福井利佐blog

切り絵アーティストの日々

別冊文春

2008年12月24日 | 過去のBLOG記事

今年の11月まで「週刊文春」にて、
桐野夏生さんの連載小説「ポリティコン」の挿絵を担当させていただいたのですが、
ひき続き桐野さんの小説で挿絵を担当させて頂く事になりました。


同じ文藝春秋社の隔月誌「別冊文藝春秋」で始まりました。
タイトルは「ちいさな灰色の蛇」です。


実はこちらの小説は「ポリティコン」のお話の続編と言うか、
別の人物の視点から描かれていて、
「ポリティコン」の中でわからなかった部分とかが明確になり、
すっごいおもしろいことになっています!
「ポリティコン」を愛読されていた方でも、
読まれてなかった方でも楽しめると思います。
1月号で、すでに発売されています。オススメです。



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こちらが、別冊文藝春秋の1月号の表紙。
こちらのサイトからでも挿絵が見られます。
http://www.bunshun.co.jp/mag/bessatsu/index.htm


そして、夏頃撮影していた『Harper's BAZAAR』も発売されました。


確か、クリスマス特集だったので、
そろそろだなあと思っていたら、ありました。
私は、中のBeauty特集の冊子に切り絵を提供させていただきました。
BAZAAR誌の中だけでなく、誌面で扱っている商品の
デパートの化粧品売り場にも冊子だけ置かれるとか聞きました。
ちょっと確認はしていませんが。
テーマは「ダークなシンデレラ」でした。
モデルさんが本当に雪のように白くてかわいくて感激でした。
髪の毛もふわふわで変幻自在です。
外人さんの髪の毛は、無造作ヘアーでも
様になってしまうから羨ましいですね。
私の切り絵が強いので、モデルさんが強いポージングを頑張っていました。
衣装もアレキサンダー・マックィーンだったので、
ただかわいくて綺麗なシンデレラではなく、
強いシンデレラ像に仕上がっていると思います。
さすが笹口さんです。(今回のフォトグラファー)



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こちらが、今月号の中に入っている冊子の表紙。
モデルさんのバックにリアルかぼちゃの馬車が!
本誌の表紙はこの写真とは違います。


また、全国の芸大・美大においてある、
美大生の作るフリーペーパー「PARTNER」も出ました。
「GIRLS WORKER」というコーナーにて取材していただきました。
学生さんたちが作っているんですねー。エラいー。
美大生はとかく協調性がないものですが、こんなことできちゃうんですね。
私が学生の時にはありえなかったですからねー。



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表紙を写真で撮影してるので、微妙にゆがんでてすみません。


1~2ヶ月くらい前からチケットを取り、
楽しみにしていたソウルオペラ「魔笛」を観てきました!



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オペラは興味があったのですが、
どれがいいのかわからず二の足踏んでいました。


しかし、モーツァルト「魔笛」が南アフリカ共和国のパフォーマンスで
観られるっていうので、すぐにチケットとりました。


出演者もみんな黒人なら、楽器もマリンバや民族楽器。
歌も基本はオペラですがゴスペル、ジャズ、
R&B、アフリカンビートが融合しています。


衣装は、南アフリカの民族衣装や60年代ファッションも入っていたりと、
とってもかわいくてお洒落。


主人公タミーノ役の方の高音の歌声も素晴らしかったのですが、
「夜の女王」の歌声がやはり見せ場ですね。
ここ数日、女王のフレーズばかり口ずさんでしまいます。
ぽっちゃりパパゲーノは迷彩柄の衣装で、
最後にでてくるパパゲーナも迷彩柄のドレスでかわいかったです。
迷彩なのは職業の「鳥刺し」からのイメージでしょうかね。
とりあえず、歌声もパフォーマンスも素晴らしくて大満足でした。


私的には最後スタンディングオベーションしようかってなくらいに
感動したのですが、平日に見に来ている方の大多数が年配な方達ばかりで、
私もオペラが初めてなので「立ったらいけないのかな?」と思い、
座っておきました(笑)。
いい時間が過ごせました。


コンサートの余韻も冷めやらぬまま、のんびり帰り支度をして、
ゆったりと地下鉄へ歩いていたら、後ろから手ぶらな黒人達に抜かれました。
「?」「まさか今、演じていた人達か?」と思いましたが、
そんなわけはないと思い、きっと日本にすんでいる南アフリカの方達が
見に来ていたのだろうと解釈してみましたが、
明らかに指揮者の後ろ姿に見覚えがあり、出演者ということで断定しました。


場所は国際フォーラムだったのですが、
指揮者の方は仲間と別れビックカメラに入っていきました。
残りの人達はホテルに帰るのか、
何方向かに別れて地下道を猛スピードで歩いていきました。
先の方に黒人の女性2人くらいいて、友達?なんて思ったら、
先ほど聞いていたようなオペラを歌いながら地下道を歩き出したので、
こちらも出演者と断定。
変わり身はやっ!
観客より早く帰ってる。
そのドライさに脱帽。ジメジメ反省とかしないのねー。



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私の前を歌いながら歩く黒人3人組。みんな、
日本滞在を楽しんでいる様子でした。

早速、公演の様子が収録されたCDを購入して毎日聞いています。
しかし、途中に雷が落ちるような激しい音があり、
グラムがびっくりして小屋に逃げてしまいます。驚かしてごめんなさい。



* * * *


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