として私がお客様から叱られるのは楽にその10倍になる。

 電力会社の業務で1年に1回起きるか程度のトラブルや課題は、開発がらみの製造では毎日発生する。時間は無いし、即断即決をこころがけ、自分に責任が有る無しを問わず、全部の責任を引き受けることにした。

 開発品の中には、大型電気炊飯ライン、間伐材の柱切り出し装置(名称は異なる)、のようにその後のスタンダードになったものも多数あり、みなさんが食べている食品の中に開発した機械で製造したものも含まれるかな。焼き餃子、焼きおむすび、ハンバーグ、ピザ、グラタン、天ぷら、ソーセージ、タタキ・・・

 樹脂系のトップ企業などから表彰状を頂いた。北は北海道で某工場の全設備、南の九州では食品大手に食品加熱機を納品した。

 加熱と自動化がメインテーマだったが、加熱は古いテーマながら、まだまだ未完成の分野だ。トップ企業から技術開発依頼が来た。食品、樹脂、車、電力などで貢献はできたと思う。

 トラブルの連絡があると、すべてキャンセルの上、訳も分からなくても飛んで行った。当人が来ず原因を説明できないので、ひどく怒鳴られる。気が付くと私一人が最後まで矢面。原因を探ると私の指示通り製造していない例がいくつかあった。一般的に製造者は作りたいものを作るし、コスト意識が薄い。新しいことをやろうとすると「不可能」の大合唱が始まる。

 設備を持ち帰ると大赤字になった。電力会社はトラブルを極端に嫌う体質が有る。片や開発装置納品では小さいことも含めれば山のようなトラブルで、これらはトップに報告できないから、どう完全に解決するかが常に求められた。

 日本では契約条件を満たしても、お客様が満足しないと支払ってもらえない。とんでもない大きなトラブルも何とか消し止めた。次々発生する凄いトラブルを、さも何も無かったように解決するトラブルロンダリングをいつもやっていた。トラブル対応だけでも本が書ける。

 製造保険は何とか認めていただきたかった。(2回却下された)保険会社が売り上げの1%を支払えば、相手先の信用調査から、トラブル時の対応まで全部保険会社がやりますと言ってくれた。常にトラブルリスクを抱えていた私としては夢のような話だった。

 在任期間は、残念ながら良い時でもトントンだった。社長から余計なことをしなければ、赤字が出ないのに何をやっているかといつもお叱りが有った。「私も含めた人件費、工場償却費、税金などを払って赤字なんですよ」と説明していたが理解が得られなかった。

 電力に戻る時に、私の後任に次長を指名した。彼はプロパーだったので、社内の全面的な協力が得られ、黒字になったと聞いた。私が部長時代は、人事権でさえ実質的には無かった。部下の昇進を人事部長(プロパー)に打診すると、上司(プロパー)に相談しましたかと言われる。権限が無く反対に責任は重かった。

 着任時から、何度プロパーの部長などに怒鳴り込まれたことか。窓のガラスが割れるのではないかと思うほど、怒鳴られ、当時電力から出向していた上司(部長)は硬直してしまった。

 怒鳴り込んできた部長は私が受注した2.2億円(工場設備)のうち、1.5億円を受け取ったのだから(主を研究所の私の所、その他を工事部門とした)感謝することは有っても不満はないはず。礼も言わず、文句言うのだから呆れる。

 私の悪情報は会社内を駆け巡っていた。プロパーは凄い情報ネットワークを持っていた。山のような悪情報は親会社からいつもの事。プロパーの人は取締役以上になることが難しいことはよくよく聞かされた。だから私からも、改善を強く求めた。そのせいでもないだろうが、プロパーの取締役が誕生しはじめた。

 いつものようにS常務(親会社OB:担当外)が怒っている。しかし、S常務が事実関係を徹底的に調べた結果、何の落ち度もないことが立証された。これは、後にも先にも電力会社で初めての事だった。S常務は敵かと思っていたが、その後は、味方になってくれた。仕事がやり易くなった。これは非常に大きかった。

 私は勘違いを除いて当たり前の事しかしないし、当たり前の事しか言わない。ただ、当たり前のことが権力構造、既得権組織では極めて不都合なことになる。また、ある上司が言っていた。「あんたは言うことを聞かんとか評判が悪かったが、先にこうしてくれと言うと素直に従ってくれる。やり易い」 こういう上司は極めてまれ。通常は無条件の精神的従属を求められる。

 社長が私どもの新規事業のために新工場を作ると仰った。空調も設置するという。機械製造業では例が無い。有り難かった。クレーン設置を計画したが全社の大反対を受けた。それまではフォークリフトで制御盤などを移動させていた。行き詰まったが、担当常務に頼み込んでクレーン設置にした。その後、クレーンの良さが認識され当たり前になった。

 新規事業立ち上げは、社長の支援を受けて、電力マンとしては貴重な経験をさせて頂いた。新工場を建設して頂いたし、職級も2階級も昇進(出向では有り得ないことと言われた)、一度は諦めかけた特別管理職になれた。(出向では有り得ないことと言われた)非常にきつかったが充実した日々ではあった。この点は大変感謝している。

 最後は国立大学に出向した。肩書きは客員教授。大学のシーズと企業のニーズを結びつけるコーディネーター。親会社が成果主義を実施したので自分の時代と張り切った。3年間で55の研究プロジェクトを立ち上げ、3社の起業*を支援し、大型補助金獲得を支援した。他大学のコーディネーターがそんな人は日本中に見当たりませんよと言った。*大学発ベンチャー数は文部科学省の大学ランキング指標。

 最初の上司は大学所在地の電力支店長。「君は電力会社に貢献していないので平均点」と言われた。これも明らかにバックだけ大物の指示。人事部と相談し上司は指導教授に交代していただいた。人事部から電話が来る。「共同研究なんて電力会社ではたくさんあり、簡単じゃないか」「企業に働きかけ、企業からお金を貰って立ち上げるので大変なんです」

 3年間で集めた金額は補助金(私がいなかったら絶対に獲得できなかった)も含めて約1.8億円になった。その頃、早期優遇退職制度の最終期限が迫っていた。3年間の評価は最初が平均のほかは最高のAが5つ揃っていたが(同僚は我々の年でAは不可能に近いと言っていた)「自分の人生だこんなイカサマな企業には1秒でもいたくない」と思い辞めることにした。

 最近、家内に言われた。東京電力の福島原発事故で私が言っていたことが本当だと分かったらしい。私は覚えていないが、時々「電力はいかさまだ」とつぶやいていたらしい。早速、彼女の姉にも話したようだ。「本当だったね」と。私が会社を辞めると聞いて1週間寝込んだという。苦労を掛けた。

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追記:

 バックだけ大物が担いで推進していた通信システム(O.P)の事は出向解除前に聞いていた。帰った後、開発企業を募る説明会が開催されたが一向に進まない。そこで私のいた子会社が出席していた事を確認した。次に、子会社の出席者に状況を聞いた。説明会に5人出席したが検討も出来ていなかった。そこで、子会社常務に電話し、上から指示して動かした方が良いですよとアドバイスした。

 私は当初子会社の研究所課長だったので、レベルの高さを知っており、私のいた子会社が最適であり受託すべきと考えていた。その後、子会社が受託して開発が進み始めた。後に常務と話す機会があり、アドバイスしたことに触れると強く否定するように「私がやったんだ」と言われたが、物事の成功・不成功は実に些細なことも影響する。

 例えば、東電が難色を示して採用されないなら、私なら即座に飛んで行って、本音を話し合うし、両方のメンツが保てる案を示しただろう。場合によっては、東電方式を全部飲んでも良い。このプロジェクトが破綻したことにより、全電力は大きなビジネスチャンスを電気ユーザーは高品質なサービスを得るチャンスを失った。

 東電は非常にプライドが高く、地方の電力が全国レベルの提案を出すことを露骨に嫌う。私のプロジェクトでもはっきり言われた。東電方式を採用すれば、東電内部でも説得力が高い。名(下らんメンツ)を取るのか、実を取るのか。私のビジネスでは5分も考えずに、実を取る。東電のプライドを立ててあげれば、収穫は多いと思う。

 次に大学出向時代、良く知っている某冷凍機メーカ責任者から筋の良い遠隔通信システムのニーズ(ぴったり、話が大きい、早い採用を望んでいる)をキャッチした。本来なら、自分の実績のために大学のプロジェクトにすべきところ、通信システム(O.P)は実績が必要だろうと、プロジェクトの課長を呼び、某冷凍機会社の技術者チームとを引き合わせた。美味しい仕事だからと後は任せた。

 しかし、責任者はおろか誰からも一言の電話も礼も無かったね。こういうところが、バックだけ大物やそのチームの情けないところだね。同じ人間かと疑いたくなる。私の指摘も理解できないんじゃないだろうか。

 私は電力会社で先輩や後輩が亡くなり、あるいは病気で倒れるなどの例を多く見てきた。そこで感じるのは、人間は予想外にストレスに対して弱い、その傾向は優秀でまじめな人ほど強いということ。電力会社はやくざな人間の独壇場だ。

 私が平均的な人間なら3回倒れて、1回死んでいてもおかしくなかった。私は幸い、細かいことは雑だし、いざという時の安全弁を持ち、健康に関しては感度が高い。それで辛うじて生きている。


中国人観光客は完全に締め出そう

2012年10月10日 17時46分17秒 | 社会・経済

 あなたは上海の地下鉄で並んだことがあるだろうか?列もできない。仮に並んだところで、次々後ろから割り込まれて、ごちゃごちゃ。団子になって車内になだれ込むことになる。日本に来ても、列車内で大声の携帯通話。誰も制止できない。

 大学で教鞭をとっていた自称紳士に、金を盗られる。言い訳は自分勝手で滅茶苦茶。同国人どうしが呆れ返るのが中国人。

 目先の利益欲しさに中国人観光客を招いていると、とんでもないしっぺ返しを食らうことになる。例えば、中国人はいつなんどきでも、中国政府の法律で、命令を受けると自国のために軍事行動をとる。そこら辺をにこやかに観光していた中国人が突然、牙をむき、暴動を起こし、日本転覆に動くことは当然すぎるほど当然のこととして起こり得る。

 東京などに進出した中国のマフィアのバックに中国政府がいることは公然の秘密。中国マフィアは中国政府の先兵として、日本の裏社会に強固な城を築いただけでなく、政府内部にネットワークを作ってきた。中国のために働いている官僚が少なからずいるだろう。

 中国とのかかわりが増えるほど、中国人の滞在数が増えるほど、日本のリスクは増える。マナーも悪化するし、町は汚れる。日本企業は直ちに中国から撤退し、同時に中国人観光客を締め出すことが、将来的に見て日本の利益だ。

  鼻の下を長くすればろくなことは無い。長い目で見て、日本の良さを理解してくれる国の観光客を増やすべきだ。

 話は変わるが、尖閣諸島の所有権を個人から、国に移したことは、国際社会から見れば、どう見ても日本国内の問題で、中国にとってロジック的に痛い。それにも増して、野田首相は相当頭が固いね。中国は明らかにメンツを潰されて、理性を失っている。

 テレビのカメラがある時に、野田首相は「私の不徳の致すところで、中国に対して神経を逆なでしたところが有れば、反省し、いつの機会か謝罪したい」と言えばよい。頭も下げたらよい。頭を下げるぐらい安いもんよ。アメリカも中国に謝罪の意を伝え、解決したことがある。

 何ら譲る必要はない。言葉で謝罪し、頭を下げれば、経済的には恐らく数千億円が救済される。それが、国際社会の外交だ。ただ、一方で、中国の恐ろしさを十分頭に叩き込んだうえで、潜航させ、確実に手を打たなければならない。


山中伸弥教授のノーベル賞受賞は超ド級

2012年10月09日 17時56分59秒 | 生命

 ノーベル賞は山中教授のIPS細胞作成という、人類初の偉業に対して与えるために設けたようなものだ。世界中の科学者が夢の目標として、競っていた。それを日本人が達成したことは、大変誇らしい。今回受賞できたことは、今後の山中教授の研究の後押しとして良かった。

 人間がIPS細胞を作るようになってからの歴史は大きく変わる。大げさでなくIPS細胞 開発後という年代ができてもおかしくは無い。BC AC の代わりにBY AY(例えば、山中教授がIPS細胞製造でノーベル賞を受賞した時を起源とする)を用いると、遠い遠い将来、どれだけ人類の歴史の分岐点になったかが分かる。

 当面、心臓、眼、肝臓などの臓器再生、難病治療がターゲットになるが、最終ステージは永遠の生命だろう。

 生命の制限は細胞分裂の回数(細胞は分裂するたびにテロメアが短くなり、50回が限度とされている)、神経細胞の寿命にかかっている。とりわけ、神経細胞の寿命が120年なので、120歳というのは年齢の限度と考えられている。臓器が再生できても、脳神経がもたないのでは、人間たる所以 自分そのものは失われてしまう。

 実験では劣化した脳細胞にES細胞を付着させると、脳神経が回復した例があるそうだ。希望が持てる。是非、国も強力に支援し、実際の治療に展開できるよう、尽力してもらいたい。


ビッグバン理論は破綻に次ぐ破綻

2012年10月03日 10時54分33秒 | 宇宙

 もし、宇宙がホーキング博士の想定する数学モデルなら、膨張速度が次第に落ち、どこかで平衡状態になり、やがて収縮を始める。最後は宇宙卵に戻る。これに対して、サウル・パールミュッター博士(2011年ノーベル物理学賞受賞)らが膨張速度が加速されていることを明らかにした。ここで実はビッグバン理論は破綻している。

 しかし、宇宙物理学者はしぶとい。地位・生活・予算がかかっている。破綻の事には触れずに、宇宙の4分の3を占めるダークエネルギーが宇宙を膨張させるのだという。これがまた、何だか分からない。物質間に働く引力の存在は我々も重力として実感している。ところが、物質どうしを遠ざける反発力は同極の磁石を除いて発見されていない。

 ダークマターとダークエネルギー、一般人には何の事だか分からないが、要は銀河系の天体が中心を回転する速度が遅いので、見えない物質が存在しないと計算が合わないため考え出されたのがダークマター、一方では、宇宙の膨張が加速されていることの説明がつかないので、物質の反発エネルギーとしてダークエネルギーを考え出しただけの事。

 宇宙のダークエネルギーが4分の3、ダークマターが4分の1、そして人類が把握できているのは僅か4%程度だという。先頃の発表ではヒッグス粒子がこのダークマターらしい。NHKによればヒッグス粒子は宇宙にぎっしり詰まっているので、光の速度で膨張する宇宙のヒッグス粒子(すなわち質量と引力)はとてつもない加速度で増加していることになる。

 ところで、ダークマターはどこに存在するのか。宇宙の4分の3を占めるのだから、どこかに塊で隠れているなんてことは無い。ヒッグス粒子のように宇宙全体にぎっしり詰まっているのか、何らかの形で広く分布している。

 ダークマターとダークエネルギーを一緒にシミュレーションしようとすると、とても現在の宇宙の構造は保てない。全ての銀河がバラバラに分解して、拡散し始める。我々の体も爆発しかねない。ダークエネルギーはダークマターの3倍ある。

 これら加速する引力(ダークマター=ヒッグス粒子)と加速する膨張速度・反発力(ダークエネルギー)との関係はどうなるのか?盾と矛の関係だね。宇宙物理学者は何か不都合なことが発見されるとその度に、都合の良いアイデアを用意する。竹に鉄を繋ぐなんてことは朝飯前。

 量子大の卵が大宇宙になるなんてよく言うよ。空間と時間が同一なんて(空間の3次元と時間を合わせて4次元だとさ)、江戸時代の小坊主のとんちか?時間の存在は証明できない。逆に私は時間という物理量が存在しないことを100でも1000でも証明できる。時間が無かったらそもそも、ビッグバン理論は根底から無くなる。

 宇宙は無限であり、この宇宙は外側にある巨大な宇宙に引っ張られているに過ぎない。宇宙の営みの主役はおそらくブラックホールだろう。巨大ブラックホールどうしが衝突した時、恐らく新たなドラマが始まる。

 この宇宙の膨張速度は既に光速を超えている。我々は光速に達していない天体を観測してそれが宇宙の端と見誤っているに過ぎない。

 あらゆる場所に未発見の粒子が分布し光などを伝搬させる。

 重力は正直なところ、分からないが、波ではなく、物質の属性*ではないか。*重力を形成する属性はあらゆる場所に分布し、物質の移動と共に分布が変わる。