トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

雪吊りと霜除け

2022-01-31 | 樹木 草花


公園に雪吊り(左)と霜除け(右)がしてあった

雪吊り:
雪の重みで樹木の枝が折れないように、幹に沿って支柱を立てて縄などを張り渡して枝を吊って力を添えてやる技法
日本の冬の風物詩でもある
「雪吊」は冬の季語
雪吊の松を真中に庭広し (高浜虚子)

霜除け:
寒さに痛みやすい果樹、庭木、花卉類を藁などで囲って、霜害を防ぐ
松・棕櫚などの庭木は幹にかたく莚を巻き付け、牡丹、芍薬などの花卉類は藁帽子をかぶせるなどする
又菜畑などでは枯れ竹を斜めに立て並べて、霜害から守る
庭園の冬の修景技法としても用いられる

霜除の藁が日を溜め母遠し (石田波郷)
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ユキヤナギ

2022-01-30 | 樹木 草花


ユキヤナギの割合大きな株に、早々と花が一つだけぽつんと咲いていた
葉がヤナギを、花が雪を思わせることから付いた名前
花は小さいので米粒に見立てて、コゴメバナ(小米花)の別名がある

バラ科の落葉低木、枝先は垂れ下がり高さは2m程になる
冬芽は2mm程の卵形で、芽鱗は紅紫色又は緑色、あと2か月もすれば開花でかなり膨らんでいる

花は4月に咲く
前年枝に柄のない集散花序を多数つける
花序には8mm程の白い花が数個ずつつく
花弁は5個で、3mm程の円形又は広倒卵形
雄しべの基部の内側に黄色の蜜腺がある
果実は袋果で長さ3mmで5月頃に熟す
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フクジュソウ

2022-01-29 | 樹木 草花


嬉しいことに春を告げる花の代表フクジュソウがもう咲いた
栽培品も多く、正月に出ているものはハウス栽培のもの
春植物(スプリングエフェメラル)で夏の前に地上部が枯れる

キンポウゲ科の山地のやや明るい林内に生える多年草
根茎は黒褐色で太く、多数のひげ根を束生する
茎は太く直立し20cm程になる
葉は長柄があり3~4回羽状に細裂する

花は3~4月
枝先に黄色い花を1~数個上向きに咲かせる
花は4cm程で花弁は10~20個、外側の数個の萼片と同じか少し長い
花弁を使って日光を花の中心に集めて温め、虫を吸引していると言われる

全草有毒・・特に根、根茎に強心配糖体のシマリンを多く含む
強心薬と早合点して煎じて飲むと心臓マヒを起こす
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ソシンロウバイ

2022-01-28 | 樹木 草花

 

満開のソシンロウバイの花を見ていて、2タイプあることに気が付いた
左は雄しべ雌しべが一塊になっているもので、右の花は雄しべがばらけている
この花は雌しべ先熟のようだ
最初に雌しべが他の花の花粉を受け取り、その後雄しべが熟し花粉を出すという、時間差で自家受粉を避ける仕組み

ソシンロウバイ:
ロウバイ科の中国原産のロウバイの園芸品種
日本には明治期に渡来した

花は1~2月に咲く
黄色の花被片が沢山つき、らせん状で花弁と萼片に分かれず、内側の花被片も黄色い・・ロウバイは内側の花被片が暗褐色
花が終わると花床が大きくなって、3cmほどの長卵形の偽果になり、表面は木質化する
中にそう果が数個入っている
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カワヅザクラ

2022-01-27 | 樹木 草花


カワヅザクラが何輪か咲き出した
カワヅザクラは昭和30年頃に静岡県河津町で見つかった早咲き品種
カンヒザクラやオオシマザクラの自然交配種

一つの蕾から花が3個出ている・・右側の咲いているもの、その左はまだ開いていない、さらに左のものは咲きかけている
サクラは一つの蕾から幾つか小花柄が出て、その先に花が咲く
因みにウメは一つの蕾から花は1個咲く

河津町では町の花としてあちこちに植えられ、サクラ大好きの花見客で賑わう
現在は河津川畔を中心に8000本以上が植えられているという
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イスノキの虫こぶ

2022-01-26 | 虫類


イスノキの葉に隠れるようにあった虫こぶを見つけた
虫の出た後木質化した虫こぶを吹くとヒョウと鳴るので、ヒョンノキの別名がある

虫こぶは、虫や線虫、菌などの何らかの刺激によって、植物の細胞・組織が異常に増殖・肥大して生じる
イスノキは虫こぶが数種類あって、虫こぶの多い木だ

虫こぶ形成者の多くはアブラムシで、イスノフシアブラムシ、、モンゼンイスアブラムシ、ヤノイスアブラムシ等々・・
虫こぶの名はそれぞれ、イスノキエダナガタマフシ、イスノキエダチャイロオオタマフシ、イスノキハタマフシとついている
葉や枝に見られ、数ミリのものから10cm近い大きななものまである

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オオカマキリ卵嚢

2022-01-25 | 虫類


オオカマキリの卵のうが木の2m程の高さにあった
卵のうは種によって色模様や大きさ形が違うが、オオカマキリのものは球形に近い盛り上がった形でどっしりしている
その昔は、毎年雪の積もる高さより上に卵を産み付けると言われたが、調査の結果そのようなことはないと分かった

卵は卵のうの中で越冬する 卵のうはカサカサのスポンジ状で雨風寒さを防ぐ優れもの
5~6月頃、中で孵化して成虫と同じ姿の可愛い子供たちがぞろぞろ出てくる
生まれたときは1cmほどの大きさで、脱皮を繰り返し成虫となる
8月頃には成虫になり11月まで普通に見られる
成虫は緑色や褐色の強いものその中間の色と様々で、大きさは8cmほど
食べ物は肉食性で昆虫類などを食べる

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ヒゲナガサシガメ

2022-01-24 | 虫類


ヒゲナガサシガメの幼虫が居た
背中の赤い斑が目立ってとても可愛く綺麗に見える
触角が糸状に長い
カメムシの仲間でサシガメ科の昆虫

平地から山地の樹上で生活する
このまま幼虫で越冬する
大きさは1cmほど
越冬中は暖かい日のヤツデなどの葉上で時折見られる

成虫は5~10月に見られる
成虫は暗赤褐色、胸の中央部~小楯板、足は黄色で色の綺麗なサシガメ
大きさは15mmほど
食べ物は幼虫成虫ともに、他の昆虫の体液を吸う
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タシギ

2022-01-23 | 野鳥


タシギや類似種をジシギ類と呼んでいるが、似ていて識別は難しい時がある
特にタシギに似ている4種をタシギ類と言うこともある

旅鳥 本州中部とそれ以南では越冬している
池や沼の湿泥地、水田、川原などに居る
単独で居ることもあるが、小群れで居ることも多い
タシギ類の中では最も水気のある場所を好み、長い嘴を泥の中に差し込んでミミズ類や貝類、甲殻類、昆虫の幼虫などを食べる
飛び立つときはしわがれた声で「ジェッ」としゃれた声を出す

雌雄同色
嘴は長く真っ直ぐに伸びている
頭側線、過眼線、頬の線が明瞭に見える
上面には黄白色の線が見える
大きさは26cm
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ウミアイサ

2022-01-22 | 野鳥


あまり数は多くないがポチポチ見られるウミアイサ
冬の海のアイサ類
アイサは、秋早く(秋沙)渡ってくる鳥とか、「秋去り」からの転でこの鳥が来ると秋が去り冬になる、など言われる

冬鳥
海岸近くの海上、河口、内湾などに居る、内陸の湖沼などに入ることもある
小さい群れで行動し、潜水して魚を取る
嘴には歯状突起が並んでいて、捕えた魚は逃がさない
越冬中に求愛ディスプレイを頻繁に行う・・赤い嘴をメスに見せつけるように上に向け「ヘッヘーン」と鳴いたりする

雌雄共に嘴、虹彩、足は赤い
オスは頭部から頸上部まで黒く、緑色の光沢がある
頭頂から後頭に長い冠羽があり、ぼさぼさ頭
メスは頸上部から上が茶褐色
大きさ55cm
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アオゲラ

2022-01-21 | 野鳥


背の緑色が目立つキツツキ類、語源はその色から付いた
鳥では緑色はアオ、青色はルリ、と言うことが多い
日本固有種

留鳥 屋久島から本州に分布している
平地から山地の林に居て、広葉樹林や混交林を好んで生活する
最近は都市郊外の雑木林で繁殖してもいる 市街地の木の多い公園でも見ることがある
繁殖期以外は1羽で居るものが多い
樹皮の隙間や枯れ木などで食物を探し、クモ類、昆虫類を食べ秋から冬には木の実も食べる
特にアリが好きのようで、雛に与えるエサはアリが多いと言われる

雌雄ほぼ同色
背は黄緑色、脇腹と下腹部には黒色の横斑がある
オスは前頭から後頭までと顎線の一部が赤い
メスは後頭と顎線の一部が赤い
大きさ29cm
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ジョウビタキ

2022-01-20 | 野鳥


今日は24節季の大寒 今年は雪も多いし寒さもきつい 
それでも日の入りが冬至と比べて20分以上も遅くなっている 春に近づいている・・

目の前にひょっこり現れたジョウビタキ(尉鶲)♀
尉の字は翁の意味で、オスの頭が銀髪の様だから・・
鶲は火焚きの意味でヒッヒッと言う鳴き声が、火打石の音に似ているから
又上等なヒタキ、と言う解釈もある
翼に白斑があり着物の紋付のように見えるので「もんつき(どり)」の異名もある

冬鳥 全国に渡来する冬鳥の代表
市街地から低山の花壇や植栽地の多い公園、農耕地、川原、草原などに居る
渡ってくるとオスメス共に一羽で縄張りを持ち、春が来れば結婚するかもしれない者同士でも、冬には互いに容赦なしのライバル
主に昆虫類やクモ類を採食し、様々な草木の実も食べる

オスは頭頂から後頸まで灰白色で顔から喉と上面は黒い、胸から下尾筒までと腰、外側尾羽は橙色
次列風切り基部は白色で白斑になる
メスは全体灰褐色で、翼の白斑は有る
大きさ14cm

思ひかね柴とりくぶる山里を 猶さびしとやひたき鳴くなり(寂蓮)
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スズガモ

2022-01-19 | 野鳥


スズガモが大集合で越冬中、1500羽ほどもいる、まだまだ増えるらしい
スズガモは羽音が鈴のような音をたてるので付いた名前
カモは「浮かぶ」が転じたもの、漢語の「雁」から転じたなどの説がある
カモ類は淡水ガモ類、海ガモ類、アイサ類、ツクシガモ類に分けられる

冬鳥 越夏する個体もいる、北海道東部では夏も普通に居る
内湾、港、海に近い池などに居る 少数だが市街地の池で見られることもある
最も渡来数の多い海ガモで、大群を作ることが多い
夕方になると一斉に飛び立ち海上へ行き、潜水して採食する
貝類や甲殻類を好み、海藻類も食べる

オスの頭部から胸は黒色で、背中は灰色で脇腹は白い
メスは頭部が黒茶色で、嘴の基部に白色部がある
大きさは45cm

浮寝せし水の上のみ恋しくて 鴨の上毛に冴えぞおとらぬ(紫式部)
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イカル

2022-01-18 | 野鳥


黄色い嘴が青空に印象的だった
古名は「いかるが」で、奈良県の斑鳩(いかるが)に住む鳥が名前の言われ
地名が鳥の名前になった

太い嘴が特徴のアトリ科の鳥
留鳥又は漂鳥 北方のものは冬には暖地に移動する
平地から山地の林、冬には林のある農耕地や苅田などに居る
樹上生活が主で木の実や昆虫を食べるが、時には地上を歩いて草木の種子を採食する
硬い種子も食べるが、それより柔らかいムクノキの実や木の芽などを好んで食べる
飛行ははっきりした波状飛行で、群れで飛ぶときは群れ全体が上下に動く

ペアーの仲がとても良い
雌が卵をあたため、オスは給餌にやって来る、などは当たり前
メスが巣を離れる時は巣の内外で囀りを交わし、オスが迎えに来てから仲良く出かけ食事が終わったらオスは巣まで送り届ける
更にヒナが成長してメスも餌を運ぶようになると、オスメス共に行動し揃ってヒナの給餌に帰って来る
と言うことでいつも一緒の仲良し夫婦
斑鳩に居た聖徳太子の17条憲法の初めの「和をもって貴しとなす」はイカルの仲良しの姿を見て感じ入ったことがきっかけと言われている

雌雄同色
頭と顔の前面が黒く、体は灰色、初列風切りには白い斑がある
嘴は太くて黄色い
大きさ23cm
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コウヤマキ

2022-01-17 | 樹木 草花


コウヤマキの雄花の冬芽が見られた
探したが雌花は見つからず・・
右は葉裏の写真
和歌山県の高野山に多いことから名前が付いた

コウヤマキ科の常緑高木、大きいものは30mにもなる
コウヤマキ科は、日本特産の科でコウヤマキ1種からなる
以前はスギ科に含まれていたが、葉の形態の違いなどから今では独立した科となっている

葉は、長枝には褐色の小さな鱗片葉がらせん状につく
短枝には、10cmほどの緑色の針葉が付く
この針葉は2個の葉が合着したもので、先端は少し凹みしなやかで触れても痛くはない
裏面は淡緑色で白い気孔帯が目立つ

花は雌雄同株で、4月に咲く
雄花は7mmほどの楕円形で20個ほど固まって咲く
雌花は楕円形で、枝先に1~2個付く

球果は10cm程の松ぼっくりに似た楕円形で10cmほどの大きさ
種鱗は2cm程の扇型で、内側に7個ほどの種子が付く
種子は1cmほどの卵形で、周囲に狭い翼がある
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