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TAKE-LOG 竹ログ

紋織意匠屋直伝 風通織の授業が始まった

 

先週から整経と筬通し、綜絖通しを終えたHiramatuさんの風通織りが今日から始まりました。

生徒も少なくて時間の余裕のある絶好のタイミングの授業となり

紋織意匠屋直伝の授業が始まったのです。

織り付けの前に筬通しと綜絖通しの作業が正確に出来ているか、

経糸の開口をすると、2箇所の異常を見つかり筬通しと綜絖通しの間に

原因がある事がわかりました。

早速、筬通しを修正して織り付けを始める

 

正確に経て糸がセットされて今からいよいよ本番の糸が通ります。

その前に風通織りがどんな形で糸が構成されて織られるのか、

何故風通織り(ふくろ織り)が出来るか?

 

ただ提示された組織図通りに織るだけでなく組織学の知識を知った上で無いと

ミスした時の修理とか新しい織り方に発展する時に自分流を発見出来ないのです。

2重織から始まる3重4重と多重織りを織り分ける事が出来るのだろうか

来週はその勉強もしておきましょう。

 

「暗記して織るだけでは織れたことにはならない!」

織物組織の原理から追求する授業となっていきます。

 

織れた布上の異常をいち早く発見して修正する事が早く織る方法で、

急ぐ事より、正確が一番早く織る方法なのです。

 

 

何故、同じ織機なのに多種多様な織物を織り分ける事が出来るのでしょう、

それは綜絖の数や、綜絖の通し方と、それに合わせた綜絖の動かし方で

織り出す事ができるのです。

 

「今日は色々教わりましたがまだまだ分かりません」

と、Hiramatuさん言いますが私も理解できるまでに十年かかりました。

「そうだね、この機は研究用にして何回かに分けて織り、それを基本にして

 補足する織物組織も織ってみよう」

 

少しでも多くの技法を後世に残しておきたい、

これが私の独りよがりの教室です。

組織図が織物に見えるようになるまで十年かかります。

私が生きている間に覚えて下さい。

 

「そんな事言われても・・・」

と、Hiramatuさんは言われますが

 

私の本業のジャガード織り紋意匠では1300本とか2600本の綜絖を

一本づつ操作して組織と柄を織り出しています。

その基本技法すら日本から消え去る日も近いのが現実なのです。


蒲郡市の観光の中心地竹島海岸竣成苑内にある竹島クラフトセンターの主人が投稿するブログです。

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