福井利佐blog

切り絵アーティストの日々

「 i 」

2006年08月28日 | 過去のBLOG記事

今年のはじめ、三菱自動車から軽自動車の 「 i 」 (アイ) が発売されました。
エンジンが後方に、タイヤが四隅にあるので視界が広いし、シルエットが変わってるというか、
ちょっと近未来な感じの車です。


詳しい事はコチラから→http://mitsubishi-i.jp/


「 i 」 は新コンセプト軽自動車ということで
『 “自分” や “個性” を表現する 』 という意味での “ I (myself) ”。
そして 『 新時代に向けての革新的な車 』
“ innovation (革新) ”、“ imagination (想像力) ”、“ intelligence (知性) ”
の頭文字 「 i 」 から命名されました。



このコンセプトに基づいてアーティストコラボ企画が提案され、
私がコラボレーションさせていただく事になりました。


かれこれさかのぼる事ちょうど1年前位になるでしょうか、お話をいただいてから
品川の三菱自動車ショウルームや技術センターのある愛知県岡崎市に出向いて進めて参りました。



三菱自動車のスタッフの方々の努力のもと、ようやく形になることができ、
この度テスト的にみなさんの前にお披露目することとなりました。
まだ多少変更点がでてくると思うのですが、ほぼ完全形に近い状態です。
近未来的な感じがするのに、乗ってみるとなぜか “ 和 ” の匂いもする車なので、
私は “ 和 ” の部分を強調するものにしました。
コラボレーションといっても 「 i 」 自体の基本形は変わらず、
シートや車体部分に私の切り絵をもとにしたデザインがはいっている感じです。
展示の車体カラーは私の希望でゴールドですが、その他に約10色くらいの色が選べる予定です。



今回の展示は大阪の都 (みやこ) ホテルのロビーになります。
予定では8月30日までの展示になります。
発売はおそらく来年 (未定) になるとは思いますが、お近くにいらっしゃった際には、是非見てみてくださいね。



見ていただいた感想やご意見などよせていただくとありがたいです。



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展示の様子。わかりづらいのですが色はゴールドです。写真より明るめです。ちらりと車体に蝶がまとわりついているのが見えます。



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前から。視界部分が広いので乗ってみると思ったよりも広く感じます。





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柳宗悦邸

2006年08月22日 | 過去のBLOG記事

日本民藝館にある柳宗悦邸を観てきました。

前回の修復記念公開の期間には行けなかったのですが、
9月まで毎週水曜日に公開ということ
で行く事ができました。
テレビで紹介されたのもあり、びっくりするくらい混んでいました。



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日本民藝館の入り口。混んでます。


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民藝館の向かい側にある柳宗悦邸。混んでます。



いつもの落ち着いた民藝館を知っている人達は、少々面食らっていた様子でした。
家は長い間空き家になっていたそうで、もったいないというか本当に修復されてよかったなあと思いました。
一見普通の家に見えるのですが、随所にこだわりがうかがえて味があり、嫌みの無い素敵なお家でした。
今回この修復には大変な苦労があったようで、日本民藝協会の機関誌「民藝」の中で工事にたずさわった方の対談が掲載されています。



築70年の建造物ですからほとんどの方が経験したことのない物だし、素材が手に入りません。
それでもその道うん十年のみなさんは遠い記憶をたどって知恵を出し合い、何とか再現していきます。
改めて職人さんてすごいなと思いました。
みなさんが高齢なのと後継者不足ということで、この技術が途絶えてしまうということが残念でなりません。


日本民藝館の方も「民藝運動の巨匠」展をやっていて、こちらもお勧めです。


photo8

こちらが民藝。最新号です。表紙は柳宗悦ご愛用の椅子の肘掛け。


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長屋門の隣にある石碑。かっこいい。


このブログでは、私の仕事の告知や経過などを紹介していければと思っていましたが、
なかなか告知できる時期の物がなくてほとんど私の趣味ばかり書いているような気がします。
最近は制作時期に入っており、ほとんど外出もせずこもりっきりです。
早く何か形になってくれるといいなあと思う今日この頃です。



photo5

新作を製作中。光に透かしてチェック。




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STUDIO4℃

2006年08月16日 | 過去のBLOG記事

2週間にわたり別件の仕事をこなし、再び映像に戻りました。


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「鉄コン筋クリート」のチラシ


別件の仕事はこの先、来春までかかわっていく予定なので、詳しい事はまた追々お知らせしていければと思います。
 映像の要は、私がいかに切り進めるかにかかっています。
当たり前ですが、私が切り上げれなければCGの廣田さん(STUDIO4℃)も何もできず、常に私待ちの状態です。その間、いろいろな映像の仕事を抱えるSTUDIO4℃ですから、廣田さん
もジャンジャン仕事をこなしています。


今年は、STUDIO4℃にとってのビッグイベントである「鉄コン筋クリート」(原作 松本太洋)のロードショーを年末に控え、会社は大わらわです。
会社の壁には膨大な量の
スケジュール表にビッチリと赤いマーカーが塗りつぶされていて、「何?この量!」と
驚かされます。至る所に「鉄コン筋クリート」のポスターが貼られ、エレベーターに乗る
ボタンの上にも、ちっちゃいチラシが貼られています。そんな会社自体が一丸となっている中、「すんません」という感じで私の映像を
進めさせてもらっています。


あまりに私の映像が延び延びになって、予定が狂いまくってしまっているので制作の
山田さんも頭を抱えている状態です。そんな中まだ進められているのが
奇跡かもしれないです(笑)。ほんとすみません。



今日も切り上がった分を渡し、今後の打ち合わせをしました。


私がまたしばらく別件仕事で切り進めれない事を知り、うなだれる山田さんでしたが、
気を強く持ち「ここまでに全部切り上げましょう!」と宣言。
「はーい!がんばります」と私。


映像を作っている事を楽しんでしまっているので楽観的ですみません(笑)。


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こちらは私の持っている漫画の方。なぜか2、3巻


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私は松本大洋作品は「日本の兄弟」が一番好きかな。





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ライブ

2006年08月07日 | 過去のBLOG記事

久々に、ライブに行ってきました。
西アフリカ、セネガルのドゥドゥ・ニジャエ・ローズ(DOUDOU N'DIAYE ROSE)
率いる、
パーカッション・オーケストラです。

今、六本木ヒルズで<アフリカンリミックス展>をやっているせいか、
アフリカ系のライブイベントがたくさん開催されています。


最近、絶え間なく続く制作の日々で“エネルギー不足?”と感じていた私は、
「アフリカン・ドラムが聞きたい!」という思いにかられてしまい、
今回ライ
ブに行く事にしました。アフリカ系の音楽に流れるエナジーをとても感じたく
なりました。

ドゥドゥの事は全く知らなかったのですが、“何となく良さそう”な気がしたのと、
日程や場所の都合が良かったという理由で急遽選びました。太鼓だけのアフリカンビートを、
劇場の大ホールで行うというのはいったいどんなライブになるんだろうと思いながら、
セネガルミュージックの予備知識なしで聞いてみる事にしました。



セネガルのサバールという太鼓の演奏は初めて聞きました。
手と、竹から作った細いバチで早打ちをするスタイルでした。
お腹に響く重い音というよりは、乾いた感じの軽い音の方でした。
軽い音といっても、太鼓は宗教的な意味合いで用いられたり、
遠くに知らせるために使われるものなのでとても響きます。
音だけ聞くと、花火大会の一番盛り上がる連発時とでも言いましょうか、
そんな音で18人が重なるのですからすごい迫力です。


そして、そのオーケストラを率いるドゥドゥは、真ん中で痩身の体で走り回ったり飛び跳ねたり、
時にはサバールの早打ちを披露してエネルギッシュなパフォーマンスで盛り上げるのですが、
なんと76歳(後から知った)と
いうことで本当に驚きました。
ドゥドゥが登場すると、観客の女性からのいわゆる黄色い声援が飛び交っていました。


彼はセネガルでは英雄で、言うなればサバールの神様的な存在らしく、
メンバーのドゥドゥに対する敬意の様子が随所に伺えました。
演奏したなかには歌もあったのですが、
サバール奏者の1人がとってもいい声で何度もドゥドゥを指さして歌っていました。
これも後から知ったのですが、
「ンダナン・ユングナ」というドゥドゥ自身を讃えた曲だったようです。

最後には、メンバーの中の1人がセネガルのダンスを披露したり、
観客もステージにあがって踊ったりして盛り上がりました。



この興奮を知人に話した所、ドゥドゥは世界的に有名なミュージシャンで数年前にスパイラルで公演をしたり、
NHKでドキュメント番組が放送されたりと日本でもかなり有名な方だったようです。
今回共演した18番目の息子さん
ワガン・ニジャエ・ローズさんもサバール奏者で
現在日本を拠点に活動しているようです
(実は息子さんの方は、演奏を聞いた事はなかったのですが何度かお見受けしていたようで、
「あの方の父上だったとは!」と驚いています)。



今はドゥドゥのCDを聞いて、迫る締め切りに気持ちを盛り上げて
制作しています。(笑)。
生きた伝説を目撃できて良かったです。

Doudou_CD

ドゥドゥのCD  多分今より少し若いドゥドゥ




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「音」

2006年08月01日 | 過去のBLOG記事

今日は、映像の中で使うべき「音」入れをしました。



最初の予定では無かったのですが、急遽私が入れたいと言い出しはじめ、実際に録る事にしました。
「音」とは、私が切り絵をしている時の「紙に刃を入れている時の音」です。



4年前、テレビの取材の際にちらっと録った事はあるのですが、今回は本格的に録りました。
このブログでも書いているように、スタッフが少人数のため、できる限り自分たちでやっています。


最初はSTUDIO4℃のミーティング室で、4℃所有のカメラについてるマイクで録音しました。
録音者はCG担当の廣田さんです。やはり空調などの音が入ってしまいましたが、
後でそれは修正できるということでひとまず終えました。


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本業はCG担当の廣田さん。今回は初の音声さんになりました。



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作業中。風景はなかなか細かくて思うように進みません。


録音後、また4℃の部屋で切り絵作業をしていました。
すると、4℃の入っているビルの地下に
音楽用の貸しスタジオがあるということに気づいた制作の山田さんの発案で、
そこで録音をすることになりました。
4℃さんのようなアニメ制作会社は、通常は効果音専門のSEさんに業者発注しているので、
この地下にある音楽スタジオは使った事がなく、今回はじめて 使ってみることになりました。
山田さんが急遽会員登録してくれました。



カッター板、紙、カッターを持ち込み、本当の防音室と本格的な録音機で録りました。
といっても、ここもミュージシャン達が使う音楽スタジオで、
今回のような小さい音を録音するところではないので、
スタジオマンの方々も初の試みで色々試行錯誤してくださいました。
おかげで、満足のいく音を録る事ができました。機転をきかせてくれた山田さんにも感謝です。
ありがとうございます。さすが制作!という感じです(笑)。



普段切っている音に集中した事がないので私としてもおもしろい経験でした。
聞いている廣田さんは「結構切っている時って力が入っているんだな」と思ったそうです。
無意識ですが、力が入っているんだと思います。
カッターの音でも、勢いのある音、円を切っている時の音など様々でした。
それこそ「音楽」でした。切っている時に私がトランス状態に入っていると思ったらしく、
廣田さんがなかなか「ストップ」をかけなかったので、紙を切る所がなくなったところで終わりにしました。
実際に使う音は本当にちょびっとの予定です。



今回録音した音が効果的に使えればと思います。
楽しみです。





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