去年12月中旬から使い始めたぐるっとパスが、まだあまり使っていないのに期限が来てしまいそうで、貧乏人の血が騒いでならない。そんなわけで休みの一日をまるごと使って都内の珍しい施設を巡り歩いた。池袋のオリエント美術館から上野の下町風俗資料館、上野動物園、国立科学博物館、書道美術館、大倉集古館、古賀政男音楽博物館そして刀剣博物館とまるで七福神巡りさながらに忙しなく駆け巡ってきた。
まずは池袋の文化会館7fにある古代オリエント美術館。ビルの中はピラミッド内部のように迷路になっていて、随分迷ってやっと入口にたどり着いた。
入口は高級ホテルのように重々しい。少しは来て良かったと思えるものがあるかと期待したのだが、私の興味を引くものは一つもなかった。10分後にはこの入口を再び抜けた。
セットになっている東京メトロ一日券を使って地下鉄で上野広小路へ。
不忍池のほとりには下町風俗資料館がある。
ここは中の撮影もOK。昔懐かしい建物や道具などが狭い空間にぎっしりと詰め込まれている。意外と外人さんが多かった、というか半数以上が外人さんだった。駄菓子屋の一角
風呂屋
居間。白黒とカラーの中間のような色彩、何かほっとする落ち着きがある。
路上パフォーマンス中の東京雑技団。中国の本物が聞いたら怒りそうなお粗末さだった。
池越しにスカイツリーが見えるとは思わなかった。
次はお隣の上野動物園。今日は時間が推しているので残念ながらゆっくり見ている暇はない。入る前にパンダと子供が生まれたばかりのゴリラ、動かずのハシビロコウ、ワオキツネザルの4つに絞って見ることに決めた。
不敵な面構えのハシビロコウ。私の見ている3分間の中で何と2回も動いてくれた 。
肝心のパンダは余りの行列で並ぶのを断念。外から遠見のパンダ
おまけのシロクマ
続いてこれも近くの国立科学博物館
久しぶりなので(もう10年以上)、館内でまごついてしまった。まぁ忠犬ハチ公のはく製とフーコーの振り子さえ見られて、地球の自転をこの目で確認できればあとは良いだろう。
ハチ公は今時の犬と違って顔がやけに大きいような気がする。小顔になってしまったのは人だけではなかったのか。
結構ダイナミックに動いている
おまけは天井のステンドグラス
本日5軒目は日暮里にある書道美術館、このあたりで少々足が疲れてきたので、あまり動かずにじっくり見られるここはちょうど良い。ただこの辺は周りがラブホテルだらけなので、一人で歩いていると変にみられる。
写してよいのはこの入口の付近だけ。
中国の昔の書跡や拓本が多数展示され、一つ一つに短い評が添えられていてそれを読んでいると、専門家の見方がそれなりにわかるようになっていて面白かった。
次は再び地下鉄に乗って赤坂の大倉集古館へ、すぐ隣はホテルオークラ。
中庭にも仏像があってちょっと異様な感じ
入口
大倉周集古館は日本最初の私立美術館で大正6年に建てられたもの。この日催されていたのは鼻煙壺展。鼻煙壺(びえんこ)とは17世紀にヨーロッパから中国にもたらされた嗅ぎタバコを詰める小さな壺のこと。色形がさまざまで材料も、玉、瑪瑙、水晶、ガラス、象牙、陶磁器、果実など多岐にわたっていて、見ていて飽きなかった。
最後の締めくくりは代々木上原のそばにある、古賀政男音楽博物館(コガミュージアム)。
演歌にまるで興味のない私なので、やはりここも滞在時間が短かった。
最後のおまけに京王線初台が最寄りの刀剣博物館。全く興味も知識もない分野だったが、入ってみるとそれなりに楽しめた。
太刀と刀の違いが分かったのがまぁ収穫かな。
総歩数27000歩余り、一館当たりの平均滞在時間30分とせわしない一日だったが、それなりに楽しめ充実した一日だった。
尚ぐるっとパスは本年度は1月31日で販売終了し、いつもなら4月からまた販売されるはずなのだが、その知らせがまだないので場合によっては今回で廃止となることも考えられる。そうなったら残念としか言いようがない。