大関高安(27)が誕生した。今日午前、日本相撲協会の 春日野理事(元関脇栃乃和歌)と審判部の片男波委員(元関脇玉春日)が東京都内のホテルに向かい、昇進を伝えた。
師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)とともに使者を迎えた高安は「謹んでお受けいたします。大関の名に恥じぬよう正々堂々精進します」と口上を述べた。
平成生まれの大関は高安が初めてで、時代が進んだことを証明した。高安は初場所小結で11勝、春場所関脇で12勝を上げ、夏場所で10勝上げれば大関昇進の目安と言われている33勝に到達することになっていたが、夏場所は11勝を上げ3場所合計で34勝と大関合格ラインに達した。
高安の所属する田子の浦部屋は、初場所後横綱に昇進した稀勢の里に次ぐ慶事となった。
高安は、稀勢の里との猛げいこで知られ、その結果、大関の力をつけることができたと言われる。身長、体重とも稀勢の里と余り変わらず、体力面では申し分ない偉材だ。
立ち合いは、強烈なかち上げで、夏場所でも大関豪栄道、関脇琴奨菊がたじろいだ。大関照ノ富士には力負け、小結正代には柔らかさで負けたが、まだまだ伸広はあるように思われ、今でも、横綱、大関に五分以上の相撲が取れるが、大関に上がってさらに力がつくものと予想される。
怪我などなければ、近い内に優勝も夢ではなく、横綱昇進も期待され、田子の浦部屋に2横綱がそろい踏みする可能性も秘めている。