まっしゅ★たわごと

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光の伝説 ル・ミナリエ国物語《後編》

2019年12月15日 19時14分18秒 | ぶつぶつ


勇者は叫んだ「あ、あなた様は!伝説の神、ル・ミーナリ様!!」
神も叫んだ「おー、コラコラこっちを見てはならんバレるではないか」
「いや、もうバレていますけど、耳が・・・」
「失敬な、これは耳ではない!タテガミぢゃ。おーそうそうオマエに2種の神器を授けよう」
神の両手には武具と防具が握られていた。



「一つは、氷の杖。コレで魔人どもの炎でできたドクロ神殿を破壊するのじゃ」



「そしてもう一つは、王者の兜。さ、これをかぶるとよい」
勇者は言われるがままに王者の兜をかぶり、氷の杖を手に取ると、



王者の兜が激しく輝き始めたのである。



それまで、静かに事の推移を見ていたドクロ魔人がわなわなと震え始めた。
「甘いわ!!そんなもので、ワシを倒せると思ったか!」
勇者に襲いかかるドクロ魔人。勇者はドクロ魔人の攻撃から身をかわすと、すぐに攻勢に出た。



それまで、穏やかに見えたドクロ神殿は、



まるで炎のごとく妖しく発光したかと思うと、



微振動を繰り返し、やがて激しく揺れ始めた。



神殿の中で繰り広げられている死闘は、きっと想像を絶するものであるに違いない。
一体どのくらいの時が費やされたであろうか、何度かの大振動の後に、



ドクロ魔人の悲鳴が聞こえた。



それがきっと断末魔の叫びであったのであろうとわかったのは、神殿がこれまでになく激しく振動してからのことであった。



先ほどまでの烈火のような赤い輝きは失せ、



全体が異様に白んじ始めたかと思うと、



白い光が神殿全体を包み込むように肥大し、



一瞬の空白の後、



それまで激しく轟いていた地鳴りや森のざわめきも止まり、



・・・世界が破裂した。
歴史を語る生き証人はここには存在しない。
勇者は勝ったのだろうか。それは誰にもわからない。のちの誰かが事の顛末を語るまでは。。。

おしまい。


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