上砂理佳のうぐいす日記

10月5日~16日まで大阪狭山市の「ギャラリー美游館」さんで銅版画オンリーの個展があります。お近くの方はぜひ★

真央ちゃんは「フィギュアの夢」★

2012-04-06 | 11-12コンペとショー
今回、女子SPが終わった時点で、私は「真央ちゃん優勝」と踏んだのですが。。。
何故なら、トップ6の中で真央ちゃんだけが世界女王経験者。
目の前に「初の」金メダルがちらつくほかの選手より、メンタル的に優位かと思ったのです。
でも、どうもニース入りしてから、3Aが不調だったようですね。
他のジャンプはまずまず好調そうだったのに。。。やはり大技に不安があると、他を全て完璧にやらないと、優勝は厳しい、という心理になるから、それが原因だったのでしょうか。
普段のGPシリーズなら、少しミスがあっても優勝出来ても、世界選手権はみんな、最高の状態に持ってくるので、少しのミスも許されない、と。そんな特別なプレッシャーがあるのかな。
とても残念で、国別対抗も出ないということなので、「愛の夢」は見納めかと思われます。でも、私はこのプログラム、最後のスパイラルで小さな円を描いて、穏やかに終わる所が、とてもお気に入り^^
なんだか、優しい夢を見ていたような、「幸せ感」でいっぱいになります。

五輪からずっと休みを取らず、走り続けてきた真央ちゃんは、ちょっと疲れがたまっているのかな?ハイレベルな争いでしのぎを削るのは、あのユナちゃんでも休養してる位なのだから、体も心もきつすぎるのではなかろうか。
それに、お母さんのこともあるから。。。家族の中で病気の人が居て、亡くなってしまう、というのは、とてつもないストレスです。
ましてお母さんは真央ちゃんのスケートをずっと支えてくれた、大きな大きな存在なのだから。
その中で世界一になる、というのは、過酷極まる事だったのか。
今後の為に少し休んで、新たな気持ちと体で、また3Aも3+3も、新しいプログラムも挑戦して欲しいな。
EXの「惑星」がとても素敵なので、ああいう神秘的なスケール感のある曲もいいんじゃないかな。五輪以降、FSは「鐘」と「愛の夢」しか見てないことになるので、次のFSをどう持ってくるか、楽しみです。振付はウィルソンかディクソンはどう?ニコルは安定路線だけど、もうそろそろ真央ちゃんの新しい魅力を引き出してくれる振付師を、私は希望。

3Aにこだわることに、批判的な記事やブログを見かけますが、私はこだわって欲しいと思う。
世界でただ一人、自分だけが出来る技ならば、それを究めようとするのは自然だと思うから。
それに、「大技をやるぞ!」という気持ちの張りが、自分を奮い立たせている部分もありますよね。他人がいくら「それより3回転の連続ジャンプを究めた方が。。。」と言っても、真央ちゃん自身の中で変化が起こらないと、方向は変えないだろうな、と。

15歳、16歳の頃の、勝ち続けていた真央ちゃんより、弱いところも見せる今の真央ちゃんの方が、私は好きです。私は強いばかりの選手は好きじゃない。フィギュアはその人の人生が滲み出る、そこが魅力なので、挫折や悲しみも沢山知っている人の滑りの方が、複雑な色合いを成して心を打つ。
ユナ・キム選手が好きでしたが、彼女がジュニアからシニアに上がった頃は、とても「もろい」ところがあった。なんでそこで崩れちゃうの!?みたいな。体も心も繊細な感じでした。
だから、一歩ずつ一歩ずつ強くなっていって、五輪で完璧に強くなっていた事が、その進化自体がとても魅力的でした(あの五輪の異常な高得点さえなければ…もっと感動が深まったことでしょう)。

メディアはいつも、強い・美しい・完璧なスターを求めているのでしょうが、弱い時期があったっていいじゃないか。
男子フィギュアが、「迫力」や「闘争」でハラハラ楽しませてくれるものだとしたら、女子は「フィギュアって美しいなーいいなー」っていう、「夢」の部分で楽しませてくれるものだと思う。
勿論、女子も闘いなんだけど、優しいまろやかなラインの体で美しい色合いの衣装で、綺麗な若い女性が鳥のように舞い踊ってくれる。ただそれだけで幸福ではないですか。
男子の黒ばっかの衣装の試合見たあと、華やかな女子の試合見ると、全身がフワーッと脱力することありますよ(笑)。癒しなのよ。
真央ちゃんはジャンプを跳ぶマシーンじゃない。
ジャンプで崩れることはあっても、美しさはいつも変わらない。
苦しいことがあっても、いつも「フィギュアの夢」を必ず見せてくれる。それが真央ちゃん★
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