ゲゲゲの鬼太郎[第5作] #23-25 感想

 しばらく「鬼太郎」感想を休んでいたが、観ているとやはり色々と書きたくなってくる。
 とりあえず、最近の3回分について感想を書いてみた。今回は、1話当たりの文章量が少な目なので、まとめて一つのエントリとする。今後もこの形式を続けるかどうかは、まだ考えていない。おそらく、私の気分次第で1話ごとになったり、何話かまとめてになったりと、変わると思う。




・ゲゲゲの鬼太郎 [第5作] 第23話「美食家!?さざえ鬼」
(脚本/三条 陸、演出/深澤敏則、作画監督/出口としお)

 本シリーズでは、話の展開も敵妖怪とのバトルもアニメオリジナルの割合が多いが、本話は珍しく戦闘部分は比較的原作に忠実な展開だった。やはり、このような鬼太郎の不死身性を見せる話はやっておくべきだと判断されたのだろうか。

 さざえ鬼の声は、前シリーズと同じく松野太紀。第4作と同じ声のゲスト妖怪は、白山坊以来になる。
 前シリーズとはちょっと方向性が違って、今回のさざえ鬼は成金のおっさんと言う感じだったが、これはこれで味があってよかった。鬼太郎について色々と研究して技の対策を練っていた割には「鬼太郎を食べる=体内に入れてしまう」と言う、一番やってはいけない事をやってしまうあたりは笑える。「生」への執念は前作同様に描かれており、それだけに、最後に海に投げ込まれる姿は妙に哀れみを誘われてしまった。

 また、本話では、家でダラッとして、海にもご馳走にも心を動かされない、鬼太郎のやる気の無さが印象的だった。さすがに、桃屋の宣伝までしてしまうのはやりすぎだと思うが。
 しかし、どう見てもやる気が無かった割には、さざえ鬼に対してはしっかりと警戒して、かわうそに話を付けていたくらいだから、暇をもてましていたところに怪しげな話が飛び込んで、内心は嬉しくてやる気満々だったのかも知れないが。

 それにしても、せっかくの海の回だったのに、最近のアニメでよく見られる「水着回では作画が悪くなる法則」が発動してしまったのは実に残念だ。しかも、水着パートで特に作画が崩れていたような気がする。まあ、砂かけやお歯黒べったりの水着姿を気合いを入れて描かれても、それはそれで目のやり場に困るのだが。




・ゲゲゲの鬼太郎 [第5作] 第24話「夢の中の決闘! 枕返し」
(脚本/長谷川圭一、絵コンテ/入好さとる、演出/立仙裕俊、作画監督/大谷房代)

 前話とはうって変わって、展開も戦闘も、ほぼアニメオリジナル。
 枕返し退治に動物園の獏を使うとはトンチが効いているなと思ったのだが、本話を観た後に第1作の「まくら返し」を観たら、ほぼ同じアイディアが既に使われていた。今回のスタッフが第1作を踏まえた上で獏を登場させたのかどうかはわからないが、夢の中→現実世界の二段構えできちんと伏線を張っていた第1作と比べると、本話はやや唐突な展開で、正直なところ第1作の方が出来がいいと思う。

 ただ、夢の中を完全に枕返しの支配下とした点は面白かった。目玉親父がインコになってしまう場面は、画面が上がっていく演出が効果的で、枕返しの圧倒的な優勢が上手く描かれていた。
 一体、どうやって決着を付けるのかとその後の展開にワクワクさせられたが、だからこそ肝心のオチが第1作の焼き直しだったのは惜しい。




・ゲゲゲの鬼太郎 [第5作] 第25話「妖怪大運動会」
(脚本/吉田玲子、演出/織本まきこ、作画監督/八島善孝)

 サブタイトルの通り、日本中の妖怪達が集まって運動会をする話で、特に悪い妖怪は登場しない。そのため、前週に流れた予告でも、普段は敵妖怪を紹介しているラストカットが「妖怪大運動会」そのものの紹介になっていた。

 既にお馴染みの妖怪や、本シリーズでは初登場の妖怪、さらには視聴者が応募した妖怪まで非常に多くの妖怪が登場して賑やかで、画面の隅から隅までどんな妖怪が出ているかを探すだけでも楽しい回だった。ただ、輪入道や妖怪樹、それにアカマタなど、原作や以前のアニメでは敵だった妖怪が出てきており、本シリーズでこれらの妖怪と戦うエピソードが観られないと思うと、ちょっと残念だ。

 しかし、アカマタが敵ではなく、あくまで運動会でのライバルであり、スポーツマンシップを持ったいい奴として描かれていたのは新鮮で、観ていて気持ちがよかった。
 また、シーサーの声が第3作と同じ山本圭子さんだったのも、嬉しいところ。第4作でも山本さんは砂かけ婆役で出演していたが、一回だけ登場したシーサーは別の人が演じていたので、砂かけとシーサーの二役は初めて。でも、シーサーと鬼太郎の絡みはなかったから、彼の登場は今回限りだろうか。

 それにしても、本話も含めて、本シリーズでは目玉親父のテンションが高い回が多い。観ている方としては面白いのだが、田の中さんは大変だろう。
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「School Days」第12話を観て

 さきほど、AT-Xで「School Days」第12話が無事に放映された。
 あくまで地上波放送を前提に制作されたものだから、放送前は話題性のために騒がれていても、本編は大した内容ではないんだろうなと思っていたが、考えが甘かった。これは、斧事件と関係なく、地上波で放映できる内容ではないと思う。
 テレビ放映としてまずそうな直接的描写は少ないが、展開の凄まじさと、怖さを引き立てる方向で非常に気合いの入った演出、それに声優陣の熱演により、テレビアニメとして越えるべきでない一線を越えた作品となってしまった印象を受けた。


※以下、ネタバレ注意



 大方の視聴者の希望通り、誠は世界にメッタ刺しにされて死亡。噴き出る血が黒いのは、放映中止時のtvkの説明通り。ここまでは、まあいいとして(いや、やっぱりまずいか)、言葉が世界の腹を割いて妊娠の真偽を確かめるくだりは、いくらなんでもエグすぎる。
 この場面での言葉のセリフ「やっぱり、嘘だったんじゃないですか。中に誰もいませんよ」には、寒気を覚えた。結局、想像妊娠だったかどうかもはっきり示されていないので、世界が胎児もろとも殺されたかも知れないと思うと、余計に気分が悪くなる。

 そして、最後は海の上、ヨットに乗った言葉が誠の首を抱えて「やっと、二人っきりですね」でEND。何と、「Nice boat.」な場面が本編ラストに登場してしまった。tvkは、これをチェックした上であの代替番組を流したのだろうか。おそらくは偶然の一致なのだろうが、放映中止騒動とラストシーンがシンクロしてしまうとは、凄惨な場面なのに思わず笑ってしまった。

 ともかく、Aパートは三角関係でとことん鬱展開を描き、Bパートは殺し合いに死体解体で生首カバン詰めと、やりたい放題にもほどがある。
 今回これを観ていて、グロ表現の流れで以前にAT-Xで放映された「エルフェンリート」を思い出した。「エルフェンリート」は当初AT-Xのみの放映で、後にU局では規制入り版が流された。しかし、今回AT-Xで放映された12話は、提供画面やエンドカードも付いた地上波仕様だ。
 本気で、スタッフはこの最終話を地上波で流すつもりで作ったようだが、これを渡されたtvkをはじめとするテレビ局各局の担当者は相当悩んだのではないだろうか。今回、京都の斧事件があったから放映中止にしたのではなく、斧事件は口実にしただけで、最初から中止するつもりだったのではないかとすら思えてしまう。
 映像表現だけでなく根本的なストーリーに問題があるので、このままだと今後の地上波での放映は難しそうだ。


 それにしても、ネットでの実況もすごいスピードだった。地上波ならともかく、CSで、しかも加入者の限られるAT-Xでは史上最高レベルだろう。観られなくても一緒になって楽しんでいた人もいそうな気がする。
 最終話だけで十分に恐ろしい内容だったが、これまでの11話までを観ていれば、もっと楽しめたと思うとちょっと残念だ。特に、誠が殺された場面などは盛り上がる事が出来ただろう。いずれAT-Xで全話再放送される時は、4話以降も観てみよう。
 ともかく、ネタとしては凄い最終回だった。もう、お腹いっぱいです。
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アニメ放映中止とU局の規制

 先週、「U局アニメは規制がゆるい」と書いたら、その直後に「School Days」「ひぐらしのなく頃に解」の放映中止騒動が起こって、我ながら何というタイミングなのかと驚いてしまった。
 BS朝日の「桃華月憚」を含めると、先週一週間で3本もアニメが突発的に休止になったわけで、前代未聞の出来事だ。


 現実の事件とは関係のない「桃華月憚」はともかくとして、「School Days」「ひぐらし解」の2作品は、斧による殺害事件直後のと言うタイミングの悪さに加えて、規制のゆるいU局アニメであるが故に、おそらくは直接的な描写があった点がまずかったのだろう。
 テレビ局の発表を読む限りでは、「少女が凶器を持っている場面」や、「女子高生による暴力シーン」があると言う事だし、特に「School Days」は下手な独立U局より規制の緩そうなテレビ愛知ですら放映を取りやめたのだから、よほど問題になるような描写があったのではないかと思う。

 このような経緯を見ると、その気になれば誰でも観られる地上波での放送自粛は、ある程度やむを得ないだろう。それでも、深夜枠での放映である事を考えると、いささか過敏な反応だとは思うが。
 しかし、AT-Xでの放送は別だ。元々有料放送であるのに加えて、「School Days」は第9話から視聴年齢制限をかけているのだから、予定通り放送を行うのが契約者への当然の義務だと思う。今のところ、公式サイトやメールマガジンでは何のアナウンスもないし、第11話は事件後に普通に放送されている。また、EPGを見ても27日に放映予定の第12話は今のところ表示されており、このまま行けばAT-Xでは放映されるだろう。

 また、「ひぐらしのなく頃に解」については、あくまで第12話に問題があるようで、一週遅れのtvkでは事件後に第11話は普通に放映されたし、このまま行けば本日深夜にテレ玉、チバテレビ、サンテレビで第12話が放映される見通しだ。
 その第12話については、問題のある描写について修正を行っているのでは無いかとも考えられる。実際に第12話が放映されて、本編中に「凶器を持っている場面」がなかったとしたら本当に修正した事になるが、現時点では何とも言えない。しかし、こちらは「School Days」と違って丸々1クール分の放送が残っているのだから、修正してでも流すという判断があっても不思議ではない。

 ともかく、両作品ともいずれはしっかりと放映される事を期待したい。



 と、今回の件については「自粛やむなし」の立場で書いたが、これは私が両作品とも観ておらず、あくまで他人事だったから出来た事だ。もし、毎週楽しみにしている作品で同じような事態になったら、とても冷静にはしていられないと思う。

 「School Days」は第3話までは観ていたのだが、主人公の伊藤誠があまりに鬱陶しいので、観るのを止めてしまった。
 後になって、序盤の描写はまだまだ序の口で、その後は誠の行動がどんどんとひどくなっており、それを観て「誠氏ね」と突っ込んで楽しむべき作品であるらしい事、更には最終話で誠がどんな末路を迎えるかを期待している人が多い事を知って、最終話くらいは観ておこうかと思っていたので、放映中止はちょっと残念だったが、あくまで「ちょっと」程度だ。
 毎週毎週、誠の態度を観て腹を立てて、それでも「最後は罰を受けるはず」と最終話を楽しみにしていた人にとっては、現状はまさに生殺し状態だろう。事件が起こったタイミングが悪すぎる。

 なお、「ひぐらし」については第1シリーズの序盤で脱落してしまったので、特にコメントできる事はない。



 事件と作品内の描写との関連性は置いておくとしても、このような事態が起こったとなると、今後はU局アニメでも規制が強化されてしまうのではないかと、心配だ。
 たしかに、U局アニメの一部には行きすぎだと思うような描写もあるが、多くの作品ではある程度の自主規制は施されているし、キー局発作品の規制のきつさを見せられると、U局アニメ並みの自由度でちょうどいいと思う。あくまで深夜枠の放映なのだから、あまり過敏になる必要はないだろう。

 最近の作品で、放映媒体によって規制が違う例としては、「一騎当千 Dragon Destiny」では地上波とAT-Xで、それぞれ異なるレベルの画面ぼかしなどが施されており、DVD版のみが規制無しだった。また、「もえたん」第8話では、ネットでネタとして話題になった「愛知版」が本当に作られて、テレビ愛知のみ規制が少ないバージョンが流された。
 「もえたん」の例は、規制を逆手に取ったネタ作りとして面白いが、「一騎当千DD」はAT-X版ですら非常に不自然な規制が多かった。もし、今後地上波とCSで異なる規制が行われるようになるとしても、CSは視聴年齢制限等で対応して、出来る限り本編には手を加えない方向で行って欲しいものだ。



追記

 テレ玉、チバテレビ、サンテレビでは「ひぐらしのなく頃に解」第12話は予定通り放送されたが、やはり微妙に修正が入った模様。しかし、これで東海テレビ・KBS京都でも修正版を流せばいいのだから、放映再開の目途が立ったと考えていいのではないだろうか。



さらに追記

 「School Days」第12話は、AT-Xでの明日の放送が確定。21時30分なら帰宅しているだろうから、リアルタイム視聴&実況をしてみるか。AT-Xに加入していてよかった。まさかこんな事で役に立つとは。
 それにしても、この試写会は結局何がしたいんだ。昨夜の時点では、まだAT-Xでの放送予定を把握していなかったのだろうか。地上波で放映されるはずだったアニメを見るためにエロゲを持っていくなんて、何かの罰ゲームかと思ってしまった。

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藤本先生の命日と「オバQ」の現状について

 今年もやってきた、9月23日。藤子・F・不二雄先生が亡くなられてから、もう11年も経ってしまった。
 せっかく休日でもある事だし、今日は藤本作品をじっくり読み返そうと思っていたのだが、午前中に行った書店でたまたま「封印作品の闇」(安藤謙二・著)を見つけて読んでしまい、気分がすっかり重くなった。


 「封印作品の闇」は、「封印作品の謎2」を加筆修正した文庫版であり、藤子作品からは「オバケのQ太郎」「ジャングル黒べえ」の2作品が取り上げられているのだが、文庫化に当たって「オバQ」について特に一章分が追加されている。
 あらかじめ断っておくが、この「封印作品の闇」という本自体は、私は評価している。これまで、商業出版で触れられる事がなかった「封印作品」にまつわる事情について、作者・周辺関係者から当時の資料に至るまで可能な限りの調査が行われており、結果的に封印された理由がはっきりしない場合が多いにも関わらず、読み応えがある。
 ただ、今回の「オバQ」加筆分は、「オバQが出版できない理由」について、藤子両先生関係者の「感情のもつれ」として個人名まではっきり書かれてしまっており、正直なところ、ファンとしては「知りたくなかった」内容だ。だから、よりによって今日という日に読んでしまったのは失敗だった。
 まあ、この本で証言している「小学館の元幹部」の発言については、ある程度差し引いて受け止めるべきだとは思うが、だとしてもショックな内容だ。詳細については、あえてここでは書かないので、この本の該当部分を参照していただきたい。


 藤子作品には限らず、漫画が商業作品として一度世に出たからには、その作品は作者だけのものではない。
 著作権が作者にあるのは当然だが、読者には作品を読んで楽しむ権利がある。もちろん、「商業作品」である以上、こんな事は言うまでもないのだが。
 「オバQ」は、「週刊少年サンデー」リアルタイム読者から、シンエイ版アニメで知った人まで、「ドラえもん」と同じか、それ以上に幅広い年代層に愛読されてきた作品であり、今でも「読めるなら読みたい」と思う人は多いはずだ。それなのに、現役で入手できる単行本が存在せず、その理由は、作者自身の意志による封印でもなく、現在では世に出せないような表現があるためでもない(厳密に言えば、「国際オバケ連合」は自主規制されてしまったが)。

 あらためて自分で書いてみると、あまりの理不尽さに腹が立ってきた。
 今更こんな事を言っても仕方がないのだが、「藤子不二雄」コンビ解消時に、「合作」扱い作品の出版について、両先生の間で確固たる取り決めをしておいていただきたかった。
 もちろん、当時はお二人とも「オバQ」がこんな状態になるとは思っていなかっただろうし、1990年代に入ると、てんコミ藤子作品の大半が品切れ状態となり、またFFランドも301巻完結に伴って書店ではあまり見かけなくなっていたから、殊更「オバQ」をはじめとする合作作品についての出版を考えるような状況ではなかったのだろう。
 だが、「藤本先生の遺志」として遺族や藤子プロですら方針を変える事が出来ないような取り決めが交わされていれば、他のてんコミ藤子作品のように、品切れになっても文庫版での復活はあり得たかも知れない。そう考えてみると、現在の状況は残念としか言いようがない。


 もう、何度も書いているような気がするが、現状での藤子・F・不二雄作品の扱いは、「ドラえもん」とそれ以外とで、あまりにも差がありすぎると思う。
 藤子プロが、本気でこれからも藤本作品が読み継がれていくようにと考えているのであれば、今の状態は実にいびつだ。「ドラえもん」以外にも面白い藤本作品はたくさんあるが、その中でも「ドラ」と並ぶ代表作と言って差し支えない「オバQ」が埋もれたままの状態は、ファンとしては理解しがたい。

 藤子プロの伊藤社長は、安藤氏の取材に対して「藤子・F・不二雄の遺した作品は非常に膨大で、生前と変わらぬ人気を博しているものが多くございます。その中で藤本の遺志や作品世界を守りつつ、より多くのファンのみなさまに喜んでいただける活動を優先的に行っております。」と返答している。この言葉と、最近の出版状況から解釈すれば、藤子プロとしては「オバQ」は、世に出すべき優先順位としては「モッコロくん」より低いと考えているらしい。いや、もちろん「モッコロくん」の単行本化自体は非常にありがたかったのだが。
 実際は、前述のように「感情のもつれ」が原因なのだとしたら、この返答は「建前」だと言う事になるが、そうだとしても、よくこんな事を言える物だ。藤本作品を守り、伝えていくべき責任者が「我々は「オバQ」の作品価値を理解していません」と言ってるのと同然ではないか。建前なら建前で、もうちょっとまともな事を言って欲しい。


 とりあえず、今日は手持ちの「オバQ」単行本を何冊か読み返したが、どうしても心のモヤモヤが晴れず、こんな文章を書いてしまった。これを読んで、気分の悪くなった方がいらっしゃったら、お詫びします。
 これまでも、そしてこれからも、藤子両先生とその作品に対する気持ちは変わらないが、少なくとも今の藤子プロおよび藤子スタジオの一部の人々に対しての不信感を消す事は出来ない。まさか本当に「オバQ」の復活を望む声が藤子プロには伝わらないのだとしたら、なによりファンとして非常に残念だ。
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東海地方のアニメ新番組事情など

 一昨日、昨日とテレビアニメの現状について、色々グダグダと書いてしまった。
 あれはあれで、私の偽りのない気持ちなのだが、どうしても大人視点からの考えになってしまう。実際には、私が現状を把握できていないだけで、今の子供も普通に娯楽の一つとしてテレビアニメを楽しんでいるのだろうと思う。そうでなければ、土・日曜朝のアニメだってなくなってしまうはずだ。

 19時台のアニメが消滅寸前の状態なのは寂しいが、「結界師」が1年間で37話しか放送できないような状況では、連続したストーリーの作品は19時台に持ってこない方がいいだろう。あまり休みが多くては、放映再開した頃には前の話を忘れてしまっている恐れもある。
 「世界名作劇場」も、初期は「ペリーヌ物語」のように元旦から大晦日まで休み無しで放映する作品があるほど安定していたのに、末期は1年の放送で全40話足らずとなり、「七つの海のティコ」「名犬ラッシー」「家なき子レミ」では未放映話まで出るまでになっていた。視聴率の低下もさることながら、休止の多さも名劇にとどめをさした原因なのではないだろうか。


 と、このような堅苦しい事を書く一方、私個人としては子供の頃も、いい歳になってしまった今でも、一視聴者としてテレビアニメを楽しんでいる。「萌え」「燃え」のどちらもOKだ。
 深夜アニメが増えて、また休日は遅くまで「朝は寝床でグーグーグー」している事が多くなってしまったので、リアルタイム視聴する作品はほとんどないが、録画して観る方が自分のペースに合わせて視聴できるので都合がいい。なるべくリアルタイムで観るようにしているのは、今は「ゲゲゲの鬼太郎」くらいだ。


 前置きが長くなってしまったが、今日は昨日までとは気分を変えて、10月からの新番組について書いてみる。
 15日発売の「TV Japan」で新番組情報は大体出揃ったが、各局の深夜枠に「未定」部分がまだ多いので、土壇場でまだ新番組が飛び込んでくるのかも知れない。自分の視聴環境で観られる事が確定している範囲では「げんしけん2」「CLANNAD」あたりが楽しみだ。後は、内容的な問題で放映局がなかなか決まらなかったらしい「こどものじかん」や、「キャベツ」の再来が期待(?)される「みなみけ」などにも注目している。
 今期は、昨年秋や今年春に比べると若干新番組が減少傾向にあり、チェックする作品数が減るので正直言ってありがたい。しかし、減少傾向とは言っても20本以上新番組があるのだから、やっぱり多い。個人的には、春・秋の新番組が今の1・7月くらいの数で十分だと思う。

 ちなみに、東海地方最速の新番組は「BLUE DROP 天使達の戯曲」(三重テレビ)と、「もっけ」(名古屋テレビ)の2本。前期から継続の「スカイガールズ」(テレビ愛知)、「ひぐらしのなく頃に解」(東海テレビ)と合わせて今期の最速作品は4本となる。
 改編ごとに最速が1本あったら上出来だった2,3年前に比べると、かなり状況がよくなったものだ。それに、最速ではないが「灼眼のシャナII」「げんしけん2」「D.C.II ~ダ・カーポII~」「素敵探偵ラビリンス」「ナイトウィザード The ANIMATION」は最速局と同日放送なので、深夜アニメを録画視聴する私にとっては同時ネットと同じようなものだ。とにかく、ネタバレを気にせずに観られる作品が増えるのは嬉しい。

 また、10月からは「名古屋ローカル」のアニメまで始まってしまう。テレビ愛知で日曜朝7時から放映予定の「やっとかめ探偵団」だ。まだ公式サイトは無いようだが、制作会社の日記で発表されている。
 昨年から「東海地方で放映予定」と情報が出ていた作品だが、全然放送される兆しがないので企画倒れになったと思っていた。名古屋発のアニメはたくさんあったが、名古屋を舞台にして登場人物が名古屋弁を喋る本格的な「ご当地アニメ」は初めてなので、どんな作品になるか楽しみだ。
 上記リンクの制作日誌によると、出演声優も名古屋出身者が多いようだが、顔ぶれが気になる。若い声優も出るようなので、人気声優が出演して「○○さんの名古屋弁が聞けるのはこのアニメだけ!」な状態になったら面白そうだ。愛知県出身の声優は、このような顔ぶれ。さて、この中から誰が出るのだろう。
 そう言えば、本作も一応「最速放送」と言う事になるのか。他にどこも放送しない状況では最速という気分ではないが。名古屋弁バリバリの作品では他の地域では放送しにくそうだし、将来にわたって本当に名古屋ローカルのアニメになりそうだ。
 それにしても、テレビ愛知は本当にアニメとなると何でも放送するんだなと、改めて感心してしまった。岐阜や三重で受信できない人には悪いが、名古屋に住む限り、テレビ愛知の存在は非常にありがたい。

 あとは、新番組ではなく再放送だが、中京テレビの深夜で「宇宙戦艦ヤマト」が始まる。
 「ヤマト」は読売テレビ月曜19時で放送する候補に入っているのだが、それをなぜ今あえて再放送するのだろう。まさか、月曜19時の方は再放送ではなくリメイクなのだろうか。この再放送は「CITY HUNTER」とセットで1時間枠の予定なので、まるで「読売テレビアワー」という感じだ。最近の東海地方はローカル再放送が少なくなっているので、観るかどうかは別として新枠での再放送開始は嬉しい。
 なお、裏番組としてテレビ愛知では「天元突破グレンラガン」再放送が早くもスタート。本放送終了の5日後とは、あまりに早すぎる。本放送で全話視聴済みなので深夜に録画する必要はないのだが、規制で半総集編となってしまった第6話が本放送版なのかDVD版なのかだけはチェックしておこう。


 今日は軽く書いて終わるつもりだったが、結構長くなってしまった。
 何だかんだ言っても、今でも楽しんで観られるテレビアニメは新旧問わずたくさんあるし、新番組も素直に楽しみにしている。とりあえず、一視聴者としては、気に入った作品のDVDやCDを買うくらいしか応援は出来ないが、今後も面白い作品を観たいので、アニメ制作者の方々には頑張っていただきたい。
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週刊少年誌原作の深夜アニメについて

 昨日のエントリを読み返すと、年寄りの「昔はよかった」的な考えが前面に出ており、少々恥ずかしい。しかし、現在のテレビアニメ事情についての私の思いが現れている内容なので、あえてこのままにしておく。


 さて、昨日の話とも関連するが、最近はジャンプ・マガジン・サンデーなど週刊少年誌の連載漫画ですら、深夜枠でアニメ化される例が増えてきている。ジャンプなら「DEATHNOTE」「武装錬金」「BLACK CAT」「いちご100%」、マガジンは「魔法先生ネギま!」「涼風」「OverDrive」、サンデーは「美鳥の日々」「PROJECT ARMS」「史上最強の弟子 ケンイチ」など。

 これらの作品は、掲載雑誌の主な読者が視聴しづらい時間に放映しているわけで、製作側はアニメ版の視聴者層をどう考えて作っているのか、不思議に思ってしまう。今や、子供にとっても深夜アニメの視聴は特別な事ではなくなっているのだろうか。まあ、子供に限らず、録画視聴なら放映時間帯は関係ないのだが。
 しかし、深夜アニメは放映地域が限られてしまう作品が多いので、地元で放映されないためにアニメ版を観られず、涙をのんでいる原作読者も多いのではないだろうか。マニア向け雑誌ならともかく、メジャーな週刊少年誌では発行部数に比例して掲載作品のファンもかなりの数になるはずで、それを考えると深夜枠での放映は好ましくない。


 と、ここまでは「週刊少年誌漫画原作作品の深夜放送反対」の流れで書いてきたが、原作の持ち味を活かしてアニメ化するためには、19時台や朝の放送では難しい作品もある。
 昔から、漫画→アニメ化の過程において、テレビにおける表現規制の都合で原作の設定を一部変えてしまい、原作の持ち味が薄れてたり、登場人物の性格が変わってしまうような例がいくつかあった。こういった規制は、視聴者数の多い19時台において一番顕著だ。
 加えて、深夜枠であっても関東キー局で放映される作品は、比較的強めの規制がかけられている。中でもテレ東の規制は有名だが、他局でも例えばTBSは深夜枠ですら「血」の描写を避けるなど、かなり過敏に規制している感がある。
 現状、地上波放送で一番規制がゆるいのは、いわゆる「U局深夜アニメ」として放映される作品だろう。

 だから、現在放映中のマガジン作品「さよなら絶望先生」「ケンコー全裸系水泳部 ウミショー」がU局アニメとなったは、正解だったと思う。
 仮に「絶望先生」をテレ東でやったとしたら、間違いなく第1話冒頭の首吊りから規制の対象になっていたと思われる(テレ東では自殺ネタ規制の前例あり)。そうすると、当然「死んだらどうする!」の場面もなくなるわけで、下手をすると糸色望の性格すら原作とは変わっていたかも知れない。
 「ウミショー」も、原作の売りの一つである、あっけらかんとした裸や下着姿の描写は、キー局では難しかっただろう。何しろ、OPのラストカットで豪快なパンモロが描かれているくらいだ。そう言った描写を全て省いたとしら、やはり原作とは別物になっていたと思う。本作の場合、そもそも、静岡さんの存在自体でキー局での放映はアウトになりそうな気もするが。

 この2作品を毎週楽しみに観ている身としては、「U局アニメでよかった」と思わざるを得ない。放映開始前は、マガジン作品までがU局送りになって、どんどんマイナー路線を進むのかと危惧したが、作品の出来を重視してのU局放映なら納得できる。
 ただ、2作品とも放映地域がかなり限られており、その点ではやはり問題だと言わざるを得ない。U局アニメに限らず、最近のマガジン作品は「ツバサ・クロニクル」以外には、まともに地上波で全国放送された例はなく、せいぜいテレ東系6局での放映がいいところだ。やはり、マガジンはマイナー路線を進んで行くのだろうか。


 結局の所、単純に娯楽としてアニメを観る立場としては、面白い作品になるのなら週刊少年誌原作ものでも、作品内容によっては深夜放送になっても構わないと思っている。
 ただ、何度も繰り返すが、放映地域の少なさだけは何とかすべきだ。NHK並みは無理としても、せめて全国人口の8割くらいは地上波でカバーできるくらいにしないと、原作ファンすらろくに観られない。

 また、U局アニメは規制がゆるいと書いたが、昨今は「もえたん」のように放映局独自の判断で規制がかけられる例もあり、「U局アニメだから大丈夫」と言う状況ではない。「U局アニメ」と言っても、地域によっては独立U局でない局で放映される例も多く、テレビ大阪とテレビ愛知の放映状況を比べると、とても同じテレ東系列の局とは思えない。
 今回の話の本筋ではないのでこの辺にしておくが、U局アニメの表現規制については、機会があればもっと突っ込んで考察・検証してみたい。
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いよいよ19時台のアニメは終わりか

 「結界師」が深夜送りになってしまい、後番組未定だった読売テレビ月曜19時のアニメ枠は、来年1月から「宇宙戦艦ヤマト」「ルパン三世」などのリバイバル版を放送予定、との事。
 ここで言う「リバイバル」が、リメイクではなく旧作の再放送だとすれば、「もう19時台に放送できる新作アニメを作る事が出来ません」と読売テレビが事実上の敗北宣言をした事になる。これまで、この枠で早期終了(=打ち切り)になった作品は「バケツでごはん」や「ガンバリスト!駿」などいくつもあったが、その度に新たな作品を送り出していた。それなのに、とうとうアニメ化するネタすら尽きてしまったのだろうか。


 前述の「結界師」枠移動により、10月以降の19時台アニメはテレ東を除くと「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」「名探偵コナン」の3本のみ。いずれも10年以上続いている番組であり、新番組は1本もない。ゴールデンタイムからアニメが減っている件については以前にも書いたが、それから更に放映本数が減ってしまった。テレ東放映作品を入れても、19時台のアニメは7本だ。
 上記リンク先の「「子供向けアニメ」は減ったのか」を書いた時点では、ゴールデンからアニメが減っても、朝の枠も含めて全体として子供向けのアニメが残ればあまり問題はないと思っていたのだが、ここまで少なくなってしまった上に、せっかく維持している枠を旧作の再放送に使う局まで出てきては、異常事態と思わざるを得ない。

 それに、アニメの減少は19時台だけには限らない。昔は、平日朝と夕方には各局が競ってアニメの再放送を流していたが、ローカルワイド番組の台頭によって、すっかり少なくなってしまった。
 参考までに、私が小中学生の頃の東海地区の状況を挙げてみると、


 ・16時台:東海テレビ
 ・17時台:名古屋テレビ・中京テレビ
 ・18時台:テレビ愛知(18時から新作、18時30分から再放送)


と、その気になれば学校から帰った後は3時間ぶっ続けでアニメを観る事が出来たし、更に19時からは、ほぼ毎日どこかの局で新作アニメを放送しており、テレビアニメは非常に身近な娯楽だった。
 それに対して、現状で生き残っている枠は東海テレビ平日16時~16時30分の「特選アニメ劇場」のみ。テレビ愛知17時30分~18時30分の枠も、新作アニメはどんどん減っている。

 子供の娯楽は20年前と比べて多様化しており、最早「学校から帰ったらテレビを付けてアニメを観る」と言う習慣自体が成り立たないのかも知れないが、再放送も含めて夕方~夜のアニメ放送の減り方は尋常ではない。それに、以前書いたように、子供向けアニメは朝の枠で生き残っているが、視聴率から判断する限りでは、例えばかつての「ドラゴンボールZ」並に「誰もが観ている子供向けアニメ」は、もう存在しないと言っていいだろう。


 少なくとも、私の世代では、特に現在アニメファンでない人が相手であっても、話の種として盛り上がる事の出来る「同世代の共通体験」となっているアニメは、前出の「ドラゴンボールZ」を含めて、たくさんある。
 しかし、今の小中学生が大人になった時に、はたしてそんな作品が何本あるのだろう。もちろん、ヒット作であろうと世間的には無名な作品であろうと、自分が楽しんだ作品は確実に思い出となって心に残るだろうが、多くの人と思い出を語り合える作品が少ない状況を想像すると、寂しく感じてしまう。

 このまま行くと、あと2,3年ほどで19時台のアニメは完全になくなって、テレビアニメは深夜と休日朝のみになってしまいそうだ。だから「ドラえもん」には頑張って欲しいと書きたいところだが、現在進行形のテコ入れの数々を目の当たりにすると、日曜9時30分あたりに戻して、落ち着いた放送形態にした方がいいのではないか思ってしまう。


 ちなみに、私自身は、現在地上波放送はテレビアニメと朝・夜のニュース以外はほとんど観ていない。
 これは今に始まった事ではなく、昔からバラエティやテレビドラマにはあまり興味がないし、スポーツ中継も国レベルで注目されているような試合以外は観る事はない。映画も昔は地上波で観ていたが、最近はCMが鬱陶しいのでCS放送やレンタルで済ませる方が圧倒的に多い。

 だから、最近は19時台以降の番組をリアルタイムで観る事はほとんどなく、アニメが駆逐された結果、どんな番組が取って代わっているのかは、よく知らない。試しに観てみればいのだが、そんな時間があったら録画した深夜アニメを優先して観たい。
 と言うわけで、今の19時台の番組については何とも書きようがないので、ここで終わりとします。
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ゲゲゲの鬼太郎[第5作] #22「ニセ鬼太郎現る!!」感想

・ゲゲゲの鬼太郎 [第5作] 第22話「ニセ鬼太郎現る!!」
(脚本/吉田玲子、演出/西沢信孝、作画監督/仲條久美)


 アバンタイトルの語りが、「あの日の僕は、まるでついていなかったんです」で始まったので、第2作の「釜なり」を、思い出してしまった。
 「釜なり」のエピソードでは、鬼太郎が「ついていない」と言う要素は原作でも描かれていたものだが、鬼太郎の回想による語りから始まる趣向は、明らかに第2作を意識したものだろう。第2作にも参加していたベテラン・西沢信孝らしい趣向の演出だ(ただし、第2作「釜なり」の演出は西沢氏ではない)。


 話として、鬼太郎が釜なりに吸い込まれて、髪の毛やチャンチャンコを奪われて無力化するのはお馴染みの展開だが、今回の釜なりは捨てられた「釜」としての恨みをそのまま持っており、まるで「もったいないお化け」のように物を粗末にする人間に復讐する妖怪となり、何でも構わず吸い込む強引なところは面白かった。釜が家を吸い込む様は、一歩間違えればギャグになってしまう場面だろう。

 今回は鬼太郎が妖力を失った上、釜なりの中に吸い込まれており、目玉親父の奮闘が目立った。
 女子高生につかまって「キモカワイイ」と言われるあたりはご愛敬か。その後、女子高生に指図していたのには笑ってしまった。
 妖怪横丁にたどり着くまでは非常に苦労していた目玉親父だったが、チャンチャンコを操って釜なりを倒す場面は格好よく、鬼太郎の父親としての貫禄を見せつけられた。チャンチャンコは、鬼太郎だけでなく目玉親父にとっても御先祖から受け継いだ物なのだから、当然操る事も出来るのだろう。目玉声で「髪の毛針ー!」が聞けたのは、嬉しい展開だった。

 また、目玉親父とは逆に、助けを待つしかない鬼太郎の情けなさも印象的だった。
 更に、釜なりの内部で裸にされて布にくるまっている様には不気味さもあり、吸い込まれた他の人間たちとの違いが上手く描かれていた。
 ともかく、ようやく「強い目玉親父」が観られたと言う点で、嬉しい話だった。
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ゲゲゲの鬼太郎[第5作] #18「古城に光る 黒い眼」感想

・ゲゲゲの鬼太郎 [第5作] 第18話「古城に光る 黒い眼」
(脚本/三条 陸、絵コンテ/八島善孝、演出/中尾幸彦、作画監督/八島善孝)


 久しぶりの、「鬼太郎」第5作感想。気が付いたら、第18話は放送から一ヶ月以上も経ってしまっている。
 感想の本文は、放送当日にざっと下書きとして書いていたが、「あとは本編を観返して完成させるだけだからいつでも書ける」と思ってしまい、延ばし延ばしにしていたら、9月になってしまった。
 せっかく感想を書いたのにお蔵入りさせるのももったいないので、最新第22話とあわせて掲載する。


 さて、本話は今期では初めての鬼太郎が海外出張したエピソードだった。
 鬼太郎に助けを求めたゲストキャラのアリアは、日本の友人から鬼太郎の事を聞いたそうだが、具体的にどうやって鬼太郎と連絡を取ったのか、ちょっと気になる。「必死に手を尽くした」そうだが、ドイツに妖怪ポストがあるとも思えないが。
 まあ、鬼太郎自身も「真剣な心の持ち主の願いが届く」と言っているから、深く考えない方がいいか。


 さて、本話は、またしても「うまく騙された」と回だった。
 前回流れた予告にはバックベアードが登場しており、今回のサブタイトルバックも同様。そのため、「古城に潜む謎の妖怪」は、てっきりバックベアードだろうと思いこまされてしまった。まさか、日本から海外逃亡していた目目連だとは、予想できなかった。
 ベアードと目目連は両方とも目玉の妖怪であり、サブタイトルの「黒い眼」は両者を指していたわけだ。目目連が正体を現したところで、ようやく予告で妖怪名が出なかった理由がわかった。
 今回、この仕掛けにひっかけられたのは、主にバックベアードを知っている旧来からのファンだろう。しかし、ベアードを知らない新規視聴者にとっても、妖怪が二段構えで登場する今回の展開は、意表を突いていて面白かったのではないかと思う。
 また、アバンタイトルではアリアの眼が意味ありげにクローズアップされる場面があり、アリアの声を当てていたのが第4作で雲外鏡の化けた少女を演じた久川綾だっただけに、アリアがベアードに操られている展開もあるのではないかと思ってしまった。今回は、色々な点でスタッフは視聴者を引っかける気満々だったと思う。


 正体を現した目目連との対決では、目玉親父から渡された、魔よけの鏡のかけらが使われたお守りがカギとなっていた。
 このアイテムの登場はいささか唐突な感もあるが、原作やアニメ過去作における「妖怪カメラ」に相当する物なのだろう。はじめから目目連が相手とはわかっておらず、かつ日本まで妖怪カメラを取りに行っている暇もない状況だから、このようなアイテムの登場を登場させたのだろう。
 光に弱い目目連の性質と、一カ所に集めて固めてしまう退治方法は踏襲されていたので、妥当な改変だと思う。


 そして、目目連を倒した後には、とうとう鬼太郎の前にバックベアードが登場した。
 風格と余裕たっぷりの慇懃無礼な態度と、目目連をあっさり消してしまう強さで、アニメのベアードの中では、最も大物としての風格を感じた。2回目の戦いで半ギャグキャラ化したぬらりひょんの例もあるので、ベアードも今後どんなキャラになるかまだ何とも言えないが、少なくとも現時点では妖怪ラリーで審判の赤舌にびびる姿は想像できない。
 ぬらりひょんと言えば、今回のベアードはぬらりひょんとも旧知の仲で、鬼太郎の事を聞いている描写もあった。ただ、ベアードは「日本妖怪が嫌い」と明言しているので、最終的には鬼太郎とぬらりひょんが手を組んでラスボスのベアードと戦う展開もあり得るのではないだろうか。今後のベアードの動向は、ぬらりひょん以上に気になるところだ。

 なお、ベアードの声は第3作と同じく柴田秀勝氏が演じている。
 最初に第5作のメインキャストが発表された時は、第3作・第4作の混成と言う印象だったが、ぬらりひょん・閻魔大王・バックベアードと、準レギュラークラスに第3作の声優が次々と復帰しており、かなり第3作寄りのキャスティングになってきた。ただ、その一方で、テンションの高いねずみ男の演技は、かなり第4作を意識しているのではないだろうか。
 ともかく、あまり第3作の印象が強くなりすぎても新鮮味がないので、声はともかくキャラの描写には新機軸を期待している。その点で、今回の貫禄たっぷりのベアードは、よかったと思う。
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「墓場鬼太郎」は来年1月から放映

 水木しげる公式サイト「げげげ通信」によると、既に東映アニメーションの公式サイトが出来ていた「墓場鬼太郎」は、来年1月から深夜枠で放送予定との事。


 「第12回世界妖怪会議」で「墓場鬼太郎」のアニメ化が発表されたと知ってから、スタッフ・声優は誰が務めるのか、発表媒体はどうなるのか、いつ頃観られるのかと色々気になっていたが、これで媒体はテレビアニメと決まり、放映時期もはっきりした。
 現在放映中の「ゲゲゲの鬼太郎」第5作は、DVDが各巻3話収録で17巻予定なので、少なくとも1年は放送するだろう。よって、来年年明けからは「ゲゲゲ」と「墓場」のアニメが並行して放映されると言う前代未聞の快挙が実現する事になる。
 放映局は発表されていないが、やはり「ゲゲゲ」全作を放映してきたフジテレビの可能性が高そうだ。そうすると「ノイタミナ」枠で放映されるのだろうか。東映アニメーションは既に「怪 ~ayakashi~」「モノノ怪」の実績があるので、この枠に「墓場」が来てもおかしくはない。と言うか、東海地区で確実に放映されるためには、この枠に来てくれないと困る。

 また、肝心の内容がどうなるかも、もちろん大変気になるところだ。
 深夜枠なので1クールと仮定すると、「墓場鬼太郎」として発表された中からエピソードを厳選してアニメ化する形になるのだろうか。個人的な希望としては、「幽霊一家」は出来る限り原作のムードを取り入れて「鬼太郎誕生編」の決定版にして欲しい。
 鬼太郎誕生編としては、「ゲゲゲ」第4作の「ぬらりひょんと蛇骨婆」は、朝の子供向けアニメとして映像化出来るギリギリの所まで頑張っていたと思うが、それでも肝心な部分の描写は曖昧だった。今回はせっかくの深夜枠なのだから、鬼太郎の誕生や親父の目玉化をしっかりと描いて欲しいし、それをやらなければ「墓場」を冠してアニメ化する意味はないと思う。


 まだ、放映開始は4ヶ月も先なので、スタッフ・声優については続報を待ちたい。声優は「ゲゲゲ」とは差別化を図りそうだが、はたして目玉親父はどうなるのだろう。
 今年は、「ゲゲゲ」テレビアニメ新シリーズ・実写映画化ときて、さらには「墓場」アニメ化と、本当に鬼太郎ファンにとってはたまらない一年だ。この時代にまた「鬼太郎」で盛り上がれるとは、本当に嬉しい。
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