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ゲゲゲの鬼太郎[第5作] #18「古城に光る 黒い眼」感想

2007-09-08 23:55:44 | 水木しげる
・ゲゲゲの鬼太郎 [第5作] 第18話「古城に光る 黒い眼」
(脚本/三条 陸、絵コンテ/八島善孝、演出/中尾幸彦、作画監督/八島善孝)


 久しぶりの、「鬼太郎」第5作感想。気が付いたら、第18話は放送から一ヶ月以上も経ってしまっている。
 感想の本文は、放送当日にざっと下書きとして書いていたが、「あとは本編を観返して完成させるだけだからいつでも書ける」と思ってしまい、延ばし延ばしにしていたら、9月になってしまった。
 せっかく感想を書いたのにお蔵入りさせるのももったいないので、最新第22話とあわせて掲載する。


 さて、本話は今期では初めての鬼太郎が海外出張したエピソードだった。
 鬼太郎に助けを求めたゲストキャラのアリアは、日本の友人から鬼太郎の事を聞いたそうだが、具体的にどうやって鬼太郎と連絡を取ったのか、ちょっと気になる。「必死に手を尽くした」そうだが、ドイツに妖怪ポストがあるとも思えないが。
 まあ、鬼太郎自身も「真剣な心の持ち主の願いが届く」と言っているから、深く考えない方がいいか。


 さて、本話は、またしても「うまく騙された」と回だった。
 前回流れた予告にはバックベアードが登場しており、今回のサブタイトルバックも同様。そのため、「古城に潜む謎の妖怪」は、てっきりバックベアードだろうと思いこまされてしまった。まさか、日本から海外逃亡していた目目連だとは、予想できなかった。
 ベアードと目目連は両方とも目玉の妖怪であり、サブタイトルの「黒い眼」は両者を指していたわけだ。目目連が正体を現したところで、ようやく予告で妖怪名が出なかった理由がわかった。
 今回、この仕掛けにひっかけられたのは、主にバックベアードを知っている旧来からのファンだろう。しかし、ベアードを知らない新規視聴者にとっても、妖怪が二段構えで登場する今回の展開は、意表を突いていて面白かったのではないかと思う。
 また、アバンタイトルではアリアの眼が意味ありげにクローズアップされる場面があり、アリアの声を当てていたのが第4作で雲外鏡の化けた少女を演じた久川綾だっただけに、アリアがベアードに操られている展開もあるのではないかと思ってしまった。今回は、色々な点でスタッフは視聴者を引っかける気満々だったと思う。


 正体を現した目目連との対決では、目玉親父から渡された、魔よけの鏡のかけらが使われたお守りがカギとなっていた。
 このアイテムの登場はいささか唐突な感もあるが、原作やアニメ過去作における「妖怪カメラ」に相当する物なのだろう。はじめから目目連が相手とはわかっておらず、かつ日本まで妖怪カメラを取りに行っている暇もない状況だから、このようなアイテムの登場を登場させたのだろう。
 光に弱い目目連の性質と、一カ所に集めて固めてしまう退治方法は踏襲されていたので、妥当な改変だと思う。


 そして、目目連を倒した後には、とうとう鬼太郎の前にバックベアードが登場した。
 風格と余裕たっぷりの慇懃無礼な態度と、目目連をあっさり消してしまう強さで、アニメのベアードの中では、最も大物としての風格を感じた。2回目の戦いで半ギャグキャラ化したぬらりひょんの例もあるので、ベアードも今後どんなキャラになるかまだ何とも言えないが、少なくとも現時点では妖怪ラリーで審判の赤舌にびびる姿は想像できない。
 ぬらりひょんと言えば、今回のベアードはぬらりひょんとも旧知の仲で、鬼太郎の事を聞いている描写もあった。ただ、ベアードは「日本妖怪が嫌い」と明言しているので、最終的には鬼太郎とぬらりひょんが手を組んでラスボスのベアードと戦う展開もあり得るのではないだろうか。今後のベアードの動向は、ぬらりひょん以上に気になるところだ。

 なお、ベアードの声は第3作と同じく柴田秀勝氏が演じている。
 最初に第5作のメインキャストが発表された時は、第3作・第4作の混成と言う印象だったが、ぬらりひょん・閻魔大王・バックベアードと、準レギュラークラスに第3作の声優が次々と復帰しており、かなり第3作寄りのキャスティングになってきた。ただ、その一方で、テンションの高いねずみ男の演技は、かなり第4作を意識しているのではないだろうか。
 ともかく、あまり第3作の印象が強くなりすぎても新鮮味がないので、声はともかくキャラの描写には新機軸を期待している。その点で、今回の貫禄たっぷりのベアードは、よかったと思う。


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