野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

編笠山を登る

2010-09-06 | 野の花
 編笠山は八ヶ岳の最南端に位置する山だ。標高2524mで、頂上からは南側正面に甲斐駒を筆頭とした南アルプスの山並みが望め、南東側には富士山、南西側には木曽駒ヶ岳や更に西寄りには北アルプスの峰々まで展望できる。

 登山口の観音平(標高1565m)に着いたのは、11時少し前。駐車場は10数台の車と3台の大型バスで一杯、やっと一台分の空きを見つけ、車を止めた。今夜泊まる予定の青年小屋までは標準コースタイムが3時間半ぐらいなので、余裕を持って登っていける。






 山ブドウの実が膨らみ始めていた。



 人の形をした岩が急に表れ、驚いた。



 笹藪の間を登っていくのだが、途中はママコナが多い。数は少ないがトリカブトも咲きだしている。



 これはヒメシャジンか



 一時間ほどで雲海



 更に一時間登って標高2100mの押手川、ここで小休止して軽食をとった。



 押手川からは岩場の急登の連続となった。



 シナノオトギリ






 ウメバチソウ



 上から高校生位の集団(100名ほど)がキャッキャッ言いながら降りてきた。遠足だろうか。仕方がないので暫く脇に寄って待つことにした。

 タカネマツムシソウ



 コケモモ、だんだんと高山の植物が多くなってきた。



 2時少し前、編笠山頂上に着く。頂上は広く岩で覆われている。






 北側の山麓には青年小屋が見える。奥には八ヶ岳最高峰の赤岳も覗いている。



 そのまま休まずに大岩の間を下りて行った。



 30分ほどで小屋に到着。小屋脇に植えられたヤナギランがまぶしい。






 この青年小屋は以前は青年修練宿舎と呼ばれて、修験道の道場として栄えていたそうだ。今は入口脇には「遠い飲み屋」の看板が、あぁ時代は移り変わっていくのだ。



 中に入り早速手続きを済ませ、夕食まで付近を散策することにした。
 トウヤクリンドウ



 キノコもたくさん生えているのだが、全く名前は分からない。






 オヤマリンドウ



 ハハコグサ



 水を補給しがてら近くの西岳方面に足を伸ばした。途中キノコや秋の実などが多い。
 真っ赤なハリブキの実



 シダ植物の一種エゾヒカゲノカズラ



 ガンコウラン



 これはタケシマランの実



 ゴゼンタチバナの実



 マイヅルソウ




 5分ほどで着いた乙女の水、ペットボトル2本に詰めて更に手酌で飲んだ。渇いた喉にしみわたりうまかった。



 小屋に戻って早い夕食(5時半)をとると、陽もすっかり編笠山の斜面に落ち、いつの間にか周囲にもガスが立ち込めてきた。

 岩の上に微かに富士が見える。



 テント張っている人が一人だけいた。




 

 翌日は権現岳に登ったのだが、長くなったので次回へ