金榮山徳正寺住職のトラ・バスの香り

阿弥陀さまとクルマとSTARDUST REVUEをこよなく愛する住職がつぶやく日常

へめぐる

2017年07月16日 19時41分51秒 | 日々あれこれ

もしかしたら・・・


愛媛新聞の生活面「暦の余白に」から、
屁理屈を言う少年だったとか・・・

小学校の授業で先生が仰った、
「セミは何年も暗い土の下で暮らして
 やっと地上に出たのにほんの一週間で死んでしまいます。
 だからセミは、短い幸せの時間に一生懸命に鳴いているのよ。」って。

当時、小学生だった作者は、
「土の中よりも地上の方が幸せってなんでわかるんだ?
 セミにとっては暑い夏に外に出される方が嫌かもしれないだろう」って。

それもそうだよな~ってコイツ。


人間目線ですよね。
何年もかかってやっと出たのに
わずか一週間か・・・

何が幸せなんだと・・・

ひょっとしたらお前、土の中の方がよかったんじゃないの・・・
外敵も少ないだろし・・・


でも、仏さまの目線でコイツを見れば同じなんでしょうね。
迷いの世界を長い間へめぐってへめぐって今がある。
そして、やっと
仏さまの話を聞くことができる世界に生れ出たのに
わずかそれ程の人生・・・

迷い、迷い、迷い・・・

ちょっとの休みもない苦しみもがく世界から、やっと・・・
なのに
また、その世界へと堕ちゆく業を重ねる毎日。

なんと愚かな人生・・・


それでいいのか、
大切に生きろよと仏さまは仰る。

この迷いの世界に還り来て抱きしめて下さる。


そう出遇うと
セミと変わらず儚き今を鳴き暮らす毎日ですけど
少なくとも
阿弥陀さまに出遇たことをよろこぶ身にさせていただいて
しあわせに思うことです。

もうへめぐることもないんだ・・・
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