◎◎ 〔マーケットアイ〕外為:正午のドルは104円前半、ドル指数は約3カ月ぶり安値
2020/11/26 12:08
[東京 26日 ロイター] -
<12:05> 正午のドルは104円前半、ドル指数は約3カ月ぶり安値
★★ 正午のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点(104.45/48円)に比べ104.25/27円。きょうは感謝祭休暇で米国市場が休場となる。
▼▼ ドルは早朝に高値104.44円を付けたあと徐々に下落。仲値を挟んだ取引では、国内勢のドル売りが先行し104.29円まで下値を伸ばした。その後いったん持ち直したが、正午付近で104.26円まで下落した。
◇◇ 欧州通貨は堅調だった。ユーロ/ドルは1.1930ドルまで上昇、英ポンド/ドルも1.3390ドル付近と底堅く、両通貨ペアとも9月1日以来の高値圏での取引となった。
▼▼ ドル指数<.DXY>は、91.898まで下落し、同じく9月1日以来の安値を付けた。ドル指数の構成通貨ではユーロなど欧州通貨の比重が高い。
¤¤¤⇨ 市場では「これまではリスクオンでドルと円が同時に売られ、(ドル/円では)ドルがより大きく売られるパターンだったが、昨日は米国株安でリスクオンが後退したにもかかわらず、ドルの反応は鈍く、幅広い通貨でドルが売られている。基調が変化しつつあるかもしれない」(外国銀)との声が聞かれた。
¤¤¤⇨ トレードウェブによると、米10年国債利回りの米国市場25日の終値は0.8816%と24日の終値0.8820%からわずかに低下した。きょうは休場となっている。
<10:47> 英ポンド139円後半、投機筋は起死回生の英ポンド買いか
△△◇◇ 英ポンドは139.74円付近。前日138.98円まで上昇し、11日以来2週間ぶりの高値を付け、現在も同高値圏での取引となっている。
¤¤¤⇨ 英ポンド高の背景は対欧州通貨でのドル安の進行だ。
△△◇◇ 英ポンドは現在、1.3390ドル付近と9月の月初以来の高値圏での取引。
▼▼△△⇨ 英ポンドは3月20日に1.1413ドルと今年の安値を付け、その後上下動を繰り返しながらも、9月1日に1.3481ドル付近まで昇りつめて今年の高値を付けた。
📈▷▷ その後は9月末にかけて1.26ドル台まで振り落とされたが、10月以降はほぼ上昇トレンドに乗っている。
¤¤¤⇨ ファンドなど多くの海外短期筋は、今年、英ポンドショートを保有したことで損失を被っているとされ、年末まであと1カ月間は、「起死回生をねらって、(スポット取引での)ポンド買いに賭けるファンドが多い」(FX会社)とされ、こうした短期筋の動きも、ポンドが下がりにくい地合いを形成している。
◇◇◆ 欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会のフォンデアライエン委員長は25日、英国との通商交渉で「純粋な進展」があったと述べた。その一方で、12月31日の移行期間終了までに自由貿易協定(FTA)を結べないリスクも依然残っているとの認識を示した。[nL4N2IB2XT]
○○● スポット市場でポンド買いが進む中、先物市場ではポンドの取引が低迷中だ。
¤¤¤⇨ IMM通貨先物では、11月17日時点の英ポンド先物のショート<1096742NNET>が1万9746枚と前週の1万7695枚からやや増加したものの、今年のポンドショートのピーク3万6044枚(6月2日)に比べ、規模が大幅に縮小している。
⇨⇨ 「現在、投機筋のポンドショートは限定的で、いつでも逃げられる程度の規模しかない。合意なき離脱となっても、英ポンドは極端に下がらないと思っている参加者が増えてきたのではないか」(前出のFX会社)との意見が聞かれた。
<09:33> ドル104円前半、FRBは新たな資産購入指針を発表へ
☆☆ ドルは104.36円付近で若干円高気味での推移。ユーロは124.45円付近で動意薄。
米国市場がきょう感謝祭で休場となるため短期筋の動きは鈍く、早朝からドル/円もユーロ/円も狭いレンジ内での取引となっている。
□□⇨⇨ 米連邦準備理事会(FRB)が25日に公表した11月4─5日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、大半の参加者が資産の購入ペースや構成を経済状況に関連付けるフォワード・ガイダンスに移行するべきとの見解を示した。また、期間や年限などを含む新たなガイダンスを近く示す可能性があることが分かった。[nL4N2IB3W9]
¤¤¤⇨ 「新たな資産購入指針が導入されれば客観的な基準ができるので、FRBが今後、資産購入プログラムを拡大する際にも、縮小して出口戦略に向かう際にも、わかりやすい指標ができる」(アナリスト)との意見が聞かれた。
⇨⇨ 新たなガイダンスでは、資産購入を縮小する際の具体的な条件が示される可能性がある。しかし、現在のFOMCメンバーの金利見通しによると、今年初めにゼロ付近に引き下げられた政策金利は少なくとも2023年までこの水準に維持される。
💰💰▷▷ コロナ禍で主要国は積極的な金融財政支援策に踏み込み、金融政策が財政政策の一環となって、中央銀行が国債拡大を購入することで、事実上、財政赤字のファイナンスを担う構図になっている。[nL4N2I6131]
◆◆ コロナワクチンの実用化が取り沙汰される中でも、経済の正常化とその後の金融緩和巻き戻しのプランを今から真剣に討議する中銀は少ない。
□□☞☞ 国際決済銀行(BIS)は6月、世界の中央銀行に対して、新型コロナウイルス対策として実施している大規模な金融緩和の「出口戦略」の概要を策定するよう求めている。 [nL4N2E7544]