FミュージアムでSF短編の原画を鑑賞

 9月3日から約2ヶ月ぶりに、10月29日に藤子・F・不二雄ミュージアムへ行ってきた。
 目的はもちろん、始まったばかりの「藤子・F・不二雄のSF短編原画展」だ。

 藤子ファンにとってはSF短編は説明不要の名作揃いだが、このミュージアムでは開館してからの11年間、ほぼドラえもんをメインとした展示を行っていた。正直、ドラえもん以外の作品メインの展示は半ば諦めていたところなのだが、そこへ来ての「SF短編原画展」だ。これは、鑑賞しないわけにはいかない。





 基本、原画の撮影は禁止だが、今回の展示は入り口部分のみ撮影可だった。撮ってもどうって事ないような気もするが。
 ともかく、「ミノタウロスの皿」から始まって、「ドジ田ドジ郎の幸運」「じじぬき」「流血鬼」「ベソとこたつと宇宙船」「イヤなイヤなイヤな奴」「値踏みカメラ」「四畳半SL旅行」などなど、SF短編の名作の数々の原画が展示されており、すっかり見入ってしまった。
 そして、今回の展示でも『ドラえもん』関連がないわけではなく、「神さまごっこ」など、SF短編とタイトルが共通するエピソードなどが紹介されていた。
 どの作品も原画は素晴らしいが、そんななかで「イヤなイヤなイヤな奴」は原稿の上部に手書きで「いやな奴」(ページによっては「イヤな奴」)と書かれており、なんだか妙におかしかった。冷静に考えれば、単にタイトルを短縮して書いただけなんだろうけど。なお、この字が藤本先生の手によるものかどうかは不明。と言うか、さすがにそこまでは解説されていない。
 解説と言えば、展示の説明でおなじみの「おはなしデンワ」が、今回の展示より自分自身のスマホからアクセスして使うタイプに変わっていた。やはり、感染対策の一環なのだろう。

 なお、今回は展示を観る前に、真っ先にミュージアムショップに行って、「『ミノタウロスの皿』の皿」を購入した。
 作品の内容を考えれば、ある意味では非常に悪趣味なグッズではあるが、SF短編のこういうグッズが出ること自体が非常にレアなので、購入しない選択肢はなかった。意外とサイズは小さいが、買えてよかった。





 といった感じで、なかなか収穫の多いミュージアム訪問であった。まだまだSF短編の名作は多いので、展示の入れかえも楽しみだ。「老年期の終り」の原画はぜひ観たい。
 そして、SF短編原画展が終わった後も、ドラえもん以外の作品を中心にした展示をまたやって欲しい。個人的には初期作品にもスポットをあてて欲しいが、原画が残っていない作品が多いから、難しそうだな。
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