中国は失業率が急速に増加するのを防ぐためGDP成長率を8%以上に保つ政策を続けてきたが、2012年7.8%に低下、2013年に入っても、1~3月期7.7%、4~6月期7.5%と赤信号が点灯し始めた。
そもそも、中国の数字は怪しいとの評判だが、GDP成長率を高水準に保つため、例えば鉄鋼を過剰に生産し、2012年の余剰が年間1.9億トンとも、3億トンとも推定されている。
日本の鉄鋼製造量が1.073億トン(2012年)だから、その約2倍から3倍の過剰生産となっている。そのため、中国では鉄余りで、鉄鋼2トンを販売してもアイス1本(製氷135kg?:日本で18,000円ぐらいか)にもならないと言われている。
鉄鋼製造では大量の石炭を消費するわけで、環境設備の整っていない中国において排出される汚染物質(煤塵や硫黄酸化物)は莫大である。昭和40年代の北九州(八幡製鉄所が有った)も風景がかすむほどスモッグがひどかったがそんなレベルではない。
ハルピン市ではPM2.5が1000となり、WHO基準20の実に50倍となっている。既に人間の住む場所ではない。野菜や家畜など全てが汚染され異常になっているが、中国は生産量を落とせない。
中国国内の暴動は年間20~30万件とされているが、組織的・計画的ではないため特殊部隊30万人、治安公安300万人で何とか鎮圧している。経済成長率を落すと失業率が増大し、国民の収入格差が更に広がり、暴動の増大で国が転覆しかねない。
中国政府はウイグル問題、チベット問題を抱え、全国的な暴動になることを恐れている。ウイグル(イスラム勢力と繋がっている)に関しては反政府勢力との間で衝突が頻発している。天安門広場前でのSUV車爆発事故で世界中にニュースが配信されたばかり。
PM2.5など汚染物質を大量に垂れ流し国民の不満が増大、この環境悪化が暴動の引き金にもなりつつあるというから、現状では経済成長率を上げても下げても暴動が起きる。中国は全国に火薬庫を抱えているようなもの。
既に、100万人規模とされる裸官(不正蓄財の共産党幹部:金額は全体でGDPの25~50%)は妻子を海外に移住させ金も移している。これに対してカナダでは昨年、投資移民(40%を占める中国人が国内を乱れさた)を永久に中止させた。
参考図書:「中国はもう終わっている」黄文雄、石平、など