緑の葉に、褐色の枯葉がのっているように見えました。ヤガ科の蛾、アカエグリバです。同じように枯葉に擬態するアケビコノハに似ていますが、大きさは(長さで)半分くらいです。
以前にも呟きましたが、今度は、完璧な枯葉擬態として紹介されているムラサキシャチホコを是非見つけたいと思います。
《アカエグリバ 2017/08/14》
《アカエグリバ 2017/08/14》
緑の葉に、褐色の枯葉がのっているように見えました。ヤガ科の蛾、アカエグリバです。同じように枯葉に擬態するアケビコノハに似ていますが、大きさは(長さで)半分くらいです。
以前にも呟きましたが、今度は、完璧な枯葉擬態として紹介されているムラサキシャチホコを是非見つけたいと思います。
《アカエグリバ 2017/08/14》
《アカエグリバ 2017/08/14》
8月も半ばとなり、セミの合唱のなかで、ツクツクボウシの声が大きく聞こえるようになってきました。朝7時40分ころ、羽化を終えて翅が着色してきたツクツクボウシを見かけました。もう少しで飛び立ちそうです。
《羽化していたツクツクボウシ 2017/08/15》
《羽化していたツクツクボウシ 2017/08/15》
林縁の茂みの低木の枝に、キボシアシナガバチが営巣していました。10頭以上の成虫が臨戦状態で巣を守っていましたので、あまり近づけませんでした。
キボシアシナガバチの巣は育房の繭の蓋が鮮黄色でよく目立ちます。
《低木の枝に営巣するキボシアシナガバチ 2017/08/14》
《低木の枝に営巣するキボシアシナガバチ 2017/08/14》
《低木の枝に営巣するキボシアシナガバチ 2017/08/14》
車道に、車にぶつかって死んだと思われるスズメが横たわっていました。すぐ近くにコイン精米機があり、利用者が撒く米ぬかにたくさんのスズメが集まってきているので、それらのスズメのうちの1羽ではないかと思います。
《轢死?していたスズメ 2017/08/13》
《轢死?していたスズメ 2017/08/13》
膝上まで伸びた雑草をかきわけて歩いていると、羽化したばかりのベニシジミが翅を伸ばしていました。諸般の事情により真夏に屋外をうろつく時間は1時間以内と強く制限されているので、残念ながら、翅が伸びきるのを確かめることはできませんでした。
ベニシジミの翅の表面は、春型は明るい紅色、夏型では著しく黒くなり、秋に出現する個体は春型に近くなります(『原色原寸検索図鑑日本の蝶』参照)。
《羽化して翅を伸ばすベニシジミ 2017/08/11》
日陰になったツバキの茂みに、白っぽくて弱々しい感じのエダシャクの仲間がとまっていました。
翅は白地に灰色や褐色の水玉模様があり、体色はオレンジ色で黒色の斑紋があります。よく似た種が多く、特に同属のヒメマダラエダシャクとは区別がむずかしいようですが、前翅前縁中央付近にある灰色の円形の紋の中に暗褐色の環紋がないように見えるので、ユウマダラエダシャクではないかと思います。(ウェブサイト『虫ナビ/ユウマダラエダシャク』参照)
《ユウマダラエダシャク 2017/06/15》
《ユウマダラエダシャク 2017/06/15》
※ 同定に自信がない種は、ついつい投稿が先延ばしになってしまいます。写真からだけで同定する限界です。
池のモリアオガエルのオタマジャクシが変態して陸に上がり始めています。
両生類は、オタマジャクシ型をして水中生活(えら呼吸)している幼生が、手足が生え陸上生活(肺呼吸)するようになる変態をします。このとき、カエルなどの無尾類では、尾が消失します。写真のモリアオガエルは、まだ尾がなくなっていません。
《変態して陸に上がり始めているモリアオガエル 2017/08/10》
《変態して陸に上がり始めているモリアオガエル 2017/08/10》
《変態して陸に上がり始めているモリアオガエル 2017/08/10》
イラガ調査をしている太郎丸公園で、この日調査対象にしているイラガの繭から2頭の寄生蠅が羽化していました(写真のハエは、ハエの羽化殻が残された繭のそばで、羽化して間もないかのように近づいても逃げなかったハエ)。http://blog.goo.ne.jp/1948goodspring/e/49ba26d75aa1f2203b4f52d6e27b82e0
寄生蠅の同定は非常に困難なようで、ウェブサイト『ヘキサポーダリサーチ昆虫類調査事務所/一寸のハエにも五分の大和魂・改 』には、次のように書かれていました。
「1.双翅目の同定,特にハエ型の双翅類の同定は,顕著な翅斑,体形や腹部の斑紋などを現さないハエの場合は,翅脈相,体の刺毛の分布状態を,種までの同定では雄の交尾器などの形質を調べて,初めて可能になります.ヤドリバエ科でもダイミョウヒラタヤドリバエ,マルボシヒラタヤドリバエ,セスジハリバエのように特徴がはっきりしている種はかなりの正確さで同定できるのですが,このような特徴的な種以外は上記の形質を見ないと同定は一般に困難です.
ヤドリバエ科はしかも種が著しく多く,日本列島だけでも数百種以上が生息しており,その中には名称がない未記載種や日本から記録のない未記録種も多数含まれています.
また,このサイトでは日本で2名しかいないヤドリバエ科の分類学者の直接的な関与はまだありません.
以上の現状では,ヤドリバエの同定の必用がある場合は,よほど同定の重要性が客観的に認めてもらえば,上記分類学者に同定を依頼して,同定していただける可能性があるかもしれません.しかし,このサイトでは形質が判然としない画像のヤドリバエの同定は困難だろうと思います.
2.日本のヤドリバエ科のハエの寄主対象のカタログ(2006)があります.これによると,イラガ科のイラガに寄生するヤドリバエは2種記録されているようです.それらは,
ムラタヒゲナガハリバエ Bessa parallela (Meigen)
イラガを初め,甲虫類,ハチ類,鱗翅類の多数の種に寄生する,寄主選択性の幅が著しく広い種です.
イラムシヤドリバエ Chaetexorista sp. (Chaetexorista属の1種).
イラガ,ナシイラガ,ヤママユガに寄生.
です.この他に,おなじChaetexorista属のC. atripalpis Shimaという種は,イラガ科からのみ記録されており,テングイラガ,クロシタアオイラガに寄生するようです.
また,クロシタアオイラガには,上記のほかにPales pavida (Meigen)カイコノクロウジバエが,アオイラガには,Compsilura concinnata (Meigen)ノコギリハリバエとExorista sorbillans (Wiedemann)クワゴヤドリバエが,アカイラガにはExorista japonica (Townsend)ブランコヤドリバエとPales pavida(Meigen)カイコノクロウジバエがそれぞれ寄生することが記録されています.上記の諸種のヤドリバエは寄主の範囲がかなり広いので,あるいはイラガにも寄生するかもしれません.
以上を参考にされて,調査されると飼育されたヤドリバエの種がかなり絞られるかもしれません.
なお,白くて大きい平均棍とありますが,白く見えているのは翅の基部後縁が拡大したもので,覆弁(胸弁,鱗弁,膜弁)と呼ばれている構造で,平均棍はこれに覆われているかなり小形の器官です.」
《ハエの羽化殻が残ったイラガの繭のそばにいた寄生蠅 2017/08/09》
《ハエの羽化殻が残ったイラガの繭のそばにいた寄生蠅 2017/08/09》
《イラガの繭に残されていたハエの羽化殻 2017/08/09》
マテバシイの葉裏に、エメラルドグリ-ンの目をしたハエの仲間が数頭とまっていました。ミスジミバエのようです。
ミスジミバエの「幼虫はカラスウリなどのウリ類やカボチャの雄花、キュウリの実を食べて成長」(『日本の昆虫1400②』)するので、子園内に生えているキカラスウリで発生しているのかも知れません。
《マテバシイの葉裏にとまっていたミスジミバエ 2017/08/02》
アスファルト舗装の園路上で、オオハキリバチが死んでいました。ここでオオハキリバチを見かけるのは、初めてです。
オオハキリバチは「日本産で最大級のハキリバチ。竹筒やほかの昆虫が枯れ木に開けた穴やドロバチ類の巣などに営巣し、植物のやにを巣材に」します(『日本の昆虫1400②』)。
《園路上で死んでいたオオハキリバチ 2017/08/07》
(早)朝に公園を歩いていると、園路上にいろいろな生きものが死んで落ちていたり、それらを食べる生きものがいたりして、ついつい下を向いて歩いてしまいます。
今朝もミミズをはじめいろいろな死体が転がっていましたが、路上で生きたキイロスズメバチがシオヤアブ♀に食べられていました。怖いものなしのキイロスズメバチを食べるとは…、「シオヤアブ恐るべし」です。
ウェブサイトを見ていると『暗殺昆虫「シオヤアブ」はスズメバチの天敵だった!』なるものがありました。以下、その一部を引用します。「シオヤアブは肉食昆虫で、他の昆虫を捕食したり、時には事もあろうか哺乳類や爬虫類のなどの脊椎動物ばかりでなく、我々人間の体液を吸うこともありますが、基本的には彼らの獲物は昆虫や虫などの小さな生き物です。シオヤアブの狩りの方法ですが、彼らは優れたれた飛翔能力と動体視力を持ち、飛翔している昆虫を背後から奇襲するのが得意です。飛翔する獲物の頭上の樹木や草などで待ち伏せし、相手が通過したところで背後から急襲し、昆虫の頭部・胸部・腹部の継ぎ目にぶっとい口器を突き刺し、獲物の体液を吸い取ります。その突撃力たるや凄まじく、バチッっと音を立てて獲物と共に転がり落ち、その時には既に口器が獲物の体節に突き刺さっています。カマキリは良く草原の暗殺者と揶揄されますが、シオヤアブは狩りのスタイルからすると「野山の撃墜王」と呼んだ方が良いかも知れません。」
今回見かけたキイロスズメバチも、背後から急襲され、頭部と胸部の継ぎ目に口器を突き刺され、体液を吸い取られていたのでしょう、まだ肢を動かしてもがいていました。
《園路上でシオヤアブに捕食されていたキイロスズメバチ 2017/08/07》
《園路上でシオヤアブに捕食されていたキイロスズメバチ 2017/08/07》
《園路上でシオヤアブに捕食されていたキイロスズメバチ 2017/08/07》
キハダの葉裏に、アゲハチョウの仲間の羽化殻が着いていました。ナミアゲハの蛹と比べると、
「前胸背の中央に角状の突起がない」
「腹部の側面へのはり出しが強い」
「側面から見た腹面の湾曲が強い」
「腹部背面に強く黄色を帯びたほぼ菱形の斑紋がある」
ことなどから、クロアゲハの羽化殻だと思います。(『原色日本蝶類幼虫大図鑑』参照)
また、クロアゲハの蛹は、「食樹の樹幹、枝、或いは食樹から離れた付近の他物に見出される」(『同上』)ようですが、今回の蛹は葉裏で蛹化していました。
ちなみに、この列植されたキハダでは、これまでナミアゲハの幼虫を見かけることはよくありましたが、クロアゲハの幼虫を見かけたことはありませんでした。
《キハダ葉裏のクロアゲハ羽化殻 2017/08/04》
《キハダ葉裏のクロアゲハ羽化殻 2017/08/04》
《クロアゲハ羽化殻(「前胸背の中央に角状の突起がない」「側面から見た腹面の湾曲が強い」) 2017/08/04》
《クロアゲハ羽化殻(「腹部背面に強く黄色を帯びたほぼ菱形の斑紋がある」) 2017/08/04》
《同じ日に近くの葉で見かけたナミアゲハの幼虫 2017/08/04》
真夏の焼けるような日差しの中、白っぽいチョウが活発に飛んだかと思うと、スーっと茂みの中に消えてしまいます。しばらく見ていると、眼の前のハナミズキの葉裏にとまりました。そっと近づくと、ウラギンシジミでした。ときどき翅表のオレンジ色が見えたので、♂です。
《ロウバイの葉裏にとまるウラギンシジミ♂ 2017/08/04》
《ハナミズキの葉裏にとまるウラギンシジミ♂ 2017/08/04》
午後2時ころ、用水に沿って植えられたソメイヨシノの並木をオニヤンマの羽化殻を探しながら歩いていると、後ろで茶色い鶏卵大の何かが斜面を転げ落ちていくのに気づきました。変だなと思い、落ちた方を見ると、アカネズミでした。
森林性のネズミと思っていたアカネズミが、水田に囲まれた公園で見られるとは思っていなかったので、少し驚きました。これは私の勉強不足で、『日本の哺乳類』によると、アカネズミは「低地から高山帯まで広く分布し、森林に生息するが、河川敷の下生えが密生しているところにも多数みられる。水田の畔や畑にも出現する』そうです。
《アカネズミ 2017/08/04》
《アカネズミ 2017/08/04》
アカネズミを見ると、50年近く前、友人たちと標識再捕法によるアカネズミの生態調査をしていた日々などが懐かしく思い出されます。
富山でイラガが1化なのか2化なのか、イラガセイボウなどの寄生状況はどうなのかなどを確かめようと、いくつかの公園で採集した繭などを毎日眺めています。(この試みはこれまでも何度か挑戦しましたが、いつも途中で挫折してしまいます。)
太郎丸公園だけは、繭を採集せず、5月下旬に現地で印を付けたものの羽化状況などを見ることにしています。この日も印を付けた繭を順に見ていっていると、まさに繭を作っている最中のイラガを見つけました。8月上旬には第1回の営繭が始まるようです。この繭が今年羽化するかどうかは、追跡して調べるつもりです。
ちなみに、今年調査しているイラガの繭は、6月下旬に羽化を始め、それから羽化がダラダラと続き、まだ羽化していない繭もあります。
《繭を作っていたイラガ 2017/08/02》
《翌日にはイラガの繭らしくなっていた 2017/08/03》
《今年初めて羽化したイラガ(神通川河川敷で採集) 2017/06/29》