東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

2021年日本数学オリンピック予選の問題(2)

2021-03-12 09:31:21 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2021年日本数学オリンピック予選の問題です。

問題は、
「下図のような正十角形がある。


全体の面積が1のとき、斜線部の面積を求めよ。」
です。

図1のように、正十角形の各頂点をA、B、C、D、E、F、G、H、I、J、CHとDIの交点をO、ADとBEの交点をK、BDとCKの交点をLとし、左側の図の斜線部の図形をその面積が等しい図形に変形していきましょう。


図1.左側の図の斜線部の図形をその面積が等しい図形に変形します

左側の図→中央の図
△GHI≡△BCDから、左側の図の斜線部の図形の面積と中央の図の斜線部の図形の面積は等しくなります。

中央の図→右側の図
AD//BC、BE//CD、BC=CDから四角形BCDKはひし形です。

すると△BCL≡△DKLから、△BCDの面積と△CDKの面積は等しく、したがって、中央の図の斜線部の図形の面積と右側の図の斜線部の図形の面積は等しくなります。

このとき、対角線CHは正十角形ABCDEFGHIJの対称の軸なので、
CH⊥BD
で、一方、ひし形BCDKの対角線は垂直に交わるので、
CK⊥BD
になり、したがって、KはCH上に存在します。

あとは図2のように、新しく作った図形を、正十角形の隣り合う2つの頂点とOを結んでできる、その面積が0.1の4つの三角形に分割すればお仕舞です。このとき、四角形AKOJは平行四辺形なので、△OAJ≡△AOKです。


▲図2.面積0.1の正十角形の隣り合う2つの頂点とOを結んでできる4つの三角形に分割しました

以上から、問題に与えられた図の斜線部の面積は 0.1×4= 0.4 で、これが答えです。


簡単な問題です。

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