6月も中旬になると、森の中は鬱蒼とした緑一色の世界になります。
その中からユリ科の花を探してみました。
ユリ科 オオバタケシマラン (大葉竹縞蘭)
竹のような縞模様のついた大きな葉の蘭、でもユリ科です。
なにしろ小さな花なので、下から覗き込んで撮るのに苦労します。
ユリ科 ツクバネソウ (衝羽根草)
花の形が羽根つきの羽根に似ているから。
葉っぱの数が多いクルマバツクバネソウなんてのも有ります。
ユリ科 ヒメイズイ (姫萎蕤)
萎蕤とはアマドコロのこと、でもアマドコロは甘野老とも書くんだけれども?
ユリ科 ホウチャクソウ (宝鐸草)
寺の軒先に下げてある風鈴みたいな宝鐸に似ているから。
番外:ゼンマイ科 ヤマドリゼンマイ (山鳥薇)
山鳥が住むような山中に生えているから・・・・何処にでも有るけどね。
ゼンマイは薇と書く・・・・・今回初めて知った!
キンポウゲ科 ミヤマオダマキ (深山苧環)
手稲山頂上でこの一株、石で囲って大切に保護されています。
ユリ科 マイズルソウ (舞鶴草)
道の両側に葉が折り重なるようにして密生しています。
シラネアオイ科 シラネアオイ (白根葵)
開花は段々と標高の高い所へと移動してゆきます。
メギ科 サンカヨウ (山荷葉)
薄暗い林の中でひっそりと咲いているものもあります。
カタバミ科 コミヤマカタバミ (小深山傍食)
林縁や道路脇に咲いています。普通の黄色いカタバミもあります。
キンポウゲ科 ヒメイチゲ (姫一花)
雪解け早々に咲き始めますが、手稲山中腹では今が盛りです。
ラン科 ハクサンチドリ (白山千鳥)
日当たりの良い所では早くも開花、これからどんどんと咲き始めます。
ユリ科 オオアマドコロ (大甘野老)
ロープウエイ山麓駅付近のゲレンデに群生しています。
アブラナ科 エゾハタザオ (蝦夷旗竿)とユキノシタ科 ズダヤクシュ(喘息薬種)
いずれも道端の雑草です。
ユリ科 ツバメオモト (燕万年青)
手稲山では少しずつ増えているように見えます。
手稲山では春から秋にかけて多くの草花を見ることができます。
スキー場ゲレンデや頂上へ至る工事用道路側は年に一度草刈りが行われ、
空が開けた場所が出来、今まで劣勢だった植物が進出し種の多様性が高くなります。
これを生態学的には「中規模攪乱」といいます。
自然のまま放置すれば優勢種のみが繁殖し、人為的に大規模攪乱すれば
種の多様性は減少します。種の多様性のためには中規模が丁度よいのです。