まりっぺのお気楽読書

読書感想文と家系図のブログ。
ゆる~い気持ちでお読み下さい。

『細雪』セレブの結婚て大変だぁ(>_<;)

2008-09-09 01:32:14 | 日本の作家

1946-1948年 谷崎 潤一郎

遠い昔の出来事ですが、市川崑監督作品『細雪』の絢爛なCFを見て
映画館に行かないで本屋に行ってしまった私。
しかも表紙の装丁が好きだったもんで、ジャケ買いしました。

当時はつまんない話しだと思ったものです。
だらだらと見合いのことばっかり書きやがって・・・って感じでしたが
読み返してみたら、すごい名作じゃん

物語は阪神では名の知れた旧家、蒔岡家の四姉妹の人生を描いたもので
特に三女雪子の縁談と、四女妙子の恋愛問題が中心になっています。

そこに大水害のことや、日中戦争、第二次世界大戦直前のヨーロッパ事情などがからみつつ
のん気な姉妹の京都の花見や蛍狩りなどの遊山模様がちりばめられているという
絵巻き的な物語でした。

全編に溢れる関西弁(大阪弁と京言葉に分かれているらしい)が
まったりしていてたまりません。
大事件もトラブルもどうでもよくなっちゃいます

映画観てないので文句は言えませんが、長女(岸恵子)、次女(佐久間良子)
三女(吉永小百合)ってどうなのさ?
かろうじて四女(古手川祐子)だけ納得できるかしら?
マスオさん的な次女の入り婿(石坂浩二)はOKだと思います。
(あくまでも原作から受ける印象としてね
 今度DVD借りて検証してみます)

しかし、結婚て大変
物語に出てくるだけで、雪子五回見合いしてます。
その前にも数回見合いしてたみたいだし、立会人や書面のやり取り、調べたり調べられたり、
家柄だ、順序が違うだと大騒ぎ
今と比べたら本当に骨折り・・・ご苦労様です。

何はともあれ、桜や嵯峨野路、寺や池のほとりなどなど
景色というか情景というか、“そうだ、京都に行こう”と思わせてくれる描写が見事です。

次回リメイクの際は、JR東海、全面バックアップでいかれてはどうかと・・・

細雪 中央公論新社


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これ、買おうかどうしようかすごく悩んでます。
上・中・下が1冊になっててすごく分厚いの!

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3 コメント

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Unknown (shinobu)
2008-09-10 00:02:01
こんばんは。
「細雪」挫折しました
映画で石坂浩二が出ているのは、オボロゲに覚えてましたが・・・。
そうですが、5回もお見合いを。
最近感じるのですが、結婚って、何か恋愛の延長線上にあるのではなくて、やっぱり、きちんとお見合いをして、けじめをつけてすべきなのではないかと・・・。家庭を築くって、やっぱり大変ですよね。どうなんでしょう??

すいません、こんなコメントで・・・
返信する
shinobuさま (まりっぺ)
2008-09-10 00:15:39
こんばんわ。

このお話は、家柄とかあってやけにお高くとまっているので
一概には言えないんですけど、私は親への挨拶もそこそこに
結婚しちゃって、今思うのは、やっぱり自分だけの問題じゃ
ないんだなぁ・・・ ってことでしょうか?

時間のこと、お金のこと、やりたいこと、いろいろなことが
自分の好き勝手ばかりにはいかないなぁって思います。

結婚て、そのギャップを二人で乗り越えられるか
乗り越えられないか・・・ってことを最近よく考えます。

もちろん、うちは家柄とかはないんで、政治家とか
資産家みたいな悩みはないんですけどね
そんなお家はすっごく大変そうですよね

shinobuさんはブログやってらっしゃるんですか?
ぜひぜひブログ名を教えてください
返信する
Unknown (shinobu)
2008-09-11 00:21:03
こんばんは。
ブログの名前は「珈琲1杯分の読書」です。
イタリア文学者の須賀敦子さんのエッセイに「塩一トンの読書」というのがあって、それを真似たといいますか・・・毎朝、出勤前に喫茶店で本を読んでいるのですが、そのひとときだけが1日の中で至福の時なので。

そうですよね、全くの他人だった人同士が同じ屋根の下で暮らすんですもんね、色々と習慣が違ったりもしますよね、あ、結婚の話です。すいません・・・。
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