(琉球大学のチームが台風24号の直接観測を実施した(琉球大学理学部物質地球科学科地学系公式Twitter))
(気象庁の進路予測)
(気象衛星ひまわりがとらえた26日午後1時20分ごろの台風24号の衛星画像(NICT))
① ""大型台風24号 琉球大が「中心の目」に進入成功!来週は列島縦断か""
2018年09月26日 13時42分
② 沖縄の南の海上を北上中の台風24号について、琉球大学の研究チームは26日、中心で渦巻く目の直接観測に成功したことを明らかにした。
気象庁によると26日正午現在、台風24号は大型化して、沖縄の南の海上をゆっくり北上している。現在の中心気圧は950ヘクトパスカルまで弱体化したものの、依然として非常に強い勢力を維持したまま、今週末にかけてほとんど同じ位置で停滞を続ける見通しだ。
琉球大物質地球科学科の伊藤耕介准教授が率いる研究チームは25日、名古屋空港からフィリピンのクラーク空港に飛び、台風24号の追跡調査を実施。
中心気圧が915ヘクトパスカルの猛烈な勢力に発達した同日午後3時ごろ、台風の北から西側に航空機で進入し、中心の目に向かって「ドロップゾンテ」と呼ばれる観測機器を複数個投下し、風速や気温、気圧、湿度などを直接観測した。
ドロップゾンテ ※A は、ロケット型に尖った先端を持つ円筒形の装置で、パラシュートが無いため、空気抵抗が少なく、落下速度の変化を抑えることができる。高度12キロから投下した場合、海面に着水するまでの約12分間に送られてくるデータを航空機内で確認できる。
琉球大のチームはすでに2017年10月に発生したスーパー台風21号の直接観測を行った実績があるが、今回の24号は昨年とは異なり、海面はほとんど見えず、「全体に溶けかかったアイスクリームのようだった」と表現している。
気象庁によると、台風は来週30日には進路を東寄りに変えて九州に接近して上陸したのち、西日本から東日本を縦断するように北上する可能性が高まってきた。
琉球大では今週末にかけて台風24号の追跡調査を続け、進路予測の精度アップにつながる観測を行う予定だ。
③ ドロップゾンテ ※A (wikipedia)
(アメリカ大気研究センター(NCAR)のドロップゾンデの模式図。GPSで位置を検知し、57.9 - 38.6km/hの速度で落下する。)
(1)ドロップゾンデ(ドイツ語 dropsonde)とは、上空の対流圏の気象を観測するために、飛行機から投下する無線機付き測定器のこと。
ラジオゾンデは地上から上空へと気球に観測器を運ばせるが、ドロップゾンデはその逆である。ラジオゾンデは、地上の飛揚起点を選べる一方で、上空の観測地点は風に左右されるため細かく選べないのに対して、ドロップゾンデは上空の投下起点を選ぶことができる。これがドロップゾンデ最大の特徴である。
ドロップゾンデは普通、パラシュートを付けて投下され、一定間隔で観測を行えるようにしている。無線通信に使用される周波数帯は、ラジオゾンデとほぼ同じ帯域である。観測する気象要素も、気温、湿度、気圧、風向、風速などラジオゾンデと大きな差はない。
台風など気象観測以外にも大気中の微粒子などの観測にも利用されている。
※ dropsondeがドイツ語だとは知りませんでした。dropが英語なので、その
合成語かと思っていました。
今、独和辞書を引いてみたら次の意味が載っていました。
① 測深鉛
② ゾンデ(診療器具)
③ ラジオゾンデ
④ 石油の試掘