遂に、ベンツML350ディーゼルで1.2万キロを走破した(6か月)。このベンツML350ディーゼルは今年度分が8月で完売していた。今後は、新たにオーダーを出し、製造後 船積で輸入するので結構な時間がかかることになる。ヤナセには言ったが、私のブログで少なくとも3台は売れたのではないか。
ML350ディーゼルが売れる理由は はっきりしている。ランクル200からディーゼルが無くなり、別の車を探すと、必ずML350に行き当たる。大型四駆が好きで、車は多少高価でも、燃費の良い車を求める人は少なからずいる。ベンツが私の要望を受け入れ、右ハンドルにしたことも正解だった。
ランクルにあこがれてガソリン車を購入した中小企業の社長は燃費が高いので駐車場へ置きっぱなし、新たに小さな車を購入した。また高速では、ランクルガソリンが左側レーンをひっそり走っている。
心置きなく走らないと何のため購入したのか分からない。何度、トヨタにランクルのディーゼルモデルを要望したことか。これに対して、ディーラーからは日本の窒素酸化物規制が厳しすぎて対応できないと繰り返し伝えられた。トヨタは頭がおかしいというか異常。今やクリーンディーゼルは、ベンツ、BMW、日産、マツダで開発され、巷にあふれている。
ベンツML350ディーゼルは多くのクリーンディーゼルの中でも特別だと思う。これと併せて、来月レビューのSクラス(新機能満載)の情報を後半に報告する。
3月15日カーポート工事完成を待って、ML350を納車。操作レバーなどで国産車との違いが大きく、今でもウィンカーとミッションを間違えながらも、だんだんベンツに慣れてきた。
一方、バカみたいな話だが、ふと、自分がベンツの高級車しかも新車に乗っているのは凄い事だなと思ったり。私の場合は時間をかけた消去と選択の末、ベンツML350となったから後から感激が来た。このMLはベンツの中でも高級車に分類されており、造りや重厚感、快適さにその差を感じる。
購入前は、必ずいたずらさせると警戒し、常時監視カメラを2台取り付けた。ところが現在は外車が全体の10%に達し、昔のように傷つけられたり、エンブレムを盗られたりすることはないようだ。
最初はゆっくり走らせていた。走行が1000kmを超えて一時は加速を試したり、色々なモードで走っているうちに、ベンツの特性が身につき、今は緩やかにアクセルを踏み、穏やかに走るようになった。ML350ディーゼルは「ソフト アンド スムーズ」という言葉がぴったり。トルクが有るので、僅かにアクセルに触れていても、軽やかに、強く加速してゆく。気持ちが良い。
しかし、一たび、アクセルを踏み込むとまるでピューマのように猛然と飛び出してゆくのだ。特に登坂ではトルクの巨大さが効く。スーパーカーを除くあらゆる車を後方に押し遣ることが出来る。ただ、シグナルスタートでは一度失敗した。横にBMW(5シリーズかな)が並び、信号が緑になった途端、BMWが飛び出し、追いかけたが10mぐらいの差がついて信号となった。
こちらは、信号でエンジンが寝ていたので、動きだしに時間がかかり、急に踏んでも加速しない。すぐヤナセへ行って対策を聞いたところ、「エコモードスイッチを外せ」だ。それ以来、飛び出しそうな車が並ぶとエコモードを外している。その後のシグナルグランプリでは2回(国産車)とも圧勝した。
以前、ガソリン車より速いディーゼル車が開発されないかなと、ランクルを運転しながら想像していた。トヨタの姿勢を見てもあり得ない事で、夢のような話だった。それがベンツML350では実現していることに気づいた。夢は実現するんだ。全部じゃないが。
ランクルオーナーは、ML350(10cm低い)だと、視線が低い事を気にすると思う。高い位置でゆったり運転したい。この点は、運転席ポジションを最高に上げることである程度解決した。高低のポジション調整幅が大きいので、ランクルに近いポジションにできた。サイズ的には、10cm低いだけで、長さ、幅はほぼ一緒。
この、視線の高さの問題を除くと全ての点でML350が勝ると言っても良い。例えば、ランクルはカーブが滅茶苦茶弱いがML350では、結構カーブを攻めることが出来る。重心の低さだけではない、車体剛性(モノコック)、扁平的なタイヤ、滑り防止制御も効いているか。トルクも加速も燃費もML350が圧倒する。
ML350の低振動は驚くべきものだ。4気筒のガソリン車より小さいかな。排気音も小さい。ディーゼルと気づく人は少ない。ただ、細道などで30km/hなどゆっくり走る場合の1200回転付近の排気音は弱点。加速時は気にならない。
ミッションは指ひとつでスムーズに変更できるもので、ベンツのみ。最初は驚き、次第に当たり前になる。モニターにウオッシャー液の補充や部品の不良まで教えてくれるのには驚かされる。
音響も素晴らしい。迫力と深みが有り歯切れが良い。マドンナから始まり、レディー・ガガ、ビヨンセなど最新の女性曲は100曲以上HDに録音し、常に流している。1200回転付近の排気音も聞こえない。
ナビはタッチパネルにして欲しい。音声認識の性能は良いが、十分とは言えない。コンソールの回転ダイアルを動かすのも多少慣れてきた。その点、レクサスの電話サービスは良いね。ベンツには無い。親切な電話対応でナビに目標設定までしてくれる。
ベンツのメンテサービスも素晴らしい。3年間はガソリンを入れるだけで全て無料サービス。窒素酸化物対策の尿酸も無料で入れてくれる。バッテリーやタイヤも無料交換(正常な運転が条件)。
ML350ディーゼルの燃費は、平均9.4km/リットル。2kmの急坂を1日2回以上加速しながら登っての数字で、平地だと、10km/リットルは十分超える。因みに高速では13km/リットルぐらいかな。ランクル100ディーゼルは7km/リットル程度だった。ランクル200ガソリンでは5km/リットルでしかもプレミア。
ベンツマガジン(オーナー向け)で来月登場のSクラスの情報が入った。安全面で特筆すべき新機能が有る。
新しいSではミリ波レーダーを前方に2個、後方に3個備え、50km/h以下の走行で障害物や飛び出しに最適なブレーキ、ボディーコントロール、走行中の前車追随、後方車への追突危険通知、走行レーン変更に対して安全制御、歩行者の危険度に応じた表示、駐車場アシストなどが有るらしい。
スバルの追突防止も試したが、スバルは30km/h以下だったかな。30km/hが50km/hになるとエネルギーは3倍ぐらいになるから技術的には大変。飛び出しには対応できないし、追従運転、後方車に追突危険の通知、走行レーン変更で危険が有る場合の抑制などできない。
極め付きはボディーコントロールと歩行者の識別。ボディーコントロールは道路の凹凸を検知し、車体を上げ下げして揺れを防止するもので、究極的な安定走行制御。歩行者の識別は凄い(危険は赤で表示)。夜に黒っぽい服の歩行者はドライバー泣かせだ。駐車場アシストはベンツ発ではないが有れば便利
Sには常に世界をリードするベンツらしい意欲的な安全システムが盛り込まれている。何で、ML350に間に合わせないの。