今年は電気学会の原稿(新進化論:全国大会:10日締め切り)を書いているので、今年の予想が遅れてしまった。昨年の予想は大体当たったのではないか。とりわけアメリカの動きである。アメリカは対中国で方針を転換し、その予兆は2011年から出ていた。
重要な事実は、アメリカ、中国をはじめベースは軍事戦略で動いているということ。これ以上戦争の火種を作ることを避けたいアメリカとしては経済は最重要な戦略の道具だが、中国のあからさまな経済と軍事力の掛け算・拡大戦略は看破できなくなっている。
従って、中国の経済成長はスローダウンせざるを得ない。何度も書いたが中国は国全体がイカサマだ。この度、NASDAQなどに上場した中国の40社が実体の無い詐欺企業で、上場廃止となった。どのような事前審査したかが大きな問題になっている。
中国へ進出した企業は100%賄賂を払っている。しかも、立地時の契約で高い給料を払い、環境整備が義務付けられ、撤退ができない。中国に工場を作れば、資金を盗られ、ノウハウを盗られ、やがて工場も盗られる。教育をしてあげ、デモで暴れられ、さっさと辞めて行く。よくもまあ、22000社も中国に行ったものだ。
日本が自民党安倍政権になったこともあり、アメリカの安倍ノミクスに対する支援は選挙前から継続している。為替が自由市場の原理で動いているわけではない。前から書いているように為替は経済戦略のコアで、意図があり操作されている。民主党政権で鳩山らが露骨に反米の方向性を示したことで、日本はオバマにとって潰しても良い国になっていた。
為替は1ドル50円になってもおかしくは無かった。私は当時の菅首相に70以上の提案と情報提供を実施した。ある日(調べたらわかるが)危機感を覚え、朝6時ぐらいに為替介入するよう提案し、その日に介入が実施された。内容も送った事実も残っている。
為替は1ドル100円、日経平均は14,000円が目標じゃないかな。2013年が駄目でも必ずその頂を目指す。安倍首相はアメリカのポチになることをオバマと二人の会談で明言することだ。それで、この目標は実現性が高くなる。
韓国ウオンは日本円に対して60%、ドルは40%安くなっている。韓国は頻繁に為替介入してきた成果が出た。(ウオンは国際通貨ではないので、為替介入がやりたい放題)この状況ではいかに日本企業が頑張っても勝てるわけがない。サムソンは国家がらみのビジネス戦略を進めてきた。日本の技術はしゃぶりつくしてなお、まだ取得するためにサムソンの拠点が関東にある。
韓国もウオン高で厳しくなってくる。1ドルが1050ウオンを割ると、大企業でも赤字が出始める。既に中小企業にとっては赤字レベルらしい。しかも、円安とのダブルパンチ。輸出がGDP比50%の韓国は為替によって翻弄される。
肝心のアメリカがどうなるか?良い質問ですね。アメリカは実は中国に劣らずいかさまの国なんだけど、内容と質が異なる。1990年代はアメリカが持てる力を全て駆使し、主に裏側・水面下でイカサマ全開・変幻自在、バブルで太った日本から資産やビジネスを奪い取った時期。
21世紀のアメリカは、世界制覇の野望を抱く中国、疲弊した経済に対してどのように対応するのか。1990年代の日本はアメリカにとってあまりにイージーな子羊だった。共産党の一党独裁・中国はそうはいかない。
一つは叩きすぎた日本を少し復活させ、中国に対抗させる。マクロ的には旧英連邦、ヨーロッパ、日本などの柔らかな包囲網を形成する。
アメリカはまだまだ世界を動かす力(表の実力と裏のいかさま力)を持っており、復活を果たす。どんなに経済状態が悪くても株価が上昇する国ですよ。対中国の経済対策の一つは中国の元を実勢レベルに上げる事。そして最終局面(先の事だが)は元のドルペッグ(固定レート)を外すこと。
夏の参議院選挙は自民党と維新の会が勝つでしょうね。揺り戻しがゼロではないが、民主党への風は吹かないし、安倍ノミクスはある程度成功する。前に書いたように私が考えたことと安倍首相の方向は大半が一致している。安倍首相は右寄りと言われるがむしろ中立だ。日本がやらなければならないことをやろうとしている。
金融緩和はやりすぎるぐらいやる。日銀の白川総裁は当然首。新しい総裁は竹中 平蔵が良い。この人事には自民党内だけでなく民主党などの反対が出るので、日銀法の大幅改正を含めて多面作戦(金融緩和目的)で臨むべき。現状では日銀の独立性は全くナンセンスも甚だしい。それが現在の日本経済状態。
デフレ脱却は当然のことで、インフレ目標の2%もアメリカ、イギリス並みになってきた。ただ私は土地価格の1%上昇を是非目標にしてもらいたい。企業が工場を作る動機になるね。土地価格低下が日本人から資産を奪い、活力を削いできた。
孫の教育費(1000~1500万円)をまとめて支払った場合に課税されないとのアイデアはユニークで面白い。大学の授業料などがまとめて支払われる可能性がある。ちょっと似ているが、私は、以前から子供や孫の年金を一括払いする方法を考えていた。
TPPは結果として参加する。しかし、農業団体をバックにした自民議員の反対が厳しい。やくざや右翼をバックにした安倍ちゃんじゃないと乗り切れない。
安倍ちゃんのバックにやくざがいるため、官僚や反対派が裏で動けない。事情通によると、小泉純一郎があれだけ思い切ったことが断行できたのも、小泉の祖父がやくざだったことが大きい。小泉の年金未払いを官僚がリークしたため、次官やその奥さんがやくざに切り付けられた。官僚は真っ青になったという話。
原子力発電所の再稼働は、参議院選挙後を睨みながら順次進める。原発の建設も中止すわけがない。しかし、流石に活断層の上にある原発の稼働は出来ない。
土木建設工事は活発化する。これは自民党の生命線。強い自民党の原動力は何しろゼネコンの会社組織だからね。ゼネコンの重要な仕事は選挙ですよ。ゼネコンのビル最上階へ行ってみて下さい。政治家が演説す専用会場が設けられている。演説の聴き方、拍手の仕方、票の集め方だけじゃない、ゼネコンさんはプロです。
憲法改正は時間がかかる。次年度以降の話。