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セイクリッド・ドラグーン byえび

2009年11月29日 23時58分43秒 | TRPG関連
休眠している神々のかけら〈竜鱗〉を体に宿した超人〈竜脈使い〉となって、
同じく〈竜鱗〉が生み出した異空間〈魔境〉に進入しこれを浄化しするゲーム。
「セイクリッド・ドラグーン」とはそんなゲームです。

サプリメント「アルティメット・ドラグーン」でずいぶんデータが増えたのに
まだ一度も遊んでない。
いてもたってもいられなくなった私はGMとして後輩を呼びだすのであった。

今回予告


活動を停止していた魔境に復活の兆しがあるとして、
竜脈使いたちはハンスホイヤー領の中心都市ハンスホイヤーにやってきた。
しかし君たちには、この街ハンスホイヤーにひとかたならぬ思いがあった。

セイクリッド・ドラグーン
「そしてもう一度、帰る場所」
それは裏切りが産みだした悲劇。

ハンドアウト・PC紹介


君はハンスホイヤー出身の竜脈使いだ。
この街の領主から召喚状が届いたとき、君はある人物を思い出していた。
幼なじみの少女、カノープス。
街を離れて10年、一度も会ってないが……
彼女は元気にしているだろうか。
コネ:カノープス(幼なじみ)

PC1 “ロイゼンブルグの毒蛇”クレイ=トライアイン/安綱
魔導戦士A/剣の王B
アルテル、男、18才
なんでもできる天才肌の魔導戦士。「いつか必ず迎えに来る」とカノープスに伝え、
自分は竜脈使いとして力を得るために旅に出た。
回避から《龍尾返し》による武器攻撃、
さらに《インスタントキャスト》による魔法攻撃と繋ぐ
流れるような多段コンボが必殺技。
命中にやや不安があるのが珠にキズ。



君にはローランドという竜脈使いの友人がいる。
竜脈使いとして先輩にあたるローランドには、駆け出しのころはずいぶん世話になった。
風の噂にローランドが現在ハンスホイヤーで騎士をしていると聞いた。
ぜひ会いたいものだ。
コネ:ローランド・ケトナー(先輩)
PC2 “灼熱の虎”アマリア=ヴァスカ/00doll
魔法葬者A/異界探索者B
ペリーテ、女、23才
ちょっと醒めたところのある魔法葬者。
ローランドにその才を見出され竜脈使いになる。
防御の要《法則解除》と、範囲回復《エーテルヒーリング》
そしてパーティの竜脈を自在に操る《モータリティ》
前のめりなパーティの回復と支援を一手に引き受ける。



君はハンスホイヤー領にかつて存在したコルグ村の出身だ。
コルグ村は5年前の魔境覚醒事件のときに、魔境に呑まれた。
君を含む、偶然村を離れていた人間以外を、その中に遺したまま。
理屈の上では分かっているが、ハンスホイヤー領主スタインウェイには思うところがある。
コネ:スタインウェイ・ハンスホイヤー(ビジネス)
PC3 “暗黒料理長”フレッシュ=ミルフィーユ/ゴンタ
討滅士B/世界使いB
人間、女、25才
巨大な肉切り包丁(両手斧相当)を担ぎ、
クリッター(モンスター)を見ては食材として捌こうとする。
魔境覚醒事件のときも食材の調達に出ていたため生き残ったという曰くつき。
パーティの攻撃の要。両手斧はじめ各種装備で稼ぎだした固定値を
《サイドワインダー》からの《バーサーカーブレイク》つき《ダブルアタック》でバラ撒く。
「必殺三枚下ろしです!」とは本人の弁だが、それなら攻撃は“2回”でないとだめなんじゃ?



君は竜脈使いになりたてのころ(5年以上前)、ハンスホイヤーの街に来たことがある。
暖かく迎えてくれたハンスホイヤー領民のことはよく覚えている。
特に、領主の娘パールにはなぜだかずいぶん懐かれた。
パールは大きくなっているだろう、少し楽しみだ。
コネ:パール・ハンスホイヤー(庇護)
PC4 “灰色の魔槍”ガル=ハースト/マーガリン
神器使いB/討滅士B
バルキ、男、41才
気は優しくて力持ち。どこかヌケてるところもあるが、それがまた一行を和ませる。
パーティの防御の要。歩くアクティブジュラルミンシールド。
《金色の十字架》《黄金の壁》《防護》《竜星の防具》《鉄の覇気》とそろえればまさに鉄壁。
耐久力に不安のある3人を補って余りある守りっぷりを見せた。



シナリオはまたリメイクして遊ぶつもりなんで詳細は伏せますが、
みなそれぞれにキャラクターを意識したプレイで楽しんでくれました。
笑いあり涙ありのセッション、いやー本当に楽しかった。

実はあんまり売れてないという噂も聞く「セイクリッド・ドラグーン」。
とても面白いのでみんな遊びましょう。私にPLさせてください。
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World made from WILL 第6話その6  By安綱

2009年11月20日 00時20分54秒 | TRPG関連
一話辺りの長さが某砦シリーズのようだと思う今日この頃。
今回のダンジョンは、そのせいかどうかはわからないけど若干S=F風味です。

ダイブフェイズ
(という言葉はNW2ndには無いんですが。月匣(ダンジョン)への進入を指す言葉。)

・光景1
周りは夜の森の中、いくつかの篝火が辺りを照らしている。
遠くからは祭囃子が微かに聞こえてくる。そう、佐倉恭介にとっては懐かしい光景。
森の中で唯一見てとれるのは、小さな自動販売機。
お茶にオレンジジュースにメロンソーダにコーラなど。今はもうない銘柄のものもいくつかある。
その中でメロンソーダの所だけ、売り切れの赤いランプが点いている。
しかし、その自動販売機のすぐ後ろにはあるはずのない扉がそこにある。
おそらくこれが先へ進む扉なのだろう。

まずヨハンが辺りを調べた。
見あたるものは、自販機、ゴミ箱、扉、そして蓋の閉まったメロンソーダの缶。
扉は開きそうも壊れそうもない。
(GM「開けるなら器用50、扉は耐久65535、防御魔防255ね。(さらり)」
ヨハンPL「意味がわかりませんw」
穂酒PL「カンストしてますね。」)
ゴミ箱の中には、不思議な色の石が入っているだけだった。
その石は、先ほどヨハンの拾った魔石に良く似た輝きを放っている。

「なんだ、ここは?」
恭介「これは、あの時の・・・」
ヨハン「自動販売機に、これはメロンソーダ? なんでまたこんなものが?」
穂酒「これは、瑞原美森の心の中なのか?」
恭介「メロンソーダ、か。(でも何で自動販売機なんだ?あの時なら祭りの屋台に
買いに行ったはずなのに?)」
穂酒「問題はこの魔石だろう。隼人は割ったら記憶が流れてきたといっていたし、
割ってしまったたほうがいいのではないか?」
ヨハン「あー、でも本当に割っていいのかどうかはわからないぞ?」
「それよりもこれだよ、ジュース買ってみよう!」
雛はそう言うと自動販売機にコインを入れる。
「えーと、お茶にコーラにオレンジジュース、コーヒー紅茶に毒ペか、懐かしいな。
って「お任せ」とかあるぞ?これだね!」
ガチャリとオレンジジュースが出てくる。
ヨハン「ちょ、ちょーっと待て、月匣っぽいのの中だぞ、危なくないか?」
「大丈夫大丈夫、たぶん。」(識別の判定に失敗)
穂酒「大丈夫そうなら、私も貰おうか。」(紅茶のボタンを押す。)
恭介はゴミ箱の中の石を取り出してみた。不思議な色に光ってはいるが、持っただけでは何も起こらない。
穂酒「やはり、割ったほうがいいように思えるのだが?」
恭介「分かりません、他に方法が無いなら手ではあります。」
穂酒「では割ってみよう。恭介、頼む。」
恭介「はい。」
恭介が石を割ると、恭介の頭の中に知らないはずの記憶が流れ込んでくる。

祭りの屋台が立ち並ぶ中。屋台のおじさんと話している。
美森「メロンソーダ2つください!」
おじさん「ごめんね、メロンソーダは売り切れなんだよ。」
美森「えー、困ったな、どうしよう?」
おじさん「すまないねえ。どうしてもメロンソーダがいいのかい、他のなら残ってるんだが?」
美森「ううん、いいです。」
おじさん「そうだ、ここには無いけど向こうの自動販売機にはあるから、それを買ってきたらいい。
コップと氷とストローはあるからね。」
美森「いいんですか? ありがとうございます。」

恭介「美森ちゃん、無かったならメロンソーダじゃなくても良かったのに・・・ うっ!」
その瞬間、恭介を頭痛が襲う。
今見た事全てが消えてなくなりそうな、忘れ去ってしまいそうな、そんな衝動。
恭介は必死にそれを押しとどめる。(知力判定成功)
穂酒「どうした、何が見えた?」
恭介「隼人が言っていたのと同じように、美森ちゃんの、昔の記憶です。」
穂酒「そうだったか。」
ヨハン「で、このメロンソーダどうする? って、消えていくぞこれ!? 周りも?」
「コーヒーを買おうか買わないか、それが問題、って自動販売機が無くなっていくぞ!?」
石が割れると同時に周囲の景色は薄れて消えていき、後には買った飲み物と、大きな扉だけが残った。
ヨハン「開くみたいだな、進むか。」

〈GMの解説〉
美森の記憶を基にしたダンジョン、その1フロア目です
自動販売機は使うとなぜか10000ヴァルコほど金が減りますが、アイテムが手に入ります。
効果は後ほど。
このダンジョンは、記憶の石を壊すとどのフロアも楽が出来るようになっています。
壊すとどうなるかは・・・まあ想像にお任せします。
ここの条件は、メロンソーダを飲んでゴミ箱に捨てる、が扉を開くトリガーでしたが
PCはその前に石を壊しました。

・光景2
多くの屋台が立ち並ぶ祭りの縁日。気が付くとその只中に居た。
道の左右に屋台が列を成し、向こうに見える神社の鳥居の下に、さっき通ったような大きな扉が見える。
しかし、恭介の目はその中の一つの屋台から目が離せなかった。

「今度は祭りの真っ最中ってわけか。」
恭介「あれは・・・」
恭介の視線の先にあるのは射的の屋台。景品の棚にはお菓子やおもちゃなどが並んでいる。
その中に混じって、一つのぬいぐるみが置かれている。あれは、見たことがある。
そう、美森ちゃんにせがまれて取ったあのぬいぐるみ。
ぬいぐるみの胸には、またあの魔石が付いている。
屋台の主人「さーア、今回の景品ハかわいいヌいぐるミだあ! 見事当てラレるかナあ?」
声と共に、景品の棚から別のぬいぐるみや人形やダルマが飛び上がり、おもちゃの銃を手に取る。
『撃ッテ撃ッテ撃チ落トソウ!』
恭介「止めろ!」
声と共に恭介が箒に乗って突撃する。
3人も慌てて恭介の後を追っていった。

ぬいぐるみと人形とダルマと屋台の主人の4体が敵で、石が壊される前に倒さなければならない状態でしたが、
恭介とヨハンの攻撃で銃を持った1体と店の主人は撃破したものの、一体に順番が回ってしまう。
迷ったが、石を壊さない方がいいと考え、雛が《魔女王の囁き》を使用して攻撃の対象を変更させる。
それで銃を持ったぬいぐるみが吹き飛ぶ。
ぬいぐるみ「サア、ぬいぐるみニ当テヨウ! 当タッター!! ・・・アレ?」
「これであと一匹だな。」
(穂酒PL「1シナリオ1回技を使わされたか、痛いな。」
雛PL「いや、むしろいいかもしれない。ここは敵に回る恐れがあるからな。」)
残った一体はなんとか次の行動で石を壊そうとするが。
恭介「命中して、ダメージが、回った。」
GM「ここで防御ファンブルかーい!」
あっさり撃沈。生き残ってさえいればレンジドカバー使わせられたのになあ。

穂酒「これもあの石か。あいつらが壊そうとしていたのを見ると、
壊さない方がいいかもしれないな。」
恭介「・・・持って行きましょう。」
石を回収するとまた周囲の景色は薄れていき、扉だが残った。

〈GMの解説〉
まあ上の通りです。4匹のデータはそれぞれ、
人狼の戦士、キューピッド、魔の落とし子、宵闇の番兵でした。
前の三匹に行動を回すと、優先的に記憶の石を攻撃します。
記憶の石はラウンド進行中は進入不可なSqにあったため、レンジドカバーなどを使わせて
PCのプラーナを削る予定でした。
一応記憶の石を無視することも可能でしたが、さすがにそうはしなかった模様。
思ったより削れなかったなー。

・光景3
神社の近くの森の中。
私は何で走っているんだろう?
怖い。何がなんだか分からないけど、あの人はなぜか、凄く怖い。
逃げないと、早く逃げないと。―――助けて。

「また森の中か。今度は何だ?」
ヨハン「な、何だアリャ? 凄くヤバい予感がするぞ?」
向こうの方から、木を圧し折り、草を磨り潰し、地面を削りながら、巨大な“何か”が近づいてくる。
姿は判然としない。漠然と、危険な「何か」がやってくる。
穂酒「とにかく、逃げるぞ!」
逃げていく一行は、木々の向こうに不思議な色の葉っぱがあるのを見つける。
恭介「あれも記憶の石と同じものなのか?」
穂酒「ヨハン、アレだけ取れないか?」
ヨハン「いや、こっちからだと枝が邪魔だ、それに飛んでどうにかなる空間でもなさそうだしな。
樹ごと叩ききればいけるかもしれないけど。」
恭介「それだとあれまで壊してしまうでしょう。向こうから回れませんか?」
「じゃあ行ってみるか。・・・といっても早く走るのは無理なんだが。」

〈GMの解説〉
ダンジョン的には、デスローラーから逃げながら(あるいはデスローラーを壊しつつ)
先に進んでいくマップでした。
このデスローラーは、全力移動しながら轢いていき、轢いた相手を引き摺りながら移動して
引き摺ったSqの数だけダメージロールを追加で行う、というエネミーでした。
しかもこの攻撃によるダメージは、防御力ジャッジの最終値が半分になるという素敵性能。
他にも《無限の一矢》を使って遠くから状態異常魔法を撃ってくる雑魚敵や、
壊すと毒ガスが撒かれるドアや(恭介がスーパーソニックアタッカーで突っ込んできたため発動)
明度1の中に召喚される魔物(魔王女の兎相当)など、様々な仕掛けのある10×10Sqのフロアでした。
穂酒が一度HP-80位まで突っ込んで蘇生の光を使用したほか、MPなどのリソースをけっこう消費。
最後は、恭介と同乗状態になった雛がクリティカルで罠(気付かず入るとデスローラーのいるSqにテレポート)の危険感知に成功し、なんとか突破に成功した。
_____________________________________
・エネミーデータ
クラッシュデスローラー
Lv6 地属性 知名度25 サイズ4
耐久100 魔法20 行動値19 移動力0
基本能力値
筋力18敏捷8幸運12ほか1
戦闘値
攻撃23 防御魔防30 ほか1
特殊能力
《BS無効:全て》《トラップ無効》《明度無視》《巨大化》
《巨大》常時:このエネミーのいるSqは通り抜けられない。
《クラッシュローリング》メジャー
 全力移動しながら絶対命中の物理攻撃を行う。
 この攻撃に対する防御ジャッジは、最終値が半分として扱われる。
 この攻撃の対象は移動した先のSqにいる全員である。
 また、攻撃対象はこのエネミーのいるSqに移動させられ、
 移動させられたSq1つにつき1回追加でダメージロールが発生する。
 また《ワイドカバー》を使用することで、このメインプロセス中の攻撃ジャッジ
 全てを引き受けることができる。
_____________________________________


(長い直線の道に1Sqだけあるくぼみ。それを見て。
ヨハンPL「そこに入ったら(デスローラーを)やり過ごせないかな?」
穂酒PL「いや、絶対に止めた方がいい。移動させる罠とかがあったら最悪です。」
恭介PL「というか、このGMがこんなくぼみに罠を仕掛けないはずが無いと。
これまでこのGMが出したダンジョンでこういう所に罠があった割合は100%です。」
雛PL「100%?」
恭介PL「といっても2分の2ですが。十分。」
穂酒PL「とにかく、絶対入っちゃいけません。」
スルーする4人。
GM「えー、入らないの? せっかく〈サモンローラー〉(デスローラーを召喚するトラップ)
仕掛けておいたのに。」
PL一同「誰が行くかっw!」
穂酒PL「ていうか行ってたら詰んでますw」)
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World made from WILL 第6話その5  By安綱

2009年11月13日 01時51分46秒 | TRPG関連
※この記事はその5です。その4を先にお読みください。


4ターン目
ヌーの所に転送された一行。隼人がヌーに事情を説明し、共に火術要塞に突入する旨を告げる。
ヌー「そういうわけね・・・ いいわ、付いていらっしゃい。」
穂酒「分かった。」
ヌー「そこの面白いことになっているお前も構わないのね?
いやはやお前は、果たして人間なのかしら?」
「俺(ひなちゃん)はあえていうならただの復讐者さ。」
ヌー「何に復讐するというのか。まあいいわ、一気に駆け抜けるわよ。」

火術要塞に行くまでの道中。
恭介は、錬金秘密基地の異常が更に増えているのに気が付く。
負のプラーナの力が増しているのか、基地内はさらに荒れ果てていく。
(後で修理が大変そうだ。)
そんな考えを頭の隅に置き、恭介は炎の魔物に話しかける。
恭介「懲りないな、お前も。」
炎の魔物「ダセ、ココカラ・・・」
恭介「出してどっかに消えるんなら出してやっても良いが、そうじゃないんだろう?」
炎の魔物「アタシハ、トリモドサナイト・・・ ダイジナモノヲトリモドス・・・」
恭介「その為に殺さないと、ってか。何を取り戻したいのかは知らないが、そうさせるわけにもいかないな。」
炎の魔物「ジカンガナイ・・・ ツギニアッタラオワリダ。ソウイワレタ・・・」
恭介「エイミーにか?」
炎の魔物「ソウダ・・・ ダセ、ココカラ! アタシヲ!」
恭介「随分必死だが、こっちもそれで殺されたらたまらないからな。悪いが、まだそこに居てもらおう。」
そう言って恭介はスピーカーを切った。


火術要塞の周りの魔物たちは、ひどく混乱していた。
それもそのはず、裏界帝国軍は何処かへ行くし、
味方と聞かされていた四魔貴族軍に襲われるし、
指揮の魔王とは連絡が取れないしとどうしようもない状態なのである。
そこに“魔龍”ブンブン=ヌーが切り込んできたのだ。
蜘蛛の子を散らす様、という有様で、防衛線はたちまち崩れていった。
しかし、その中でも一糸乱れずに立ちはだかってくる魔物が居た。
10数体の、メイド服を着た女性型の魔物。
通称“誘惑の奉仕者”たちである。
ヌー「どきなさい、邪魔よ。」
奉仕者「そういうわけにも参りませんわ。私たちは、ここに誰も入れるなと仰せつかっております。」
恭介「ほう、“味方”の軍勢でもか?」
奉仕者「はい。その通りですわ。」
ヌー「邪魔するなら、容赦しないわよ?」
言葉と共に、ヌーの気が膨れ上がり、気弾が誘惑の奉仕者たちに襲い掛かる。
奉仕者「あらあら、怖いですわね。後ろの方々も、話を聞く気は無いようですし、
足止めさせていただきますわ。」
そう言うやいなや、奉仕者たちの身体が十重二十重に分裂し、気弾はその間をすり抜けてしまう。
ヌー「貴方たち、さきにお行きなさい。私はこいつらを黙らせてから行くわ。」
穂酒「了解だ。」
奉仕者「あらあら、困った話ですわね。」
そう口では言うものの、誘惑の奉仕者たちは一行を追う様子も無くヌーと対峙する。
そう、まるで5人だけを通すように仰せつかったかのように。

Scene BGM:火術要塞

一方火術要塞の中に侵入した一行。しかし、すぐに異常に気付いた。
ヨハン「どういうことだぁ? 罠なんて見当たんないぞ?」
「そのパイロヒドラって門番の姿も見当たらないな。」
隼人「おかしいですね、前に来た時はみんな居たのに・・・」
穂酒「誘われている、のだろうか?」
恭介「行くしかないだろう。案内してくれ。」
隼人「分かりました、こっちです。」
そして、あっさりと最奥部まで到達してしまった。
一際大きな扉を開くとそこには、居るはずの無い主の姿がそこに居た。
肩口で編みこまれた赤毛に、眼鏡の向こうから覗く青い瞳。
そして、何処からどう見てもまごう事無きメイド服。
まさしく、“誘惑者”エイミーである。
エイミー「あらあら、こんな時にお客様ですか。招いた覚えはありませんが、
どういったご用件でしょうか?」
表情に笑みを浮かべたまま、エイミーはそう口を開いた。
穂酒「お前は何をするつもりだ?」
「何を企んでいる?」
エイミー「ひどい言われようですわね、私は単に、仕えるべき主に仕えているだけですのに。」
一行を見渡すとエイミーは恭介の方を見て、口元を吊り上げる。
エイミー「あらあら、佐倉恭介さん。良いんですか、彼女のそばに居てあげなくて?」
エイミーが指を鳴らすと、連れてきていたマシーンを黒い煙が包む。
同時に、中にいるミレーナさんから通信が入った。
ミレーナ「あの美森って娘が急に倒れたの! 外で何か在った?!」
穂酒「何だと!?」
恭介「美森ちゃん!?」
恭介の顔色が変わり、すぐにマシーンに駆け込む。
隼人「僕が付いていきます! 残りの皆はエイミーを!」
穂酒「分かった!!」
エイミー「うふふふふ・・・」
二人が駆け込むのを見届けると、エイミーはまた口を開く。
エイミー「これで一手。」
ヨハン「アンタ、いったい何をしたんだ?」
エイミー「そして、もう一手ですわ。」
そう言ってゆっくりと指を鳴らすエイミー。
「何だ・・・?」

マシーンに入った恭介は、急いで美森の元に駆けつける。
その時、急に錬金秘密基地の炎の魔物が悲鳴を上げた。
炎の魔物「アアアアアアアッ!!!」
全身から制御できないほど炎とプラーナが突然噴出し、錬金秘密基地の壁を貫いた。
そのまま外に転げでてくる炎の魔物。
恭介「っ! だが、そっちを気にしてる暇は無い!」
美森の元に駆け寄る恭介。
美森「きょ、う、すけ・・・」
恭介「どうしたの、大丈夫美森ちゃん?」
美森「あ、たし・・・もう、時間が無い、みたい・・・」
炎の魔物「ア、ア、ジカンガ・・・ナイ・・・ アタシハ・・・」
恭介「しっかりするんだ!!」
そう言って美森を抱き寄せる恭介。
その胸を。
美森「もう時間切れ、なんだよ?」
美森の腕が、貫いた。
恭介「な、何を・・・ グッ・・・」
美森は、そのまま恭介の懐をまさぐり、オーブを取り出す。
美森「貸すだけだから、いつか返してって言ったよね? 返してもらうよ。」
恭介「み、もり、ちゃん・・・」
美森は、奪ったオーブをそのまま、炎の魔物の身体に押し込んだ。
炎の魔物「ウアアアアアアアウァ!!!」
美森「これで、ディバイディングオーブは“反転”したね。・・・完璧に。」
そして呻き声と静かな笑い声。
それが恭介の意識が途切れる前に聞いた最後の音だった。

エイミー「そして、これで最後ですわ。」
そう言うと、《幻惑逃走》の力をエイミーは使用する。
穂酒「待て!!」
そう言って追おうとするが、追う事は出来ず、エイミーはそのままマシーンの中へと消えていった。
ヨハンはエイミーが立っていたところに、変な魔石を見つけ、拾う。
ヨハン「なんだこりゃ? 例の魔石か? ってそれどころじゃねえな。」
穂酒「中に入っていった? だとすると恭介が危ない!」
あわててマシーンに入っていく3人。
そこで目にしたのは、荒れ果てた部屋の中に倒れ伏す隼人、ミレーナ、アイリーン、ルクサンドと、
瀕死の恭介、そして胸に大穴の開いている炎の魔物。
穂酒「なにがあった?! しっかりしろ、恭介! ・・・まずいな、雛、頼む。」
「ああ!」
雛の蘇生の光によって一命は取り留めた恭介。他の人も魔法で回復を行う。
穂酒「大丈夫か恭介、何があった?」
恭介「・・・すまない、予想はしていたが、思ったより早かったようだな。そもそも、あの屋敷で再開した時から、何らかの魔法がかかっていたって話だったな、ならば、これは・・・」
穂酒「?? どういう意味だ? いったい何があったんだ?」
隼人「僕が、話します。」
苦しそうに起こった事を告げる隼人。
隼人が薄れゆく意識の中で見たものは、美森の姿をした何者かが、オーブを
炎の魔物の身体に突き刺し、そのまま炎の魔物の中に消えていったという事。
恭介「こいつの中に、消えた? ならどうしたらいい!」
隼人「僕が、みなさんを、《夢語り》で精神世界に送り込みます。」
恭介「ああ、頼んだ。」
穂酒「待て、フォルネーに連絡はしておこう。」
そして、フォルネーに起こったことを伝えた後に、四人は《夢語り》によって
炎の魔物の精神世界に送り込まれていった・・・

To be continewed...




シーン裏
(恭介PL「やっぱ来たかー、こうなるんじゃないかと思ってたんですよ。」
GM「まあそうだろうねえ。」
穂酒PL「ところで、反転したDオーブって、なんて名前なんでしょう?」
GM「えー、反転Dオーブとか?」
ヨハンPL「日本語入れるのはおかしいだろ?」
恭介PL「じゃあDオーブリターンズでいいじゃないですかw」
GM「いや、リターンズてw」
雛PL「それはそうと、隼人は微妙に影が薄いな。さっきも役に立たない
隼人を押しのけて、とかやられてたしw(カットした部分で)」
GM「いやあ、そう言ってやるなよ。まあ影は薄いかもしれんが。」
(フォローになってねえ))
(エイミーとの会話中
ヨハン「で、私は何もしないって、ほんとに?」
そう言ってスカートをめくろうとするヨハン
エイミー「なんですか?(笑顔)」
ヨハン「なんでもないですよー」(殺気を感じた)

エイミー去った後。
ヨハンPL「所でGM、エイミーの居た場所にパンツ落ちてませんか?」
GM「ねーよw」
ヨハン「なあ隼人、本当のことを言うんだ、下着とか見つけたんだろ? 僕達は仲間じゃないか、さあ、本当のことを教えておくれ。」
隼人「いや、本当にないですから・・・」
GM「(どんな執念だよ)」)
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World made from WILL 第6話その4  By安綱

2009年11月12日 23時43分59秒 | TRPG関連
何故かブログに自分の偽者が出没してるけどキニシナイ。
というわけでまだ続く第6話。始まります。

(Scene BGM:海底宮)

眠れる龍の島最奥部。
辺りは有機的に蠢く壁、正面の壁には一柱の魔王が埋め込まれており、
その下には憂鬱な顔をした、競泳水着に身を包んだ褐色の肌の魔王が座っている。
海の底を見つめるその瞳には引き換えせぬ覚悟を宿し。
水を掻き進むはずの手には姿に似合わぬ魔槍を帯び。
魔海侯“海の魔女王”フォルネー=ルシウスがそこに居た。

隼人「フォルネーさん!」
フォルネー「ああ、帰ってきたんだ四季邑隼人。どうにかする算段でも付いた?
うん、その後ろの連中は何? ・・・ああなるほど、わざわざ連れてきてくれたわけね。
ならちょうどいいかな、本物のディバイディングオーブさえあれば問題ないんだし。
直接持って来れてないのは仕方ない、か。なりたての落とし子にしては十分ね。
それで、オーブを渡してくれる気はあるのかな?」
ヨハン「あー、嬢ちゃんには悪いんだがよ、さすがにそれだけは無理なんだわ。」
フォルネー「まあ、そうなるだろうと思った。じゃあ、仕方ない、か。」
フォルネーが槍を強く握り直すと、ただそれだけで、空気が一気に重苦しくなっていく。
隼人「ま、待ってください!」
慌てて隼人が声をかける。
フォルネー「何? 邪魔するのかな?」
隼人「そうじゃなくて、大変な事が分かったんです。」
フォルネー「・・・どういう事? いいわ、話して。」

隼人の言葉を聞くと、フォルネーはため息を漏らす。
フォルネー「なるほどね、エイミーがそんな事を。まあ、言われてみれば怪しくはあったけどさ。」
穂酒「それでも、止める気は無いのか?」
フォルネー「今この計画を止めたら、ベール=ゼファーは本気で止めにかかってくる。そうなったら、
地力で劣るこっちが不利。今しか無いの。」
恭介「それで勝ち目があるのか? でなければただの無謀だぞ。」
フォルネー「こっちも最後の手はある。あと一刻くらいで、裏界帝国軍は大混乱に陥るはずよ。そこを狙って一気に攻撃をかける。」
恭介「そもそも、お前は何をしようとしているんだ?」
フォルネー「私の目的は、忌まわしい超至高神や幻夢神の作ったこの世界を離れて、新たな世界を作る事。」
「しかし、お前はこの島を表界にぶつけるつもりだと聞いたが?」
フォルネー「誰からそんな事を吹き込まれたのかは知らないけど、そんな意味のないことはしないつもり。
表界は魅力的でも、結局幻夢神が目覚めたら消える泡沫なんだし。」
穂酒「どういうことだ?」
フォルネー「知らないの? この第八世界は、所詮私たち、つまり超至高神に逆らった古代神を封じ込めるために
作られた世界。そして表界こそ、幻夢神の封印。眠っている幻夢神の見ている夢に過ぎないわけ。」
隼人「なるほど、それで僕のような夢使いという存在がいるわけですね。」
フォルネー「そういうこと。それで、どうするの? オーブを渡す? それとも戦う?
素直に渡してくれるんだったら、表界に帰る手伝いくらいはしてあげるよ。
(ここで殺してでも奪い取っても良いけど、鍵の力のせいで消耗は免れない。出来ればやりたくはない、かな。)」
恭介「なるほど、全くの無策ではないのか。しかし、オーブを渡す事はできないな。
(フォルネーと戦うのはメリットが無い。しかしオーブは渡せない。
フォルネーについて現状を打破できるなら協力することは出来そうだが・・・)」
穂酒「貸す事ぐらいはできるだろう。それで手を打てないか?
(四魔貴族と裏界帝国とエイミー達。3つ巴の状態はよくないな。どうしたものか。)」
「まあ、アンタが負け犬になってはいないって事ならそれでもいい。
(ヌーとの決着は、皆が表界に帰った後でも付けられるだろう。俺(ひなちゃん)は帰る気は無いからな。)」
ヨハン「まあ、アンタとケンカしたくはないしなあ。
(きれいなおねーちゃんだよなあ、イイコトしてみたいよなあー。どうしよう?)」
穂酒「それで、隼人はどうするんだ? 戻ってくる気はあるのか?」
隼人「僕は今ロナさんの落とし子ですから、僕がどう考えようと、ロナさんが起きないと分からないと思います。」
恭介「ロナ、ロナと言っているが、お前がどうしたいかと聞いているんだ。」
フォルネー「落とし子の自由は力を与えたものが握っているから。しょうがないんじゃないかな?」
恭介「部下の自由意志を与えない管理なんかは合理的じゃない。理解できませんね。」
フォルネー「主によるけど、大枠の意向には従わざるを得ないでしょ。
そして、別に自由意志を奪ってる配下があっても困らない。そう思ってる魔王は多いかな。
そもそも落とし子に対する認識が違ってると思うよ。」
恭介「まあいいです。僕は合理的な思考しかできませんから。」
フォルネー「そ。それで、私たちを手伝って、オーブを貸してくれる。それでいいのかな?」
穂酒「ああ、そういう事だ。」
恭介「そうなりますね。」
フォルネー「でも、条件がある。その(穂酒を指して)蠅は壊してもらおうかな。
ベルに色々伝わっちゃたまらないし。」
穂酒「ふむ、なら最後にコレを持っていられないから返すと向こうに伝えたいのだが?」
フォルネー「却下。ベルが、それを渡した相手が勝手に捨てることを許すわけが無い。
それでこっちの思惑がばれたらたまったものじゃないから。」
穂酒「しかし、向こうとの連絡はできるようにしておきたいのだが?」
フォルネー「そんな都合のいいとこだけ壊すのは無理よ。」
穂酒「じゃあ、せめてここに置いておくというのでどうだ? 流石に勝手に壊すのは良くないからな。」
フォルネー「本当は置いておきたくも無いんだけどね、まあいいか。」

(穂酒PL「じゃあ代わりに〈悪魔の魚〉みたいなアイテムをくれませんか?」
GM「連絡手段なら、O-PHONEみたいなのをフォルネーが魔法で作ったから、それで可能だ。」
雛PL「いや、それでは盗聴されるかもしれないですし、
ここはひとつ代わりの魔法の品をくれるということで。」
GM「能力のデータが欲しいだけだろうが、だめだよw というかここに来てフォルネーに味方するなら
そう言われるのは当然だろ?」
穂酒PL「ですよねー。」
恭介PL「所で、蠅をフォルネーはどうするんでしょう?」
穂酒PL「今一瞬、鬱憤晴らしに蠅をいじめるフォルネーの姿が思い浮かんだw」
GM「いやいやww」)

穂酒「では、これからどう動くかだが。」
フォルネー「私は、半刻後の裏界帝国軍の混乱に乗じて、全軍で蒼の門に向かう。
気がかりなエイミーの火術要塞は、悪いけどヌーに抑えてもらう。
貴方たちは、火術要塞に援軍に向かうか、私と一緒に蒼の門に向かうか、好きにして。」
恭介「(・・・)火術要塞はたしかに気がかりですね。
エイミーが何をしてくるか読めない以上、押さえは必要かもしれません。」
「しかし、門には早めに近づいておきたいだろう?
なら先に行ったほうがいいのじゃないか? エイミーもそこにいるわけだし。」
恭介「それはそうですが・・・」
隼人「しかし、火術要塞は行っておくべきかもしれません。
あの恭介さんの記憶の入った魔石の事もありますから。」
恭介「な、隼人っ! それはっ!!」
穂酒「どういう事だ?」
恭介「・・・」
ヨハン「そんな話があったな。じゃあ、火術要塞に向かうって事で。」
フォルネー「そ。じゃあそっちは任せる。ヌーに伝えて。」
穂酒「分かった。」
そして五人は、フォルネーの魔法により、外に転送された。

この場面の裏話
(GM「大分悩んでるねえ。まあどっちに向かっても構わないよ。
まあ蒼の門に行くのは自然だし、火術要塞には恭介の記憶の魔石があったって話もあるし。」
恭介PL「ああっGM、せっかく分からないように誘導しようとしてたのに。」
雛PL「そういえばそんなものもあったな。」
ヨハンPL「じゃあそっちのほうがいいよねえ。」
GM「そういえばその話フォルネーに言う? このままだと隼人が口滑らしそうだけど。」
恭介PL「中の人的には、とっとと言っちゃってください(笑)恭介は『隼人、それは言うな!!』とか
言いますけどw 止めたけど間に合わなかったー、みたいなw」(一同笑う)
GM「ひでえww」)

「ああそうだ、水をくれないか?」
フォルネー「ああ、そういえばそんなの渡したっけ。・・・改めて見ると、似合ってないね。」
「そんなことはどうだっていい!!(プレイヤー心の叫び)」
フォルネー「うん、じゃあ思いっきり行くよ。」
穂酒「ちょ、ちょっと待て! そういう話じゃないだろう?!」
フォルネー「あー、じゃ軽く。」
《レインコール》発動。魔導49スタートの魔攻70くらいのダメージ。
降り注ぐ大量の大雨であやうく死にかける雛。
(雛PL「水着が無ければ死んでいたな。」)
五人「・・・」)

Scene BGM:迫り来る危機

3ターン目終了時
裏界帝国軍陣地にて。
ベル「圧倒的じゃない、わが軍は。」
リオン「・・・」(あーあ、言っちゃった的な顔をする。PL一同も同様)
ベル「何よリオン?」
リオン「いえ、別に何も。」
伝令A「ベ、ベール=ゼファー様!」
ベル「何よ、騒々しいわね。フォルネーちゃんの首でも取れた?」
伝令A「それが・・・その・・・」
ベル「はっきり言いなさい。」
伝令A「はっ! 裏界帝国軍第3~6大隊、命令を無視して蒼の門警備軍と合流! 連絡がつきません!」
ベル「何ですって!?」
伝令B「申し上げます! 北東にモーリー=グレイ、パトリシア=マルティン率いる軍が出現、離反した兵と合流し、独自行動を開始! 同行していた魔王ムーク、YS、カリウム、GT、ポット反応消失!!」
伝令C「申し上げます! 四魔貴族軍が一斉に攻勢に転じ、押さえ切れません!」
ベル「どういうことよこれは! 何とか指揮を・・」
伝令D「後方から東方公国軍50万が奇襲!」
言葉と同時に、高速で飛来する人影、そして爆音。
“東方公国の王女”パール=クールである。
パール「ベルー、大分困ってるじゃなぁい? パトリシアにでも逃げられちゃった?」
ベル「パール、あんたまさか!」
パール「パールちゃんはちょっとパトリシアとフォルネーにタイミングを教えてあげただけよ?」
ベル「あいつらに手を貸すなんて、血迷ったの?!」
パール「まああいつらは気に食わないけどね、それよりもベル、アンタのほうが
気に食わないの、よっ!!」
言葉と共に放たれる魔法。巨大な魔力が膨れ上がり、戦いが幕を開けた。

一方、戦場の北東部。
裏界帝国軍にありながら、今まで動きの無かった一軍があった。
その司令官、甲冑に身を包んだ魔王モーリー=グレイの元に、青白いバイクに
またがった魔王パトリシア=マルティンが戦場を走ってきた。
パトリシア「派手な合図だねえ。あっちはもう動いてるかね。」
モーリー「こちらも動き時か。それにしても裏界帝国軍、これほどまでに脆いものだとは。
所詮ベール=ゼファーではこの程度という事か。やはり裏界帝国の主は
あのお方でなくてはならぬ。」
詩人「そのために、私たちが居るのでしょう。獣の欠片を持つ者も現れたようですし、
いよいよ大詰めですね。」
モーリー「然りだ。しかし、お前はいい加減その格好と口調は止めたらどうだ?
やはり、私などという言い方をお前がするのは違和感がある。」
詩人「まあまあ、これもあと少しの辛抱。表界にいらっしゃるあのお方のため。」
『そう、全てはルー=サイファー様のために。』
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World made from WILL 第6話その3  By安綱

2009年11月06日 00時17分00秒 | TRPG関連
GM「今日はキャラシ持って来たよね?」
穂酒PL「はい。」
雛PL「持ってきてるよ。」
GM「そうか、ならだいじょ・・」
ヨハンPL「すまん、忘れてきた。」
GM「こんどはそっちかーい!」

それはそれとして、第6話その3 始まりです。

穂酒PL「次は誰が忘れるでしょうか?」
恭介PL「GMがパソコンを忘れるんですよきっと。」
GM「やめてー」

・・・始まりです。

・2ターン目

大空洞、そこは巨大な龍の口の中のような形をした巨大な穴。
眠れる龍の島から突き出した岬の先端にあるそれは、
まさに大きく口を空けた龍の頭部のような形であった。
そして、そこは両軍ぶつかりあう主戦場。
裏界帝国軍の魔王たちの群れが、眠れる龍の島に入ろうと殺到する。
しかし、その進撃はたった一柱の魔王によって阻まれる。
真紅の中華風の服に身を包んだ黒髪の女性の姿。
「行きなさい、亡者たち。」
彼女が手にした扇を一振りすると、戦場に折り重なる無数の死体が動き出し
浮かび上がって、雑魚魔王達に纏わり付く。
『!?』
雑魚魔王たちが浮き足立ったその一瞬が命取りとなった。
彼女が全身から気を放ち、滑らかな動きで雑魚魔王達を打ち据える。
「うわー、もうだめだー!!」
雑魚魔王たちは壊滅した。
「んもーう、何やってるの! 下がりなさい!!」
指揮官の者らしき声が響き渡り、両軍は互いに下がって陣形を整える。
戦いは膠着状態。しかし、その一方。たった一柱で戦い続けた彼女、
四魔貴族ビューネイこと、“魔龍”ブンブン=ヌーは疲弊の色が隠せなくなってきていた。

(恭介PL「気を使う程度の能力ですねわかります。」
GM「いや、間違ってはいないけど・・・」
雛PL「くっくっく、そこに居たか。」)

穂酒「ここに隼人がいるはずだな!」
ヨハン「ゴフッ! あ、あれじゃないか?」(コストで体力削りながら)
戦場を見まわしてみると、その一角に妙な動きをする魔物が居た。
両軍は明らかに戦場の中央から引いていっているのに、それに逆行するように島へと向かう人影
そう、まさに人影があった。
それを追うように数体の魔物の姿がある。
逃げながら戦っているようだが、どう見ても逃げている方が弱っている。
恭介「あれだな。確かに隼人の顔だ。」
穂酒「よし、行こう!」
一行が駆け寄ると隼人も一行に気付いたようで、振り向いて驚いた顔をした。
隼人「みなさん、どうしてここに!?」
穂酒「話は後だ! まずはそいつらを片付るとしよう!」

戦闘データはイフリートと強化版クロックのクロックアップクロック、足止めのブロッカーという
構成でした。強化版クロックの能力で全員行動値+10され、ブレス2でディフェンダーの
リソースを削っていく・・・予定でしたが。
穂酒PL「庇護の血路で隼人をこちらのSqに移動させます。初期位置がターン数Sqなら可能ですよね。」
恭介PL「ならメジャーでスーパーソニックアタッカー。風属性なので絶対属性防御は無視。
(ころころ)クリティカル。死点打ち発動。」
GM「(ころころ)イフリートの防御ジャッジがファンブル・・・だと・・・」
瞬殺でした(泣) せめてプラーナは使わせたかった・・・
ヨハンPL「血を吐く必要も無かったのか!」
HPコストで無意味に血を吐いてる人が居たりして。

隼人「すみません、助かりました。」
「待て、ひょっとしたら偽者かもしれない。」
恭介「確かに、その危険性はあるな。」
隼人「なら、どうすれば・・・」
雛PL「ま、ま、」
恭介PL「まんと?」
隼人@GM「もういいんだよそれはwww!!」
というわけで本物と確認されました。

(雛PL「待て、声が違う!」
GM「仕方ないだろ、居ないんだから(笑)」)

穂酒「それで、何をしようとしていたんだ?」
隼人「それは・・・」
そうして隼人は長い説明を始めた。
隼人はあの炎の魔物にやられた時、頭の中に響く声を聞いた。
助かりたいかという問いにうなずくと、自分は魔王アラク=ロナの手によって
落とし子となり、エミュレイターとして生き残った。
そしてロナに連れられて、まだ動く前の眠れる龍の島に連れて行かれた。
そこで四魔貴族の真の目的を聞かされた。
それは、「蒼の門を破り、新たな世界を生み出す」事。
ディバイディングオーブの模造品によって門を開き、
眠れる龍の島を新たな世界の土台に使い、
賛同した魔王や魔物たちと共に、
終わり無き何万年以上の徒労に終止符を打つために、
自分たちだけの『新たな世界』を創造する事。
それが、四魔貴族の真の目的だというのだ。
しかし、一つ問題があった。
フォルネーが手にしているのが本物のディバイディングオーブならば何の問題もない。
だが実際にあるのはその場しのぎの模造品。これでは出力が足りない。
作動させるためには莫大な量のプラーナが必要だ。
たとえ戦場に居る魔物たちを全て使ったとしても到底足りないほどの、
それこそ魔王一柱が持つ全てのプラーナを絞り尽くすほどの量が。
そのために犠牲になる存在が必要だった。
隼人「それが、魔王アラク=ロナなんです。新たな世界の礎として、彼女は今
眠れる龍の島の最奥部でその時を待っているんです。」
隼人はそれをどうにかする手段を求めて、様々な場所を巡っていった。
そして、フォルネーからその正体を知った魔炎長アウナスの元に向かった。
彼女に会う事は出来なかったが、代わりに彼は知ってしまった。
エイミーがモーリー=グレイ、パトリシア=マルティンら複数の魔王と接触していること。
そして、エイミーの自室にあった謎の魔石。
本来簡単に壊れる事の無いそれは、しかし落としただけで簡単に割れてしまった。
その瞬間、隼人の頭の中に見た事の無い光景が広がった。
自分じゃない誰かが、一人の少年の側で花火を見上げている。
隼人「その少年の顔は、なんというか、恭介さんを幼くしたような感じでした。」
恭介「・・・。」
穂酒「どういうことだ?」
隼人「さあ、僕にはよく分かりませんでした。それで、この事をフォルネーさんに
伝えようとしたんですが、追っ手に掴まってしまい、
あやうく殺されそうになったところを助けてもらったわけです。」
穂酒「それで、これからどうするんだ?」
隼人「とりあえず、フォルネーさんに伝えようと思います。」
穂酒「そうじゃない。地上に帰らないのか、という事だ。」
隼人「それは・・・ 僕はもうエミュレイターの身体ですから。」
そこではっと気付いたように雛のほうを見る。
雛は何も言わず隼人の方を見返す。
隼人「すみません・・・その・・・。」
穂酒「何の問題もない。お前はまだ帰れるだろう?」
隼人「・・・そうですね。その事は考えてみます。けど今は。」
穂酒「そうだな、まずは目の前の話を終わらせてからだ。私達も付いていこう。」
隼人「すみません、お願いします。」
ヨハン「いいって事よ。」
穂酒「雛もそれでいいか?」
穂酒は、雛が先ほどから戦場のある一点をずっと気にしている事に気が付いていた。
そう、四魔貴族軍最前線に立つ魔王、“魔龍”ブンブン=ヌーを。
「ああ。話なら帰り道にでも出来そうだしな。」
恭介「決まりですね。行きましょう、眠れる龍の島に。」
一行は眠れる龍の島に向かっていった。

(GM「それはそれとして、隼人との遭遇はイベント扱いだから、大空洞での通常行動はあるよー。
どっちかの軍の司令官に会う、逃げる、忍び込むって所かな。」
一同「じゃあ忍び込むで。」
GM「んじゃ代表者が目標値22の敏捷or知力。失敗したら戦場イベント表ね。」
ヨハンPL「どんなのがありそう?」
GM「えーとね、魔王様とばったりとか、邪悪なる波動、とか致命的な~とか。」
穂酒PL「ヨハンさん、お願いします。」
ヨハンPL「仕方ない、血吐くか。」(《オーバーブースト》のコストで))

(恭介PL「やっぱ来たかー、来なくていいのに。」
穂酒PL「ですよねー。」
GM「うん、それ無理。」)

(穂酒PL「ところで、この会話をベル様も聞いているんですよね?」
GM「ああ。けど・・・」
ベル「エイミーがそんな事をするとも思えないけどね。まあいいわ。リオン、ちょっと調べてきて。」
リオン「(何か言いたげな顔で)・・・・・・分かりました、大魔王ベル。」
穂酒PL「リオンが何か掴んできてくれればいいんですけどね。」
GM「ああそれはないから。(さらりと)」
穂酒PL「ちょっと、ベル様www」)


・3ターン目
眠れる龍の島。空に浮かぶ巨大な島というのは遠目に見た時の話。
近づいてみたそれは有機的な体表が所々露出しており、島というよりは龍そのものに見える。
大空洞から続く道は次第に小さく、細くなっていく。
道はまるで体内のような外見になっていき、空間もまるで月匣の中のように揺らいでいる。
(GM「というわけで外と通信不可です。蠅含む。」
穂酒PL「・・・了解。」)

ダンジョンです。
構造そのものは3×3タイルのオーソドックスな形ですが、
部屋ごとに4つの扉があり、異なる色に塗り分けられている。
扉ごとに決まった法則で移動するようになっていた。
扉の法則と、部屋ごとの仕掛け。
二つが合わさって、まるで迷路のように複雑な空間になっていた。

海は変わらず囲う
炎は変えて越える
龍は変えて歩む
地は変わらず先へ

この言葉を頼りに(といってもPLが言葉を全部知ったのは攻略後ですが。)進んでいく。
道中は魔王ヴァーレン=ティウスがチョコを探していたり(後に出てくる。)、
魔物2匹が魔王様に踏まれたいと言い争っていたり(迷ってた魔物)、
地震が起きたり、財宝だと思ったら幻影だったり(実は重量5の捨てれないゴミクズ)、
財宝の側にアークデーモンの骨があるのを見つけて無視したり(実は骨の存在が罠で、宝有り)、
毒ガスの罠を解除したり、別の魔物2匹が話し合ってたり(毒ガスはダメージトラップ)、
今度は魔物の姿は幻影で化けていたチョコに襲われて逃げたり(データは8LV帯最強エネミー)、
3連続でケツァルコアトルに出会ったりしつつも、
どうにか最奥部にたどり着いた。

眠れる龍の島最奥部。
有機的に蠢く正面の壁には、一柱の魔王が埋め込まれており、
その下では憂鬱な顔の、競泳水着に身を包んだ魔王が座っている。
その瞳には引き換えせぬ覚悟を宿し。
その手には姿に似合わぬ魔槍を帯び。
魔海侯“海の魔女王”フォルネー=ルシウスがそこに居た。

To be continewed...


(GM「こいつ(チョコ)のデータは、知名度20ね。」
穂酒PL「GM、手に持ってるそれはDVD付録ですよね? まさか・・・」
一同(ころころ)
GM「知名度越えた? じゃあ分かる。データは『あかりんのお弁当進化型』だよ。行動値-15だけど。」
雛PL「強いのか?」
穂酒PL「はっきり言って今回のボスより強いんじゃないかと思います。」
GM「ある意味ね。まあアレだ、とっとと逃げてね。」
全員「当たり前だ!」)

『あかりんのお弁当進化型』
8Lvエネミー。
物理攻撃が範囲(3)魔法ダメージで、通ったら放心と邪毒(20)とか
行動値25とか回避40以上とか狂った事が書いてある。
正直このレベル帯でもガチで出したらGMの正気を疑われるレベルだと思う。
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World made from WILL 第6話その2  By安綱

2009年10月29日 22時32分13秒 | TRPG関連
気が付いたら3ヶ月近く空いてしまいました。
待ってた人がいたらすみません。

GM「みんな、前の話覚えてますか?」
恭介PL「ちゃんと前の話の記事を見てきました!」
ヨハンPL「大体覚えてます。」
GM「うむ、よしよし。そっちの二人は?」
穂酒PL「すみません、キャラシ忘れました!」
雛PL「俺も俺も!」
GM「うぉい! って雛何回目だそれ!」

・・・何はともあれ、始めます。

混沌という名の雲が晴れ、空には蒼く輝く月が見える。
長く連なる山脈に突き刺さった空に浮かぶ巨大な島と、浮上した灼熱の要塞。
行く先には、無数の魔物が相争う戦場。
ベール=ゼファー率いる裏界帝国軍の陣地はその一角にあった。
見張りの兵に呼び止められたが、きょうじゅが一言二言話すと、
ものすごく困ったような顔で兵士は通してくれた。
陣地の中央の天幕に行くと、そこには3柱の魔王の姿があった。
裏界の大公である大魔王ベール=ゼファー
“秘密公爵”リオン=グンタ
“荒廃の魔王”アゼル=イヴリス
裏界帝国陣営の中核とも言える3柱である。
ベル「あらあんたたち来たのね。 何をしに来たのかしら?」
穂酒「ああ、色々知りたいことがあって来た。」
ベル「ふーん、それでそんな人数で・・・ってマリア、アンタもいるわけね。」
きょうじゅ「あらあら、随分な言い様じゃなくって、この大大(中略)天才の私に向かって!」
ベル「いいからちょっと手伝いなさい!」
きょうじゅ「しょうがないわねえ。(一行に)ああ、(中略)マシーンの方は小さくしておくから気にしなくて
いいですわよ。ここまで完璧だと存在自体が罪ですわね、わたくし。」
ベル「ま、まあいいわ。それで、聞きたい事ね。良いわ、言ってみなさい。」
一行は現状の戦況や、この辺りの様子など、色々と質問をした。
その横で、ジルベルトとその主の会話や、きょうじゅの笑い声なんかが響いていたり。

・戦況

何箇所かで戦端が開かれていて乱戦状態。
全体的には裏界帝国軍が押し気味。
ベル「まあ、魔王の数、軍の質、量どれを取っても負ける要素はないわね。」
恭介PL「(フラグっぽい・・・)」
リオン「・・・」(本で顔を隠している。)
ベル「・・・何よリオン?」
リオン「いえ、何も。」

・この辺りの様子

  2-門-詰  門:蒼の門 1と2:戦場 詰:蒼の門警備軍詰め所
  | |/|
四-空-火 1  四:四魔貴族軍本陣 空:大空洞(どちらも眠れる龍の島内部)
   \|\|  
    誘-帝  火:火術要塞 誘:誘惑街跡地 帝:裏界帝国軍陣地

ベル「警備軍詰め所にはモーリー、大空洞にはアー=マイ=モニカ、
戦場1にイコ、誘惑街跡地にファルファロウが居るわね。
四魔貴族軍は、大空洞にブンブン=ヌー、眠れる龍の島の奥にフォルネーがいるはずよ。
他は、マルコやグラーシャやエリィなんかも見かけたわね。」
恭介「あのアラク=ロナは居なかったんですか?」
ベル「そういえば見てないわね。まあ気にしないでも良いでしょ。」
リオン「・・・」
恭介「・・・」

・スパイ
ベル「それに、四魔貴族軍には大きなスパイが居るわ。それも強力な、ね。」
恭介「スパイ?」
ベル「ええ、四魔貴族であんたたちが唯一分かっていない存在、魔炎長アウナス。」
穂酒「分かっているというのか?」
ベル「ええ、アウナスの正体、それは、“誘惑者”エイミーよ。謹慎状態はカモフラージュ。
実態は向こうにあって情報を色々回させていたのよ。」
穂酒「それだと、一つ疑問点がある。なぜあの炎の魔物は私たちを襲ってきたんだ?」
ベル「あっちの事情は分からないけど、たぶん『幻影』なんでしょ。
『幻影』っていうのは、分体の一種のことよ。普通の分体と違って独立した意志を持っているらしいわ。」
ヨハン「そんな事してメリットがあるのか?」
ベル「まあ長時間遠隔操作するよりはプラーナ消費は軽くなるからでしょ。まあ私の趣味じゃないわ。」
「で、そのエイミーとやらはいったい何をしているんだ?」
ベル「しばらく後に全軍で総攻撃をするつもりだけど、それまでに仕込みがあるらしいから、
今は蒼の門に居るわ。」
穂酒「信用できるのか?」
ベル「ええ、エイミーは誰かに仕える事に喜びを感じる魔王。その対象が私なら、何の問題もないわ。」
恭介PL「・・・」
穂酒PL「・・・」
リオン「・・・」(顔が上げられない)

・伝令
ベル「それにしてもパトリシア遅いわね。もう伝令から帰ってきてもいい頃なんだけど・・・」
穂酒「パトリシアとは、あのバイクの人か、運び屋ではなかったのか?」
ベル「まあついでに伝令も頼んでおいたのよ。」
「どこへ?」
ベル「蒼の門警備軍詰め所のモーリーの所よ。いい加減動きなさいって
発破かけに行かせたんだけどね。
仕方ないわね、ファルファロウにでも聞こうかしら?」
リオン「・・・」(必死に堪えている様子)
一同「・・・」(なんとも言えない様子)

(恭介PL「もういい、もういいです。これ以上喋ったらフラグが、フラグが!」
ヨハンPL「きっともう、手遅れなんだ・・・」)


ベル「それで、あんたたちには適当にフォルネー達を邪魔してもらいたい所ね。」
穂酒「ああ、放って置けないからな。」
恭介「具体的にはどうすれば?」
ベル「まあ可能ならヌーやフォルネーを倒してほしい所だけど、無理そうなら適当に引っ掻き回して欲しいわね。」

(恭介PL「いや、本体倒すとか無理だろJK」
穂酒PL「いや、普通の7LVと、裏界での7LVは違うだろう。でなきゃ普通、魔王の分体すら倒せるかどうか分からないラインだ。」
GM「うむ。でなきゃ本体なんて“絶対の主”(ルールブックに乗ってるサンプルボス。べらぼうに強い。)
以上に強いはずだしね。」

ベル「ところで、あんた達と一緒にもう一人居たわよね、名前は忘れたけど。」
穂酒「ああ、四季邑隼人というんだが、この間の戦いで・・」
ベル「なんで別行動なんてしてるわけ?」
一同「は!?」
穂酒「どこかで見かけたのか!?」
ベル「ああ、この前火術要塞に入っていくのを見たのよ。最近見たのと、あそこにわざわざ入っていく奴は珍しいから、たまたま覚えていただけよ。」
穂酒「あいつはどうなっていたんだ?」
ベル「少なくとも誰かの落とし子にはなっていたみたいよ?」
ヨハン「あいつ、生きてたのか。」
ベル「まあそれはいいわ。とにかく、あんたたちは適当に動きなさい。そのほうが楽しそうだしね。」
リオン「・・・」
アゼル「ベルが、そう言うなら。」


PCが可能な行動は、動いて調べるで一行動。(動かない事も可能)
一行動ごとに1単位時間経過する。
ターン制限はないが、時間によってイベントが発生、進行する。

ここで行動方針にかなり長時間悩む。
早く帰るために門への直行を主張する恭介と、隼人を探したい穂酒に、
ヌーに一泡吹かせたい雛と、何を考えているか分からないヨハン。
火術要塞に向かうか、誘惑街跡地で調べるか。
最終的には、誘惑街跡地でとりあえずファルファロウに情報を貰う方向でまとまった。
(穂酒PL「あれ、さっきファルファロウ来てませんでしたっけ?」
GM「うん、君たちが話し合っている間に帰ったよ。居る間に話しかけたらよかったんだけどね。」
穂酒PL「そうですか、残念。」)

マスターシーン
少し前の話。四季邑隼人は走っていた。
隼人「何とかして、あの事を伝えないと・・・」
魔物「見ツケタ!」
赤いレッサーデーモンなどの何体かが追って来る。
魔法で打ち倒していくが、その度に消耗は蓄積していく。
隼人「ずいぶんと離れてしまいましたね、早く合流しないと!」
隼人は戦場を走り抜けていった。

1行動目
誘惑街跡地

誘惑街、そう呼ばれていた場所があった。
無数の魔物で繁栄を築き上げていたそこは、しかし巨大なクレーターと化していた。
残骸が所々残っているだけのそこには、しかし何体もの魔物が飛び回っている。
ある者はカメラとマイクを持って徘徊し、またある者は残骸の中のプラーナを奪い合って争っている。
一行は二手に分かれて調査を開始した。穂酒と雛がファルファロウに話を聞きに行き、
恭介とヨハンが下級の魔物に聞き込みをするということになった。
ファルファロウ「ん、何や情報買いたいんか? なら面白い情報と交換やで。」
出した情報:モーリーとえいみーの密会の情報、怪しい詩人と、それとの会話内容
一行は、ここで初めて秘密にしていた情報をお互い知る事になった。
(GM「皆互いに信用しあってるわけじゃないからなあ。」)
知った情報
隼人は火術要塞から出て、魔物に追われながらも戦場2を眠れる龍の島へ進んでいること
エイミーが今蒼の門でやっている事は、「誰か客人を待っている」事であること
“魔戦士”アラク=ロナは、眠れる龍の島が門に近づいてくる頃には目撃情報がないこと
「ところで、自分は裏界帝国のために働かないといけない。そのための力が欲しい。」
ファルファロウ「ん? ウチの下僕になりたい言うんか?」
「うむ、力が欲しい。だから契約をしてもらいたい。」
ファルファロウ「なら情報とって来て・・」
(穂酒PL「待て、こいつは下僕になりたいとしか聞こえていないぞw」
ヨハンPL「誤解を解くべきだなw」)
雛「だから契約だ。俺(ひなちゃん)は得た情報を全て渡すから、代わりに力をくれ!」
ファルファロウ「ほんならこのマイク持って行き。」

告発者のレポートマイク
重量1
《告発者の情報収集》 常時
所持者の得た情報は、ファルファロウも同時に得る。
《突撃レポート!》 常時
情報収集、知名度判定の達成値+3
ただし、判定時にレポーター口調で実況しなければ、達成値補正はマイナスとなる。

※ 雛用特記事項 他のアイテム同様捨てれません。

(雛PL「ちっ、しょっぱいな。」)

同時に恭介とヨハンは、四魔貴族軍の魔物のふりをして、四魔貴族軍側の戦況を聞く。
(ヨハンPL「戦場の悲しみを感じていたのさ。」)
四魔貴族軍は全体的に押されており、ブンブン=ヌーがほぼ一柱で戦線を
維持しているためヌーの消耗は著しい。
また、全部はカバーできないため、眠れる龍の島への侵入は不可能ではない。
そのような話が聞けた。

ここでまた一行は非常に悩む。
蒼の門に直行するか、パーティを分けて門に直行する組と
隼人と会いに行く組に分かれるか、などといろいろ案が出てくる。
最終的には、わざわざ2つ目を購入してまで使用した《オラクル》2回によって、
・直接的ではないが、エイミーの行動によって3ターン目終了時に何かが起こる
・隼人に最速に会うには、(獣の欠片を使う以外では)次に大空洞に行けばいい
という事が分かったために、一行は大空洞に向かうのだった。

その途中・・・
恭介は、自分の錬金秘密基地から違和感を感じる。
炎の魔物が動き出し、秘密基地から外に出せと言っていた。
基地のスピーカーから話す恭介(他の人には秘密裏に。)

炎の魔物「ダセ・・・ココカラ・・・ アタシハ・・・オマエヲコロサナイト・・・」
恭介「またその話か。」
炎の魔物「アタシニハ、ナニモナイ・・・ オマエヲコロセバ、トリモドセル。ダカラ!!」
恭介「そういえば、お前にそういった奴はエイミーなんだな? メイド服を着た奴だ。」
炎の魔物「アア、ソウダ・・・ ダセ、ココカラ・・・ 時間ガ、ナイ・・・」
恭介「そういうわけにはいかないな。お前はそこにいてろ。」
そう言い捨てて接続を切ろうとする。最後に、こんな声が響いた。
炎の魔物「オ前ヲ見テイルト、心ガザワツク・・・」
恭介は何も言わず、もう聞こうともすることはなかった。

(恭介PL「それが、恋だ。」(一同爆笑)
GM「・・・・・・」)


2ターン目に続く・・・
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World made from WILL 第6話その1  By安綱

2009年07月15日 01時52分04秒 | TRPG関連
雛PL「レベルアップって必要ですか?」
GM「・・・必要だろ。」
のっけからそれかい。
ヨハンPL「経験点10点余ってるな、そうだ、魔龍の鱗取ろう。」
恭介PL「鱗って、あいつの?」
穂酒PL「剥いできたのかw」
あいかわらず賑やかな面々である。
GM「準備はいいかー、はじめるよー… あ゛、今回予告忘れてた、ちょっと待って!」
のっけからそれかい。

さて激動の第六話、ここに開幕。


今回予告
世界を求めるものが居る。それは旧知の一柱を代償に新世界を求めた。
復活を求めるものが居る。大いなる力を再び、と影で暗躍している。
生命を求めるものが居る。進化の行き着く先を探求している。
・・・
帰りたいと願うひとがいる。世界と世界との壁を越えようとしている。
求める者、願う者、想う者、探る者。
その全てが今、蒼の門に集う。

ナイトウィザード2ndキャンペーン「World Made from WILL」
第六話 「開かれる扉」

「あなた方は、どうしたいのですか? それが答えですわ。」

オープニング

一行をのせたきょうじゅのマシーンは、猛スピードで蒼の門に向かって進んでいた。
それでもたどり着くまでに丸一日近くかかる。
その間に起こった事を記そう。

穂酒は、街の子供たちの世話をしていた。
何やかやと子供たちが不安や恐怖を感じる出来事には
あいにく事欠かないため、気持ちを楽にさせてあげるのは大事な事だ。穂酒はそう考えていた。
ミレーナ「ありがとう、助かるわ。」
穂酒「いや、子供たちには必要だろうからな。」
ミレーナにも、穂酒にも、共に疲労の色は見え隠れしている。
それでも、やれる事をやろう。そう考えているのだった。
そんな所にきょうじゅがやってくる。
きょうじゅ「ちょっと来てくださる? 分かった事がいくつかありますの。」
穂酒「そうか、わかった。」
穂酒はきょうじゅの方に走っていく。
その時、ミレーナの顔に不快感が浮かんだ。まあ当然だろう。
大事な街の子供に手を出されて怒らないほうがおかしいのだから。
きょうじゅは、しかしそれを見ない振りをして、穂酒と共に行ってしまう。
ミレーナの苦労は、まだ終わらない。
そしてきょうじゅは穂酒を、これまで炎の魔物が寝かされていた部屋まで連れて行った。
穂酒「ここは、あの魔物の居る部屋か?」
きょうじゅ「あの子は恭介ちゃんに渡しましたわ。それよりも、見て欲しいものがありますの。」
そういって残っているコンソールをいじくるきょうじゅ。
そこには、あの魔物の発していたプラーナの解析結果が書かれていた。
 マイナスのプラーナ(仮名)
 発見場所
 ・炎の魔物の体内
 含有量
 ・普通の存在が含有しているプラーナ量とほぼ同じ。
 使用したときの影響
 ・行動の妨害(同一SQ内での判定に達成値-1D6)
 ・運命改変の打ち消し(プラーナによる振りなおしの妨害)
 ・効力の反転(代償:nプラーナの代償として使用すると、効果が反転する)
きょうじゅ「まさにマイナスのプラーナ、とでもいうべきものですわね。」
穂酒「なるほど、厄介なものだな。」
きょうじゅ「ええ、普通はこんなものを持っていておかしくならないはずはありませんわ。しかし、昔にこんなものの話を耳にしたことがあったような・・・
覚えはありませんの?」
知力ジャッジは・・・ファンブル。
穂酒「いや、覚えがないな。」
きょうじゅ「そうですの、まあこちらも昔そんなことを話していた人が居た、というだけですし。」
ヨハン「それはレオニードの事じゃないか?」
いつのまにかヨハンが部屋に入ってきていた。
きょうじゅ「ええ、そうでしたわね。まあレオニード自身も、知り合いにそんな体質の奴が居る、とか言っていただけですし。」
ヨハン「そういえばそんな事を話していたかもしれないな。」
きょうじゅ「それと、蒼の門付近の現状が大まかに分かりましたわ。」
きょうじゅによれば、蒼の門に眠れる龍の島が突っ込もうとし、
それを阻むためにベール=ゼファー率いる裏界帝国軍が集まって、
一触即発状態であったり、シアースやクロウやマルコなどが四魔貴族側についており、四魔貴族側も非常に大きな勢力になっていたり、それ以外の勢力もありそうだったりといったことが分かった。
きょうじゅ「まあ岩と花束の街でも情報は集められるでしょう。」
穂酒「ふむ、あのベルという人はそんなにすごかったのか。知らなかった。」
ヨハン「ベール=ゼファーくらい知っとこうぜー、穂酒ちゃんよ・・・」
その後、
穂酒「そういえば、ジルベルトなら知っているだろうか?」
言って、ジルベルトに聞きに行く穂酒だがジルベルトも知らない。
それでも主の体質と似ているため何か分かったら教える、という答えは貰えた。


「改造をする前に、いくつか質問をしますわよ。」
目を覚ました雛は、そんな言葉を思い出していた。
自分の身体をきょうじゅに弄られる直前、いくつか聞かれた事があったのだ。
好きな数字は?とか、陸海空植物どれがいい?だとか
訳の分からない質問ばかりだったことしか覚えていない。
それでも、今の自分に何が起こっているかは分かる。
部分的に結晶化したり、逆に骨が変化し軟体化の進行している手足。
まるで蔓のような感触に変わってきている一部の体毛。
そして、消える事のない忌まわしき鱗。
その全てが、自分は人間ではないと告げているかのようだった。
そうしていると、穂酒とヨハンが入ってきた。
穂酒「目を覚ましたか。具合はどうだ?」
「あまり良くはない。身体がだるくてしょうがなくてな。」
穂酒「そうか・・・ それで、どこまで覚えている?」
「ああ、あいつに攻撃をかけたことまでは覚えているが、そのあとは曖昧だな。」
ヨハン「それで、その体のこと、教えてもらえるか?」
「隠しておくつもりだったんだがな、仕方がないか。」
ヨハン「まあ、最初からおかしいとは思っていたけどな。」
「これが侵魔召喚師の末路なんだろうな。力を求めた代償がコレということだ。」
ヨハン「いや、普通の侵魔召喚師じゃこうはならないだろう?」
穂酒「戻れないのか?」
「戻る必要があるのか? 復讐はまだ終わっていないだろう。
まだ本体を倒していない。いや悪いね、さっき手伝ってもらって?」
あえて皮肉気に、雛は言い放った。雛は続けて言う。
「俺(ひなちゃん)は十分強くなった。ここらで抜けさせてもらうよ。
(穂酒に)最初はただ気持ち悪いだけだと思っていたが、いや、なかなかいいやつだったよ。じゃあな。」
そう言って部屋を出て行こうとする雛。そこに、穂酒の腕が伸びた。
ラリアットのように腕を首にかけ、そのまま引き倒す。
「何をする!」
穂酒「強くなった? 勘違いするな! 全てお前の力ではない! 人から貰った力と実力を履き違えるな!」
ヨハン「あいつとの戦いでも、死にかけてたのはお前だけだろう?」
「この力はいつ制御できなくなるか分からない! 
そんな奴が側に居ても仕方ないだろう!」
雛は叫ぶ。自分の思いを、自分でも気付かなかった想いを。
穂酒「仲間は巻き込むものだ。お前がそんな悩みを抱えているんなら、それを話してくれ。悩みを分かち合える、それが仲間だろう。」
ヨハン「そうそう。今度は俺らを手伝ってくれよ。まだ色々残ってるんだしさ。」
雛は、しかし何もないような様子を見せようとしながら。
「そんなことより、だ。どうするんだ? この気持ち悪い異形になった俺(ひなちゃん)を?」
穂酒「気持ち悪い? どこがだ。どこも気持ち悪くなどない。
それに、それはお前自身の身体なのだろう? 何ら気にする必要は無い。お前はその身体に誇りを持っていい。」
ヨハン「おい、ちょっとそいつは・・」
「ふざけるな!! よくそんなことが言えるな。ちょっと離れていろ。」
二人が少し離れると、雛は身体に力を込める。
雛が苦痛に呻くとともに、その背中からは、一対の黒い羽が生え出してきた。
「これでもそんなことが言えるのか!? 今目の前のおいしそうな肉を
グチャグチャにして食らってやってもいいんだぞ!?」
穂酒「ああ、お前が本心からそう思っているなら構わない。」
ヨハン「落ち着け、二人とも。(雛に)なあ、あんたはもっと図太い奴だったろ?いまさら自棄になっても遅いぜ。(穂酒に)アンタも、ちょっとは言い方考えたらどうだ?」
「・・・そうだな。」
穂酒「どんな身体でもいい。だが、大切にしてくれ。少なくとも私は、お前が命を失うのは悲しい。
そして、もし理性を失っても・・・」
「殺してくれるのか?」
穂酒「理性を失ったら止めよう。そして元に戻る方法を探そう。それだけだ。」
「・・・・・・全く、こうもひきとめられちゃあな。困った。
しょうがない。借りを返してから堂々と出て行くさ。
(ヨハンに)それと、その鱗はアイツの一部だろう? 気をつけたほうがいい。」
ヨハン「まあ、危なくなったらどうにかするさ。」
穂酒「よし、話もまとまった事だし、なにか食べ物を作ってこよう。」
「なら俺(ひなちゃん)が作ろう。」
ヨハン「・・・-と-が合わさったら、きっと+になるよなー(遠い目)」
精神ジャッジの結果は、ヨハンが6時間昏睡状態になったとだけ書いておく事にしよう。南無。

一方その頃、恭介は美森を部屋に連れていっていた。
美森をベッドに寝かせ、しばらく横についている恭介。
やがて、美森の目がゆっくり開く。
美森「・・・きょう・・・すけ?」
恭介「目が覚めた、美森ちゃん。」
美森「恭介、きょうすけぇ・・・!! 恐かった、恐かったよ・・・!!」
泣きじゃくる美森の頭をゆっくり撫でる恭介。
恭介「大丈夫、もう大丈夫だから。ね。」
美森「うん、うん・・・」
そのまま泣き止むまで、恭介は頭を撫で続けていた。
恭介「落ち着いた?」
美森「うん、なんとか。それで、今はどうなってるの?」
恭介「蒼の門って所に向かっている所だよ。」
美森「蒼の門って、あの帰れる、かもしれないって所だよね?」
恭介「うん、絶対帰れるよ。」
美森「そう、だよね。あ、けどさ、蒼の門ってどんな所なんだろうね?
門って言うからにはさ、何かすごく大っきな門があるのかな? 世界をつなぐっていうんだから、すごいんだろうね。あ、でももしかしたら・・」
矢継ぎ早に言う美森。しかし、恭介は全て判っているかのような目をして言った。
恭介「美森ちゃん。」
美森「・・・」
言葉を止める美森。やがてぽつりと呟く。
美森「これで最後、だよね? これで“あるべき状態”っていうか、元に戻れるんだよね?」
恭介「うん、だから安心して。今はもう少し眠った方がいい。」
美森「うん、わかった・・・」
そう言ってそのまま眠りに付く美森。
美森が眠ると、恭介は握っていた美森の手を優しく布団に押し入れて、厳しい表情を作る。
恭介「見た感じは特に今までと変わりない。けど、入れ替わられたり何か術式を施されている可能性は捨てきれない、か。」
そう呟くと恭介は部屋を出た。
しばらくして部屋に戻ってきた恭介は、雛を連れてきていた。
「わかった、《秘密公爵の告げ口》で調べればいいんだな?」
そう言って、魔法の呪文を唱える雛。
顔を引きつらせながら“可愛らしい”口上を述べてリオンの分体を召喚する。
「この子は何者か知りたい。」
リオン「この子が前と同じか、という事ですか? ・・・前に見たときと変わりません。同一の存在です。」
恭介「同一の存在? ずいぶんと持って回った言い回しだな?」
「何か魔法がかけられていたりしないか?」
リオン「・・・かけられています。」
恭介「それで前と同じだって?」
リオン「つまり、貴方が彼女と再会する以前からかかっていた、ということです。」
恭介「・・・・・・やはり、そうか。」
予感はあった。覚悟もしていた。しかし、改めて言われるとショックは大きかった。
「それで、どんな魔法なんだ?」
リオン「それは・・・」
リオンが答えるよりも早く、リオンの本が燃え落ち、術のリンクが切れて消滅する。
「ふん、どうやら誰かにとって知られたくない何かがあるみたいだな。」
恭介「・・・」
答えは出ない。しかし何かがある。恭介はそう確信していた。

しばらくして、蒼の門まであと数時間と迫ったとき、きょうじゅが皆を集めた。
恭介、穂酒、雛、ヨハン、そしてミレーナ、アイリーンとおまけにルクサンド。
恭介は普段と変わらなさげだが、どこか張り詰めた空気を纏わせて。
穂酒は雛の『料理』によって、スライムが顔にかかったままで。
雛は『料理』のためと言いつつフライパンで格闘するように。
ヨハンは、料理恐いスライム恐い植物恐いと震えながら。
きょうじゅ「厄介な事になっていますわ。これを見てくださる?」
スクリーンに映し出されたのは、何箇所か燃えた巨大なクレーター。
恭介「これは?」
きょうじゅ「誘惑街『岩と花束の街』、の跡地ですわ。原因は・・・」
画面がゆっくりと上にスクロールし、灼熱に燃え盛る一つの要塞を映し出す。
ヨハン「墜落しそうなUFO、って感じでもなさそうだな。」
きょうじゅ「ええ、あれが『火術要塞』に間違いなくってよ。
あれが蒼の門のすぐ側まで来ていますの。」
穂酒「あの島もか?」
きょうじゅ「ええ、もちろん。これがその映像ですわ。」
画面が切り替わると、そこには先ほどの要塞と、巨大な島の先端、そして、赤い光点の周りを取り巻く黒い空間の映像が映し出された。
その空間を見て、驚く人が3人。
ミレーナ「あれは・・・クリーチャーホール!?」
きょうじゅ「まあそれに似た空間ですわね。どちらも世界と世界のゲートですもの。けどアレは違う。まだ閉じていますわ。あれが開いてしまったら・・・・大変な事になりますわね。」
穂酒「そういう割には落ち着いているな。」
きょうじゅ「ええ、わたくしには関係ないことですもの。それで、どっちに向かうかを聞きたいですわ。」
そう言ってきょうじゅは3つのルートを提示した。
1 地上を突っ切って裏界帝国軍の側に行くルート
2 空を突っ切って門まで最短距離を行くルート
3 眠れる龍の島に突入して、内部から進むルート

一行は悩んだ末に、裏界帝国側に情報を聞きに行くため、地上ルートを選択した。
無数の魔物や魔王が相争いあう戦場を突っ切り、追いすがる魔物を振り切り、振り切れない敵はなんとか打ち倒して(HP、魔攻半分のアークデーモンとか。)、一行は先を目指すのだった・・・

to be continewed MIDDLE phase...



OPシーンNG集
(雛PL「ついに人外キタコレ!!」
GM「めっさ喜んでますねコイツは!?」
雛PL「当然じゃないですか! で、どんな能力が手に入ったんですか?(ニヤニヤしながら)」
GM「えーと、質問の結果、闇蝕樹とミミクリースライムが合成されたから・・・」
雛PL「どんな奴です?」
GM「ありていに言えば樹とスライム。」
全員「何だそれはww」

闇蝕樹:周囲の瘴気を吸収する魔樹
ミミクリースライム:人の動きを真似て擬態するスライム
ちなみに、どちらも冥魔。

雛PL「好みのタイプ? それは魔王YS様デスヨー(棒読み)」
・・・・・GMへのダイレクトアタックはどうかと思う。

GM「というわけで、属性物理防御と、治癒ジャッジ+3ボーナス、弱点属性:火追加で。」
雛PL「了解。」
穂酒PL「弱点属性:火か、嫌な予感がするな・・・」

ヨハン「まあ、最初からおかしいとは思っていたけどな。一人称にルビ振ってあるしw」
雛「そこは、まあ、アレだ。仕方ない。」
GM「パール様ゆえ致し方なし、と。」
ヨハン「ヒナチャンハカワイイデスヨ(棒)」
雛「これが侵魔召喚師の末路なんだよ!」
GM「全国の侵魔召喚師に謝れww」

雛「ちょっと離れていてくれないか? ・・・ウイングひなちゃーん!!」
穂酒「どこに巣立つんだw」

雛「ひなちゃん有情破顔料理ー」
ヨハン「ひでぶ!」)

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World made from WILL 第5話その4  By安綱

2009年07月01日 00時21分51秒 | TRPG関連
クライマックスフェイズ

人を寄せ付けぬ嶮しい霊峰スカーブ山を駆け上った一行。
その頂上にたどり着くと、最初に目に入ったのは、ばら撒かれた無数の羽。
スカーブ山の主、魔鳥タイニィフェザーの死骸である。
そして物言わぬ怪鳥を見下ろすように飛んでいる4匹の魔物の姿が目に入る。
“魔龍候”ビューネイと名乗った隻眼の龍。間違いなかった。
隻眼の龍「ほぉ、刻限には間に合ったようじゃな。あの小娘を救う権利は手に入れたと見える。」
恭介「美森はどこにいる?!」
隻眼の龍「さあ? わらわを倒して探したら良いであろう。出来るものならな!」
「待ちわびたぜ。ようやくお前をこの手で殺せるんだからな!!」
隻眼の龍「さあ、せいぜい無駄にあがいて見せよ、あわれなムシケラども。」

激闘が始まった。
隻眼の龍とビューネイドッグ、ビューネイベビー、ビューネイバードは融合し、四つの首持つ邪龍へと姿を変える。いや、これがこいつの真の姿なのだ。
(データ的には、自身への効果を共有できる4体の別エネミー)

1R目は苦しい展開であった。
ドッグ、ベビー、バードの身体の一部が変化し、かつての雛の仲間の姿を形作る。
それに《挑発》された雛は攻撃しなければならなくなってしまう。
高い行動値を持つ隻眼の龍が咆哮をあげると、三匹がいっせいに躍り掛かる。
「トリニティブラスター!!!」
隻眼の魔龍に《集団統率》され、ドッグは《フルパワー》の《連続攻撃》を、
ベビーはヨハンに《グラビティネット》を、バードは穂酒の幸福の宝石を《インヴィジブルハンド》で奪い取ろうとする。しかし、奪われるくらいなら、と穂酒は宝石を割ってしまう(抵抗にファンブル)
恭介とヨハンは早いカウントから攻撃を仕掛けるが、ベビーの《ディフェンスブースタ》や《レインボウフィールド》で軽減され、削り切れない。
雛は攻撃を行った後《庇護の伯爵》でブンブン=ヌーの力を呼び出し、《ヘイスト》の効果を放とうとするが、バードの《陰の気》で打ち消される。
そして、1R目終了間際にその「攻撃」は放たれた。
放ったのはビューネイベビー。かけた攻撃は、《エリアヒール2》
誰もが疑問符を浮かべた次の瞬間、ベビーは歪んだ笑みを浮かべた。
《イマジナリーナンバー》。抵抗の余地無く回復値分を耐久力から減らす呪詛である。
《信仰の奇跡》も乗せて放たれたそれは、全員の耐久力を20点以上奪い取る。
さらに、バードの魔力が大地を割る。
「アースライザー!!」
自身以外の範囲(2)に、クリンナッププロセスに絶対命中魔法を放つ。
既に何人かが行動を終えていたため被害は大きく、ドッグや龍の攻撃とあわせ、かなりの回数制限能力を消費してしまう。

2R目は苦しい展開であった(GM的に)
《カバーリング》を繰り返したビューネイドッグ以外は殆ど傷を負っておらず、《ウォーターガーヴ》によって防御能力が跳ね上がっている。
雛の《ヒール》は《ディスアペア》で消される。
バードの《フレイムハウンド》も十分痛い。
だが、問題は隻眼の龍である。
《神龍》5、《旋龍》3 《混沌の運命》に《神聖加護》。
クリティカルが出れば+10でなく+25。
出れば硬い穂酒ですら落としきれるはずの一撃が、出ない。むしろファンブる。
ボスのCFは、10、6と5、9(二つ目はダイス振って決定)
決して出ない目ではない、が何回振っても一度も出なかった。なぁーぜぇーだぁー!!!
雛のMPやヨハンのプラーナも尽きて消耗はさせている。
しかし、ここでヨハンの得た魔石6個が生きてきた。
ヨハンの継戦能力が上がり、ついにドッグが落とされる。
更に、ラウンド終了間際のバードの《フレイムハウンド》と、
クリンナップの《アースライザー》を、なんと両方恭介がクリティカルし、まるで頭に電球が灯ったかのように絶対回避する。
恭介「お前の魔法はもう見切ったぞ。」
隻眼の龍「小賢しいまねを!」

そうなればあとはお互いジリ貧。
PCには限界突破して(なかなかできなかったが。)MPコスト無視の穂酒先輩。
しかしボスに盾は無い。
3R目には防御兼回復役のベビーも落ちる。
それでも足掻き、《蘇生の光》まで使わせるが、そこまで。
最後は残り1のHPを、なんとに削り取られ、息絶える隻眼の龍。バードは高い回避で多少生きるが、
さすがにもう耐え切れず削りきられてしまう。(生きてたら《ソウルチェイン》で83点のって123スタートの魔法が飛んだんだが…残念)

隻眼の龍「ば、馬鹿な!! わらわが、負けるだと!??」
「終わりだな。」
隻眼の龍「ま、待て、お前にこの顔が撃てるか?! こいつを撃ったらお前は・・」
そう言って自分の身体に、死んだ勇者の姿を作り出す。
しかし、雛は。
「元に戻るとかはもはやどうでもいい。俺(ひなちゃん)はお前を殺す事に快楽すら覚えているんだ。さあ、死ね、今すぐ!!」
そう言って《ヴォーテクス》を放つ雛。
魔龍はそのまま崩れ落ちていく。
隻眼の龍「ハ、ハハ、なんだ、そなたはもはや人であることを止めるというか。ならば、わらわは人には負けていないわ!
そなたは魔に近づきすぎた。死しても呪いは消えぬ!! 曇りし天〈クラウディヘブン〉と共に滅びよ!! アハハハハハハ!」
断末魔に魔龍がそう叫ぶと、天は曇り地震が起き、山が崩れ始める。
「負け惜しみを!」
恭介「待て、美森はどこにいる!!」
隻眼の龍「さあ、探せばよいだろう。この広い山中をな!!」
恭介「ちっ!!」
舌打ちした恭介は、止める間もなく箒に乗って飛び出していってしまう。
そして、雛はもはや動かぬ魔龍を見下ろし、そしてそれを食らおうとする。
穂酒「何をするつもりだ!」
穂酒が駆け寄り、止めようとするが、穂酒はそこで気付いてしまった。
戦闘で雛の服が破けている。その雛の肌に覗く、まるであの魔龍にそっくりな、黒い鱗に。
穂酒「それは・・・、いや話は後だ。とにかくここを降りないと。(雛に)後で話してもらうぞ。」
雛は何も答えない。

恭介は崩れる山中を必死に探し回る。
その時、場に似合わぬリュートの音が聞こえた。
飛んでいくとそこには、気を失った美森を抱いている詩人がいた。
詩人「おや、あなたは雛さんのお仲間ですね。」
恭介「誰だ、アンタ? 美森ちゃんを渡してもらおう。」
詩人「ええ、構いませんよ。」
そう言って美森を渡す詩人。
美森は特に目立った傷も無く、ただ気を失っているだけのようだ。
むしろ戦いの後の恭介のほうが、よっぽど血塗れである。
恭介「やけにあっさり渡すね。ビューネイの仲間じゃないのかい?」
詩人「いえいえ、私は四魔貴族なぞに仕えてはいません。私の主はあくまでこの裏界帝国の真の主です。」
恭介「・・・まあいい。そういえば、アンタが雛に余計な事を吹き込んでるのか? 雛がおかしなことをし始めたのもそのせいじゃないのかな?」
詩人「いえいえ、それは私のせいではありません、彼女の意志です。それに、私はあなた方の手助けを、と思っているのですがねえ。」
恭介「信用できないね。」
詩人「それよりも、早く下ったがいいのでは? ここもじき崩れますよ。」
恭介「ちっ、仕方が無いか。だけど覚えておけ。僕たちに手を出したら、ただじゃすまさない。」
詩人「ええ、構いませんよ。」
その言葉を聞いたか聞いていないのか。恭介は箒に美森を乗せて飛び去った。

ヨハンは通信機を引っ張り出す。
ヨハン「きょうじゅさんよ、今どこだ?」
きょうじゅ「早く降りてらっしゃい。まずい事になりましてよ。」
その声はいつに無く真剣なものだった。
ヨハン「ここまで来れないか?」
きょうじゅ「さすがに無理ですし、それどころではないんですの。」
ヨハン「わかった。」
一行は合流し、山を駆け下りる。
しかし、山を降りても地震は収まらず、それもいまだ暗い。
天の雲が少し晴れ、蒼い月が顔を出し・・・
そして一行は信じられないものを目にする。
それは雲か、いや、島が天に浮いている。
しかし否。それは島などという程度の大きさではない。
空を覆い尽くすほどの巨大な島、いや、大陸!!
ヨハン「なんだ、ありゃあ!?」

その大陸の最奥部。
龍の魔貴族は眼前を睨み。
戦の魔貴族は何も言葉を発しない。
海の魔貴族は呟く。
フォルネー「さあ、始めようか。私たちだけの世界を。他全てを失ったとしても。」

きょうじゅ「眠れる龍の、島・・・」
穂酒「あれがか。」
きょうじゅ「アレが動き出したとなると、大変ですわ! 乗りなさい!」
恭介「どうなるっていうんだ?」
きょうじゅ「わかりませんが、コレだけは言えますわ。何も無いわけはありませんわよ。裏界にも、そしてあなたたちの帰るはずの表界にも。」
ヨハン「そいつは、ヘビーだな…」
「・・・」


サーガは急展開を告げ、全ては蒼の門にむけ、集束していくのだった・・・・・・


to be continewed......



そして。

そこはとある月匣の中。
煮えたぎる溶岩で覆われた床のすぐ上を飛ぶ一人の男がいる。
男は他の魔物たちから隠れるように進んでいき、やがてとある小部屋にたどり着く。
男はしばしその部屋を探ると、一つの魔石を手に取り、徐にそれを割った。
すると彼の顔色が変わる。
「・・・これは・・・だとすると、まさか僕達はずっと騙されていたって事ですか? 早く知らせないと!」
急いで部屋から出る彼。
しかし、慌てていたためか、部屋の物をいじった様子を残したままにしてしまった。
しばらくして、部屋に女が入ってくる。
「あらあら、誰かかわいい鼠が入り込んだみたいですね、これはどうにかしないと。
計画は完全、完璧でなければなりませんから。」
女は静かにそう呟いた。

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World made from WILL 第5話その3  By安綱

2009年06月17日 00時48分03秒 | TRPG関連
マスターシーン

数日前

眠れる龍の島最下層。四季邑隼人はそこから抜け出そうとしていた。
全ての事情を聞いた今、こうしてはいられない。
その時彼に声がかけられる。
フォルネー「どこに行くつもり?」
隼人「僕は、まだ納得がいきませんから。」
フォルネー「それで当てもなく探すつもり?」
隼人「・・・」
フォルネー「一週間。」
隼人「はい?」
フォルネー「一週間後にこの島に戻ってきなさい。どこにあるのかはすぐ分かるから。後、アウナスに会ったら、決行の時間を伝えておいて。こっちが接触したらまずいから。向こうも色々あるしね。」
隼人「そういえば、結局アウナスって誰なんですか?」
フォルネー「それはね・・・」
小さく耳打ちされると隼人は驚いた顔になった。
フォルネー「主無き裏界に意味は無いって言ってたから信用は出来るはずだよ。」
隼人「なるほど・・・わかりました。」
隼人が出て行くと、海の魔女王は独りつぶやく。
フォルネー「ロナも助かる方法、ね。そんなものが見つかるとは思えないな。ここは全ての希望を奪われた場所、裏界なんだから。」


(恭介PL「決行が結婚に聞こえました。」
PL全員「同じく。」
恭介PL「式はいつですか?」
GM「落ち着け。」)

三日目 午前

恭介とヨハンはビューネイの行き先を聞き込む。(累計達成値111)
その結果、スカーブ山から逃げてきた魔物の一人を見つける。
聞くところによると、主のタイニィフェザーと謎のドラゴンが争っていたらしい。どうやらそこだろうと当りを付けた。

穂酒はベルの所に、きょうじゅのマシーン以外の移動手段が無いかを聞きに行く。あいにくベルは不在だったが、リオンから、魔王パトリシア=マーティンの存在を聞き出す。

雛が街を回っていると、噴水の側で、走ってきた誰かと衝突してしまう。
勢いで噴水に頭から突っ込む雛。
(雛PL「これで水着に水を吸わせられましたよね。」(“海魔王の秘衣”の使用条件)
GM「OK。」)
誰か「ごめーん、大丈夫?」
「ああ、大丈夫だ。」
誰か「そっか、良かった。…ってどうしての?すごく暗い顔しているよ?」
「ああ、ちょっとな。」
誰か「じゃあ話してみなよ、何だったら協力するよ! あ、私はムツミ=アマミ。勇者魔王って呼ばれてるよ。」
「いや、もう終わった話だ。ただオレ(ひなちゃん)の力が足りず仲間を救えなかった。それだけの事だ。」
ムツミ「仲間を! そっか。誰かを救いたいのに力が足りないのって、すっごく悲しいよね。なら特訓だよひなちゃん! 昨日の仲間は救えなくても明日の誰かを救えるために力を付けないと! 協力してあげるよ。」
「(ひなちゃんって…)…そうか、なら手伝ってほしい。」
そう言って“勇者魔王”ムツミ=アマミと契約する雛。
ますます人外への道をひた走る雛だった。

「よし、みんなをまもるぞ!!」
一同「お前誰だ!」)

三日目 午後
穂酒は、言われたとおり魔王パトリシア=マーティンの所に行ってみた。
今は使われていないルー=サイファーの宮殿の手入れをしているパトリシアとしばらく話をした穂酒だったが、運び屋としての彼女に対価を払えないために、一端身を引いた。
穂酒「主のためにしっかり働ける人が悪い奴であるはずが無い。」

一方恭介と雛は、知った情報の裏を取ろうとした。
“告発者”ファルファロウが出している号外で、スカーブ山の主タイニィフェザーと謎の龍が戦っているという情報を得た二人は、恐らく間違いないと確信する。
「つまり事件が無いか調べまわればいいんだな!」
恭介PL「雛さん軸がぶれすぎです。」)
「調べた結果では、恐らく間違いなさそうだな。」
恭介「そうだな。ところで、ヨハンは?」
「一緒に調べると言っていたんだが、別の場所に行っているのかもしれんな。」

そのヨハンは、裏界帝国の第12番倉庫の前にやってきていた。
ヨハン「誰か龍を知りませんかー、おおここはどこだろう(棒)」
見張りをやり過ごし、手に入れていた鍵を使って開ける。
ヨハン「さーて、どんなお宝があるかなー!」
倉庫を調べていたヨハンは6個ほどの魔石や変わった財宝を見つけた後、いくつかの怪しい柱に気が付く。
柱を良く調べると、そこには一抱えほどもある大きさの怪しい光を放つ石があった。これはものすごい価値がありそうだと石を外すと、鳴り響き始める警報。
ゼニーガ「おのれ、曲者ー!!!」
ヨハン「まずいな、あーばよー!!」
ヨハンは石を抱えて必死に逃げ、なんとかゼニーガを撒くことができた。
恭介PL「マトリクスシフトで姿変えないんですか?」(逃げ終えた後)
ヨハンPL「恭介頭いいな。」(気付いてなかったらしい))
後の調べで、この石はどうやら、大量のプラーナの塊で、《小さな奇跡》を起こすだけの力があると分かった。
どうやって使うかしばらく悩んだ後、とりあえず持っておくことにした。

その日の晩、ヨハンの所にきょうじゅが訪ねてきた。
きょうじゅ「あらヨハンちゃん。聞いたわよ、派手にやったみたいねえ。」
ヨハン「ああ、ちょっとな。」
きょうじゅ「若い子は大変ねえ。ところで、ちょっと聞いても構いませんこと?」
ヨハン「ああ、何だ?」
きょうじゅ「貴方は、世界とその中に生きる存在、どちらに価値を感じますの? 器と中身、と言い換えてもいいかもしれませんけれど。」
ヨハン「ああ? そうだな、両方だな。」
きょうじゅ「両方?」
少し怪訝な顔をするきょうじゅ
ヨハン「世界が無ければ生きられないし、中身の無い世界も意味が無い。どうせなら両方手に入れるべきだろう。そうやって欲張りに生きてもいいんじゃないか?」
きょうじゅ「・・・なるほど。面白い意見ですわね。ありがとう。」

四日目 午前
行った後の余裕を考えると、この午前が調査の限界だと判断した一行は、最後の調査に入る。
恭介は戦闘で消費したエネルギーブースターを作成しなおす。(買い物扱い)

穂酒は街を歩いていた“魔王女”イコ=スーと出会う。
イコ「これからすごくヤなことが起きるのです。」
穂酒「どうした? 困った事があるなら多少は力になれるのだが。」
イコ「魔物一匹ではどうしようもない話なのです。戦いが起きるのです。大きな戦いが。」
穂酒「そうか、どうにか起こらないようにはできないのか?」
イコ「それは無理なのです。けれど、早く終わらせる事はできるのです。どちら側かについていくか。それが問題になるのです。どちらかについて早く終わらせる。それが一番早いのです。」
穂酒「そうだな、戦いなど早く終わる方がいい。」

雛はパトリシアの所に行って契約してもらおうとするがうまく行かない。
大分悩んだ末に結局諦めた。
「そういえば、ここに詩人のような姿の魔王がいないか?」
パトリシア「ん、知らないねえ。ここを使うのは今じゃルイズ様ぐらいだし、魔王じゃないか、もしくは姿を変えているかのどっちかだろうね。」

四日目 午後
調査を終え、スカーブ山に向かうことにする一行。
移動手段は変わらずきょうじゅのマシーン。
コワントロのみんなも一緒である。

穂酒「すまん、少しいいか?」
ジルベルト「何だ?」
穂酒「頼みたい事がある。きょうじゅを見張っていてくれないか?」
ジルベルト「…俺の力では何かあったら知らせることぐらいしか出来ん。それでもいいか?」
穂酒「ああ、十分だ。頼む。」
穂酒はまっすぐジルベルトの目を見て話した。ジルベルトもそっけない態度ではあるが、否定する事は無かった。
穂酒「・・・ところで、さっきから何を作っているんだ?」
ジルベルト「鍋だが?」
穂酒「一人鍋は寂しくないか?」
ジルベルト「なに、慣れている。それに、わが主とは卓を囲む事が出来ないからな。」
穂酒「しかし、いつかはできる。そう思うことが大事だと思うぞ。」
ジルベルト「そのチャンスを潰した奴が言えることか。…まあ過ぎた話だが。」
穂酒「待て、葱ばかりでは栄養が偏る。もっと満遍なく野菜を入れるべきだろう。」
ジルベルト「そうか。」
穂酒「待て! サラダを鍋にぶち込むんじゃない! 鍋というのはだな・・・」
しばらく鍋談義が続いた模様。

はきょうじゅの元へ、ある決心をして向かっていた。
「きょうじゅよ、一つ確認したい事がある。」
きょうじゅ「何ですの?」
「俺たちをあんたが乗せてってくれるのは特に何も条件はなかった。なのになぜ、あの街の人たちが乗ったとたんに条件を言い出したんだ?」
きょうじゅ「あら、条件うんぬんはただの言い訳ですわよ。わたくしの目的のための手段として思いついたというだけのことですわ。」
「そういうことか。では一つ話がある。取引がしたい。」
きょうじゅ「といいますと?」
「オレ(ひなちゃん)は力が欲しい。アンタは強い生き物を作るための実験台が必要だ。ならばこうしよう。オレ()を改造しろ。その代わり、街の人たちには手を出すな。」
きょうじゅ「なるほど、そういうことですの。会って間もない人間たちのために自分を犠牲にするとは。」
「おかしいか?」
きょうじゅ「ええ。少なくともここでは無いことですわ。
裏界とはそういう場所ですもの。」
「それで、構わないのか?」
きょうじゅ「ええ。問題ありませんわ。さあ、いらっしゃい。
早速実験の開始ですわ。」
そう言うと、きょうじゅは雛を連れて部屋に入っていった・・・

to be continewed...
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World made from WILL 第5話その2  By安綱

2009年06月10日 00時24分38秒 | TRPG関連
美森が攫われてから半日ほど経った後、一行は裏界帝国首都アヴァロンにたどり着いていた。大公ベール=ゼファー住まいし宮殿を中心に、大都市と言ってもよいほどの大きさの街がそこにあった。
しかしもちろんそこには人など居はしない。
数多の魔物達がひしめき合い、魔王達の謀略が日々繰り広げられる魔窟なのである。

一行はマシーンを降り、アヴァロンに足を踏み入れた。
時間は後6日と半日。手がかりを求めて一行はめいめい調査しに散っていった。

・一日目
まずヨハンはジルベルトに話を聞き、まずは魔王、ビューネイの領土はどこかという事を調べたらいい、と示唆を受けた。
ジルベルト「時に、お前を慕っていたタコが居たようだが?」
ヨハン「そんなのいたっけー、知らねえなぁー」

雛は“告発者”ファルファロウに、裏界帝国と東方公国の戦場の話をタネにいろいろ話を聞いてきた。その結果、“誘惑者”エイミーが、先の戦いの責任をとらされて謹慎中になっているとか、四魔貴族というのは称号や役職のようなもので、何柱かの魔王がなっているらしい、という話を聞いた。
魔戦士公アラケス 入れ替わりが激しいが、戦闘系の魔王がなっている。
魔海侯フォルネウス ずっとフォルネー=ルシウス。
魔龍公ビューネイ 何回か入れ替わっているが、おおむねブンブン=ヌー
魔炎長アウナス 幾度か入れ替わり。
「ならば、先代のアウナスというのもいるのか?」
ファルファロウ「そりゃおるやろうなあー。誰かは覚えとらんけど。」

穂酒は、『このアヴァロンのどこかに居るという魔王の一人』であるベール=ゼファーと話をしたいと思い、蠅に尋ねる。すると、蠅は独りでに飛んでいく。飛んでいった先は裏界帝国の中心にある宮殿。しかし、そんな事は穂酒は気にしない。裏口のほうに行くと、そこにリオン=グンタが待っていた。彼女に案内され、穂酒は二つの歯車のようなものが回っている部屋に連れてこられた。(アニメで出てきてたあの部屋)その中央にはベール=ゼファーが悠然と座っていた。
穂酒「これまで色々教えてくれた事、感謝する。」
ベル「気にしなくていいわ。こっちにも必要な事だったしね。」
穂酒「それと、いくつか聞きたい事がある。ビューネイがどこに行ったか知らないか?」
ベル「さあ、いちいち他の魔王の事なんて知らないわね。それに、今私は戦ってるから調べられないし。」
穂酒「戦っている?」
ベル「ええ、私の分体の一つが今戦っているわ。四魔貴族と、眠れる龍の島でね。」
穂酒「そうなのか。」
ベル「でもまあそうね、この辺にはいるはずよ。リオン?」
リオン「…」
ベルがそう言うと、リオンは一枚の地図を取り出し、穂酒に渡す。
ベル「この範囲のどこかには居るんじゃないかしら? あとはそっちで調べなさい。」
穂酒「助かる。それと、きょうじゅという魔王について知らないか?」
ベル「きょうじゅ? ああ、マリア=バルバスね。様々な技術を開発している魔王よ。海底宮とかを作ったのもあいつね。」
穂酒「そうか、感謝する。」
ベル「ところで、貴方たちは四魔貴族についてどれ位知ってるの?」
穂酒「そうだな、…」
穂酒がこれまでにあった事を話すと、ベルは納得の言ったような顔をする。
ベル「なるほどね、フォルネーの分体が反乱した? なるほど。道理で眠れる龍の島にヌーがいるのに“ビューネイ”がこっちに来てる訳だ。ひょっとしたら、他の四魔貴族も分体に離反されてるのかもね。」
穂酒「そうかもしれないな、なるほど。」
ベル「まあせいぜい頑張りなさい。あんたたちが頑張った方が色々面白い事になりそうだし。」
穂酒「分かった……ああ、そうだ。もし、私が手伝えそうな事があれば、言って欲しい。出来る限り手は貸そう。では、失礼する。」
(恭介PL「今分体が戦ってるなら、話してる途中にその影響で顔がぼこぼこになったりとかしませんかw?」
GM「分体にそんな無意味な機能付けるかww」)

そのころ恭介は炎の魔物と話すため、きょうじゅの所に向かっていた。
きょうじゅ「あらあら、どうなさったの?」
恭介「ああ、ちょっとアイツと話したくてね。今話せそうな感じか?」
きょうじゅ「そうねぇ、まあ大丈夫かしらね。それならついでに、あの子をそっちの秘密基地に置いておいて下さらない? あの子のプラーナで機器が故障したのを直さなきゃいけませんの。もちろん、プラーナの防御機器は付けておきますから。」
恭介「(しばし考えて)まあ、いいだろう。あんたには世話になっているしな。」
きょうじゅ「なら決まりですわね。」
恭介「2人きりにしてくれないか?」
きょうじゅ「ええ、そもそも貴方の基地に勝手に入るわけにはいきませんもの。」
そして、恭介は炎の魔物に話しかける。
魔物は以前よりも衰弱しており、全身を覆っていた炎も、激しく燃えているのは両手の爪だけとなっていた。
炎の魔物「ナンノ…ヨウダ…?」
恭介「お前にはまた色々と聞かなきゃならない事が増えたな。とりあえずもう一度確認だが、お前は誰だ?」
炎の魔物「ワタシハ、アウナス、イヤチガウ…デモ…」
恭介「要領を得ないな。じゃあ、お前の目的は?」
そう言うと、魔物はじっと恭介を睨みつける。
炎の魔物「サクラ、キョウスケ…、オマエヲ、コロセバ、トリモドセルカラダ!」
恭介「結局またそれか。」
炎の魔物「オマエヲコロセバ…トリモドセル…ソウ、イワレタカラダ…」
恭介「誰に?」
その問いに答えようとした瞬間、炎の魔物は突如頭を抱え、蹲る。
炎の魔物「ウアァアアァァアアア!!!!」
恭介「ふん、都合のいい体だな。じゃあ質問を変えよう。お前が知っている奴はどれだけいる?」
炎の魔物「オマエト、ヨコニ居タ女、ソレトアタシガ殺シタ男ダケダ。」
恭介「あの龍も知らないのか? お前と協力してさらったんだろう?」
炎の魔物「協力ナド、シテイナイ! アタシハ…」
恭介「まぁ、あの《フレイムハウンド》を撃ったのもお前じゃなさそうだしな。結局お前は何も知らず利用されているだけか。」
炎の魔物「コチラモ、キキタイコトガアル。」
恭介「…何だ?」
炎の魔物「オ前ノヨコニ居タ、消エタ女ハ、誰ダ?」
恭介「消えた女? 美森の事か? 瑞原 美森、だ。」
その名前を聞くと、炎の魔物の顔に驚きの表情が浮かぶ。
炎の魔物「ソノ名前ハ、シッテル! サクラキョウスケ、ミズハラミモリ! アタマガイタイ… トリモドサ、ナイト…アタシハ…」
恭介「記憶は生き物にとって一番大切なものだ、確かにそれを利用すれば良い駒になるだろうさ。同情はするが、僕には関係ないな。…まあ、幸か不幸か先輩のおかげでお前に時間はある。せいぜい考えな。」
炎の魔物「アタシハ・・・」
そのまま恭介は、振り返らず部屋を出た。
部屋の外にはきょうじゅが立っていた。
きょうじゅ「あら、もう終わりですの。そうそう、美森ちゃんが隣の部屋に来てましたわよ。」
恭介「なんだと?!」
恭介は驚いて隣の部屋に行くが、そこに居たのは顔だけ美森のものに変えられたコワントロの子供だった。
きょうじゅ「どうです、似てまして?」
恭介「全然だな、論外だ。」
きょうじゅ「あら残念ね、良い薬だと思いましたのに。」
恭介「……下らない悪ふざけは止めてもらいたいな。…次はないぞ。」
きょうじゅ「ごめんなさいね、気を付けますわ。まあこれを差し上げますから許してくださいな。」
そう言ってこの辺りの地図を渡される恭介。
きょうじゅは口ではああ言っているが、内心はそうは思っていないような様子であったが、恭介はそれ以上何も言わずその場を立ち去った。その時の彼が何を考えていたのかは、本人しかわからないだろう。
(穂酒PL「もっと荒れるかと思った。結構致命的なことやってますよねコイツ。」)

そして次の日。 (第2、3T)
特別な事を調べない人は皆ビューネイの行方を調べよう、という事に決めた一行。
午前の行動
恭介がビューネイの行方を調べるも、分かったのはもう知っている地図の事だけ。(合計達成値16)
アヴァロンのまわりの名前のある領土
・グレートピット  ・スカーブ山
・トマエ火山    ・マラル湖
・廃都イスマス   ・ルドン高原
このどこかにいるのではないか、という推測だけだった。

穂酒は、炎の魔物と話をしにいった。
(GM「今は恭介の錬金秘密基地の中にいるね。」
ヨハンPL「僕の中にお入りよってかw」
雛PL「僕の中に入ってくる…とかw」
恭介PL「いやいやw」)
炎の魔物「ナンノ、ヨウダ?」
穂酒「知りたいことがあってな。隼人はどうなったんだ?」
炎の魔物「アノ男カ。タシカニ貫イタ…シカシ消エタ。」
穂酒「そうか。死んだと決まってはいないのだな。それで、お前は何か欲しいものはあるか?」
炎の魔物「記憶ヲ、トリモドセルナラ、他ハイラナイ…」
穂酒「そうか。だが、お前は今を生きている。記憶が無い事に囚われすぎてはいないか?」
炎の魔物「オモイダセナイ…、ダガ、大切ナ…記憶ダッタ、ハズ。」
弱りきった身体で、遠い目で、しかしはっきりと。魔物は言った。
穂酒「そうか。しかし、記憶を取り戻すのに他に方法は無かったのか?」
炎の魔物「アタシハ、自由ハナイ… 役ニタタナケレバ、消サレル。」
穂酒「そうだったのか。まあ、私も出来る限りお前の助けになろう。ではな。」
穂酒が去った後、魔物は独りつぶやく。
炎の魔物「…他ニデキルコト…カ」
(穂酒PL「今回過去に囚われてる人多いですからね。」
雛PL「そうだそうだ、もっとみんな過去に囚われろー」
ヨハンPL「何言ってんだこいつw」)

雛とヨハンは知の蔵へ行き、知らない情報を集めようとしていた。
(ヨハン(PL)「雛、近づかないでくれるか。俺はハードボイルド路線なんだからなw」
恭介PL「デートみたいでいいじゃないですかw」
ヨハン(PL)「デートってのは女とするもんだよ。コレは女じゃないwもっと別の何かだw」)
雛が調べた事は、これまで四魔貴族になった魔王が誰か。
アウナスの前任は、マリア=バルバスであることが分かった。
同時に四魔貴族の領土の事も調べる。(累計達成値30)
ヨハンはその横でリオンにマリア=バルバスについて詳しく聞いた後、イスマスとルドン高原について聞いた。
リオン「ルドン高原は、皇帝シャイマールが作り出した場所。畏れて誰も近寄らない。…ベール=ゼファーも苦手としている。」
ベル(声だけ)「ちょっとリオン! なんでそんな事まで喋ってるわけ?」
リオン「だって、聞かれたし。」
ベル(声だけ)「リオーン!!(怒)」
現在のアウナスについても調べたが、分かった事はアウナスの役割『表界進出のための橋頭堡兼要塞である火術要塞(別名ベリアー回廊)の管理・陣頭指揮者』ぐらいだった。

・2日目午後
穂酒と雛は手分けしてビューネイの行方を追うために聞き込みを行う。
クリティカル込みで二人合計43もの達成値を叩き出し、一気に候補を絞っていく。
その時、雛は路地の裏で弾き語りをしている見たことのある男を見つけた。
「お前は、いつかの。」
詩人「どうもお久しぶりです。しばらく見ないうちに大分お変わりになったようで。どうです、私の語る物語を聞いていきませんか?」
「ああ、あんたを一人の詩人として聞こうじゃないか。」
そして詩人の語りが始まった。
それは、ディバイディングオーブに関する話。
金色の古代神が一柱の古代神に命じて作らせたそれは世界を分かち、幻夢神に封じられる前に古代神の世界を創りだした。宝玉は様々な者の手に渡り、時に表界にすら行ったという。宝玉はだんだん力を失っていき、ある人間が近年まで封じていたらしいが、最近裏界に帰ってきたようだ。宝玉から失われたものはプラーナです。
そこまで語ると、詩人は言葉を止め、こう切り出した。
詩人「わが主は裏界帝国の主。私の言葉はその代弁と思ってもらって構いません。それで、宜しければ貴方を手伝って差し上げようと思うのですが、いかがですか?」
「俺(ひなちゃん)はただ詩人の歌を聴いているだけだ。」
そう雛が断ると、詩人はこう続ける。
詩人「四魔貴族の目的は、この第八世界と世界結界との分断。すなわち表界を彼らのものにしようとしているのですよ。わが主はそれを望んでおられません。ですが彼らはそのための手段、宝玉の複製品を手に入れたようなのです。心当たりはありませんか?」
「そういえば、一度フォルネーは宝玉を手にしていたようだな。」
詩人「恐らくその時でしょうね。なるほど、色々分かりました。それでは失礼します。貴方達の活躍をお祈りいたします。」
そして詩人は姿を消した。
(雛PL「ところで、雛ってどんなキャラだっけ?」
恭介PL「もっとクールな人だった気が。」
雛PL「クールな姐さんキャラを忘れていく、まさかこれも呪いのせいだというのか、なんて恐ろしい呪いだw!」
GM「んなわけあるかいw」)

ヨハンはきょうじゅの所に聞きたい事があって向かった。
きょうじゅは薬品の調合をしている最中だったが、話は聞けるようだった。
ヨハン「きょうじゅさんよ、よくそんな薬作ってるのか?」
きょうじゅ「そうですわね。これはもう、180年くらいになるかしら。」
ヨハン「長いな… ところで、きょうじゅさんよ、アンタ昔アウナスだったんだってな。」
そう言うと、きょうじゅは少し驚いた顔をした。
きょうじゅ「あらあら、知られてしまいましたの? 乙女の過去を詮索するものではなくってよ。」
(雛PL「乙女? プーwwwww」
ヨハンPL「言うな、こっちも我慢してるんだww」
GM「まあ年齢言ったら万じゃすまないしなあ。」
ヨハンPL「それに、こんなの(雛を差す)と違って女だしなw」
雛PL「ちょっと待てw」)
ヨハン「そうか、すまんな。それで、今のアウナスは誰か知っているのか?」
きょうじゅ「いえ、存じませんわ。」
(ころころ。判定失敗)
ヨハン「なら仕方ないな。所で、恭介から話を聞いたのだが、ああいうのは止めた方がいいぞ。」
きょうじゅ「ああ、あの話ですの? まあ気をつけますわ。でもいい結果は出てきているんですのよ。」
ヨハン「ほう、どんな奴なんだ?」
きょうじゅ「飲んでみます?」(調合していた薬を渡す)
ヨハン「ああ、飲もう。」
(穂酒PL「ちょっと待て、それは明らかに危険でしょう!」
ヨハンPL「大丈夫だろ、多分。」)
いろいろ(ソウルアーツP167のアレとか)振った結果。
ヨハンの瞳が青色に変わる(永続)
ヨハン「こういうのはあんまり良くねえな。止めといたほうがいいぜ。」
きょうじゅ「そうにも行きませんのよ。研究の一巻ですので。身体を思ったように変えられる薬。それが出来れば種族単位で魔物を改造できるようになりますから。そのためのものですので。」
きょうじゅ「表界、来てもいいんですの? ならぜひ行きたいですわね。」
ヨハン「ああ、女性なら歓迎さ。」
ヨハンは冗談めかして言ったつもりだった。
しかし、教授の目はそう思わっていないようだった。

恭介は、ふと思いついて美森の部屋に行った。
美森が何か残しているかもしれないと考えたからだ。
探してみると、残念ながらそういうものは見つからなかったが、鞄の奥に古ぼけた小さなぬいぐるみを見つけた。
それを見て恭介は思い出す。あの祭りの日のことを。

(回想シーン)

二人で花火を見上げていた時の少し前。祭りの出店の前で、美森はうなっていた。
射的の屋台にある小さなぬいぐるみ。それを狙ってコルクの銃を撃ち、外れを繰り返していた。
美森「うー、当たらなーい! そうだ、恭介、アンタがやってみなさいよ!」
恭介「無茶言わないでよ美森ちゃん…」
美森「いいからやる!」
しぶしぶコルクの銃を手に取る恭介。
今とは違い、ウィザードの技術も、プラーナの使い方も知らなかったその頃。
だが。
美森「当たった!!」
運良くぬいぐるみに命中し、ぬいぐるみは倒れた。
出店のおじさんからぬいぐるみを受け取った恭介は、それを美森に手渡す。
美森「え、いいの?」
自分で言い出しておきながら困惑する美森。
恭介「うん、僕が持っててもしょうがないしね。」
美森「ありがとう、恭介。」
ぬいぐるみを受け取った美森は、普段の笑い顔とは少し違った、本当に嬉しそうな笑顔をしていた。その笑顔は、今も覚えている。
恭介「まだ持ってたのか…」
恭介はただ、それだけを口に出した。

(雛PL「僕が持っててもしょうがない 死ねって聞こえた。
なんというかまあ、でもヒロインは生かさず殺さずでしょう。」
GM「ひでえなおいw(メモ打ち間違えて生かさずのIがOに変わってたのは黙ってよう。)」)


調査はまだ続く…
to be continewed next phase...
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