「わさドラ」OPとファッション変更などで新展開

『ドラえもん』のオープニングが変わる!! 5月11日(金)から新テーマ曲登場&のび太たちが“イメチェン”だ!」(テレ朝公式サイトより)


 上のリンク先にあるとおり、5月11日放映分より「ドラえもん」のOP主題歌&OPアニメ、そしてのび太達登場人物のファッションが変更される。放映2周年を迎えた「わさドラ」の、新たな展開だ。
 この変化が作品に及ぼす影響は、実際の放映を観てみないと何とも言い難いが、とりあえず現時点でこのニュースから受けた印象と、私の考えを書いておく。


 まず、OP主題歌の変更だが、新曲のタイトルは「夢をかなえてドラえもん」であり、間違いなく「ドラえもん」のために作られた曲なので、これは歓迎したい。
 現OP曲「ハグしちゃお」も悪いとは思わないし、むしろ曲単体としては好きな部類に入るが、「ドラえもん」の主題歌としては、どうもしっくり来ないと感じていたので、いっその事はっきり「ドラえもん」の主題歌だと誰でも分かる曲に変えてくれた方が、すっきりする。
 製作側に、今後も長く放映を続けていく気があるのならば、「ドラえもんのうた」に続く主題歌の決定版を作るべきであり、それは本来なら2年前のリニューアル時に行う事だったと思う。その意味では、遅すぎた判断と言える。


 次に、のび太達のファッション変更の件。
 これも、現在公式サイトで公開されている新ファッションを見る限りでは、各人のイメージを壊すような服ではなく、少なくとも悪くはないと思う。そもそも、原作も20年間の連載で、服装は決していつも同じではなく、変化はあった。もっとも、柄はともかく形状はシンプルな服が多かったので、その意味では少し原作のイメージから外れると言われても仕方がない面もあるだろう。
 また、大山時代のアニメについても同様の事は言えて、帯番組の時はともかく、金曜に移ってからは着たきりスズメではない。まあ、のび太やジャイアンは服の色程度の違いがほとんどだが、しずかの服は作画監督の中村英一氏も力を入れていたようで、雑誌「アニメージュ」に服の設定がいくつも紹介された事もある(現在、実家に置いているため何年何月号かは確認できなかった)。

 個人的には、ファッションよりも「スネ夫が携帯電話を使っていたりなど、現代の生活を反映した変更も織りこまれていく予定」の方が気になる。
 これまで明確な時代描写を避けてきた「わさドラ」で、はっきり現代的なアイテムを登場させるとなると、間違いなく話の展開にも影響が出てくる。大山ドラ時代にもアニメオリジナルで時代を反映して「ポケベル」(※1)や「携帯電話」(※2)が登場した事はあったし、スネ夫がインターネットを活用するエピソード(※3)も作られたが、いずれも1話限りの設定で、他のエピソードや世界観には影響はなかった。スネ夫が日常的に携帯を持つようになるのとは、また訳が違う。
 それに、「現代の生活を反映した変更」が、原作をアレンジした形で織り込まれるのか、アニメオリジナルの話を作るのかで、また事情は変わってくる。前者であれば、いかに自然な形で作中に現代のアイテムを織り込むかがポイントになるし、後者であれば、そもそもアニメオリジナルで面白い話を作れるかどうかが問題だ。
 いずれにしても、スタッフの力量が問われる変更である事は間違いない。私は、「地底の国探検」を観て、現スタッフの作るオリジナルエピソードには疑問を感じたので、できれば原作をアレンジする方向で頑張っていただきたい。


 以上、現時点では新設定をどのように「ドラえもん」に取り込むか、アニメスタッフのお手並みを拝見したいと言う気持ちが大きい。不安も少なからずあるのだが、「わさドラ」がスタートして2年が経ち、その間に色々と本編以外でのテコ入れを続けたあげくに、とうとう本編にまで手を入れるのだから、スタッフは背水の陣で挑む物と信じたい。正直なところ、これで作品内容として失敗したら、「わさドラ」の未来は暗いと思う。

 ところで、今回のニュースを聞いた時に、「OP曲変更」は確かに大々的に取り上げるべき事だと思うが、ファッション変更などは紹介するほどの事なのかと、疑問に感じてしまった。むしろ、わざわざ告知せずに徐々に作中で変化を見せていった方が、視聴者としては変に意識せずに、自然に新設定に馴染む事が出来ると思う。
 色々と話題を作って視聴者の目を向けたいのはわかるが、昨年以来目に付く「テレ朝の必死さ」が、また出てしまったようだ。
 ともかく、5月以降の「ドラえもん」が、どう変わるのかを、できるだけ冷静に見守りたい。



※1:「伝言花火」(1994年12月2日放映)
※2:「カードテレビ電話」(1996年11月1日放映)
※3:「耳寄りネット」(1999年5月7日放映)
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映画「のび太の新魔界大冒険」の周辺

 映画「ドラえもん のび太の新魔界大冒険 7人の魔法使い」を、公開翌日となる本日、観てきた。
 昨年の「のび太の恐竜2006」と同様に、東海地区在住の藤子ファンで一緒に観たのだが、昨年は私を含めて4名だったのに対して、今回は総勢十名となり、名古屋としてはかなり多くの藤子ファンが集まった。映画自体も含めて、久しぶりに藤子度の高い一日だった。


 映画の感想は後日じっくりと書くとして、今回は映画関連の出版物やテレビ特番等について触れておきたい。
 まずは関連出版物だが、今回購入したのは、


・映画ドラえ本 のび太の新魔界大冒険 公式ガイドブック
・大長編ドラえもん VOL.5 のび太の魔界大冒険 スペシャルパック


 この2冊くらいか。ドラ関連では、最近ぴかコミ版15巻も出たが、これは映画とは直接の関係はない。
 昨年は、小学館以外からも「Quick Japan」や「アニメーションRE」など映画を特集した雑誌があったが、それと比べると今回は少々寂しい。やはり、昨年は「2年ぶりのドラ新作映画」で、しかも「のび太の恐竜」リメイクだったからこそ、話題に取り上げられる機会が多かったのだろう。

 内容的には、「のび太の魔界大冒険 スペシャルパック」は、従来のてんコミにストラップのおまけを付けただけなので、特筆すべき部分はない。せいぜい、初版とのセリフの違いくらいか。
 「映画ドラえ本」は、「ドラえ本3」以来7年ぶりとなる久々の「ドラえ本」であり、グッズに関しては「新魔界」に特化した内容となっているが、スタッフ・キャストのインタビューを始め、映画のガイドとしてはなかなか読み応えがあった。
 ちなみに、この本は昨日買ったのだが、表紙に「映画完全ダイジェスト」と書かれていたため、ネタばらしが怖くて映画を観終えるまでは、ほとんど読めなかった。実際読んでみると、原作に無いアレンジ部分を含めて、結末までしっかり紹介されているので、映画未見の方は35ページまで封印しておいた方がいいだろう。

 他に、映画関連出版物としては、コロコロコミックで連載されたコミカライズ版漫画の単行本が出ているが、これは新品で買う気にはならない。


 次に、映画に絡んだテレビ番組について。
 テレビ版「ドラえもん」では、今月2日が1時間スペシャル、9日が前夜祭として30分枠の半分が映画情報に使われたが、「映画ドラえ本」よ同様に、事前にネタを知ってしまう危険を回避するため、両方ともまだ観ていない。しかし、昨日放送された映画「のび太の恐竜2006」テレビ放送の番組最後で、かなり長い予告編を観てしまったので、結局ある程度の予備知識が頭に入ってしまった。

 それにしても、この「のび太の恐竜2006」は、テレビでの扱いがあまりにも酷かった。
 OP・EDは丸々カットされてしまった上に、本編もかなり手が入っていて、劇場で印象的だった場面がいくつも消されている。
 そもそも、106分の映画を1時間54分枠でノーカット放映できるわけがないので、ある程度のカットは覚悟していたが、OP・EDが全く無いのはあんまりだ。これまでも、EDカットは同時上映の中・短編で、よくあったことだが、長編のドラ映画では初めてとなる。
 しかも、中・短編におけるEDカットと違ってスタッフロールの補完もなかったので、原作者や監督の名前すら放送では表示されていない。それに、EDには本編を補完するような仕掛けがあるので、これをカットしてしまったため、尻切れトンボに近い状態になっている。
 純粋に時間が足りないのであれば、まだ納得できるが、実際には「新魔界」の予告に4分以上使っており、これを1分程度にしておけば最低限EDは流せたはずだ。結局、今年の映画の宣伝のために昨年の映画を犠牲にしたとしか思えない。

 今回のテレビ放送で「のび太の恐竜2006」を初めてご覧になった方もおられるだろうが、どうかこのテレビ放映版が「のび太の恐竜2006」の全てだとは思わないでいただきたい。この映画を肯定するにせよ否定するにせよ、まずはDVDで全編をしっかりと観て欲しい。

 それにしても、106分の「のび太の恐竜2006」で、これだけ酷い状態なのだから、112分ある「新魔界大冒険」がどんな事になるか、考えただけで恐ろしい。2時間半の枠なら、ほぼノーカットでの放映が可能だろうが、今のテレビ朝日にそこまでのやる気はないだろう。
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最近のわさドラに対する失望

 今年に入ってから、このブログでドラえもん・藤子不二雄関連のネタを取り上げていない。
 最後にアニメ「ドラえもん」を取り上げたのは、昨年末の「「わさドラ」を長生きさせるために」「わさドラ問題点について補足」の2本であり、最近は「奏光のストレイン」など新作テレビアニメや、「ゲゲゲの鬼太郎」関係の話題ばかりだ。
 現状では、ブログトップの「藤子不二雄や、好きな漫画・アニメの話がメイン」と言う説明文には、我ながら違和感を覚える。


 新作映画「ドラえもん のび太の新魔界大冒険 7人の魔法使い」公開まで2週間を切って、アニメ「ドラえもん」に関する話題はいくらでもある。そんな状況で、アニメドラの話題を取り上げないのは、はっきり言って現状では、取り上げようと言う気に全くならないからだ。

 昨年末までは、テレビアニメにも新作映画にも、まだかなり期待していた。
 映画に関しては、若手の寺本幸代監督の起用や真保裕一脚本によって、「魔界大冒険」が、どのようにアレンジされるか楽しみだった。声優については、美夜子役の相武紗季は不安だったが、重要なキャラにアフレコ経験の少ない人を起用するからには、他の役はベテラン声優で固めてフォローするだろうと思っていたのだ。
 しかし、今年に入ってから発表されたキャストは、メジューサに久本雅美、満月牧師に河本準一と、アフレコ経験がほとんど無い芸能人ばかり。しかも、相武紗季を含めて非常に重要な役なのだから問題だ。このキャスティングで、今回の映画に対する期待が、一気にしぼんでしまった。

 大山時代の映画でも、主題歌を担当した歌手のゲスト出演は演技に難があったが、それ以外のゲストキャラは、ほぼプロの声優が起用されていて、安心して声を聴く事が出来た。例外として「南海大冒険」は、ゲストキャラの多くが専業声優ではなかったが、役者として演技の出来る人が揃っており、私は気にはならなかった。さすがに、ジャック役にマッハ文朱はミスキャストではないかと思ったが、演技力とは別の話だ。

 また、アニメ映画における芸能人の起用と言えば、スタジオジブリ作品を思い浮かべる人も多いだろう。こちらは監督やプロデューサーが声優を使わない理由を公言しているし、出演者も木村拓哉クラスならば、かなりの集客力が見込める物と思われる。だから、ジブリの方針自体の是非はともかくとして、狙いは十分に理解できる。
 それに対して、今回の「新魔界大冒険」のキャストは、どんな層を狙っているのかがわからない。メインの客層であるはずの子供が興味を惹かれるようなメンバーとは思えないし、子供を映画館に連れて行く親にとっても同様だろう。
 それに、あえて「魔界大冒険」をリメイクするのだから、子供だけではなく、「ドラえもん」で育った大人をも、ある程度ターゲットにしていると考えられるが、昔の元祖「魔界大冒険」に思い入れがある人(私自身も含む)にとっては、なおさら拒否反応が起きるのではないか。
 結局、昨年からテレビで展開されていた中途半端な芸能人起用路線が、映画にまで波及したようにしか見えない。


 ここまでは新作映画の話だったが、最近はテレビアニメも迷走がさらにひどくなっていると感じる。
 昨年は、芸能人起用のミニコーナーはともかく、本編はまだ「ドラえもん」として楽しめる水準だったが、今年に入って本編もおかしくなっている。

 最初に本編に疑問を感じたのは、「しずかちゃんをとりもどせ」を、1月12日のBパート・19日のAパートと、二週に分けて放映した時だった。テレビアニメの「ドラえもん」で次週への引きが入ったのは初めてで、試みとしては興味深いのだが、1回で放映できる内容をわざわざ分けた所にあざとさを感じた。

 そして、2月16日・23日には、ついに二週にわたっての前後編「地底の国探検」が放映された。
 これが、原作の長いエピソードをじっくり時間をかけて丁寧に描いたのであれば歓迎なのだが、実際には原作の要素は前編のAパート半ばまでで、それ以降は映画「のび太の太陽王伝説」もどきの国を舞台としたアニメオリジナル展開となり、それが最後まで続いた。原作「地底の国探検」の要素は全体の1割くらいしか見受けられず、ほぼアニメオリジナルのエピソードと言っていいだろう。

 放映開始から二年も経っていないこの時期にオリジナル話を放送する事自体に疑問はあるが、それでも話が「ドラえもん」として面白いものであれば、まだいい。しかし、今回の「地底の国探検」は、はっきり言って全然面白くなかった。
 特に、後編の探検部分はひどい。しずかを生け贄の人質にとられた状態での宝さがしにも関わらず、ドラえもん一行にはまるで緊張感がなく、早い段階で色々な罠が仕掛けられていると判明しているのに、対策は「通路の真ん中を歩く」だけで、道具を使おうとしない。
 後半になって、ようやく道具がある事を思い出したらしく、スモールライトやタケコプターを使っていたが、最初から一行を争うような状況なのに、これらの道具の存在自体を無視するような前半の展開は、あまりにも無理がありすぎる。
 「ドラえもん」でこのような冒険を描く場合、道具自体を使えなくしてしまうか、もしくは道具があってもなお過酷な状況にして制約を付けないと、道具を使う事で「何でもあり」になって、話に緊張感が無くなる。今回は、まさにその点への配慮が欠けていて、話の展開に合わせて道具を出しているようにしか思えなかった。「ドラえもん」の話作りとしては、あまりに稚拙であり、話はご都合主義で面白さが感じられない。

 今後も、昨年募集された「ひみつ道具コンテスト」の最優秀作品を題材にしたオリジナルエピソードが春に放映される予定だが、今回の「地底の国探検」を観た限りでは、このスタッフのオリジナルには期待できない。どうも、スタッフの実力の「底」が見えてしまったようで、わさドラに期待していた身としては、失望せざるを得ない。


 長くなってしまったが、現状でアニメ「ドラえもん」をブログで取り上げる気にならない理由は、以上である。
 「ドラえもん」ファンサイトの管理人としては、今回のような内容を書くのは非常に心苦しいのだが、放映開始当初から「わさドラ」に期待して、ブログで毎週感想を書いていた以上、責任を感じるので、やはり触れないわけには行かない。

 映画「新魔界大冒険」は観に行くつもりだが、もし東京限定で舞台挨拶があったとしても、わざわざ今回の出演者を生で見るために上京する気にはなれない。地元・名古屋で済ませるつもりだ。
 実を言うと、昨年末の時点では、映画公開に合わせて「ドラちゃんのおへや」のオフ会を開き、映画について語り合おうと言う考えもあったのだが、アニメドラに対するテンションが下がりきっている現在では、気力が沸かない。
 テレビアニメも、放映が続く限りは視聴を止めるつもりはないが、現在観ているテレビアニメの中では、視聴優先順位はかなり下がっている。テレ朝チャンネルで放送している「パーマン」の方が、よっぽど毎回楽しみだ。

 ともかく、今のアニメ「ドラえもん」は、本編・ミニコーナー共に、観ていても何をやりたいのかがさっぱりわからない。年末にも書いた事だが、長寿番組としてこれからも長く続けていこうとする長期的展望があるようには思えない。今のテレビ朝日なら、映画の興行成績次第でテレビ・映画共にあっさり打ち切られても不思議ではないだろう。
 果たして、「ドラえもん」はどこへ向かうのだろうか。
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わさドラ問題点について補足

 昨日、「わさドラ」こと現在のアニメ「ドラえもん」の、私が考える問題点について述べた。
 論点を「長期的な視点の欠如」に絞ったので、個人的に気になっている点でも、話の流れ上どうしても触れられなかった部分もある。それらを残したままで年を越すのは気になるので、昨日書き尽くせなかった部分の補足を行っておきたい。


 まず、昨年4月の放送開始以来、アニメ本編以外の企画で、実際にどのようなものがあったかをまとめてみたので、ここで公開しておきたい。これは、あくまで実際にテレビで放送された内容をまとめたものであり、公式に発表されたものであっても、雑誌記事やブログ等は対象としない。
 それでは、放送開始時の特番から順に、振り返ってみよう。



・2005/4/15 「ついに登場!! あっ、ドラえもんだ! 春満開パワーアップ 60分スペシャル」(1時間特番)
・2005/4/22 30分枠通常放送第1回、ミニコーナー「ドラえもんミニシアター」開始(7/29放映分まで)
・2005/7/1 「ドラえもん DON DON サマースペシャル!!」(1時間特番)
・2005/8/5 「踊れ・どれ・ドラ ドラえもん音頭」登場(9/23放映分まで)
・2005/9/2 ドラえもん誕生日スペシャル?(30分枠)
・2005/10/21 ドラえもん1時間!2006年MOVIE(秘)映像見せますSP!!(1時間特番)
・2005/10/28 OP「ハグしちゃお」に変更、「ドラドラ探検隊 謎のたまご」開始(12/9放映分まで)
・2005/12/31 「新生ドラえもん 初の大晦日3時間スペシャル」(新作3本+再放送3本)
・2006/1/13 サブタイトルに煽り文句が付く、「映画速報」開始
・2006/2/3 「恐竜ちょっとだけスペシャル」開始、3月末まで毎週恐竜ネタが続く
・2006/2/24 「ドラえもん 恐竜スペシャル」(1時間特番)
・2006/3/3 「映画ドラえもん のび太の恐竜 2006 公開直前スペシャル」(30分枠)
・2006/3/24 「ドラえもん1時間 春の特大スペシャル!!」(1時間特番)
・2006/4/21・28 「新生ドラえもん 一周年記念スペシャル!!」(30分枠)
・2006/5/5 「ドラえもん キャラクター 大分析シリーズ!」開始(全7回)
・2006/6/30 「ドラえもん! キャンデーなめてジーンと感動する おばあちゃんスペシャル」(1時間特番)★
・2006/7/21 「ドラミ復活プロジェクト」開始(8/25放映分まで)★
・2006/9/1 「ドラえもん誕生日スペシャル!」(1時間特番)
・2006/9/8 「ドラえもんとレギュラーのドラビア・クイズ」開始(11/3放映分まで)★
・2006/9/15 「緊急特番 史上最大の秘密道具スペシャル!」(30分枠、再放送1本と総集編)
・2006/11/10 「史上最大のひみつ道具コンテスト! 結果発表!!」開始
・2006/12/1 「ドラミちゃん 誕生日 スペシャル!」(1時間特番)★



 あらためて、わさドラのこれまでを振り返ってみると、たった2年弱にしては、あまりにも企画・特番が多い。
 これらのうち、春・秋の改編期と大晦日、それに2月末の映画公開直前時期の特番は、大山時代から行われていたが、わさドラになってからは、通常の30分枠でも「スペシャル」と銘打って放送することが増えたし、OP・本編を除いた2分ほどの時間を色々なミニコーナーに使っているので、いつも特番ばかりやっている気になってしまう。

 さらに、上のリストで「★」マークを付けたものには、芸能人が実写でゲスト出演している。今年6月30日の特番以降、急に芸能人出演が増えたのは、リスト上で歴然としている。
 芸能人出演による番組のバラエティ化は、放送作家の安達元一氏が「企画協力」として番組に参加するようになってから(OPでは5月26日放送分よりクレジット)であり、最近の番組傾向は安達氏のアイディアが反映されていると考えられる。
 安達氏は、自身のブログで、「ドラえもん」に関わっていることを何度もネタにしていたのだが、その内容およびコメントへの返答等に問題があり、それに反発した人たちにより、ブログが「炎上」状態になってしまい、現在はそれらのエントリは全て削除されている。この「安達ブログ問題」は、最終的に「ドラ関連記事を削除します」と言う記事まで削除されて、うやむやになってしまった。

 今の、バラエティ路線の発案者が安達氏であったとしても、安達氏一人に対して「あなたのせいで「ドラえもん」が変になった」と、怒りを向ける気にはならない。もちろん、安達氏に責任があることは言うまでもないが、それ以上に、安達氏を起用して、その方針を受け入れている番組上層部の方が、より責任は重いだろう。
 結局、前回と同じ事の繰り返しになるが、「ドラえもん」という番組を左右する力のある人間が、番組を長期的に続けていこうと考えない限り、どうしようもないと思う。
 ただ、安達ブログ問題によって、「上」の人間が、現在どのようにして「ドラえもん」をアピールしようとしているか、その一端が明らかになったと思う。その点で、安達氏のブログ記事は非常に興味深い内容だっただけに、削除されてしまい、残念だ。

 ともかく、私としては、監督レベルではなく番組の上層部が、一体どのような考えで今の「ドラえもん」を作って放送しているのか、それをぜひ聞いてみたい。


 最後に、現在の「わさドラ」について問題点等の考察を行っているブログを、いくつかご紹介しておきたい。



・「わさドラ迷走の元凶?」(月あかりの予感)
・「ドラと放送作家ともうひとつ」(UGS 日記のこもれ火)
・「「わさドラの問題点をおさらいしてみる」(マスメディア研究所)
・「藤子・F・不二雄先生没後10年 ~ジャイアンツ化するアニメドラ~」(ごったニメーションblog)
・「「ドラえもん」の呆れた制作裏事情」(アマ・ジャナ)



 ここでご紹介した中で、「ごったニメーションblog」には、「安達ブログ問題」のまとめもあるので、この件について興味のある方は、ご覧いただきたい。また、トラックバックやリンクを辿れば、今のわさドラについて書かれた記事は、まだまだ見つかる事だろう。
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「わさドラ」を長生きさせるために

 「わさドラ」こと、アニメ「ドラえもん」リニューアル版がスタートしてから、そろそろ2回目の大晦日を迎えようとしている。
 現在のわさドラは、アニメ本編を1話ごとに評価すれば、漫画「ドラえもん」のアニメ化として、十分に合格点を与えられる出来だと思う。原作をそっくりそのまま映像化しているわけではないが、効果的な原作のアレンジも多く、原作を読んでいても楽しめる出来だ。

 しかし、アニメ本編がしっかり作られていても、最近はそれ以外の部分が足を引っ張っている気がする。今年に入ってからは様々な企画・特番が行われており、その内容について、既に色々な意見が出ている。私自身、芸能人のゲスト出演による番組のバラエティ化は、いい傾向とは思っていない。

 ただ、バラエティ路線も問題だと思うが、個人的に今の「わさドラ」には、もっと気になっている点がある。
 それは、番組製作者に、長期的な視点が欠如しているのではないかと思われる事だ。


 そもそも、アニメ「ドラえもん」が、声優及びメインスタッフほぼ総入れ替えと言う、非常に思い切った形でリニューアルを行ったのは、「ドラえもん」という番組を若返らせて、今後もずっと続けていく事が目的だったはずだ。
 その裏付けとして、テレビ朝日サイトの「番組からのお知らせ」に掲載されていた文章に、はっきりとその旨が書かれている。リンク先から、該当部分を引用してみよう。


(前略)
 「ドラえもん」を今後も2世代から3世代さらにそれ以上の世代に伝えていくため、今年の春、TV&映画25周年という節目をむかえたことを機に、番組を大きくリニューアルすることを決定しました。
 これまで長い間番組を支えてくださったメイン制作スタッフ、声優の方々が次の世代の方たちに交代します。しかし「ドラえもん」という大切なキャラクターそのものが変わるわけではありません。番組は今後も変わらずに継続していきます。
(後略)


 この文章を読む限り、2004年11月30日の時点では、アニメドラをリニューアルすることで、大山ドラと同様に、末永く視聴される番組にしようとしていた事が読みとれる。


 しかし、それから約2年経った現在、わさドラを視聴していると、どうも「長く続けていこう」と言う意志が感じられない。それどころか、後のことは考えず、毎回の放送で瞬間だけ話題になれば、それでいいと思っているのではないかとさえ感じてしまう。

 別に、芸能人が頻繁に出ているからそう思うのではない。私がそのように考える原因は、もっと根本的なところにある。それは、原作のどの話をどんな時期に、どの順番で放送するかと言う、いわゆる「構成」が、滅茶苦茶になっていると言う事だ。
 以前にも指摘した、今年1~3月の恐竜話連発、そして5~6月の「キャラクター大分析シリーズ」、さらには9月1日の特番に端を発するドラミ登場話の連発と、原作での時系列やバランスを、全く考慮していないとしか思えない。
 ドラミの登場頻度は、恐竜ネタに比べればまだ抑えられているが、それでも12月8日の放送までに早くも原作7話分がアニメ化されており、また原作でチョイ役として登場していた「未来の町にただ一人」や「人間ブックカバー」では、わさドラでのドラミ登場前だったため、出番自体がなくなっている。
 てんコミ収録分(「プラス」含む)の原作で、ドラミがある程度以上重要な役で登場する話は、全部で15話。原作では、20年に渡って描かれたこれら15話のうち半分が、たった3ヶ月の間に立て続けにアニメ化されているのだ。今年の恐竜の件があるので、映画が公開される来年の3月までに、残りの8話もアニメ化されてしまったとしても不思議はない。もしそうなると、今後わさドラが続いたとしても、原作からアニメ化している限りドラミは登場できないのだ。
 まあ、そこまで極端な事はないだろうが、この3ヶ月のドラミの売り出し方は、ドラミを視聴者に定着させてようとしているとは、とても思えない。

 とりあえず、一番気になったドラミの扱いについて重点的に触れたが、このようなキャラクターの使い捨てとも取れるような無理な構成が続くようでは、とてもわさドラが番組として長続きするとは思えない。
 わさドラでは、スタッフとして「シリーズ構成」も「文芸」もクレジットされておらず、一体誰が放映するエピソードの構成を決めているのか表には出てこないが、ドラミの登場までに一ヶ月半もかけて実写コーナーの「ドラミ復活プロジェクト」を放映している事から考えて、監督などアニメ本編制作スタッフだけでなく、もっと強い力を持った人間の意向が反映されているのだろう。今のわさドラは、バラエティ路線と、放映話の構成とが、互いに悪影響を及ぼし合っているようにしか思えない。

 思えば、大山時代最後期、21世紀に入ってからの番組は、今のわさドラとは正反対だった。
 番組の構成は、気になるところはあったものの、現状と比べれば可愛いと思える程度だった。渡辺美里が本編に登場した時は、さすがにどうかと思ったが、わさドラと違ってドラマとのタイアップではない。それに対して、オリジナルエピソード中心だった本編は、観ていて悲しくなるくらいに面白くなかった。たまに原作物のリメイクもあったが、話のテンポが他のオリジナルと同じで原作の面白さを殺してしまっていた。初アニメ化となった「45年後…」はよかったが、これは例外中の例外だ。

 もっとも、大山時代は、帯番組で原作のストックをほとんど使った後は、発表される新作を、ほぼ順に追っかけてアニメ化していたので、少なくとも原作の連載が止まってしまう1991年までは、わざわざシリーズ構成を組む必要はなかったのだろう。たまに、かなり古い原作を掘り起こしてアニメ化することもあったが、設定等に矛盾がないように配慮されていた。
 対して、わさドラは放映開始時に既に原作者が故人であり、原作のエピソードを使う以上、原作に一通り目を通した上で、同傾向の話が偏ったり、特定のキャラクターばかりが目立ったりしないように、ある程度の構成を立てることは不可欠だろう。さすがに5年や10年後までは計画できないだろうが、最低限1年単位での構成は必要だと思う。
 少なくとも放映1年目は、ジャイ子の扱いなどを見ると、ある程度の設定と構成は練られていたと思う。しかし、今年に入ってからは、前述のように見る影もない。


 繰り返し書くが、このまま「わさドラ」が、原作の「おいしいとこどり」で話題性のある話ばかりを使っていたら、地味な話(だからつまらないとわけではないが)ばかりが残って、「話題性」で盛り上げることが出来なくなるだろう。そうなれば、今のような手法は使えなくなるが、その後に番組をまともな構成にしようとしても、手遅れかもしれないのだ。
 放映2年目の今なら、まだ間に合うだろう。バラエティ路線で煽っても視聴率が伸びるわけではないと、そろそろ担当者も気が付いているのではないだろうか。手遅れにならないうちに、「わさドラ」を、本編の面白さで勝負する、まともなテレビアニメ番組に戻して欲しい。
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