福井利佐blog

切り絵アーティストの日々

「再び羽衣」

2009年09月10日 | 過去のBLOG記事

先週、私も関わらせて頂いている宝生流「和の会」の第2回公演が
小規模ですが、セルリアンタワーの能楽堂でありました。

私は、当日は観に行く事ができなくて残念でした。

その他にもワークショップなど、いろいろ活動しているみたいなので、
気になる方はチェックしてみて下さい。

http://www.hosho-wanokai.com/


今回の公演は、私は携わっていないのですが、毎年4月のメイン公演の方は参加させていただきます。
いろいろな告知にむけての制作は年内なので、秋くらいには始まります。
今年、何とか第一回を公演したかと思ったら、もう次なんですね。

1年なんて早いですね。

そして、今年4月の公演にて能装束の「長絹」の手描き鳳凰を制作させて頂いていたのに、
完成品の状態を載せるとか言いながら載せていませんでした。
遅ればせながら、アップさせてください。

写真は、「和の会」の撮影を担当して頂いているカメラマン黒澤めぐみさん撮影の写真になります。
若手の新進気鋭の作家さんです。

舞台裏から潜入してますので、私も見る事のできなかった緊迫した様子が伝わって感動しました。


まずは、宝生流の能楽堂。
当日の観客席の様子。
指定席は完売だったんですね。


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どんどん演目が進む中、舞台裏では家元が最後の演目へむけて着々と天女への変貌を成し遂げていました。
今回の公演のために、こちらの着物も新調したそうです。


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こちらが、私が手描きをした「長絹」。
舞台では松にかけてあるのを着て舞うので、最初からは着て出て行かないのですが、なんせ当日に京都から届いたので紐をつけたり、着脱の仕掛けなどもろもろ準備がありました。


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ここら辺からいよいよ・・・。


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精神統一


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天女が憑衣しました。


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この舞台へ進む後ろ姿も、もう別の人格が宿っているかのようなオーラがでていますね。


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最後の、見せ場「天女の舞」のシーンです。
金色の鳳凰達と青桐が描かれています。


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背後の鳳凰と青桐だけに色がついています。

以上、ちょっと絵柄を紹介するにはわかりづらかったと思いますが、私の長絹がどうのよりも公演との一体感がお届けできたのではないでしょうか。

何しろ、家元の気迫がすごかったので装束など目にはいらなくていいんです。

でも、モチベーションとして衣装がいいと気分もあがりますよね。
また、衣装に負けたくないという気にもなるし。
それぞれが、いい仕事をして盛り上げていくものですよね。

次の公演にむけて、また私もいいお仕事ができるよう頑張ります。

また「和の会」は、随時告知していきます。
よろしくおねがいします。






* * * *
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宝生流 和の会