オオカミが来たぞお～

　誰もが子供の頃から知っている「オオカミが来たぞお～」のお話・・・

　あるうそつきの少年が、村人にこう知らせる。「オオカミが来たぞお～」最初はみな、少年を信じて逃げる。でも、ウソだとわかると２回目以降、「どうせ、またウソに決まってる。」と誰も逃げなくなる。そして、本当にオオカミがやって来た時・・・

　同じような事が国境の南西で起きている。海と空で。

　私の家は那覇空港に近い。飛行機の発着音を聞いていると民間機か戦闘機か違いが判る。戦闘機の緊急発進（スクランブル）の場合、かなり金属的な音でゴオーっという音がする。これが平日休日問わず、夜間問わず頻度を増している。

　もちろん、言わずと知れた尖閣諸島上空を領空侵犯する中国機に対するスクランブルである。だが、那覇空港から離陸しても航空自衛隊のF-15が現地に到着する頃には、中国機はもういない。だからこそ、下地空港の利用を推進しているのだが、地元の理解は得られないままだ。

　今日もむなしく那覇空港にスクランブルの発進音が鳴り響く・・・

　同様に、毎日のように繰り返される中国・台湾の漁船による領海侵犯・・・

　政府は専門の対応部隊を作ろうとしているが・・・その前に法的整備を進めなければ同じだと思う。実効性ある法の整備をしないことには、現時点では日本の海も空も・・下品な言い方で申し訳ないが「マスターベーション（自慰行為）」を容認しているに過ぎない。要するに、実効性の無いことをただ毎日繰り返しているだけ。法的整備をしなければ、やがて実効部隊側に「オオカミが来たぞお～」的気分が蔓延してしまうだろう。

　海上保安庁の尖閣ビデオ流出事件・・・あえて流出させたその意図は、マスターベーションを強いる日本国政府に対する宣戦布告だと私自身は思っている。