東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

組合せの問題(6)

2019-11-26 11:34:52 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、1992年AIMEの組合せの問題です。

問題は、
「1000以上2000以下の連続する2つの整数の組で、足し算したときに繰り上がりの起こらない組はいくつか。」
です。

各桁の数が4以下であれば繰り上がりは起きませんが、そのほかに 1009と1010 のような繰り上がりが起こらない組があることに気を付けましょう。

1000以上2000以下の連続する2つの整数 n と n+1 を十進法表記で、
 n =1abc 
n+1=1a’b’c’ (a’、b’、c’のいずれかが0でないとき)
   =2000 (a’=b’=c’=0 のとき)
とします。

このとき、a、b、c、a’、b’、c’ は0以上9以下の整数で、
(1)c≠9 のとき
   c’=c+1、b’=b、a’=a

(2)c=9、b≠9のとき
   c’=0、b’=b+1、a’=a

(3)c=b=9、a≠9 のとき
   c’=b’=0、a’=a+1

(4)c=b=a=9 のとき
   c’=b’=a’=0
になります。

ここから、(1)(2)(3)(4)のそれぞれの場合について、繰り上がりの起こらない場合の数を勘定していきます。

(1)の場合
繰り上がりが起こらない条件は、
c+c’,b+b’,a+a’≦9
で、これらに c’=c+1、b’=b、a’=a を代入すると、
2c+1≦9 → c≦4 → 0≦c≦4
 2b ≦9 → b≦4 → 0≦b≦4
 2a ≦9 → a≦4 → 0≦a≦4
になります。

したがって、繰り上がりの起こらない場合の数は、

です。

(2)の場合
繰り上がりが起こらない条件は、
b+b’,a+a’≦9
で、これらに b’=b+1、a’=a を代入すると、
2b+1≦9 → b≦4 → 0≦b≦4
 2a ≦9 → a≦4 → 0≦a≦4
になります。

したがって、繰り上がりの起こらない場合の数は、

です。

(3)の場合
繰り上がりが起こらない条件は、
a+a’≦9
で、これに a’=a+1 を代入すると、
2a+1≦9 → a≦4 → 0≦a≦4
になります。

したがって、繰り上がりの起こらない場合の数は、
5(通り)
です。

(4)の場合
n=1999、n+1=2000 なので、繰り上がりは起こらず、この場合の数は、
1(通り)
です。

以上から、繰り上がりの起こらない組は、125+25+5+1= 156(通り) で、これが答えです。


簡単な問題です。