宇宙・生命・日本 1000年後のあなたに語りかけたい

巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

日本人の精神構造を作った江戸時代

2006年10月28日 18時10分46秒 | アート・文化

 日本人は江戸時代を変遷して、大きく変わった。江戸以前の日本人は、多分、もっとおおらかで、屈託が無く、自然な笑いができた。江戸時代以降は、日本人はあまり笑わなくなった。笑う場合にも周囲の目を意識し、ぎこちちないものとなった。笑いが管理されるようになった。大雑把には、江戸以前が自然体でポジティブとすれば、江戸以降は規制管理されネガティブと言える。何故こんなことになったか?徳川家康という天才が徳川家だけの安泰を目指したがちがちの管理体制を敷き、300年もその体制が続いたからだ。

 徳川家康だったか、農民は活かさず殺さずと言っている。過酷な環境、徹底した管理にさらされ当時の人口の85%を占めていた農民は人為的にそれまでと異なる性格や意識を形成されたのだ。過酷だったのは農民だけではない。身分が最上級の武士でさえ、経済的にも、精神的にも相当追い詰められていたものだった。何か事あれば命を投げ出し、主君を守り、命令一つで切腹を強いられる。侍は死ぬことと見つけたりという言葉がある。侍の毎日の精神的・肉体的な鍛錬の行き着くところが、見事な切腹である。

 ニュースでは全国の公立高校が必修の世界史を教えなかったことで問題になっている。高校生に是非、分かっていて欲しいのは、日本史では徳川体制を封建制度としているが、同じ名称ながらヨーロッパの封建制度とは本質的に異なることだ。ヨーロッパでは、君主と家来が契約関係にあった。契約は平等な立場に立って成立するし、その関係は保証されている。日本の封建制度では、家来は心の中まで君主、あるいは上司に完全従属しなければならない。従属が道徳や倫理の常識でもあるのだ。日本でも契約が常識化しつつあるが、それでも契約は対等ではない。どんな契約を交わしても上位にいるものがわがままを通せる。

 黒船は江戸幕府を大きく揺さぶり、薩長連合の侵攻が江戸幕府を倒すことになり、日本の歴史上かつて無い大きな変革がもたらされることになる。これは、下級武士が中心となった革命であったがために、精神や文化の基本構造までを変革させることは無かった。第二次世界大戦後にマッカーサーが従来の日本をことごとく壊し、自由を持ち込んだが、やはりそれは表面的な変化に留まった。つまり、日本の日本的な精神や文化の構造は激変の波をかぶりながらも、その時々の環境や条件を反映させつつ、実は継続されてきたのだ。

 何度も言うが、江戸時代は徳川家の繁栄と継続のみを目的とした体制が築かれ、徳川家以外の人々はそのための多大な犠牲を強いられてきたのだ。江戸時代は強度の管理体制が敷かれた。今の日本も江戸時代とは異なる時代背景・環境ながら管理社会であることに変わりない。日本は社会主義と揶揄されるが私に言わせれば中央の管理という形が社会主義との共通点であるに過ぎない。


物質からの生命創造と進化

2006年10月25日 10時11分26秒 | 生命

 物質から何故、生命が誕生したか?これは、それこそ宇宙で最大の謎である。非常に難しいテーマだけに興味深く、心を捕らえて離さない。私は何故、皆さんがこの問題を考えないかが不思議である。ところで、宇宙物理学の天才達は、生命の誕生が非常に稀な偶然が重なった結果としている。確かに宇宙には複雑な有機物質ができるメカニズムが有るらしい。だから、生命が誕生するのは確率の問題で、巨大な宇宙空間には生命が誕生した天体が数多く存在することになる。火星人が襲来したり、ETのようなドラマも有るかもしれない。しかし、残念ながら私はこのような数学的確率論には真っ向から異論を唱えるものである。生命体を作る試みは30年以上前から成されているが成功した報告は無い。

 生命誕生や進化に関しては、従来からの生物学からのアプローチに加えて遺伝子遺伝子分のアプローチもある。特に遺伝子研究は国家プロジェクトにもなり、予算と言い、研究者のレベルや数と言い、いずれも桁外れで、すさまじい勢いで研究が進んでいる。これらに対して、私は、たった一人でぼんやり考えているだけである。頭のおかしなおっさんの戯言と思われても仕方ないが、いつか私の考えは支持される時が来るに違いない。何故なら、私の考えた循環論理の評価システムはエレガントさが有り、進化の基本的な部分を説明できる。

 一般の人だけでなく、科学者でさえも実は、目に見えるもの、存在を確かめられるものにはひき付けられる。現代社会では、目に見える分野の科学・技術の研究が究極のレベルにまで達している。ところが殆どの分野で見えない・確認できない未知のゾーンの方が圧倒的に多い。この宇宙に関しても観測できるのは高々数%とされている。すなわち目に見える部分、存在を確かめられる部分に幻惑されて実態を見誤る。

 進化については皆さんあまり興味が無いかもしれない。しかし、人間が猿から進化したことぐらいはご存知だと思う。このような進化が何故起きたのか?有名なところではダーウィンの進化論・自然淘汰説がある。現在では突然変異(遺伝子の書き換えミスや放射線などによる遺伝子変化などで起こる)に伴う新たな種の発生と、優位な種が生き残るという自然淘汰説が結びついて学会でも有力視されている。この他に、ウィルス説とか共生説などがある。5年ぐらい前に、リン・マーギュリスの共有説をNHKで知ることになったが、例えば異なる機能の細胞合体で動物細胞や植物細胞ができたとするもので興味深い。しかし、これらの諸説も進化の本質を説明するものではない。

 世界中の先生方は重要なことを見落としている。物質であれ生命体であれ、絶えず環境からの影響を受け変化要因となる。遺伝子だけが生命体形成の決定条件だとしたら、非常に複雑で高度な生命体システムは形成後どんどん壊れて変質してしまう。最終的には最も安定した分子構造に落ち着くだろう。実は目には見えないが、システムが正常かどうかを常に監視し修復する機能が無ければ生命体は維持できない。それが私の言う評価システムだ。

 評価システムは生命体の維持を評価している。変化が生命体維持を保証する限りそれを許す。例えば、それは獲得形質の遺伝である。小説、「戦争と平和」の中だったと思うが、3世代肉体労働だった人の指は太く骨格がしっかりしているので分かると発言するような一節が有ったと思う。日本でも、農家出身の人は爪が幅広であり、骨も太い。これは固有の限定的な現象ではない。獲得形質が遺伝するには評価システムが必要である。頭の良い人は評価システムが実は進化のエンジンになることを理解できると思う。

 この評価システムは論理がループ形成する。分かりにくい表現だが、例えば人間の体は血液が循環し、各器官が常に再生機能(リサイクル)を果たしている。生活は例えば、朝起きて、食事し、働き、遊び、寝るといったサイクルとなっている。つまり、再び元の位置に戻ってくるようなループ形成となっている。生命体は多重の複雑なループで形成されている。このループを厳密な論理で構成させると論理がループになる。このループの維持を評価するのが評価システムだ。電気学会では循環論濾システムとして全国大会で2回発表した。

 循環論理評価システムが物質から最初の単細胞生命体へ、そして単細胞から人間までの壮大な進化の駆動エンジンになったと仮定すれば、生命誕生と進化の謎がエレガントに説明できる。まあ、残念ながら私の仮説は現代では認められないだろうし、取り上げられることも無い。証明するだけの予算も無い。しかし、進化のメカニズムを考え続けると、評価システムに到達し、進化の基本的な部分が説明できる。


核保有議論の意味するもの

2006年10月18日 11時04分57秒 | 国際・政治

 中川政調会長が朝日のサンデープロジェクトで核保有を議論しても良いのではないかと発言し、国内外が敏感に反応しさざなみが立った。外野席から見ると、これは現在の北朝鮮を巡る国際情勢が反映されていると思う。ま、核こそが絶対的な軍事力と考えるアメリカの戦略の一端でしょ。

 このたび、北朝鮮が核を持つに至り、ロシア、中国、アメリカと核の輪で日本を取り囲むことになったが、とりわけ日本海を挟んで共産国や元共産国がこぞって核を持ち、見事に共産仲間の核保有ラインが繋がった。アメリカと軍事同盟国関係にある日本と韓国は取り囲まれてしまった。極東アメリカ軍が核を持っていると言っても、国単位では持つ持たないの極端なアンバランスが生じたと言わざるを得ない。

 それに加えて、中国のしたたかさにアメリカは気付き始めた。アメリカはベトナム戦争の終結に向けて中国の協力を求めて以来、同盟国の日本より中国を信用し共同歩調を取り始めた。おまけに日本はバブルをアメリカとの経済戦争と位置づけ、アメリカにとって対峙しているソビエトより日本の方が脅威だった。口には出さないが、キッシンジャー元補佐官らは相当頭に来たに違いない。クリントン政権は世界の工場を日本から中国にシフトさせることに尽力した。ところが、ところが中国は今回の北朝鮮の核実験を阻止できなかった。多分、中国はアメリカに核実験抑制を約束していた。

 中国にとって北朝鮮はアメリカを従わせる大切などら息子だった。アメリカを挑発する適当な悪役でいて欲しかった。北朝鮮が悪さをするとアメリカが中国に抑制を依頼する。中国は交換条件を出す。例えば、元の切り上げの圧力を弱めてもらう。時間を稼ぎながら中国は経済成長をベースに軍事大国の階段を登ってゆく。やがて中国はアメリカを上回る軍事力を持つに至る。

 アメリカ人は今議論していることが正しく、そこで導き出された結論は実行されると思っている。ところが、中国人と付き合って分かるが、彼らはその時々で都合の良いように発言し、昨日言ったことが簡単に覆ってしまう。ブッシュ政権になって、大きく中国寄りに切っていた舵を、少し、日本へ戻した。そして、今回の北朝鮮のことでは、アメリカが中国に疑問を持ち始めた。小泉変人や安倍坊ちゃんの方が余程アメリカに忠実である。

 アメリカにとって頭が痛いのは北朝鮮だけではない。イラクの問題はアメリカに深刻な課題となっており、南米ではアメリカに敵対する火の手が上がっている。イスラエルとヒズボラの問題も解決が難しく予断を許さない。死んだと思っていたロシアは無尽蔵な石油で息を吹き返し、管理国家へと返信しつつある。アメリカのエージェント役を務めた小泉首相、それ以上にアメリカ青年将校のような安倍ぼっちゃん。アメリカの軍事戦略専門家の間で日本が核を保有して極東地域で北朝鮮などに睨みを効かせるべきとの議論は当然起こる。

 そんな中で観測気球を上げるために、中川政調会長の発言が出た。その証拠に、安倍坊ちゃんは中川発言を否定していない。安倍坊ちゃんが喋ると国内外で深刻な問題になりかねないから側近がつぶやく。核保有を「議論」しても良いのではないかとは、用意周到に練られた作戦の中で出てきた言葉だ。あくまで議論であるが、その本音はずばり、「将来核を持ちたい」である。一方で、中国に対する牽制もある。中国は馬鹿ではない。敏感にアメリカの意図を感じる。日本のトップ層は完全にアメリカの管理下にあり、アメリカの許可なく日本の方向は決められない。いわば、アメリカのお墨付きの発言だ。

 私は議論は大いに結構と思う。ただし、核爆弾は持つべきではない。唯一の被爆国であり、非核3原則を訴えてきた経緯から、持たないことが重要だ。消されてしまったブログにも記述したが、日本の優れた技術を集約させ、十分な予算をつけて、ミサイルを的確に迎撃するミサイルを開発すべきだ。北朝鮮から核ミサイルが発射された直後に迎撃ミサイルを数発発射させて、打ち落とす。同時に核ミサイル発射基地を10メートル程度の誤差で完全にピンポイント破壊する。少なくとも、1000発以上の迎撃ミサイルを保有する。信用できる国には安く提供する。これで世界中の核の脅威は大幅に軽減される。


時間は存在しない・エンドレス宇宙

2006年10月01日 14時34分20秒 | 宇宙

 ビッグバン宇宙論は世界の天才たる宇宙物理学者達の夢世界を提供してきた。物質と反物質が絡み合い打ち消しあう煮えたぎった無の空間から、一つの量子大の粒子がトンネル効果により別の空間に遷移し、大爆発し、インフレーションによりこの宇宙を形成したとするのがビッグバン理論である。日本の学会やNHKを初め権威ある機関がこぞって支持し、教科書や辞典に全く疑う余地の無い定説のように紹介されている。ちょっと待って欲しい。ビッグバン宇宙論を証明する科学的事実は乏しい。未だ一つの仮説に過ぎないのである。

 国内では圧倒的にビッグバンが支持されているが、世界的に見れば冷ややかな見方は結構多いらしい。何故、奇想天外な仮説(例えば、宇宙誕生前の時間は虚数としている)が否定されないかについては、一部の国内研究者も指摘しているように、狭い学界で主流のビッグバン派が権限や予算を抑えている(異を唱えた研究者は左遷されてしまった)、世界中の殆どの学者がビッグバン理論の証明を目指して研究し生活しており、この説が崩れると過去の膨大な業績が無になるだけでなく、明日から失職することになる・・・というのが実体のようだ。

 例えば、人類が最新の科学技術を駆使しても、この宇宙で存在を確認できる物質重量はわずか6%程度とされている。残りは未確認のダークマターやダークエネルギーが占めているとされている。また、例えば、宇宙を構成する重要な要素である重力や、重量を伝える重力波のことも殆ど分かっていない。宇宙はまだ分からないことだらけなのである。殆どが未知のままで全宇宙を語ることは出来ない。私が今回ビッグバンへの反論の一つとして主張したいのは「時間が独立する物理量としては存在しない」ことである。

実は、時間は存在しない

 人間を初めとした生物には体内時計が存在し、体内時計を作る遺伝子も発見されている。時計は人々に時を伝えるものとして、古代の歴史から生活に密着し、時計精度の向上が文明の発展を支え、歴史を刻む役割を果たした。今や人類は原子時計でほとんど狂いの無い時を知り、秒単位の時刻に世界が同期して動いている。しかし、これらのことが物理的な意味での時間の存在を証明するわけではない。アインシュタインを初めとした天才達は時間が空間のようなものだと述べている。何のことか分からない。文学的表現で時間の存在をアッピールせざるを得ないことが現代物理学の泣き所である。

 アインシュタインが重要視したのは説得力である。幸い人々が時間の存在を疑わずに受け入れる素地があった。また、研究者に対しては時間に関する難解な議論を分厚い本に残している。時間の存在を不動のものにし、その上に相対性理論などの現代物理学が構築された。例えば、4次元空間は3次元に時間の空間をプラスしたものだ。単純に3次元空間に時間をプラスしただけなら日常的な我々の生活もそれに属するが、物理学者の言う4次元空間とは特別なポケットのことである。我々が存在するこの宇宙以外に、別の次元の空間がたくさん存在することになっている。別の空間(ポケット)が存在することになれば新たな理論の可能性が広がり、疑問を持つ人を煙に巻くことも出来る。一方で時間の存在を提唱することにより、数学理論の歪を全て時間に持ってくることで吸収することが出来る。

 ところで、その時間を我々はどのように確かめるのか?「あんた頭がおかしいのじゃないか?時計だよ!時計を見れば時間を確認できる」という声が聞こえてきそうだ。それでは時計で我々は何を見ているのかといえば、針の動きや水晶振動数を変換させたデジタル表示を見ているに過ぎない。ちょっと、視点を変えて、宇宙の始まりまで遡ってみよう。次第に温度は上昇する。温度は電子の振動と比例しており、容易に電子の速度は光の速度を超えてしまう。宇宙の温度は無限大に上昇するが、遥かに手前で、物質の移動速度も光の速度を超えてしまう。相対性理論では光の速度を超えることが出来ないので矛盾するし、同時に時間の計測も出来無きなくなるのである。

 時間だと考えているものの実態は実は動きであって、状況によりこの動きは早くもなり遅くもなる。分かり安く表現すれば、時間とはテープレコーダーのテープの長さ、今時にいえば、記録したメモリーのバイト数の大きさである。そこにはあらゆる物質の可能性が試される移ろいがある。ただし、私は時間という概念を持つこと、時間という便利なツールを利用することには反対しない。時間や時計の文化を否定するものではない。独立した物理空間としての時間の存在を否定しているだけである。それにしても、時間が存在することの矛盾点はいくつか指摘できるが、逆に存在しないとする明確な証拠を示すのは容易ではない。今後の課題である。

 時間の存在は宇宙の始まりや終わりにもリンクしている。物事には初まりがあり、従って終わりもあると考える根底には欧米の宗教観、思想・哲学がある。欧米的な合理思考法では初まりの無い世界を考えることが出来ない。頭が破裂してしまうから、無理矢理始まりを作り、始まりが有るから併せて終わりを作る。ところが、宇宙は我々人類の出現以前から存在していたし、今後も我々の存在や考えには全く左右されない。言わば理解不能な存在、それが宇宙である。宇宙論はその時々の文明の具合などによって今後も変化し続けるだろう。

 始まりとは組み合わせに対してのみ存在する。物質、エネルギー、運動に関してある組み合わせが生じる、これが始まり。この組み合わせが壊れる、これが終わり。例えば、生命も細胞、組織、器官およびこれらの組み合わせとしての生体システムで構成されている。これら生体システムの構成により生命が始まり、壊れることにより終わる。

 時間が存在しないから宇宙の端を特定することは出来ない。何らかの物質が存在するところを宇宙と定義すると、宇宙は常に膨張している。宇宙の先は何も無いゼロ空間であり、ゼロ空間には元々何も存在しないのだから端が無い。また、138億光年の遠くにある天体がこの宇宙の端ではない。おそらく、138億光年の先にある天体しか観察できなくて、その先には光の速度以上の速度で遠ざかる無数の天体があるだろう。そのずっとずっと先には全く別の巨大な空間と天体があるに違いない。