福井利佐blog

切り絵アーティストの日々

マーシャルアーツ

2009年03月25日 | 過去のBLOG記事

寒暖の差が激しい毎日ですが、
雨が続いたり雪がちらついたりした頃、まんまと風邪をひきました。
いつもなら1~2日くらいおとなしくしてたら治るので、
今回も1日寝てみて次の日から治るであろうという前提で
ウロチョロ出歩いていたら、ちっとも良くならず焦ったので、
しっかり寝込むことにしました。結局1週間かかりました。
今はすっかり良くなりました。


その間、せっかくなので友人から借りていたDVDを見る事にしました。


見たDVDは
「ドラゴン・キングダム」



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「HERO(英雄)」



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「SPIRIT」



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以上の3点です。


お気づきの方もいると思いますが、
すべて「リー・リンチェイ」こと「JET・LI(ジェット・リー)」ものです。


ことのはじまりは「ドラゴン・キングダム」です。
昨年に公開されたのですが、
まさかのジャッキー・チェンとジェット・リーの夢の共演という
マーシャルアーツ好きにはたまらない話題の映画でした。
是非劇場でみたかったのですが、見れず仕舞だったのです。
そしたら何と友人がDVDを購入していた事が発覚。
早速お借りしたら、私がジェット・リーのファンということで
他の2本も貸してくれたのです。


実はジェット・リーのファンと言いながら、
ジェットがハリウッドに進出してリー・リンチェイから改名してからは
全く出演映画を見ていませんでした。
私はご多分に漏れず「少林寺」のリー・リンチェイが好きなので、
ハリウッドで現代劇を演じるジェットの事は受け入れられなかったのです。
しかし、彼はやはり選ばれし者。
違いますね。
特にこの3本の中では「SPIRIT」が、
私の好きなタイプのマーシャルアーツものでした。
中国の時代劇物というか、実在した伝説の格闘家のお話で、
まさにジェットしか演じれない役だと思いました。
2006年に製作されたものですが、ジェット自身の企画で
「これでマーシャルアーツ映画に出るのを最後にする。」と宣言したほどの
意気込みの作品になっています。
ジェット自身、実在した中国の偉大な格闘家を演じる事が多く、
清朝末期に活躍した実在の武術家である黄飛鴻(ウォン・フェイフォン)を演じた
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ(Once Upon a Time in China)』などが有名です。
最後の対戦相手が中村獅童さん演じる「田中安野」という両方名字みたいな、
外国映画にありがちな間違いみたいな名前の日本人が出てくるのには
やや閉口しましたが、コンセプトがしっかりしていたのでよしとします。


次によかったのは「HERO」です。
映像とワダエミさんの衣装が美しかったです。
秦の始皇帝暗殺に伝わる逸話の一つを題材にしていておもしろいです。


最後に「ドラゴン・キングダム」ですね。
うーん。ハリウッドものって感じですねー。ライオンキングの監督が撮ってるし。
ジャッキーが出ると、どうしてもコメディー路線になりますからね。
ジェットのコミカルな孫悟空がみれたのと、
女の子がかわいかったのは良かったです。
2006年にマーシャルアーツ最後宣言したジェットですが、
さすがにジャッキーとの共演ならひきうけるわけですよ。
ジェット自身「娘に見せられる単純に楽しい映画」として出演したようです。


しかし、最近はワイヤーアクションがすごくて、
まったくマーシャルアーツの経験がなくてもそれなりに見えてしまうから驚きです。
私はやはり純粋なマーシャルアーツ作品がすきですね。


やはりこれ。
「少林寺」



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私は、幼かったのでテレビのロードショーでみました。
こちらは、友人が入手したカタログ。
これは欲しい!どうです、この体の角度!


私がその時感じた、リー・リンチェイが井森美幸さんに激似の証拠写真。



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この頃は、出演者のヒロインももちろんマーシャルアーツができる方達。
当時の私は、中国の女性はみんなカンフーができると思っていました。
ほらね。



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そして、出演者はみんな少林寺の達人達。
敵役のチーも鷹爪拳の全中国武術大会チャンピオン。
か、かっこいい!



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こちらは、少林寺の和尚さん役のユエももちろん
「かまきり拳」のチャンピオンで本当にコーチだったりする人。



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こちらは、鷹拳のフーですが、全中国武術大会で
5年連続総合優勝していたリー・リンチェイが欠場したときの総合優勝者。



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うーん。素晴らしい。
手を腕組みしたまま頭で着いてバク転するのとかサイコー!
DVD持ってないけど、出てるなら買いだな買い!(株っぽく)


さらに、少林寺のカタログを貸してくれた友人が
ジャッキーの写真集をみつけたらしく、貸してくれました。
これは、かなりヤバめです。
1982年のものです。
ジャッキーが最もアイドル化していた時代のものと思われます。
私も「酔拳」をはじめ、よく見ていました。
一番印象に残っていたのは「拳精」という作品で、
白塗りの5匹の妖怪がでてくるものです。
この5人は実は「5獣拳」の精霊たちみたいなカルト系な作品です。


この写真集、いろいろなポーズのジャッキーが盛りだくさん
(裸にオーバーオールなど)なのと、今までの出演作品の紹介やら何やら
「ジャッキーの全て」みたいな感じにできています。
そのなかでも衝撃だったのが、「ジャッキー・チェン メモ」というコーナーです。
生年月日から身長体重とありとあらゆる履歴書がかかれているのですが、

身体検査の欄が細かすぎです。
当時の「ロードショー」誌の測定によるらしいのですが、
眉、耳、額の上下、鼻の高さから中指の長さまでという、
かなりコピーロボットを作るかのような細部の測定になっています。
そして、出生秘話として
「母・陳月栄が妊娠12ヶ月(2ヶ月多い)で出産したため
5.7キロもある赤ん坊だった。」とあります。
イッツ ミラクルです。



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そして、これ。
「なんでもござれ」もすごい書きっぷりだけど(絶対本人はそんな言い方してないと思う)、
「ほかに狩」っていうのもびっくりしました。スポーツなんだー。


最後にジャッキー・チェン メモのなかにある写真。
多分、一時期ビートたけしさんがよくかぶっていた系の中国のお面とともにポーズ・・・。



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* * * *


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年末年始 1
年末年始 2
年末年始 3
家族旅行
さよなら公演





宝生流 和の会

2009年03月10日 | 過去のBLOG記事

お知らせです。


第一回 和の会主催 宝生流能楽公演です。
こちらのメインビジュアルを担当させて頂いています。


こちら。


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今回の公演の演目は、
かの有名な天女伝説の「羽衣」です。
というわけで、実際に「羽衣」を演じる際に
つける能面(増女)と冠?を
切り絵にさせていただきました。


このビジュアルを制作するに際、
宝生流の家元にご協力いただいて
実際に現物を拝見させていただきました。
その時、「羽衣」のまつわるものや着物、
小道具など拝見させていただきましたが、
やはり能面が一番ピンときました。
強いです。


そして天女伝説にかかせない「月」。
宝生流の冠には「月」をイメージさせる「鏡」がついているので、
そちらも是非表現したいと思いました。


私が能面好きなのもありますが、
とても楽しんで制作させていただきました。


そして今回の「和の会」とは、
宝生流の若き家元、宝生和英さんが
立ち上げた会のことです。
第一回の公演になります。


23歳の若き家元、宝生さん。


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日時:2009年4月24日(金)19:00開演
場所 宝生能楽堂(東京都文京区本郷1-5-9)

詳細・チケットのお求めはこちらへ
http://www.hosho-wanokai.com/performance/

実は、私が関わるのはもう一つ
とても重要なお仕事を任されています。


なんと、当日「羽衣」の舞でまとう能装束
「長絹 ちょうけん」の絵柄をお任せされております。
なんでも約100年ぶりくらいの新調らしいです。


切り絵ではなく手描きをするのですが、
只今いろいろ試作中。


公演当日は、「羽衣」の演目まで
ホールに今回のビジュアルの切り絵現物、
手描きの長絹が展示される予定です。
お時間のある方は是非!


私自身も楽しみにしています。


そして、告知ついで・・・。
別冊文春3月号がでました。
桐野夏生さんの小説が「アポカルプシス」と
新たなタイトルを命名して発表されています。
内容は前回の真矢に引き続いて、
今回はスオンの過去に触れています。
どんどん「ポリティコン」の人物像がはっきりしてきて、
桐野ワールドに引き込まれます。


詳しくはこちらから。
http://www.bunshun.co.jp/mag/bessatsu/

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私の扉絵も合わせてお楽しみ下さい。


* * * *


【関連記事】
美嘉さん&玉三郎さん
別冊文春
二期会
個展後の私 メンテナンス
週刊文春連載


イラストノート

2009年03月03日 | 過去のBLOG記事

2月の頭は色々な仕事が重なり
バタバタしておりました。


基本的に、打ち合わせや制作が主なのですが、
今週は取材や撮影もありました。


取材は「イラストノート」さん。


一人10Pくらいあるみたいなので、
2日に分けて取材が行われました。


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こちらが「イラストノート」(誠文堂新光社)。
いろいろな「◯◯ノート」を出されていますが、
私が載るのは「イラストノート」です。


まずは事務所の方で、
インタビュー取材を行いました。


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昨年は個展があったので
取材ラッシュでしたが、今年はのんびりペース。
改めて、いろいろな仕事を振り返って
お話させていただきました。


今や懐かしいとさえ思う、
中島美嘉さんのツアーカタログなど。


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事務所での取材を終えて、この日は終了。


そして後日、実際に
制作しているお部屋にて取材が行われました。
実は、今までこちらの場所での撮影はした事がなくて、
切っているシーンも全て
事務所に持ちこんで撮影していました。
しかし、今回解禁。


みんなちゃんと
実際の現場を紹介しているのに、
事務所では何か変じゃないかなと思っていて、
2回目の取材直後で変更を決めました。


この日の朝くらいまでに
もろもろの仕事が片付いたので、
何とか見せれるお部屋になりました。


後ろからシャッターチャーンス!


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手元もシャッターチャーンス!


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そして、自宅の一室が作業部屋なので、
どうしてもグラムが入ってきます。
取材陣やマネージャーの増賀さんが来て
大はしゃぎでしたが、
取材がはじまると私の膝に入り、お寝むモード。


いろいろ広げている
私の作品達を見ているかのように
顔をあげてはいるものの、
目はしばしば状態。
増賀さんのカメラに一応向いていますが、
すでに虚ろなまなざし。


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そしてこんな感じ。
どんな格好ですか?


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基本的には、
冬はほぼこんな状態で膝に入ってくるので、
動きづらいのですがこのまま作業しています。
この日も、何か取り出す度に
膝から降ろしていたのですが、
気づくとまた入っていました。


後半の作業風景の撮影では
邪魔なので出て行ってもらいましたが、
戸の外でずっと鳴いていました。


戸のすぐそばで
鳴いているのかと思っていましたが、
開けてみたら居間のカーペットぎりぎりに座り、
こちらを見て鳴いていました。
入りたいけど、床は冷たいから
降りたくないって事なんですよねー。
長期戦ってことに気づいたのね。


取材陣の方々は
みんなグラムの事を温かく迎えてくれたので
本当に助かりました。
鳴き声が耳障りだったと思います。
ごめんなさい。


と、まあグラムがでてくるかはわかりませんが、
詳しくは4月中旬発売予定の「イラストノート」にて。
今までの仕事も振り返る事ができるので、
私的にも楽しみにしています。


よろしくおねがいします。


* * * *


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