神戸ボードゲームの会へようこそ!

平日昼休み 放課後 見学自由
毎月第4日曜に定例会やってます

World made from WILL 第5話その3  By安綱

2009年06月17日 00時48分03秒 | TRPG関連
マスターシーン

数日前

眠れる龍の島最下層。四季邑隼人はそこから抜け出そうとしていた。
全ての事情を聞いた今、こうしてはいられない。
その時彼に声がかけられる。
フォルネー「どこに行くつもり?」
隼人「僕は、まだ納得がいきませんから。」
フォルネー「それで当てもなく探すつもり?」
隼人「・・・」
フォルネー「一週間。」
隼人「はい?」
フォルネー「一週間後にこの島に戻ってきなさい。どこにあるのかはすぐ分かるから。後、アウナスに会ったら、決行の時間を伝えておいて。こっちが接触したらまずいから。向こうも色々あるしね。」
隼人「そういえば、結局アウナスって誰なんですか?」
フォルネー「それはね・・・」
小さく耳打ちされると隼人は驚いた顔になった。
フォルネー「主無き裏界に意味は無いって言ってたから信用は出来るはずだよ。」
隼人「なるほど・・・わかりました。」
隼人が出て行くと、海の魔女王は独りつぶやく。
フォルネー「ロナも助かる方法、ね。そんなものが見つかるとは思えないな。ここは全ての希望を奪われた場所、裏界なんだから。」


(恭介PL「決行が結婚に聞こえました。」
PL全員「同じく。」
恭介PL「式はいつですか?」
GM「落ち着け。」)

三日目 午前

恭介とヨハンはビューネイの行き先を聞き込む。(累計達成値111)
その結果、スカーブ山から逃げてきた魔物の一人を見つける。
聞くところによると、主のタイニィフェザーと謎のドラゴンが争っていたらしい。どうやらそこだろうと当りを付けた。

穂酒はベルの所に、きょうじゅのマシーン以外の移動手段が無いかを聞きに行く。あいにくベルは不在だったが、リオンから、魔王パトリシア=マーティンの存在を聞き出す。

雛が街を回っていると、噴水の側で、走ってきた誰かと衝突してしまう。
勢いで噴水に頭から突っ込む雛。
(雛PL「これで水着に水を吸わせられましたよね。」(“海魔王の秘衣”の使用条件)
GM「OK。」)
誰か「ごめーん、大丈夫?」
「ああ、大丈夫だ。」
誰か「そっか、良かった。…ってどうしての?すごく暗い顔しているよ?」
「ああ、ちょっとな。」
誰か「じゃあ話してみなよ、何だったら協力するよ! あ、私はムツミ=アマミ。勇者魔王って呼ばれてるよ。」
「いや、もう終わった話だ。ただオレ(ひなちゃん)の力が足りず仲間を救えなかった。それだけの事だ。」
ムツミ「仲間を! そっか。誰かを救いたいのに力が足りないのって、すっごく悲しいよね。なら特訓だよひなちゃん! 昨日の仲間は救えなくても明日の誰かを救えるために力を付けないと! 協力してあげるよ。」
「(ひなちゃんって…)…そうか、なら手伝ってほしい。」
そう言って“勇者魔王”ムツミ=アマミと契約する雛。
ますます人外への道をひた走る雛だった。

「よし、みんなをまもるぞ!!」
一同「お前誰だ!」)

三日目 午後
穂酒は、言われたとおり魔王パトリシア=マーティンの所に行ってみた。
今は使われていないルー=サイファーの宮殿の手入れをしているパトリシアとしばらく話をした穂酒だったが、運び屋としての彼女に対価を払えないために、一端身を引いた。
穂酒「主のためにしっかり働ける人が悪い奴であるはずが無い。」

一方恭介と雛は、知った情報の裏を取ろうとした。
“告発者”ファルファロウが出している号外で、スカーブ山の主タイニィフェザーと謎の龍が戦っているという情報を得た二人は、恐らく間違いないと確信する。
「つまり事件が無いか調べまわればいいんだな!」
恭介PL「雛さん軸がぶれすぎです。」)
「調べた結果では、恐らく間違いなさそうだな。」
恭介「そうだな。ところで、ヨハンは?」
「一緒に調べると言っていたんだが、別の場所に行っているのかもしれんな。」

そのヨハンは、裏界帝国の第12番倉庫の前にやってきていた。
ヨハン「誰か龍を知りませんかー、おおここはどこだろう(棒)」
見張りをやり過ごし、手に入れていた鍵を使って開ける。
ヨハン「さーて、どんなお宝があるかなー!」
倉庫を調べていたヨハンは6個ほどの魔石や変わった財宝を見つけた後、いくつかの怪しい柱に気が付く。
柱を良く調べると、そこには一抱えほどもある大きさの怪しい光を放つ石があった。これはものすごい価値がありそうだと石を外すと、鳴り響き始める警報。
ゼニーガ「おのれ、曲者ー!!!」
ヨハン「まずいな、あーばよー!!」
ヨハンは石を抱えて必死に逃げ、なんとかゼニーガを撒くことができた。
恭介PL「マトリクスシフトで姿変えないんですか?」(逃げ終えた後)
ヨハンPL「恭介頭いいな。」(気付いてなかったらしい))
後の調べで、この石はどうやら、大量のプラーナの塊で、《小さな奇跡》を起こすだけの力があると分かった。
どうやって使うかしばらく悩んだ後、とりあえず持っておくことにした。

その日の晩、ヨハンの所にきょうじゅが訪ねてきた。
きょうじゅ「あらヨハンちゃん。聞いたわよ、派手にやったみたいねえ。」
ヨハン「ああ、ちょっとな。」
きょうじゅ「若い子は大変ねえ。ところで、ちょっと聞いても構いませんこと?」
ヨハン「ああ、何だ?」
きょうじゅ「貴方は、世界とその中に生きる存在、どちらに価値を感じますの? 器と中身、と言い換えてもいいかもしれませんけれど。」
ヨハン「ああ? そうだな、両方だな。」
きょうじゅ「両方?」
少し怪訝な顔をするきょうじゅ
ヨハン「世界が無ければ生きられないし、中身の無い世界も意味が無い。どうせなら両方手に入れるべきだろう。そうやって欲張りに生きてもいいんじゃないか?」
きょうじゅ「・・・なるほど。面白い意見ですわね。ありがとう。」

四日目 午前
行った後の余裕を考えると、この午前が調査の限界だと判断した一行は、最後の調査に入る。
恭介は戦闘で消費したエネルギーブースターを作成しなおす。(買い物扱い)

穂酒は街を歩いていた“魔王女”イコ=スーと出会う。
イコ「これからすごくヤなことが起きるのです。」
穂酒「どうした? 困った事があるなら多少は力になれるのだが。」
イコ「魔物一匹ではどうしようもない話なのです。戦いが起きるのです。大きな戦いが。」
穂酒「そうか、どうにか起こらないようにはできないのか?」
イコ「それは無理なのです。けれど、早く終わらせる事はできるのです。どちら側かについていくか。それが問題になるのです。どちらかについて早く終わらせる。それが一番早いのです。」
穂酒「そうだな、戦いなど早く終わる方がいい。」

雛はパトリシアの所に行って契約してもらおうとするがうまく行かない。
大分悩んだ末に結局諦めた。
「そういえば、ここに詩人のような姿の魔王がいないか?」
パトリシア「ん、知らないねえ。ここを使うのは今じゃルイズ様ぐらいだし、魔王じゃないか、もしくは姿を変えているかのどっちかだろうね。」

四日目 午後
調査を終え、スカーブ山に向かうことにする一行。
移動手段は変わらずきょうじゅのマシーン。
コワントロのみんなも一緒である。

穂酒「すまん、少しいいか?」
ジルベルト「何だ?」
穂酒「頼みたい事がある。きょうじゅを見張っていてくれないか?」
ジルベルト「…俺の力では何かあったら知らせることぐらいしか出来ん。それでもいいか?」
穂酒「ああ、十分だ。頼む。」
穂酒はまっすぐジルベルトの目を見て話した。ジルベルトもそっけない態度ではあるが、否定する事は無かった。
穂酒「・・・ところで、さっきから何を作っているんだ?」
ジルベルト「鍋だが?」
穂酒「一人鍋は寂しくないか?」
ジルベルト「なに、慣れている。それに、わが主とは卓を囲む事が出来ないからな。」
穂酒「しかし、いつかはできる。そう思うことが大事だと思うぞ。」
ジルベルト「そのチャンスを潰した奴が言えることか。…まあ過ぎた話だが。」
穂酒「待て、葱ばかりでは栄養が偏る。もっと満遍なく野菜を入れるべきだろう。」
ジルベルト「そうか。」
穂酒「待て! サラダを鍋にぶち込むんじゃない! 鍋というのはだな・・・」
しばらく鍋談義が続いた模様。

はきょうじゅの元へ、ある決心をして向かっていた。
「きょうじゅよ、一つ確認したい事がある。」
きょうじゅ「何ですの?」
「俺たちをあんたが乗せてってくれるのは特に何も条件はなかった。なのになぜ、あの街の人たちが乗ったとたんに条件を言い出したんだ?」
きょうじゅ「あら、条件うんぬんはただの言い訳ですわよ。わたくしの目的のための手段として思いついたというだけのことですわ。」
「そういうことか。では一つ話がある。取引がしたい。」
きょうじゅ「といいますと?」
「オレ(ひなちゃん)は力が欲しい。アンタは強い生き物を作るための実験台が必要だ。ならばこうしよう。オレ()を改造しろ。その代わり、街の人たちには手を出すな。」
きょうじゅ「なるほど、そういうことですの。会って間もない人間たちのために自分を犠牲にするとは。」
「おかしいか?」
きょうじゅ「ええ。少なくともここでは無いことですわ。
裏界とはそういう場所ですもの。」
「それで、構わないのか?」
きょうじゅ「ええ。問題ありませんわ。さあ、いらっしゃい。
早速実験の開始ですわ。」
そう言うと、きょうじゅは雛を連れて部屋に入っていった・・・

to be continewed...

最新の画像もっと見る

コメントを投稿