アニメ本放送途中の再放送事情

 10月期のテレビアニメも始まってから一ヶ月ほどが経ったが、はやくも放送を「落として」しまい、再放送やら旧作OVAやらで穴埋めする作品が複数出てきており、もうアニメ業界は限界じゃないかという声も聞かれる。

 それでは、昔はどうだったのだろうか。
 昔はよかった、放送できないから再放送で穴埋めなんてことはなかった、と言いたいところだが、事実はそうではない。実際には、大昔から本放送途中での再放送というのはあったのだ。その理由が「制作が間に合わないから」なのかどうかは、今となっては確かめようがない。しかし、「再放送を挟んでいた」という事実は、はっきり残っている。

 実際に、どのアニメでどれだけ再放送を挟んだのか、『TVアニメ25年史』(徳間書店)と『虫プロダクション資料集 1962~1973』(虫プロダクション資料集編集室)のデータを元にして、制作会社別にまとめてみた。



●虫プロ

『鉄腕アトム [第1作]』全210回中、17回が再放送
『W3(ワンダースリー)』全56回中、4回が再放送
『国松さまのお通りだい』全52回中、6回が再放送


●東映動画(現・東映アニメーション)

『狼少年ケン』全91回中、5回が再放送
『ゲゲゲの鬼太郎 [第2作]』全52回中、7回が再放送
『魔女っ子メグちゃん』全78回中、6回が再放送
『ゲッターロボ』全57回中、6回が再放送
『カリメロ』全51回中、2回が再放送
『ゲッターロボG』全45回中、6回が再放送
『鋼鉄ジーグ』全48回中、2回が再放送
『マシンハヤブサ』全22回中、1回が再放送
『マグネロボ ガ・キーン』全42回中、3回が再放送
『超人戦隊バラタック』全37回中、6回が再放送
『ゲゲゲの鬼太郎 [第3作]』全111回中、3回が再放送


●東映(本社テレビ部)

『超電磁ロボ コン・バトラーV』全58回中、4回が再放送
『超電磁マシーン ボルテスV(ファイブ)』全43回中、3回が再放送
『とびだせ!マシーン飛竜』全26回中、5回が再放送


●エイケン(旧・TCJ)

『仙人部落』全24回中、1回が再放送
『エイトマン』全59回中、3回が再放送
『遊星仮面』全44回中、5回が再放送


●タツノコプロ

『新造人間キャシャーン』全38回中、3回が再放送
『タイムボカン』全65回中、4回が再放送
『タイムボカンシリーズ ヤッターマン』全109回中、1回が再放送


●サンライズ(旧・日本サンライズ)

『無敵超人ザンボット3』全25回中、2回が再放送



 以上、資料をザッと確認してまとめてみた。ここで挙げた以外に、『UFO戦士ダイアポロンII』のように、ちょっとややこしいケースで再放送が混じった作品もあったが、今回は省略した。どういう事情かは、ご自分で調べてください。さらに、『ドラえもん』など、帯番組で放送後半に再放送が混じるケースも多いが、多くは詳細不明のため省いた。
 また、『レインボー戦隊ロビン』のように、ひととおり最終回まで放送した後に、枠が余って何度か再放送で埋めたというケースもあるが、それも今回は省いた。

 こうやって見てみると、『鉄腕アトム [第1作]』『狼少年ケン』『仙人部落』『無敵超人ザンボット3』と、各制作会社の第一作が軒並み再放送を挟んでいるのは面白い。会社ができたてで、制作体制がしっかりしていなかったと言う事なのだろうか。
 中でも、『鉄腕アトム [第1作]』は、最後の半年間は4回に1回が再放送(一ヶ月に一回)となったが、これなどはおそらく『W3』『ジャングル大帝』と3本立て制作体制で大変だったのだろう。

 また、東映動画の作品数が多いが、元々手がけている作品数が多いから、当然なのかもしれない。
 個人的に気になるのは『ゲゲゲの鬼太郎』だ。どういう事情だったのか、第2作のDVD-BOXブックレットなどを読んでみたが、再放送についての記載は視聴率くらいしか載っていなかった。もしかしたら、東映動画でおきたロックアウト事件(『デビルマン』が大いに影響を受けて、謎の演出家「鈴木実」が大活躍した)の影響があったのかと思ったが、どうやらそれは最終話「死神のノルマ」だけのようなので、全体として7本の再放送を挟んだ理由は、よくわからない。
 第3作についても理由はよくわからないのだが、この頃になるとアニメ雑誌も複数出ていたので、それらのバックナンバーを調べれば、あらかじめ予定に組み込まれていた再放送なのかどうかは、わかるかもしれない。今度、機会があったら、実際に調べてみたい。
 『ゲゲゲの鬼太郎』以外で気になるのは『ゲッターロボ』で、5回連続で再放送をおこなっており、まる一ヶ月半新作の放送を休んでいたことになる。どんな事情があったのか、ぜひ知りたいものだ。

 他の制作会社も含めて、『ゲゲゲの鬼太郎 [第3作]』以外は1970年代までの作品なので、1980年代に入ると、さすがに制作体制が安定して再放送を挟む必要はなくなった、と言うことなのかもしれない。
 いずれにせよ事情はわからないので、ここに書いたことは「再放送があった」という事実以外は、すべて私の憶測になる。その点、ご注意いただきたい。

 しかし、昔は昔で結構酷かったのだな。特に、昔は子供向けアニメがほとんどだから、楽しみにして観てみたら再放送だったときのがっかり感は、想像するにあまりある。
 だからと言って、現在のアニメで放送を落としまくることを肯定する意図は、一切ない。スケジュールはきついんだろうが、仕事でやっているんだから「できませんでした」は、ダメだと思う。まあ、どう考えてもいまのテレビアニメの本数は異常なので、その点では根本的に制作体制に無理があると言えるのかもしれないが。

 最後に、放送を「落とした」あの作品やこの作品が、ぶじに最終回まで放送される事を願って、このエントリを終わりにしたい。
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追悼・肝付兼太さん

 10月20日に、肝付兼太さんが亡くなった。80歳だった。

 そのニュースを聞いてから10日ほど経ってしまったが、気持ちも落ち着いたので、ここで肝付さんの思い出について、まとめておきたい。


 私が、肝付さんの声を初めて聴いたキャラは誰だったかとなると、やはり『ドラえもん』(シンエイ動画版・第1期)のスネ夫と言うことになると思う。時期的には『ジャングル黒べえ』の黒べえ、『新 オバケのQ太郎』のゴジラ(いずれも、再放送)あたりの可能性もあるが、幼少時に観た藤子アニメで一番インパクトが強いのは、やはり『ドラえもん』なのだ。

 そして、最初に「声優・肝付兼太」を意識したのは、『怪物くん』(シンエイ動画版)のドラキュラだと思う。
 まだ私が幼稚園児の頃に放映されていたのだが、「この声はあのアニメのあのキャラと同じ人だな」と、声優について意識した初めての作品だったのだ。今考えてみると、早熟な幼稚園児だな。
 肝付さんの声は、もちろん『ドラえもん』のスネ夫ですでに知っていたので、スネ夫とはまた違うキザっぽい演技が面白くて、こんな声も出せるのかと思ったことを覚えている。

 それから、いや、それ以前も含めての、肝付さんの藤子アニメにおける活躍は、もはや私がここに記すまでもないが、念のためテレビアニメにおける肝付さんの出演作を、わかる範囲で挙げておこう。



◆レギュラーキャラ

・『オバケのQ太郎』(東京ムービー版)ゴジラ
・『パーマン』(東京ムービー版)カバ夫
・『怪物くん』(東京ムービー版)番野
・『新 オバケのQ太郎』ゴジラ
・『ドラえもん』(日本テレビ動画版)ジャイアン
・『ジャングル黒べえ』黒べえ
・『ドラえもん』(シンエイ動画版・第1期)スネ夫
・『怪物くん』(シンエイ動画版)ドラキュラ
・『忍者ハットリくん』ケムマキ
・『パーマン』(シンエイ動画版)パーやん
・『オバケのQ太郎』(シンエイ動画版)ハカセ
・『ウルトラB』パパ
・『キテレツ大百科』刈野勉三
・『ビリ犬』鳥野博士
・『21エモン』オナベ


◆ゲストキャラ

・『ウメ星デンカ』
・『プロゴルファー猿』
・『エスパー魔美』
・『藤子不二雄のキテレツ大百科』
・『SFアドベンチャー T・Pぼん』
・『パラソルヘンべえ』
・『笑ゥせぇるすまん』



 こんなところか。鳥野博士あたりは、レギュラーと言えるかどうか微妙かな。それなりに出番はあったと思うが。他に、『ポコニャン!』のおじいちゃん役と言うのもあるが、この作品をまともに観ていないので、レギュラーキャラなのかゲスト扱いか、どちらなのかよくわからない。テレビアニメ以外では劇場版の「21エモン 宇宙へいらっしゃい!」「ドラミちゃん ミニドラSOS!!!」でのゴンスケ役もある。
 逆に、肝付さんの出ていない藤子アニメ(テレビシリーズ)を挙げると、『チンプイ』『モジャ公』『ドラえもん』(シンエイ動画版・第2期)『忍者ハットリくん』(インド制作版)といったところになるのかな。他はともかく、『チンプイ』に出演されていないというのは、時期的に少々意外だ。


 このように、藤子アニメに欠かせない存在と言われた肝付さんだが、もちろん藤子アニメ以外にも多くの作品に出演されている。
 そんな中でも特に印象的なキャラクターを挙げると、『タイムボカンシリーズ 逆転イッパツマン』のコン・コルドー会長は、スネ夫声の老婆と言うのが面白かった。おなじみの三悪であるのび太・ジャイアンの上にスネ夫がいるという構図も面白い。
 初期『ドラえもん』でも、肝付さんは老人のゲストキャラを多く演じていたし、コルドー会長のルーツとも言うべき『男一匹ガキ大将』の水戸のババアなどは、30代の頃の役なのだから、よっぽど昔から老人役が向いている声だったのだろう。

 他には、ややマイナーな作品であるが、『緊急発進セイバーキッズ』のDr.バグ役もユニークだった。コルドー会長と同様に純粋な悪役だが、コミカルな面もシリアスな面もこなせる貴重なキャラだったと思う。
 最終回(正確に言うと、その後に総集編が3本あったが)「さらばセイバーキッズ」でのすごみのある演技は、ちょっと忘れられないものだった。特に、おまえは何者だと問われた時に答えた「夢を食べるバグだよ」というセリフが、よかった。

 さらに、肝付さんの印象的な役はまだまだあるが、書いていくときりがないので、これくらいにしておこう。


 藤子アニメに話を戻すと、肝付さんの日本製アニメでの唯一の主演作品『ジャングル黒べえ』の話題は、外せないところだ。

 黒人差別問題で、長い間事実上の封印状態に置かれてきたが、2010年になって藤子・F・不二雄大全集で原作単行本が復活し、さらには2015年にアニメ版がDVD-BOX化、今年にはアニメ版のサウンドトラックCDも出るなど、肝付さんがお元気だったうちに作品を取り巻く状況が改善されて、作品が陽の目を見たのは本当によかった。
 私自身、諸般の都合でDVD-BOXは購入を先送りしていたのだが、肝付さんの訃報を聞いて、ほぼ勢いで購入してしまった。藤子アニメの中でも名作と言われる作品だし、購入したことに後悔はない。付属のブックレットでは肝付さんと杉山佳寿子さんの対談も掲載されており、DVD化で肝付さんが本当に喜んでいるのが、今となっては「間に合ってよかった」という気持ちにさせられる。

 なんにせよ、原作もアニメも完全な形でパッケージ化されており、今や『ジャングル黒べえ』は、藤子作品の中でも恵まれた立場と言えるのではないだろうか。


 あとは、個人的な話になるが、実は一度だけ肝付さんからメールをいただいたことがある。
 私のサイト「ドラちゃんのおへや」の中の「アニメ・旧『ドラえもん』大研究」をご覧になった肝付さんから、自分がジャイアンであったことは忘れていたという旨のメールが来たのだ。

 最初は、署名もなかったので、まさか本物の肝付さんとは思わなかったのだが、後から肝付さんご自身がインターネット上で旧ジャイアンのことを見たと語っており、それを聞いて調べたところ「suneo」で始まるメールアドレスは紛れもなく肝付さんご自身のものだったのだ。
 残念ながら、私は肝付さんと直接お話ししたことはないが、唯一肝付さんと関わりがあったとすれば、このメールなのだ。当然、今でも大事に保存してある。


 以上、肝付兼太さんについて、思うところをまとめて書かせていただいた。スネ夫をはじめとして、数多くのキャラで藤子アニメを彩ってくださった肝付さんには、藤子ファンとして感謝するばかりだ。
 長い間、本当にありがとうございました。
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『劇場版 魔法少女 まどか★マギカ [新編]叛逆の物語』感想

 昨日、大阪の梅田ブルク7で『劇場版 魔法少女 まどか★マギカ [新編]叛逆の物語』を世界最速の0時からの上映で観てきた。

 地元の名古屋でも最速上映があるのにわざわざ大阪まで行ったのは、もともとこの『叛逆の物語』よりも、「新房昭之監督作品上映祭」として同時上映された『ひだまりスケッチ 沙英・ヒロ卒業編』の方が目当てだったからだ。もちろん、「新房昭之監督作品上映祭」がなくても『叛逆の物語』は観るつもりだったが、それよりも劇場公開は最初で最後のチャンスかも知れない『沙英・ヒロ 卒業編』の方が貴重だと思っていたわけだ(注:その後『沙英・ヒロ卒業編』は、BS-TBSで11/29の放映が決定)。




※以下、具体的な映画の内容に触れます。未見の方はご注意下さい。

 さて、そんな状態で実際に映画を観て、どうだったか。鑑賞前の期待値は『叛逆の物語』<『沙英・ヒロ卒業編』だったのが、観賞後の印象の強さは、『叛逆の物語』>『沙英・ヒロ卒業編』になってしまった。
 『沙英・ヒロ卒業編』も、丁寧に作ってあっていい作品だったのだが、原作があり、それに沿って三年生の二人の卒業を描く作品であることは分かっており、その通りの内容だった。印象としては、「ああ、よかったなあ」でおわってしまうのだ。
 それに対して『叛逆の物語』は、途中まで「多分、これこれこういう展開になるんだろうな」と予想していた展開を、完全にひっくり返して、おそらくほとんどの人が予想できなかったであろう結末を迎えた。成功作か失敗作かはおいておいて、おとりあえず「問題作」であることは間違いない。いや、「問題作」であると思う人が増えれば増えるほど、それはこの作品にとっての「成功」なのかもしれない。


 『叛逆の物語』前半は、5人の魔法少女が力を合わせて「ナイトメア」と呼ばれる存在に立ち向かう姿が描かれる。5人それぞれの特徴や協力技を描いたバトルシーンや、5人の仲のいい姿などは、テレビシリーズでは決して観られなかったものであり、私を含めてこのシリーズのファンが「観てみたい」と思っていたものだろう。
 その反面、観ていて誰もが「こんなのはウソだ」「ウソの世界が描かれているんだ」と思ったことだろう。もちろん、私も「いつ、このウソの世界が暴かれるのだろう」と思いながら観ていた。だから、ほむらによる謎解きが始まったときは、「ようやく話が本筋に入ったか」と安堵したものだった。
 また、前半~謎解きが終わるまでの中盤は少々既視感を覚えながらの鑑賞でもあった。と言うのも、「記憶を消されてウソの世界に閉じこめられている」という設定は、昔から多くの作品で観られたからだ。真っ先に連想したのは、少々古い作品ではあるが、手塚治虫の短編「赤の他人」(手塚治虫漫画全集『SFファンシーフリー』などに収録)だった。アニメでは『コードギアス 反逆のルルーシュ R2』の第1話や『ゼーガペイン』などを思い出した。
 もちろん、過去に類例のある設定だから悪いと言いたいのではない。問題は、今作ではどのようにこの設定を料理しているかであり、その謎解き次第で成功も失敗も両方あり得ると思い、スタッフのお手並み拝見をするつもりで観ていた。

 では、その謎解きはどうだったかと言われると、「まあまあ」と答えるしかない。「誰かが魔女であり、その魔女が偽の世界を作っている」という真相が示された時点で、魔女がほむらであるという事は薄々感づいてしまった。ミステリで意外な犯人と言えば、探偵本人がそうである場合であり、今作ならそれはほむらだから、その可能性を疑わずにはいられなかった。だから、魔女の正体に驚きは少なかった。しかし、ほむらが自らが魔女であることに気づく場面はショックな心が効果的に描かれていて、いい演出だったと思う。そう言う部分も含めての「まあまあ」である。


 その後、色々あってアルティメットまどかが現れ、ほむらが円環の理によって救済されてハッピーエンド…。もう、そうなるものだとばかり思って観ていた。なんとなく物足りない気はするが、これはこれできれいな終わりかな。完全に終わっていたテレビシリーズおよび総集編映画から、よくこれだけ「続き」の話を作れたものだ、などと考えながら。
 そこに、「アレ」だ。具体的に言うと、「悪魔」と「愛」。あそこからの怒濤の展開は、全く予想していなかっただけに、あっけにとられたと言う表現がもっともしっくりくる。こうなったら、画面で起こることは可能な限り観のがすまいと思ってスクリーンに集中していたら、あっという間にエンディングを迎えていた。当然ながら、観逃したものもたくさんあるだろうから、さっそく第2回の鑑賞にいつ行くかを考え中だ。
 繰り返すが、ほむら悪魔化の展開は、まったく読めなかった。そこまでに至る話が比較的に予定調和な話となっていただけに、「やられた」感は非常に大きい。悪魔ほむらが「"愛"よ」と言ったときは不覚にも吹いてしまった。
 悪魔ほむらが作り出したあの世界、はたしてまどか達が幸せなのかどうかは判断しがたい。しかし、テレビシリーズの結末で幸せなのかどうかと問われると、やはりどちらとも決めつけがたい。その意味では、今作の結末はハッピーエンドと言っていいのかも知れない。少なくとも、個人的には「アリ」だと思う。

 本作は、1回観ただけですべての要素を鑑賞できるとは言い切れない。たとえば、ほむら魔女化についてキュゥべえが語った理屈。正直、私は完全に理解しているとは言い難い。なんかキュゥべえがたくらんだんだなと言うのはわかるが(簡略化しすぎ)。
 ともかく、そう言う点を含めて、また観返したくなる映画だ。はっきり言ってスタッフのもくろみ通りなのかも知れないが。そう言う意味では、やはり「成功作」なのかな。
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さようならAT-X

 今日は、2月28日。以前にも当ブログで取り上げたが、いよいよ今日でAT-X(スカパー!標準画質)の放送が終わる。
 AT-Xの視聴を続けるには、無料のスカパー!HDチューナーを貰うか、それともe2で標準画質を観続けるかの選択肢があったが、私はそのいずれも採らなかった。ここ半年ほど、AT-Xは旧作の録画(『おじゃまんが山田くん』『紅三四郎』など)と、単発放映作品(『ココロコネクト』の14~17話など)がほとんどで、新作のテレビシリーズ作品を観ることはなくなっていた。元々、それが目当てで入っていたのだから、AT-Xの契約について考え直すには、ちょうどいいタイミングだった。

 思い返せば、AT-Xに加入したのは2003年の1月、まだ関西の実家にいた頃だった。
 当時は、テレビ大阪ですらやらないテレ東アニメがいくつかあり、それを観たさにAT-Xに加入したのだった。確か、2003年1月期の関東ローカルテレ東アニメは『ななか6/17』だったと思う。
 そして、その2ヶ月後には名古屋に戻った。名古屋で就職が決まったからで、この機に実家とは別にスカパー!に加入した。テレビ大阪でやらないテレ東アニメは、ほとんどの場合はテレビ愛知でもやらない(例外…1年以上遅れて放送した『ガン×ソード』)わけで、依然として私にとってAT-Xは意味のある存在だった。そんなわけで、名古屋で独り暮らしを始めた当初、キッズステーション・ANIMAX・AT-Xの3チャンネルを契約して、色々なアニメを楽しみに観ていた。勝手知ったる名古屋とは言え、初めての独り暮らしで不安もあった毎日、AT-Xをはじめとするスカパー!のチャンネルが慰めになっていたような気がする。
 新作だけでなく、AT-Xはいわゆる「珍作」枠で、珍しい作品も多く放送されており、『ブロッカー軍団IV マシーンブラスター』や『合身戦隊メカンダーロボ』などの古いロボットアニメや『チャージマン研!』のようなネタアニメまで、楽しみに観ていた。特に、『チャージマン研!』を全話ノーカット放送できるのは、このチャンネルくらいだろう。事実、キッズステーションでは欠番が出てしまった。

 そうやってAT-Xを楽しんできて、早いもので10年が経ってしまった。
 いつの間にかUHFアニメが台頭して、テレ東アニメは元気を失っていった。UHFアニメは多くの作品がBS無料放送でも観られるようになり、私にとってのAT-Xの存在意義がどんどん薄れていた。繰り返すが、今回のことは本当に契約を見直すいい機会だった。
 とりあえず、3月のラインナップを見る限り、今の私にとってAT-Xは無くても困らないチャンネルだ。寂しいことだが、事実なので仕方がない。観ないチャンネルに1,890円を払う余裕はないので、とりあえず解約とした。

 また、いずれAT-Xを契約したいものだ。その時までに、スカパー!HD視聴環境を整えておかなければ。ともかく、まずはさようなら、AT-X。そして、ありがとう。
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アニメソングの「テレビサイズ」について

 最近、アニメソングの「テレビサイズ」版に、ちょっと凝っている。
 きっかけは、タイムボカンシリーズだった。なんとなく主題歌のテレビサイズを聴きたくなって、サウンドトラックCDに収録されているテレビサイズOP・EDを聴いたのだ。その後、他のタツノコ作品のテレビサイズも聴きたいと思うようになり、もうその後は止まらなかった。最終的には、手元にあるCDに収録されているテレビサイズ音源は全て聴いてしまおうと言う勢いになって、気が付いたらプレイリスト「テレビサイズ」の登録曲数は、100曲を超えていた。探せば、結構あるものだ。

 そもそも、テレビサイズの何がよいのか。一番大きいのは、「テレビ放送で聴いたのと同じもの」であることだ。テレビサイズの演奏時間は、大抵が1分~1分30秒くらいで、その中に作品のテーマを詰め込んでいて(そうでないのも最近は多いが)、しかも毎週かならず聴くのだから、思い入れはフルコーラスよりテレビサイズの方が大きい。しかも、大抵はフルコーラスより短いのでテンポもいいし、短い時間で多くの曲を聴けるのはありがたい。とは言え、「デビルマンのうた」や「ミクロイドS」のキー局版のようにテンポがよすぎる(演奏時間45秒!)のも、ちょっとどうかと思うが。

 そんなテレビサイズ音源の鑑賞だが、いくつかの問題もある。一番大きいのは、多くの曲はサントラを買わないとCD音源が入手出来ないという点だ。私の場合、サントラは余程好きな作品でないと購入しないから、どうしても聴ける曲が限られてしまう。また、権利上の都合などで、サントラにすらテレビサイズが収録されない場合もある。『タイムボカンシリーズ ヤットデタマン』のEDや『科学忍者隊 ガッチャマンII』のOP・EDなどが、そうだ。また、タイムボカンシリーズのサントラは『逆転イッパツマン』で終わりとなって、最終作『イタダキマン』のサントラはイッパツマンのおまけ扱いになったため、『イタダキマン』OP・EDのテレビサイズはCD化されていない。
 他にも、たとえば『マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ』2代目OP・EDのテレビサイズは、サントラには収録されていない。初代OP・EDはサントラに入っているが、その次のサントラが2年目シリーズ『マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ ピュア』のものとして出てしまったのだ。だから、1年目シリーズの後半分に使われた2代目OP・EDは、1年目と2年目の狭間に埋もれてしまったような扱いになったと言える。
 また、テレビサイズと謳っておきながら、実際のオンエア版とは微妙に違うものが収録されている場合も意外と多い。オンエア版との違いで一番多いのは、効果音の有無だろうか。あとは、「たたかえ!キャシャーン」(『新造人間キャシャーン』OP)のように、アバンナレーションが無いような場合がある。いずれも、オンエア版で親しんでいる要素なので、CD版では微妙に物足りない。

 と、色々と問題点はあるが、基本的には、テレビサイズの歌を聴くのは非常に楽しい。聴いていて、自然とOP・ED映像が浮かんできて、ワクワクする。今後は、ちょっと意識してテレビサイズ音源を集めてみようかという気にもなってしまった。
 Amazonで「アニメ テレビサイズ」検索をかけてみると、結構な数のアルバムがヒットした。自分の手持ちの音源と被るものも少なくないので、どれから手を出そうか、迷ってしまう。どうやら、また妙な領域に足を踏み入れてしまったようだ。
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なぜアニメを録画保存するのか

 昨日、東京・秋葉原で個人的なミニオフ会を開いた。
 会の詳細はここには書かないが、色々と話をした中で、アニメの録画に関する話題があった。録画はしているか、録画するならどんな環境なのか、などいろんな方面に話が及んだ。
 その時、ふと思った。自分は、なぜアニメを録画して、かつ保存するようになったのだろうかと。それを再確認するために、このエントリでは私とアニメ録画についての今までを振り返ってみたい。

 まず、私がアニメを録画保存するようになったのはいつ、どの作品だったか。
 我が家に初めてビデオが入ったのは、1987年のことだった。それから1~2年間は、特に録ったものを保存するという意識はなく、ごく一部の番組を除いて何度も何度も重ね録りをしていた事が、何本か手元に残った当時のテープからうかがえる。
 最初に「この番組を残しておこう」と思った作品は、どうやら本放送では1989年4月スタートの『青いブリンク』だったようだ。手塚作品にはまって、アニメも観ようとしていた矢先に手塚先生が亡くなり、アニメでの遺作の一つとなった作品で、それ故に特別な作品と思って観ていたため、どうせなら残しておこうと思ったようだ。同じく1989年の10月からは、テレビ東京系-テレビ愛知で『ジャングル大帝 [第2作]』も開始され、こちらも録画保存していた。木曜19時30分はリアルタイムでは『チンプイ』を観ていたせいもある。おかげで、『ジャングル大帝 [第2作]』の録画は何本か残っているが、『チンプイ』は1本も録画しておらず、今となってはもったいない事だったと思う。
 ちなみに、『青いブリンク』は本放送で全話観たが、『ジャングル大帝 [第2作]』は第1話・第2話(初回1時間スペシャル)を観たっきりで、その後第3話以降は録画したままで観ずじまいだった。「とりあえずとっておいてそのまま」と言う悪いクセは、録画保存を始めた当初からあったわけで、我ながら苦笑せざるを得ない。

 再放送では、1988~90年頃にやっていた『タイムボカンシリーズ ヤッターマン』が録画保存の最初だと思う。これをきっかけに、他のタイムボカンシリーズ再放送も録画して、『ゼンダマン』『逆転イッパツマン』『イタダキマン』は、ほぼ全話の録画が今でも残っている。
 『ヤッターマン』を保存しようと思った最初の再放送は第44話「ドロンボー三銃士だコロン」からの放送だったため、前半分が録画できない状況だったのだが、その後すぐに局を替えてまた第1話から始まったので、無事に前半分を確保する事が出来た。当時は本当に『ヤッターマン』の再放送が多かったものだ。
 再放送は本放送と違って、大半が月~金の週5話放送だったから、中学生だった私にとってはテープの工面が大変だった。もはや、当時のテープ1本の相場はあまり覚えていない(1本300~500円くらいか)が、小遣いにかなり影響する額だったのはたしかだ。それ故に、保存用であっても録画は3倍モードにせざるを得なかった。

 この後、中学生から高校生になってもアニメを観続けて、もう後戻りが出来ない領域へと踏み込んでいくわけだが、この時期に、全話録画保存している作品は、ほぼないと言っていい。ここをご覧いただければわかるように、ある程度の本数の作品は観ているが、当時は夕方アニメが多かったせいもあり、大体の作品が本放送リアルタイム視聴だった。保存用に録っていたのは、せいぜい『藤子不二雄Aの 笑ゥせぇるすまん』や『さすらいくん』など「ギミア・ぶれいく」内の藤子アニメくらいだ。これも、今なら番組全体を録画→目的のアニメだけを切り出し、で済んでしまうのだろうな。当時はアニメが始まるまで番組に張り付いていたものだったが。
 とにかく、高校生になって小遣いも増えて、以前よりはテープが買える状況になったのに、録画保存をしなかった理由は不明。思い出そうとしても当時の心境がわからないのだ。少なくとも、アニメは一回観て終わりと言う考えだったらしい事は確かだろうが。

 アニメの録画保存を再開したのは、大学生になってからの事だ。きっかけはズバリ『新世紀エヴァンゲリオン』だった。テレビ愛知では毎週木曜日の朝7時35分から放送していたこの作品、時間帯が微妙なので録画はしていたのだが、重ね録りで観て消しにしていた。7~8話あたりで特に気に入った作品となったのだが、それ故に序盤の話数を観返したくなり、録画を残していない事を残念に思う気持ちが強くなった。
 それで、「次クールからは新番組の序盤は標準モードで録っておき、中でも特に気に入った作品はそのまま標準で残そう」と思いたったのだ。当時はVHSビデオデッキだったのが現在はPCへと変わってはいるが、録画保存の基本方針は、ほぼ変わらない。人間、なかなか成長しないものだ。
 いや、実は21世紀に入った頃に、録画スタイルに少々の変化があった。それまで標準モードで残していたのが、録画本数が増えてテープが足りなくなったために、3倍モードに切り替えたのだ。この頃の3倍モード録画分は後から観返すと見るに耐えない画質だったために、大半を処分してしまった。何でも、ケチってはいけないと言ういい例だ。

 と、ここまで書いてきて、あらためてわかったが、結局アニメを録画保存する動機は、やはり「好きな作品を何度も観返したい」なのだ。
 近年は、HDDレコーダーやPC上で扱えるデジタルデータとして録画しており、簡単に多数の作品を録画できて、いざ「要らない」となったときには簡単に消せるようになったが故に、安易に多量の作品をドンドン録画して、とても観られる量ではない分の録画が溜まっていく。そうやっているうちに、「観るために録る」ではなくて、「録るために観る(と言う動機付けをする)」という本末転倒な状態になっていったのだ。
 私の今までの人生の中で、視聴&録画アニメタイトル数のピークは、2000年代後半で間違いない。多くの作品を「いずれ観るかも知れない」と、録画した端からDVD-RAMにため込んでいた。その「観ていない」ディスクの大部分は、今年になってから行ったディスクの整理で、処分してしまった。冷静になって考えると、DVD-RAMにかけた金が非常にもったいないが、今になってDVD-RAMに別の用途があるかとなると容量的に微妙なので、苦渋の決断で処分せざるを得なかった。

 今年になってから色々と思うところがあって、アニメ視聴スタイルを、ある程度時間余裕を持った形に変えた。ようやく「録画を残す作品=特に好きな作品」という、本来あるべき形に戻る事が出来たと思う。
 現状の録画・視聴環境での、個人的な「特に好きな作品」ランクは、A:映像ソフト(BD)を買う、B:BD-RとHDDに保存する、C:HDDに保存する、の三段階となるが、予算の都合もあってAランク作品は年に1本程度だ。なお、更に下に「それなりに好きな作品」として、「観て消し」の作品があるのは言うまでもない。
 とにかく、保存する作品はかなり絞った形になった。

 今後も、「一期一会」の精神で、気に入った作品は出来る限り愛して応援したいと思う。
 もっとも、今観ている作品は主に深夜アニメだから、観ようとすると録画は避けられないのだけど。
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『キャッ党忍伝てやんでえ』DVD-BOX発売!

 8月8日、待ちに待っていた『キャッ党忍伝てやんでえ』のDVD-BOXが、とうとう発売された。






 思い返せば、本放送当時に各巻2話収録のVHSが10巻まで出たものの、リリースはそこで中断した。それ以降、20年以上の長きにわたって日本国内でソフト化がなされることはなかった、不遇の作品だった。
 それが、ついに全54話を収録した完全版のDVD-BOXとして発売されたのだ。くどいようだが、「とうとう」とか「ついに」などの言葉を使わざるを得ない。いや、実にめでたい。
 アニメのソフト化がDVDからBDに本格的に移行し始めている昨今、DVDでは購入をためらわさせられるタイトルもあるが、モノが『てやんでえ』とあっては、たとえDVDであっても購入しないわけにはいかない。発売が決定して、すぐに予約してしまい、それから発売日をずっと待っていた。

 と、ここまで「DVD発売」の事実に興奮するあまり、作品そのものの紹介がまだだった。
 と言っても、知っている人にとっては「何を今更」だろうし、知らない人は観てみないとわからない(=観ればわかる)作品なので、ここは一言、「90年代のタツノコギャグアニメ」なのだと言っておこう。
 タツノコのギャグ作品と言えばタイムボカンシリーズが有名だが、本作はそれとは違う新たなテイストを基本としつつ、毎回出てくる敵メカのバカバカしさ(特に、ネーミングセンスには脱帽)など、タイムボカンシリーズの流れをくむ部分も見受けられて、どこへ出しても恥ずかしくない、立派なタツノコギャグ作品となっている。個人的にも、初期話数を観て、すぐに気に入った作品だった。
 タイムボカンシリーズと同様に、回が増すごとにスタッフの悪のりが凄まじくなっていき、ナレーターの堀内賢雄氏が顔写真付きで島流しにされるというぶっ飛んだギャグまであったのは、特に印象深い。これなど、『タイムボカンシリーズ ゼンダマン』における、ナレーターの富山敬氏そっくりのキャラ「トミー・ヤマ」の登場あたりにルーツがあるのではないだろうか。
 と、私はタイムボカンシリーズが好きなので、どうしても関連づけて語りたくなってしまうが、どうかご容赦いただきたい。
 とにかく、『ドテラマン』(1986年)で一度とぎれてしまったタツノコギャグ(1987年の『おらぁグズラだど』は単なるカラーリメイクなので除く)を見事に復活させた作品だと思う。

 今回、DVD-BOXが届いて非常に興奮したが、私が最初に観たのは初期版のEDだ。
 本作は、木曜19時(現在は『ポケモン』シリーズをやっている)枠で始まったが、放送開始から2ヶ月がたって、その枠で『楽しいムーミン一家』が始まったため、第10話から火曜18時30分の枠に移動となったた。
 19時台のゴールデンタイムと18時台とではかなり尺が違うと見えて、第9話以降はEDの一部がカットされて短くなってしまったのだが、木曜19時の頃の録画は全然残していなかったので、初期版EDは観たくても観られない状況だった。サントラCDに収録されている「テレビサイズED」は初期版だったので、音は聴くことができていたのだが、映像としては観られなかったわけだ。だから、DVD-BOXで初期版EDを観ることができて、非常にうれしい。
 それにしても、てっきり枠移動した第10話から短縮版EDになったのだと思っていたら、なぜか第9話からすでに短縮版だった。どうしてだろう。地味に謎が増えたような気がする。
 ちなみに、テレ東では前述の通り枠移動先は火曜18時30分だったのだが、地元のテレビ愛知では平日の18時30分枠でアニメ再放送を行っていたため、本作は木曜朝7時20分の「アニメランド」枠での放送となったことを、付け加えておきたい。


 ところで、今回のBOXの仕様だが、全54話・ディスク9枚をコンパクトに納めているのは、収納に日夜悩んでいる身としては非常にありがたい。しかし、ディスク2枚を重ねて収納するのは、できればやめてほしかった。下になっているディスクが非常に取り出しにくい。





 それはそれとして、全体的には今回のBOXには、特に不満はない。ブックレットも充実しているし、本放映時に未放映だった第27話の予告もしっかり収録している点もポイントは高い。
 一気に観てしまうのはもったいないので、一日一話で観ていくとするか。コンちゃんゲンちゃんの掛け合いが好きなときに観られるなんて、夢のようだ。
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川上とも子さん、死去

 6月9日、川上とも子さんが亡くなられた。享年41歳、あまりにも早すぎる死だ。
 病気療養の事は知っていたが、『のだめカンタービレ フィナーレ』では復帰されていたから、てっきり快方に向かっているのだとばっかり思っていた。いや、思いたかったと言った方が正しいか。『ケロロ軍曹』の冬樹役は結局番組終了まで復帰できなかったわけで、その点からもまだ完治はしていないのでは、と薄々は思っていた。

 昨年から、何人もの声優の訃報に触れてきたが、その中でも川上さんの死には大きなショックを受けた。これは何故なんだろうと考えてきて、思い当たった。川上さんのデビューは1994年で、本格的にレギュラーの役で活躍し始めたのは1996年頃。この時期に私は大学生で、いわゆる「アニメオタク」としてアニメを観始めた頃だ。そして、それ以降ずっと第一線で活躍されてきたわけで、私も常に川上声のキャラを何らかのアニメで聴いてきた。
 要するに、私のアニオタ人生で常に聴いてきた声であり、それ故に「もう今後はあの声を新作アニメでは聴けないんだ」と言う特別に大きな喪失感があったのだと思う。

 思い返せば、「川上とも子」の名前を最初に意識したのは、『ふしぎ遊戯』の張宿役だった。その後は『少女革命ウテナ』の天上ウテナ役、『バトルアスリーテス 大運動会』(テレビシリーズ)のクリス・クリストファ役などが印象深い。また、デビューからしばらくは『ドラえもん』にも何度か出演があった。とりあえず、1999年までは名前が確認できる。
 その後は、もう書ききれないほど多くの作品で活躍されているので、詳細はWikipediaなどにまかせるとして、個人的には『宇宙海賊ミトの大冒険』シリーズのミト役が、特に印象深い。作品自体の面白さもさることながら、ロリ声・大人の女性声の二種類の川上ボイスを聴ける「一粒で二度おいしい」番組だった事で、より強く脳裏に刻まれたのだと思う。二つの声の演じ分けは見事だったし、ロリ声でのミトの母性を感じさせる演技は特によかった。
 さらに21世紀に入ってからも、数々の作品で活躍されてきた。その数はあまりに多くて、また当たり前のようにその声を聴いてきたので、「○○役、好きでした」と言った訃報後のネット上のファンの声を目にして、「ああ、そう言えばこの役も川上さんだったなあ」と思い出したキャラクターも多かった。


 と、ここまで書くのにずいぶんと時間がかかってしまった。言いたいことは、たくさんあるのだが、あまりのショックだったせいか訃報から二日が経ってもまだ、うまく文章がまとまらない。
 ともかく、ご冥福を心からお祈りします。今まで、たくさんの作品で楽しませていただき、ありがとうございました。
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出崎統監督、死去

 昨年からアニメ界の重要人物が立て続けに亡くなって、その度にショックを受けてきたが、出崎監督もまだ67歳とお若かっただけに、驚いた。

 出崎監督の作品と言えば、藤子ファンとしてやはり『ジャングル黒べえ』が真っ先に思い浮かぶ。黒べえと仲間たちの巻き起こすハイテンションなギャグは原作漫画を超える面白さだった。藤子・F・不二雄大全集で原作漫画が復活して、これでアニメ版もソフト化なるかと期待していただけに、アニメ版がふたたび陽の目を見ないままに出崎監督が逝ってしまわれたのは残念だ。

 出崎監督は、『ジャングル黒べえ』以外にも、虫プロ初期から近年まで本当に幅広い作品を作ってこられたが、個人的に印象に残っている作品を挙げるとすると、監督作品では『ガンバの冒険』と『宝島』だ。前者は、 ノロイの恐ろしさが特に強烈に記憶に残っているし、後者は、観たのは比較的最近だが、それにもかかわらずハラハラドキドキを味あわせてもらった冒険アニメの傑作だ。
 また、各話演出では『悟空の大冒険』初期の担当回はどれもシュールで前衛的な演出が強烈に印象に残っている。第4話「宝の地図はペケペケ」、第6話「銀糸仙人」、未放映話「ニセ札で世界はまわる」など、どれも一見の価値はある怪作だ。

 他にも、多くの作品で楽しませていただいた。それだけに、早すぎる死は本当に残念でならない。出崎統監督のご冥福をお祈りします。



・関連リンク:「ネオ・ユートピア」より出崎統監督インタビュー
http://www.neoutopia.net/interviews/dezaki.htm
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『おじゃまんが山田くん』AT-Xへの問い合わせ結果

 先週からAT-Xで放送が始まった『おじゃまんが山田くん』の放映形態の問題点について、AT-Xの問い合わせフォームから問い合わせてみたところ、昨日返事が来た。

 返事のメール本文を全文コピペで引用するのもどうかと思うので要約すると、「権利元から借りた素材そのままで放送するので、勝手に順番を差し替えられない」との事だった。
 おそらく、この「権利元から借りた素材」というのが、前回のエントリでS藤さんがコメントして下さっているホームドラマチャンネル版の素材なのだろう。だとすると、一番の問題はフィルムコミックス準拠で変な素材を作ってしまった権利元(ヘラルド・旭通信社=現在の角川映画・ADK)だろうが、衛星劇場ではまともに放映されている以上、アニメ専門チャンネルなのに無茶苦茶な順番のままで放映するAT-Xにもかなり問題があると思う。
 『おじゃまんが山田くん』は、完全に1話ごとに独立しているわけではなく、ひが高の甲子園出場やハワイ旅行、小麦の誕生など連続性のあるエピソードもいくつかあるのだが、これらも順序が入れ替えられていたりするのだろうか。今後の放送が心配だ。

 こうなると、やはりAT-Xの放送を毎回編集して、本編だけでも正しい順番に直すしか無さそうだ。初代OPやEDはYoutubeなどにアップロードされているが、さすがに画質が悪すぎて使う気にはならない。ホームドラマチャンネルで放送されていない第32話以降で新たにまともな順番で組み直されて初代OPや初代~4代目EDが流れればいいのだが、おそらく望み薄だろう。
 今となってはどうしようもないが、中京テレビで1980年代後半に再放送していた時に録画しておくのだったなあ。今回は、本編が観られるだけでもありがたいと割り切るしかないのだろうか。
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