今、ニュースなどで報道されてる、「自殺サイト」にアクセスして、窒息死させた、「窒息マニア」の容疑者
彼は、中学生時代、江戸川乱歩の小説の挿絵を見て、自分の性癖に気づいたそうですが。私は、「自殺サイト」の是非はともかく、こういうところへアクセスして来た人は、必死な状態なわけでしょう。それを利用してというか、逆手に取って、自分の欲望を満たすために犯罪を犯すのが、許せません。
そして、論点がずれるかもしれないんだけど、江戸川乱歩ファンとしては、なんか、こういう犯罪の糸口というか背景?言い訳に使われるのが、いやなんです。
確かに乱歩の作品は、おどろおどろしたものや、じめっとしたもの、たくさんありますが、そこには、犯罪を憎む心や人の心の深奥を洞察したものも多い。
子供の頃は、薄暗くなった夕方の図書室で読んだ、「少年探偵団シリーズ」恐くなって、慌てて家に帰りました。成長して、乱歩の色んな作品を読み、一種の美学みたいなものも感じています。
私の好きなのは、「押絵と旅する男」「目羅博士」などです。「押絵と旅する男」には、犯罪は出てきませんが、悲しく美しく、心に残っています。「目羅博士」は恐くて、真剣にもしこんな医院へ紛れ込んだら、どないしようと思ったものです。
乱歩の出生地である、三重県名張へ行った時は、図書館の乱歩コーナーへ行き、また彼の「ニ銭銅貨」にちなんだ「ニ銭銅貨せんべい」も買い求めました。本当は、東京にある「江戸川乱歩記念館」も行ってみたいんです。
昨日からのニュースを見ながら、「容疑者は、江戸川乱歩の作品に触発されて・・・・」うんぬんを聞いて、「そんなん、乱歩が怒るで!」と突っ込み入れまくりでした。