今年もやってまいりましたマーベルまんが祭り。今回はキャプテン・アメリカの出番だ。
前作「ウィンター・ソルジャー」がひたすら傑作だったし、先に見てきた息子が「面白かったー」と言っていたのでそそくさとシネコンへ。
その前に見た「アイアムアヒーロー」が、自分は決してヒーローなんかじゃないとタイトルに反してつぶやくラストが印象的だったけれど、こちらは正真正銘のヒーローたちがヒーローらしい理由でバトルをくり広げる。
タイトルは「内戦」。アメリカ人にとっては南北戦争を意味する。アベンジャーズの仲間たちが、意志決定を国連にまかせるかどうかで大もめ。エイジ・オブ・ウルトロンの戦闘につづき、今回もテロを防止することには成功したが、一般人に多大な被害を与えてしまったことによる。
「考えてみたまえ。アメリカに本拠地をおく君たちが、国境を越えて紛争を解決はするが、その国の人間が死傷することに各国が我慢できると思うかね?」
ウイリアム・ハートが演じる国務長官(軍人出身)の理屈はもっともだと思う。しかしこちらも根っからの軍人であるキャプテン・アメリカは反対し、協定に賛成するアイアンマン組とキャプテン・アメリカ組に真っ二つに分かれ……まあ、こんなお話です。
にしても今回はちょっとヒーロー多すぎ。スパイダーマンに加えてアントマンまで出てくる。ピーターの叔母さんがマリサ・トメイってことは、昔つきあってた女を「いい女だな-」ってことかアイアンマン(笑)
そのアイアンマンであるトニー・スタークは、例によってファザコンむき出し。成長しないなあ。
他のキャラと違って、出自がもの悲しいのでキャプテン・アメリカシリーズは政治的な色彩が濃い。でもだからこそ、へらずぐちの応酬がいつも以上に必要だったのではないか。笑ったギャグは
「(パワード)スーツは持って来たの?」
とブラック・ウィドウ(スカーレット・ヨハンソン)に訊かれたアイアンマンが
「トム・フォードのだけ」
と答えたくらい。
肉弾戦中心のバトルはさすがに金がかかっているし、ヨーロッパを舞台にしたカーチェイスもすばらしい。でもいちばんの見せ場は、ブラットパック時代のルックスを完全に復元してみせたロバート・ダウニー・JrのCGメイクでは?(笑)
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