グローバル・ナビ by 杉山哲夫

海外資産運用コンサルタントのつぶやき

感情が理性を上回る、将来を若者に任せない壮年者層、悲劇のはじまり?

2016年06月26日 | 金融市場
週初めの4日間は徐々に離脱は受け身にとの観測、しかし23日の投票開始直後から事態は裏ぎられ離脱派が優勢にそのまま時間の経過ともにセンチメントは離脱派の勝利にと進みました、過去の大英帝国に郷愁をもつ老年層は65%が離脱にに投票、壮年層も40%%以上が離脱派に、しかし過去の英国の強大さと繁栄を経験せずEUに加盟後しか体験、見聞のない若年層は残留に投票しています、スコツトランドと北アイルランドは残留にしかしウエールズとブリテンは離脱にと英国自体は事実上国が割れることになり、今後に大きな懸念をもつ事態となりました、今回の国民投票を決めたキャメロン首相はある意味歴史に残る首相の一人となりました、これから2年間でEU加盟国として離脱し、ノルエー、スイス同様に欧州の中で独立し欧州単一市場に参加できない、欧州の中で金融市場として強力な存在であるCITYも必然的に解体されて行くでしょう、金融市場の本拠地となるのはどこなのでしょう、日本の1000社近い英国内の法人はどのようにこの先その事業を展開するのでしょう、筆者はこれまでセミナーにおいて離脱することのイムパクトはリーマンショツクの比ではなく、まさに先行き不透明な(カオス)の状態に世界中が巻き込まれると述べてきました、筆者は顧客のポジションを離脱の可能性も考慮し、GLD,GDX,SDS(金関連とS&P500の急速な下降に入る2倍のショート)を20日から購入しました、上昇するときの利益よりもまず多くの損失をヘツジするポジションです。優先株、ベビー債券主体のポートフォリオは殆どダメージはなくむしろ金価格の高騰が予測以上の利益を出すようです: どのようなダメージを世界の株支持主要3市場に与えたか下記します:

アジア地区
指標 数値 増減 変化 1ヶ月 1年間
NIKKEI 225 14,952.02 -1286.33 -7.92% -11.18% -27.79% 6/24/2016
TOPIX 1,204.48 -94.23 -7.26% -10.77% -27.75% 6/24/2016
HANG SENG 20,259.13 -609.21 -2.92% -1.54% -24.02% 6/24/2016
CSI 300 3,077.16 -40.16 -1.29% 0.48% -29.04% 6/24/2016

欧州地区
指標 数値 増減 変化 1ヶ月 1年間
FTSE 100 6,138.69 -199.41 -3.15% -2.11% -9.11% 6/24/2016
DAX 9,557.16 -699.87 -6.82% -7.09% -16.84% 6/24/2016
CAC 40 4,106.73 -359.17 -8.04% -9.04% -18.83% 6/24/2016

アメリカ地区
指標 数値 増減 変化 1ヶ月 1年間
DJIA 17,400.75 -610.32 -3.39% -2.64% -3.04% 6/24/2016
S&P 500 2,037.41 -75.91 -3.59% -2.94% -3.05% 6/24/2016
NASDAQ 4,707.98 -202.06 -4.12% -4.57% -7.33% 6/24/2016

米国市場の週間動向は下記となります。

指数     週初め     週末     変化      年初来

djia 17675.16 17400.82 -274.34 -1.6%   -0.1%

Nasd. 4800.34 4707.98 -92.36 -1.9% -6.0%

S&P500 2071.30 2037.31 -33.91 -1.6% -0.3%

R2000 1144.73 1124.80 -19.93 -1.7% -1.0%

週初めの数値と週末の数値を比較しても23日の離脱のイムパクトは観測できません、なぜならば23日までは市場は週初めよりもはるかに高い数値に離脱なしの観測がほぼ確実のような
情報が市場のセンチメントでした、ダウは$18011.75 -610.32 -3.39%24日の前日比なのです:S&P500 2113.32 -75.91 -3.59%が23日と24日の強烈な市場のネガテブ展開なのです:

、筆者が最大の関心を持つ為替市場ではユーロは対ドル1.10を一時割り込み日本円は99.98銭、英国ポンドは1.34と急速な動向を示現しました、その後ユーロは1.1118、日本円は102.25と筆者の当初の予測値で収まり、ポンドは1.36と終了しています、しかし週末でもありこの水準を今後維持できる保証はどこにもありません、ユーロはさらに下降し、日本円は97.75-35の水準まで一時挑戦するのではと予測します、しかしその時点までに日本財務省は円売り介入を単独でも強力な行動をすると読んでいます、参議院選挙を控え経済回復を旗印に挙げる自民、公明の位置をサポートするうえでも、100円割れは断固防ぎたいとこです、株式市場は筆者の事前予測地14500円にはいきませんが15000えんを割り込んでいます、もし円高が継続し介入も効果がないとなれば13500円をテストする可能性も十分あります、日本の株式市場は日本円の動向次第と予測します。英国とEUの動向次第では日本円は安全通貨ではなくむしろ弱い通貨になる可能性が大になると筆者は観測しています、株式市場を離れる資金はどこに移行するのか今後は注目しなければなりません:

債券市場では米国の10年債券、30年債券は価格が急上昇し、イールドは一時1.27%、2.19%と歴史的な低い数値となりましたが、: 2yr 0.64%, 5yrs 1.08%, 10yrs 1.57%
,30yrs 2.42%と落ち着きました:商品先物市場ではWTI原油 $48.85, Gold 1315.75 +58.91
と急騰しています:
明日からの市場展開は誰もが予測しないでしょう、欧州市場、英国の動向が鮮明になるまでは市場展開はサイドウエーからネガテブと観測します:




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