静 夜 思

挙頭望西峰 傾杯忘憂酒

≪ 幻冬舎社長の妄動:守銭奴+出版界の自殺行為だ ≫   ≪ 70歳定年制:高齢者労働で社会保障費不足を補填? ≫

2019-05-22 08:43:25 | 時評
◆ 【毎日・社説】幻冬舎社長のツイート なぜ不快感を与えたのか https://mainichi.jp/articles/20190522/ddm/005/070/057000c?fm=mnm
・ <幻冬舎の見城徹社長が、同社から出版された作家の津原泰水(やすみ)さんの著書について、業界の慣例を破って実売部数をツイッターで公表した。
  売れていない本であることを、言い触らすような内容だ。>
・ <実売部数は今後の執筆活動にもかかわる、作家にとって非常にセンシティブな部分だ。それを了解なく公表するのは、高圧的で作家への敬意に欠けると
  言われても仕方がない。ましてや、出版した本を売るのは、作家だけではなく、出版社の責任でもあるはずだ。とはいえ、これほどの騒動になったのは、
  自社のベストセラー本への批判を抑え込むような形で、気に入らない作家をおとしめようとしたからだ。>
 ⇒ 本好きな人、或は出版界に明るい人なら、嘗て幻冬舎を興す前、そして立ち上げた後の見城氏の活躍ぶりを思い起こすだろう。それだけに、今回のお粗末な
  騒動で見城氏が垣間見せた大人げない振る舞いに多くの人が幻滅したに違いない。私もその一人。   ”駿馬も老いては駄馬に劣る”の俗諺どおりだ。

* <日本では毎年7万点以上の新刊書籍が出版されている。しかし、出版不況の中、売れる本と売れない本の二極化が明確になってきている。
  言論が右傾化するなかヘイト本がベストセラー化し、売れるとなれば次々と出版されるのは、その現象の一つの表れだろう。出版社も企業である以上、
  利益を追求するのは当然のことだ。>

  <かたや、言論の多様性を担保するのも出版社の役割のはずだ。売れているかどうかだけで本や作家を評価する風潮が広がれば、さらに出版の先細りを招く。

◇ 【水説】70歳まで働く?=福本容子 (論説委員)  https://mainichi.jp/articles/20190522/ddm/002/070/129000c?fm=mnm 
・ <サザエさんのアニメ放送が始まった1960年代後半の一般的な定年は55歳で男性の平均寿命は69・3歳(70年)だった。今は男性の平均寿命が
  81歳ぐらい。当時より12歳ほど高いから定年も12歳引き上げる超単純計算をすると67歳。そう思えば「70歳定年」も違和感はない気がする。
  でも人生は超単純じゃない。> ← そう。 全く同感。 何でも後ろへ延ばせばいい、というものじゃない
・ <日本政府が定年70歳を視野に、高齢者も雇いなさい、と企業に要求を始めた。厳しくなる一方の社会保障財政を考えた時、70歳まで働く、を前提に
  できれば何かと都合が良いのだろう。消費税をさらに上げたり、高齢者の負担を増やしたり、という「痛み」なしでも、財政は大丈夫とつじつまを合わせ
  やすくなる。>

* <(サザエさんの)磯野波平さん宅と違い現実の世界では、40年に高齢世帯の4割が1人暮らしになるそうだ。 認知症人口も気合じゃ減らない。
  「思い通り」が努力ではかなわない個人を支えるためにあるのが社会保障。それを長続きさせる責任を負うのが政府のはずだけど。>
コメント
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