TCC・竹島クラフトセンター TAKE-LOG 竹ログ

愛知県の観光名所[竹島]の俊成苑に構える手織り工房
[竹島クラフトセンター]の主人が送る大きなひとりごと。

紋織意匠屋直伝 風通織の授業が始まった

2022年08月27日 | Hiramatuさんの作品

 

先週から整経と筬通し、綜絖通しを終えたHiramatuさんの風通織りが今日から始まりました。

生徒も少なくて時間の余裕のある絶好のタイミングの授業となり

紋織意匠屋直伝の授業が始まったのです。

織り付けの前に筬通しと綜絖通しの作業が正確に出来ているか、

経糸の開口をすると、2箇所の異常を見つかり筬通しと綜絖通しの間に

原因がある事がわかりました。

早速、筬通しを修正して織り付けを始める

 

正確に経て糸がセットされて今からいよいよ本番の糸が通ります。

その前に風通織りがどんな形で糸が構成されて織られるのか、

何故風通織り(ふくろ織り)が出来るか?

 

ただ提示された組織図通りに織るだけでなく組織学の知識を知った上で無いと

ミスした時の修理とか新しい織り方に発展する時に自分流を発見出来ないのです。

2重織から始まる3重4重と多重織りを織り分ける事が出来るのだろうか

来週はその勉強もしておきましょう。

 

「暗記して織るだけでは織れたことにはならない!」

織物組織の原理から追求する授業となっていきます。

 

織れた布上の異常をいち早く発見して修正する事が早く織る方法で、

急ぐ事より、正確が一番早く織る方法なのです。

 

 

何故、同じ織機なのに多種多様な織物を織り分ける事が出来るのでしょう、

それは綜絖の数や、綜絖の通し方と、それに合わせた綜絖の動かし方で

織り出す事ができるのです。

 

「今日は色々教わりましたがまだまだ分かりません」

と、Hiramatuさん言いますが私も理解できるまでに十年かかりました。

「そうだね、この機は研究用にして何回かに分けて織り、それを基本にして

 補足する織物組織も織ってみよう」

 

少しでも多くの技法を後世に残しておきたい、

これが私の独りよがりの教室です。

組織図が織物に見えるようになるまで十年かかります。

私が生きている間に覚えて下さい。

 

「そんな事言われても・・・」

と、Hiramatuさんは言われますが

 

私の本業のジャガード織り紋意匠では1300本とか2600本の綜絖を

一本づつ操作して組織と柄を織り出しています。

その基本技法すら日本から消え去る日も近いのが現実なのです。

 

 

 


ガラ紡機が動く 新しい素材を求めて

2022年08月27日 | 私の棉と織物

外の花壇では和棉の花盛りだが

中国では綿花の不作を伝えていた。

 

当たり前に手に入った素材が輸入されない時代になるのだろうか、

そうなったらどうしよう!

「家では6畳間一杯になる程綿はあるから」

大丈夫よ、

それは手作り趣味の世界の事で

世界的に食糧不足で、油も、電気も、

となると どうするのか?

などなど考えながら今日も地棉の糸作り作業と

ガラ紡機で糸作り

ゆっくりだが止まる事なく糸が捻り上がっていく

そうだ、ゆっくりとね

「これっぽっちでどうするの」

と言う人もいれば

「すごい!糸が自動で出来るんだね!」

と、驚く人もいる

太さ1mm以下の双糸がコンスタントに紡ぎ上がっているが

ここまで来るのに長い時間がかかてしまったな

 

ゆっくりだが自分の糸なのだ

これで何を作ろうか、

今の産地の商品とコラボさせたら

などなど考えるが

「ガラ紡の単糸を双糸にしたら」

「良い感じ!」

「合糸する一工程が増えるな」

でも、それは大した事ではない、

蒲郡の畑で採れた正真正銘の三河木綿なのだ

 

 

「ところで、この糸で何を作るの」

「そうだな、東京の繊維会社に勤める息子のブレザーの生地を織るぞ!」

「糸量はどの位必要ですか」

織機は105cm幅織機で丈は5mは必要だから綿としたら500gは作らないと」

それは大変だな、

経糸本数1050本で、密度26本/in、緯糸26本/in、

 

9月になればと思うが暑い日が続く

まるで季節がなくなってしまったようだ

 

 

 

 

 


アルパカのショールを織ります

2022年08月24日 | Shiozakiさんの手織り

竹島クラフトセンターの手織教室では新城市から通うShiozakiさんが

アルパカの糸を使った織物を織る準備に取り掛かって,

今日は筬通しの作業だ。

この織機での作業は既に何作も手掛けているので慣れたもので

 

目飛ばしも無く順調な作業は慣れと余裕を感じる、

最初は面倒な作業と思われるが、今では当たり前の通過点の作業となっている

「慣れたもんだね」

「いえいえ、まだまだです」

始まった

2本単位に組まれた組織で格子柄が織り出される企画である

「一生物を織りましょう」

「そんな、まだまだですよ」

と謙遜するが、一作一作は通過点ではあるが、今現在の一生物を作っているのである、

その時その時の条件の中で最高に良い物に挑む心が嬉しいのだ。

 

 

 


俊成苑の芝生に石のベンチが出来ましたよ

2022年08月21日 | 蒲郡 竹島観光 

今朝竹島の俊成苑を散歩するとこのような石が置かれていた。

「あれ!、この形状の岩は見たことがある」

それは北アルプス穂高岳のジャンダルムで見た岩である、

火山活動でマグマが冷える時に6角形に縮む形を柱状節理と言うが

この岩は正六角形では無いので私の間違いかも知れないが

穂高岳のジャンダルムの柱状節理を思い出した。

柱状節理も竹島海岸も大自然が造り出したもの、

近くでは東尋坊や伊豆半島にも柱状節理がある

 

大自然と言えば、現在台風発生のニュースが報じられている、

俊成苑芝生が出来てから数年後、蒲郡市付近を通過した台風で

竹島クラフトセンター手前30mが波打ち際になった過去もある。

 

 

 

 


秋空を思い出した

2022年08月20日 | 蒲郡 竹島観光 

もう忘れたかしら

秋の空

そんな空を久しぶりに見上げた

長い酷暑の夏が続く

長袖のシャツなど忘れてしまった

懐かしく想うのでも無く 

忘れてしまった

そんな長い夏はいつ終わるのだろう

 

 

 

 

 


次の作品タペストリーの準備が始まった

2022年08月20日 | Osukaさんの作品

「次の作品はタペストリーです」

と以前から言っていたOsukaさん今日はその準備から始まった

「自分の家に掛けるのを織ります」

三河木綿のタペストリーを織る計画が始まった。

自ら作ったデザインを元に糸の使用量と密度本数を決めて

早速、綛糸を玉に変える作業が始まった

綛のままでは扱いにくいので玉巻機で糸を巻き取ります。

「綛からほどけにくいわ」

「藍染や草木染めの糸は毛羽立ってて巻き取りにくいのよ」

そこで居合わせた大先輩の指導を頼む

「糸口がわからないわ」

「そういう場合はこうするのよ」

「あら!、糸が出て来たわ」

 

先輩から後輩へ技術の伝承である

一人でも多くの人に技術や文化を伝承して

教わった人がまた多くの人に伝承していくことが大切なのだが

最先端技術は伝わっても、基礎になる技術の伝承は無くなる、

技術はロボットが覚えて人間の関わる基礎技術は消えてゆく、

 

糸も自動化 染めも自動、織りもロボットが寝ずに働き

熟練もロボットにお任せ!

あなたは何処で働くのかな?

 

「金を数える仕事をやるよ」

 

もう既に金が存在する時代では無いのよ

どうするのよ あ な た!

給料袋があった時代 希望があって良かったな〜 

一万円札が入っていたんだよ!

 

 

 

 

 

 


自分のデザインが織物になって姿を現す時

2022年08月18日 | Kudou sannkei

「今度はコットンではなくて獣毛を織る」

の一言から始まったアルパカの糸を使った企画で、

整経を終えて筬通しと綜絖を通して織り始めた

 

今日も暑い日となったが少し夏の日の竹島を感じるひとなったが

新コロナ感染は止まる気配もなく感染爆発状態が続く、

冷房を付けて窓を開けて十分な換気を確保しての

手織教室となった。

 

アルパカの糸を使ってストールを織る

組織は平織で均等な織り密度を求められて始まった

「良いね、綺麗に織れてるよ」

「手触りがたまらないですね」

「織りムラが出たからこの部分は織り直します」

作業の反省も夢も織り込みながら手織が進んでいく、

 

大胆なチエック柄だが、身長もある作者が身に纏う時がたのしみである

 

 


盆明けの教室

2022年08月18日 | Tuge sannkei

盆休み開けの今日の竹島

ようやく夏が来た?ような空と爽やかな?風が吹く中を

小さなお子様とお母さんの姿が目立った。

 

教室内では三敬(株)の生徒さんがアルパカの作品を織り始めている

整経と筬通しと綜絖通しを終えて織機にセットされた経糸

4枚の綜絖を使って正確に口が開けばいよいよ織り始めである

 

アルパカの糸を扱って、綿糸との違いと両方の糸の魅力を学ぶ時間である

「一本の糸の通し間違いだわ」

「間違えは、それを修復する技術を学ぶことが重要なのだ」

いよいよ本番に入ったTugeさんは多色交差のチエック柄に

平織を基本に綾織を織り込む計画である。

 

 

 

 

 

 

 


風通織の生地が織り上がりました

2022年08月18日 | Iwakoさんの作品

竹島クラフトセンターではメンバーのIwakooさんが風通織の生地を織り上げていた

手織織機の8枚綜絖を使って織りました。

お馴染みの男織のIwakooさんだが今回も強い織り込みをみせて

丈夫なバッグ生地が出来上がったのです。

風通織は経糸2色と緯糸2色を使って濃淡のハッキリとした柄を織り出します

蒲郡産地の織物の特徴である多重織はジャガード織り装置をつかって

4重織りから6重が生産されて、それ以上の8重織りも可能ですが

ジャガードを使って柄を織り込む織物の組織と物性を考えると

6重織までが最良と考えています。

 

Iwakooさんの男織は8月はお休みで次の作品は9月からになります。

 

 


コロナ感染警報と台風も絡んで、盆中は休業します

2022年08月12日 | Iwakoさんの作品

「大丈夫だよ憑らないから」なんて気分で

抗体検査も抗原検査もPCR検査も陰性だった。

でも、この瞬間!

人とすれ違ったその瞬間!、

 

京都の友達からメールが入った

祇園祭が終わったら11人のうち9人が感染者だそうだ。

 

日本中お祭り騒ぎの盆休み

ということで今年は竹島クラフトセンター始まって以来の盆休み

18日から開店しますのでよろしくお願い申し上げます。

空気感染、うつさない、うつされない、”コロナは個人で防ごう!”

 


明日8月13日は台風接近のため休業いたします。

2022年08月12日 | 蒲郡 竹島観光 

台風接近上陸の可能性がありますので

竹島クラフトセンターは明日は休業いたします。

 

竹島クラフトセンター

 鈴木 敏泰

 

 


昨年も、竹島は台風9号と10号崩れの温帯低気圧の影響を受けた

2022年08月12日 | 蒲郡 竹島観光 
 
台風崩れ温帯低気圧の影響を受けた竹島の和棉

竹島は台風9号と10号崩れの温帯低気圧の影響を受けた。朝は空も高くこんな調子で過ぎるかと海を眺めたが昼ごろから白波を立てて荒れ始めた三河湾竹島橋を吹き抜け......
 

昨年のブログを見るとこんな記事があったのです。

昨年は9号と10号の影響で竹島も荒れていたのです。