ケビン・コスナーがまことにおいしい役で登場。NASAのリーダーとしてトイレの「Colored(有色人種用)」の表示をぶち壊し
「ションベンの色はいっしょだ」
かっけー。
宇宙計画にたずさわった三人の黒人女性の実話。女性であり、黒人であることで二重に差別された彼女たちが、いかにして地歩を築いたか。これがもう、涙なくしては見られない。見逃さなくてよかったー。
主人公のキャサリン(タラジ・P・ヘンソン)は数学の天才。飛び級したためにひときわ小さい彼女が、黒板で方程式を解いていくオープニング。同じことが、NASAでもまったく同じ構図で描かれるのが笑える。
ドロシー(オクタヴィア・スペンサー)はリーダーシップを発揮して西計算センター(黒人女性だけのグループ)を率いるが、黒人は管理職になれない壁にぶち当たる。白人の上役(キルステン・ダンスト!)は彼女につぶやく。
「ごめんなさいね。わたしは偏見はもってないのよ」
「知ってる。あなたがそう思ってることを」
ドロシーは辛辣に返す。
メアリー(ジャネール・モネイ)はエンジニアになりたいが、そのためには白人専用の高校に行かなければならない。彼女は判事に迫る。
「あなたのくだした判決で、100年後に残っているのはどれ?」
国民的英雄ジョン・グレンの宇宙飛行が成功するかがクライマックス。いつもジョークしか言わない彼が、コスナーにリクエストする内容がまた泣かせるのだ。
音楽もすばらしい。なんとハービー・ハンコックが参加しているらしくて、そのつながりからか、マイルス・デイビスの名曲「So What」が流れます。
妻も、うちの女性職員たちもこの映画が見たくて見たくてと騒いでいた。どうやら「王様のブランチ」で火がついたらしい。わたしだけ見ちゃってもうしわけない。え、もうすぐ鶴岡まちキネでやるかも?ちぇ(笑)。