こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。
今回は、平成24年度年東大入試問題(前期、文理共通)を取り上げます。(正月なので双六風の問題にしました)
問題は、
「図のように、正三角形を9つの部屋に辺で区切り、部屋P、Qを定める。1つの球が部屋Pを出発し、1秒ごとに、そのままその部屋にとどまることなく、辺を共有する隣の部屋に等確率で移動する。球がn秒後に部屋Qにある確率を求めよ。」
▲問題図
です。
下図のように部屋Rを置き、n秒後に部屋P、Q、Rに球がある確率を
として連立漸化式をつくれば簡単そうです。
▲図.部屋Rを置きました
まず、nが奇数のとき、球は部屋P、Q、R以外の部屋にあるので、
です。
次に、nが偶数のとき、
で、部屋QとRは部屋Pから見て対称な位置にあるので、
が成り立ちます。
ここから、球が部屋P、Q、Rにあって、2秒後に部屋Qにある確率を計算しましょう。
[1]部屋Pから部屋Qに移動する確率
・1秒後に部屋Pの右下の部屋に移動し(確率1/3)、2秒後に部屋Qに移動する(確率1/2)
ですから、
(部屋Pから部屋Qに移動する確率)=1/3×1/2=1/6
です。
[2]部屋Qから部屋Qに移動する確率
・1秒後に部屋Qの上の部屋に移動し(確率1/3)、2秒後に部屋Qに移動する(確率1/2)
・1秒後に部屋Qの右下の部屋に移動し(確率1/3)、2秒後に部屋Qに移動する(確率1)
・1秒後に部屋Qの左下の部屋に移動し(確率1/3)、2秒後に部屋Qに移動する(確率1/2)
の和ですから、
(部屋Qから部屋Qに移動する確率)=1/3×1/2+1/3+1/3×1/2=2/3
です。
[3]部屋Rから部屋Qに移動する確率
・1秒後に部屋Rの右の部屋に移動し(確率1/3)、2秒後に部屋Qに移動する(確率1/2)
ですから、
(部屋Rから部屋Qに移動する確率)=1/3×1/2=1/6
です。
これらから、
が成り立ちます。
続いて、(1)(2)(3)から
を消去しましょう。
(1)から
で、これと(2)から
で、さらに(3)に(2)、(4)を代入して整理すると、
になります。
(5)の特性方程式
から
なので、(5)は、
と変形でき、これから、
です。
ここで、
なので、
です。
以上から、
で、これが答えです。
簡単な問題です。
今回は、平成24年度年東大入試問題(前期、文理共通)を取り上げます。(正月なので双六風の問題にしました)
問題は、
「図のように、正三角形を9つの部屋に辺で区切り、部屋P、Qを定める。1つの球が部屋Pを出発し、1秒ごとに、そのままその部屋にとどまることなく、辺を共有する隣の部屋に等確率で移動する。球がn秒後に部屋Qにある確率を求めよ。」
▲問題図
です。
下図のように部屋Rを置き、n秒後に部屋P、Q、Rに球がある確率を
として連立漸化式をつくれば簡単そうです。
▲図.部屋Rを置きました
まず、nが奇数のとき、球は部屋P、Q、R以外の部屋にあるので、
です。
次に、nが偶数のとき、
で、部屋QとRは部屋Pから見て対称な位置にあるので、
が成り立ちます。
ここから、球が部屋P、Q、Rにあって、2秒後に部屋Qにある確率を計算しましょう。
[1]部屋Pから部屋Qに移動する確率
・1秒後に部屋Pの右下の部屋に移動し(確率1/3)、2秒後に部屋Qに移動する(確率1/2)
ですから、
(部屋Pから部屋Qに移動する確率)=1/3×1/2=1/6
です。
[2]部屋Qから部屋Qに移動する確率
・1秒後に部屋Qの上の部屋に移動し(確率1/3)、2秒後に部屋Qに移動する(確率1/2)
・1秒後に部屋Qの右下の部屋に移動し(確率1/3)、2秒後に部屋Qに移動する(確率1)
・1秒後に部屋Qの左下の部屋に移動し(確率1/3)、2秒後に部屋Qに移動する(確率1/2)
の和ですから、
(部屋Qから部屋Qに移動する確率)=1/3×1/2+1/3+1/3×1/2=2/3
です。
[3]部屋Rから部屋Qに移動する確率
・1秒後に部屋Rの右の部屋に移動し(確率1/3)、2秒後に部屋Qに移動する(確率1/2)
ですから、
(部屋Rから部屋Qに移動する確率)=1/3×1/2=1/6
です。
これらから、
が成り立ちます。
続いて、(1)(2)(3)から
を消去しましょう。
(1)から
で、これと(2)から
で、さらに(3)に(2)、(4)を代入して整理すると、
になります。
(5)の特性方程式
から
なので、(5)は、
と変形でき、これから、
です。
ここで、
なので、
です。
以上から、
で、これが答えです。
簡単な問題です。
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