みんなで学ぼう！バルカン半島ⅢⅩⅧ

　チトーの死後、6カ国それぞれの代表で輪番による連邦大統領にして民族融和を図ろうとしますが、
上手く行くわけがありません。

　最初に火を付けるのが最も北に位置するスロベニアです。クロアチアを扇動してセルビアに内戦をしかけます。
たった10日でスロベニアはあっさり手を引き、クロアチア＋ボスニアVSセルビアのユーゴ紛争が始まってしまいます。

　スロベニア「我々はバルカンではない。紛争とは関係ない！」。
当時の日本の駐バルカン地域大使は「我々バルカンじゃないから」と真ん中のセルビア以外の
いろんな人に言われたそうです。
最後にセルビアモンテネグロからモンテネグロが独立し、6つの共和国に分裂して終わりを遂げます。

　おまけとしてコソボはセルビアの単なる自治州でしたが分離して7つになりました。
コソボはセルビア人が多数派を占めるセルビアにおいて、少数派のアルバニア系ムスリムが居る地域でした。
そこで「セルビアはアルバニア人を民族浄化している。少数派のアルバニア人を守れ！」
とプロパガンダを流されコソボ独立してしまいます。コソボではセルビア人は少数派になってしまいます。
その少数派のセルビア人が今度は北コソボ独立運動を始めているのが現状です。

　ハプスブルグ帝国末期の昔からバルカンではずっとこんなことが続いているのです。

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