◎◎ ドル・円は堅調、リスクオンの株高で円売りやや優勢-107円台後半
野沢茂樹
2020年6月2日 12:25 JST
◇◇ 東京外国為替市場のドル・円相場は小幅に上昇。景気底打ち期待を背景とした世界的な株高でリスクオンの流れが強まっている。
ドル・円は午後0時24分現在、前日比0.1%高の1ドル=107円70銭。ここまでの値幅は107円51銭から107円72銭
ドル・円はリスクオン下で円売りがやや優勢
市場関係者の見方
¤¤¤ あおぞら銀行の諸我晃総合資金部部長
国内外で株価がこれだけしっかりなのでリスクオンの中でドル売りと円売りが進んでいるが、その中でも円がやや売られやすく、クロス・円には上昇圧力がかかりやすい
株高は米ISM製造業景況指数の底打ちが好感されているほか、空売りの買い戻しや各国中央銀行の流動性供給であふれた資金が債券市場より株に向かっていることなどが背景
¤¤¤ 大和証券の石月幸雄シニア為替ストラテジスト
米中対立や米国内でのデモ激化など材料はいろいろあるが、株式市場で投機的な売り残が積み上がっているため、買い材料にのみ反応しやすいリスクオンの地合い
ドルと円はリスクセンチメントに関する材料に同じ方向に動くので眠くなるような相場展開。投機筋もドル・円にかまっていると機会損失になってしまうので豪ドルなどに流れている
背景
日経平均株価は前日比185円高で午前の取引を終了。アジア株はほぼ全面高
5月の米ISM製造業総合景況指数は4カ月ぶりに上昇。新型コロナウイルスの感染拡大で活動に急ブレーキがかかっていた製造業が低位で安定しつつある兆しを示唆
中国は米国からの一部農産物輸入を停止、当局者が主要国有企業に対し米国産農産物の一部購入を停止するよう伝えた
トランプ米大統領は1日夜、暴力抑止に向け都市や州が行動しないなら自身で全土に軍隊を配備することも辞さないと明言ー白人警察官による黒人暴行死事件への抗議デモで
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