大山のぶ代「ぼく、ドラえもんでした。」感想

 この前の土曜日に購入した「ぼく、ドラえもんでした」を、じっくりと読み返したので、感想を書いておく。


 副題に「涙と笑いの26年打ちあけ話」と付いているこの本に、これまで語られなかった、知られざる「ドラえもん秘話」を期待して読む人は多いだろうし、私もそうだった。しかし、はっきり言うと、目新しい話題はあまり書かれていない。大山さんとアニメ「ドラえもん」の出会い、大山流のキャクター解釈、藤本先生の思い出など、これまで色々な書籍や雑誌でお馴染みのエピソードが多く見られる。
 しかし、既に知っているエピソードであっても、あらためて大山さん自身によって時系列順にまとめられ、また雑誌等では誌面の都合などで省かれたと思われる、細かい描写などもあり、結構新鮮な気持ちで読む事が出来た。何より、この本からは大山さんのドラえもんに対する強い愛情が感じられる。本文中で「あの子」と呼ばれているドラえもんは、大山さん自身であり、また子供のような存在でもあったのだろう。

 目新しい話題はあまり無いと書いたが、それでも映画に関しては試写会に間に合わなかったエピソードや、ゲスト声優の思い出など、おそらく初めて書かれたと思われる部分もあり、興味深かった。他にも、「のび太の恐竜」公開初日の思い出や、タイトルコールの録音に関するエピソードは面白かった。
 また、「ドラえもん」の原作者である藤子・F・不二雄先生にまつわる思い出も、藤子ファンとしては非常に興味を惹かれる部分だった。藤本先生には、何となく落ち着いた方というイメージを持っていたので、映画の舞台挨拶へ向かう時の「身の軽い動き」のエピソードは、意外な感じだった。もし、映像が残っていたら、観てみたい。他にも、あげていけばきりがないが、藤本先生絡みのエピソードは、どれも読んでいて楽しくなってくる。


 第7章では、ドラえもん降板のそもそものきっかけとも言われる、ガン手術のエピソードが語られている。この手術の時には、本気で大山さんが「ドラえもん」引退を決意していた事がはっきり書かれているが、それに対する藤子プロ・テレビ朝日・シンエイ動画の責任者三者の態度は、正直なところ、読んでいて引っかかった。努めて明るく振る舞う姿勢は理解できるが、どうもはぐらかしているような印象を受けた。
 結局、手術から4年後の2005年に、大山さんだけでなく「ドラえもん」出演全レギュラー声優が引退したわけだが、この引退の経緯については、ほとんど触れられていない。表に出せない複雑な事情があるのか、大山さん自身の心の整理がまだついておらず書けなかったのか、いずれにしても気になるところだ。


 ところで、書名からして明らかだが、この本はあくまで声優・大山のぶ代とアニメ「ドラえもん」との26年間を語った内容で、「ドラえもん」以外のアニメ出演作品については、ほとんど触れられていない。「ドラえもん」に限っても、話題はテレビの放映初期と映画の話題が多くを占めており、明らかにこの一冊では語りつくされていないので、他の作品まで取り上げる余裕はなかったのかも知れないが、ちょっと寂しく思ってしまった。ドラ以前に小原・肝付両氏と共演した「ハゼドン」や、ドラ直前の主演作「無敵超人ザンボット3」あたりは、少しでも取り上げて欲しかったところだ。
 しかし、大山さんの生い立ちから子供時代のエピソードは面白かった。また、巻頭の「大山のぶ代グラフティ」も、貴重な写真が数多く掲載されており、特に「週刊漫画ゲラゲラ45」や「夏休みマンガ祭り!藤子アニメ大集合!!」など藤子両先生と共演した番組も取り上げられているのは嬉しい。アニメドラの人気が爆発した1980年代前半には、特番等で藤子先生と大山さんの共演も多かったが、番組の性質上ソフト化は期待できそうにないので、こういった形でも一部が見られるのはいい事だ。


 この本は、大山時代のアニメ「ドラえもん」を好きだった人には、迷わずお勧めできる。私などは、ほぼ「ドラえもん」と一緒に育ってきたような人間なので、特に、放映初期に視聴率を気にしたり、人気爆発に喜びながらもとまどう部分などは、当時のドラをはじめとする藤子アニメの熱気を思い出す事が出来て、懐かしかった。
 大山さんの次は、小原乃梨子さんの「ぼく、のび太でした。」かなと思ったが、考えてみると小原さんにはすでに「声に恋して 声優」や「テレビアニメ最前線」などの著書がある。そこで、次は、たてかべ和也・著「おれ、ジャイアンだった。」を希望したい。
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まじぽかED、見つからず

 サイトの更新が終わったと思ったら、今度は仕事が忙しくなってきたため、ブログの更新ペースがなかなか上げられない。ネタはあるだけに、じれったいものだ。

 そんな中、今日は、栄・大須方面に出かけてきた。一番の目当ては、24日に発売されたCD「しちゃいましょう」(「錬金3級 まじかる?ぽか~ん」EDテーマ集)だったのだが、何軒も回ったのに、全く見つからなかった。同時期に発売されたアニメ主題歌シングルのほとんどは、大抵の店に置いてあるのに、「しちゃいましょう」だけが全くないのだ。先行して発売されていたOPテーマ「鮮血の誓い」は、いくつかの店にあったのに、「しちゃいましょう」だけが品切れになっている。これは、私の見通しが甘かったと言わざるを得ない。正直なところ、売り切れるとは思っていなかった。

 とりあえず、見つからなくてはどうしようもないので、代わりに(?)「ハレ晴レユカイ」を買ってきてしまった。どちらも平野綾が参加しているからいいか…って、そんな問題じゃない。他には「ドラえもん☆ミニアルバム2」と「オハヨウ」(「吉永さん家のガーゴイル」OP)を購入。春の新番組で、気に入った主題歌は他にもいくつかあるが、さすがに全部は買えない。いくつかは購入予定だが、曲によってはレンタルも使う予定。ただ、これだけ新番組が多いと、レンタルで見かけない曲も多くて困る。

 さて、肝心の「しちゃいましょう」は、どうしたものか。いまさらネット通販に頼るのも、何となく悔しい。日曜は家でゴロゴロする予定だが、31日に名駅に用事があるから、探してみるか。早く「しちゃいましょう」8連発を聴いて、脳を溶かしたいものだ。


(余談)
 そう言えば、「しちゃいましょう」と同時発売の「秘密ドールズ」も、全然見かけなかった。「禁断の百合PV」目当てでみんな買って行ったのだろうか。まあ、テレビ放送では寸止めなので、気になる気持ちはわかる。「ハレ晴レユカイ」も、三人であの踊りを再現した実写PVを付ければ良かったのに。


(更に余談)
 大山のぶ代著「ぼく、ドラえもんでした。」も、本日購入して一通り読了。内容的には、既に知られている事柄が多いが、それでもなかなか面白かった。そのうち、詳しく取り上げてみたい。
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最近のテレ朝ch藤子アニメ事情

 テレ朝チャンネルがスカパー!で放映開始してから2年間、「シンエイアニメシアター」の藤子アニメをずっと録画し続けているが、さすがに録画量もかなりのものになってきた。「エスパー魔美」「チンプイ」「21エモン」「プロゴルファー猿」は全話録画完了しているし、「パーマン」も第270話まで来て、もうすぐ折り返し地点を回った。自分なりの藤子アニメライブラリが充実してきて、いい気分だ。
 このチャンネルは、今年3月までは週一放送・帯番組を問わず、隔週で放映話数が更新される奇妙な編成だったが、この4月から毎週更新となった。本来、こちらの方が普通の編成だろう。個人的にも、一週おきに録画予約をするのは面倒くさかったので、ありがたい。
 その反面、放映ペースが上がったために視聴消化がしきれなくなった事は、ちょっと困った。特に、4月はアニメ新番組が多いので、旧作を観る時間がなかなか作れなかったのだ。おかげで「21エモン」は最後の10話が未見で残っているし、「プロゴルファー猿」も、ようやく第130話まで観てプロテスト編を残すのみとなった。「猿」は1話当たり14分弱だから、今度の休みに一気に観てしまおうかと思っている。

 それにしても、アニメ「猿」のシリーズ終盤は、実に懐かしい。本放送で観ていなかったドラゴン戦や特訓道場編は初見ゆえの新鮮さがあったが、いま観ているあたりは、名古屋では何度か再放送された「藤子不二雄ワールド」枠放映分なので馴染みがあり、覚えている場面を見つけると嬉しくなる。第129話「紅蜂さんの手帳」で、とうとう猿にぶつける影プロがいなくなって必死に対戦相手を捜し回る場面などは、まさにそれだった。また、タイタンIIIのエピソードは、氷川博士は大真面目なのに、タイタンに入っている姿は非常にマヌケで笑える。納谷六朗の好演もポイントが高い。シリーズ終盤に入ってもテンションは下がっておらず、プロテストで終わってしまうのが非常に勿体なく思える。

 まあ、「プロゴルファー猿」終了後、現在のテレ朝チャンネルでは「新 プロゴルファー猿」が引き続き放映中なのだが、これは続編と言うよりはパラレルワールドなので、作品としての位置づけが難しい。内容がほとんど記憶になくて気になったので、第1話を「猿」の最終話より先に観てしまったが、「新」単体で評価したとしても、第1話を観る限りでは、私には駄作としか思えない。同じスタッフが作って、ここまで落差があるのは、ある意味凄い事だと思う。突っ込みどころには事欠かない作品だ。「新」も含め、いずれ「プロゴルファー猿」については、あらためて色々語ってみたい。


 現状では、テレ朝チャンネルでは「パーマン」と「新プロゴルファー猿」を録っているが、6月からは「怪物くん」初期話数の録り直しが加わる。それに、「ビリ犬」「オバケのQ太郎」「忍者ハットリくん」などは、まだ録画していないので、一挙放送や1話からの再スタートがあれば、順次録っていきたい。「ハットリくん」のDVD-BOXで、帯の藤子アニメはDVD-BOX全話収録に期待できないと分かったので、CSで全話録画すべきだろう。しかし、「ハットリくん」DVDの未収録はどんな事情なのだろう。未だに不思議だ。

 また、CS未放映のシンエイ藤子アニメでは「笑ゥせぇるすまん」が残っている。この作品がテレ朝チャンネルに来ないのは、TBSとの絡みだろうか。まあ、別に放映してくれるならTBSチャンネルでも構わないので、「さすらいくん」ともども、全話再放送して欲しい。
 もちろん、「ドラえもん」テレビシリーズもCS未放映だが、わさドラがまだ放映2年目なのだし、こちらは少なくとも後2,3年は寝かせておいてもいいと思う。でも、ビデオ未収録の初期エピソード(特にのび太が代役の時期など)を観たいので、いずれは放映して欲しいものだ。

 テレ朝チャンネルへの要望を書いていくときりがないので、とりあえずこの辺にしておく。いつまで経っても多くの作品でOP・EDがいい加減なので、もうほとんど諦めているが、CSでそこまでする気がないのなら、せめて東映や東京ムービーのような「主題歌大全集」DVDを出して、全作品の本放送版OP・ED全パターンを収録して欲しい。多少価格が高くても、内容さえしっかりしていれば、間違いなく私は買うだろう。
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サイト更新と、今後について

 三ヶ月ぶりに「ドラちゃんのおへや」を更新した。前回書いた、ブログの更新が滞りがちな理由と言うのは、つまりサイトの更新作業に時間を取られていた事だ。

 今回は、「アニメ 旧「ドラえもん」大研究」の更新が中心となった。2月8日に旧ドラを観て以来ずっと、旧ドラのページをきっちり書き直そうと考えており、ようやくそれが果たせた。追記が中心なので、あまり更新量は多くないように思われるかも知れないが、最近更新してきた他のコーナーと同様にデザイン・レイアウトを全面的にスタイルシート依存に移行したので、手間はかかっているのだ。少なくとも、HTMLタグは、ほぼ全面的に打ち直している。
 それでも、当初の予定では4月中、遅くとも連休までには更新するつもりだったのだが、4月は他の事に時間を取られたため、データベースに原作・アニメのデータを追加するだけで精一杯。結局、旧ドラページの更新に着手したのは、連休最終日の5月7日だった。せめて、もう少し連休中に作業を済ませておけば、あと一週間は早く公開できただろう。今更言っても仕方がないが。

 さて、今後「ドラちゃんのおへや」で、どのようなコンテンツを公開しようかと色々考えているのだが、最近は、27年間におよぶテレビアニメの歴史を、原作との関係も絡めながらまとめてみたいと思っている。テレビアニメがリニューアルして1年が過ぎ、ネット上でもあちこちで、アニメドラのあり方について議論がされているが、その内容を読んでみると、大山ドラが26年間でどのように変わってきたかを知っている人は、私が考えていたよりも少ないようだ。もちろん、現在のメイン視聴者である小中学生は、知らなくても無理はないのだが、できれば知っておいてほしいと思う事柄も多い。そこで、原作ファンであり、かつアニメを放映1年目から観てきた人間としては、歴史をまとめておく必要があると感じたのだ。
 と、書くのはたやすいが、実行するとなると、大変な作業となるだろう。原作本編は、自宅にほぼ揃っているが、原作だけではなくアニメ放映開始以後の学年誌・コロコロコミック、それにアニメ雑誌などの記事も一通り参照する必要がある。また、もちろんアニメ本編も可能な限り観返す事になる。それに、26年間のどこから手を付けたらいいものだろうか。おそらく、年代を区切って少しずつ公開する事になるだろう。

 しかし、いつになるかは分からないが、この構想はぜひ実現させたい。そこで、ブログにこうやって書いてしまう事にした。はたして、今年中に手を付けられるかどうかも定かではないが、気長にお待ち下さい。
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「ドラえもん」に次世代型スーパーアイドル出演

 本日の「ドラえもん」。「演出 キャロライン キング」に、あんた誰?などと突っ込みつつOPのクレジットを見ていたら、声の出演で「伊藤つばさ 倉田雅世」と出ていて、つい笑ってしまった。リニューアル後、つばさの出番は今回が初めてだったが、倉田雅世が演じるとは思わなかった。考えてみたら、よく脇役で出演している人だから、予想の範囲内なのだが。

 期待通り、コンサートで歌うシーンもあったので満足。ショートカット緑髪のあの人を思い出して、笑いが止まらない。これで歌詞に「オゥイエー!」とか入っていたら完璧だったのだが。
 それにしても、キャロラインキングとは何者なのだろう。まさか、ふじもとよしたかの変名ではあるまいな。


(余談)
 最近、アニメドラの感想はわざと書いていないのだが、今回のような心に響くネタがあると、つい書きたくなってしまう。脚本が早川正でも高橋ナツコでもなかったので、おそらくこのキャスティングは単なる偶然だろうが、それでも反応してしまう。自分の中で、まだまだピッチは終わっていないようだ。
 なお、ブログの更新が滞りがちなのには、ちょっとした訳があります。数日中には分かる事でしょう。
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卓球延長時の東海地方アニメ事情

 取り上げるタイミングとしては遅いが、この事件について書いておく。

 もちろん、犯人の行った行為はバカとしか言いようが無く、このような事でアニメファンへの偏見が強まるとしたら、非常に残念だ。反省して、即刻自首して欲しい。
 上のリンク先の記事を信用するならば、横浜の消印が押してあり、水曜深夜25時のアニメを観逃したというのだから、その番組はテレビ東京の「いぬかみっ!」で、間違いないだろう。この事を知って、不謹慎とは思いながらも「犯人がテレビ東京ではなくテレビ愛知で「いぬかみっ!」を観ていたら、録り逃す事はなかったのではないか」などと考えてしまった。
 なぜかと言うと、テレビ愛知では卓球延長に備えて、初めから「いぬかみっ!」を、普段より30分早い24時58分から放映する予定になっていたからだ。実際には、卓球が延長されて、その後の番組は30分遅れとなったので、「いぬかみっ!」は、普段通り25時28分から放映された。よって、卓球による延長の可能性を全く知らず、録画予約が普段通りだったとしても、「いぬかみっ!」だけは問題なく録れたはずだ。この犯人が名古屋在住なら、こんなバカな事はしでかさなかったかもしれない。

 さて、ここまでは話を「いぬかみっ!」に絞っていたが、テレビ愛知水曜深夜のアニメは「いぬかみっ!」だけではないので、以降の番組も卓球延長を見越して、この日のみ特別編成がとられていた。普段ならば、

 25:28~ いぬかみっ!
 25:58~ 格闘美神武龍 REBIRTH
 26:28~ 涼宮ハルヒの憂鬱
 27:58~ うたわれるもの

と言う編成なのだが、4月26日に限っては

 24:58~ いぬかみっ!
 25:28~ 涼宮ハルヒの憂鬱
 27:28~ うたわれるもの
 (「格闘美神武龍 REBIRTH」は休止、実際は延長で30分遅れとなった)

と、なっていた。要するに、「いぬかみっ!」と「うたわれるもの」は単純に30分前倒しなのだが、「ハルヒ」は普段の「武龍」枠に入ったので、いつもより1時間早く放映される事になっていたのだ。だから、テレビ愛知視聴者の中には、普段通りの録画予約だったため「ハルヒ」だけ録り逃したという人もいるだろう。もっとも、前週の放送では、各番組で「卓球延長のため時間変更の可能性がありますのでご了承下さい」と念入りに告知されていたので、ほとんどの人は気を付けていたとは思うが。

 私自身は、もちろん時間変更には気を付けていたが、ひたすら延長無く終わる事を願っていた。「ハルヒ」が「武龍」の枠に入ったせいで、延長があると「ハルヒ」「ウイッチブレイド」「桜蘭高校ホスト部」の3番組が被る事になるからだ。そして、願いもむなしく卓球は30分延長。3番組とも観逃したくないので、押し入れの奥から2年前まで使っていたVHSビデオデッキを引っ張り出してアンテナ線をつなぎ、この日だけは3番組同時録画で乗りきった。VHSは画質が劣るのであまり使いたくないし、何よりこんな面倒くさい事はしたくない。本当に、この日は卓球に振り回されてしまった。

 個人的な事を長々と書いたが、今回の犯人には、本当に大好きで観逃したくない番組なら、このくらい気を遣ってしっかり録画予約をしておけと言ってやりたい気分だ。人骨を送るような中途半端な行動力を、録画予約に使うべきだろう。
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最近読んだ藤子新刊・旧刊

・「ミス・ドラキュラ」第1巻(ブッキング)

 先月末には既に購入していたが、何となく取り上げるタイミングを外してしまった。
 ちなみに、普段よく行く書店数軒では、いずれも置いておらず、名古屋駅前の某店でやっと見つける事が出来た。藤子作品とは言っても、知名度の低い復刻作品となると、なかなか一般書店には出回らないようだ。

 私は、初刊単行本の奇想天外社版を持っておらず、本作は「ネオ・ユートピア」会誌の復刻で、単行本未収録作品を何本か読んだだけだった。よって、第1巻収録作品は、全て今回初めて読んだのだが、A先生お得意の「変身」もので、しかも脂の乗っていた昭和50年代前半の作品だけあって、面白かった。1話が4ページなので気軽に読めるのもいい。話のパターンは、毎回ほぼ一定だが、それだけに逆に安心して楽しめる。全て1話完結なのだとばかり思っていたので、海外旅行や赤ん坊(切人?)のエピソードなど、連続している話もあったのは意外だった。

 今回の「ミス・ドラキュラ」や藤子不二雄Aランドなど、復刊ドットコムは、A作品の復刊では実にいい仕事をしている。この調子ならば、他の作品についても期待が持てそうだ。まずは、交渉に入っている「さすらいくん」の行方を見守りたい。コミック・スーリ版は持っているが、この作品にも単行本未収録エピソードが結構あるので、ぜひ完全収録で復刊して欲しいものだ。



・「新編集 オバケのQ太郎」第6巻(中央公論社)

 先月下旬に入手。この巻は、てんコミ未収録作品が多いのでお得感がある。

 初読エピソードの中では、「ようこそオバケの国へ」には、色々な意味で驚いた。雲の上にあるオバケの国は、明らかに「のび太と雲の王国」の原型だろう。うそをついたり人をきずつけたりできないオバケが、地上から雲の上に逃げ出したと言うエピソードも「雲の王国」で語られた神話に酷似している。既読の方には、何を今更と思われる話題だろうが、私にとっては衝撃の新事実だ。
 他には、オバQが服のおしゃれに目覚める「ニューモードを着よう」が、面白かった。よっちゃんのおじさんのデザインした「自由服」のバカバカしさは、実に素晴らしい。百目ルックもインパクトがあった。



・「新編集 オバケのQ太郎」第10巻(中央公論社)

 今月3日に入手。これで、FFランドのオバQは残り三冊で揃う。

 本巻では、何と言っても巻頭の「ぼくらのゴーストタウン」が印象的だった。比較的身近なネタを扱う事の多い「オバQ」の中で、太平洋戦争中に地下に作られたもう一つの街が存在すると言う設定は、異彩を放っている。「身近な異世界」のエピソードは、大長編ドラの15年前に、既に描かれていたのだ。
 本話における「子供だけの町」の設定は「ベラボー」に受け継がれているし、無人の町のイメージは「のび太と鉄人兵団」の鏡面世界を連想させられる。後の作品への影響という点でも、見逃せない作品だ。

 他には、「苦しみよこんにちは」「テーマソングを歌おう」などが、特に面白かった。正太に作詞の才能があるとは知らなかった。藤子両先生の詞はイマイチのようだが。


 それにしても、6巻共々思った事だが、てんコミ未収録作品にも面白い作品はたくさんあるのに、それらが容易に読めない状況であるのは、実に勿体ない。曽我町子さんが亡くなられて、懐かしいオバQの原作漫画を読もうと思った人がいても、新刊では手に入らないのだ。オバQほどの大ヒット作品が、傑作選のてんコミですら古書店でプレミア価格になるような状況は絶対に間違っている。
 この状況は早く改善されて欲しいが、まずは残り三冊を早く手に入れたい。当面復刊の見こみがないのだから、FFランドを集めるしかない。しかし、揃ったら揃ったで、今度は単行本未収録作品に手を出す事になるだろうなあ。
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オバQと曽我町子さん

 最近、FFランド「新編集 オバケのQ太郎」を2冊入手したので、初読エピソードの感想を書こうと思っていたのだが、その矢先に曽我町子さんの訃報を聞いた。あんまりと言えば、あんまりなタイミングだ。とても「オバQ」の感想を書く気分ではなくなったので、また日を改めたい。

 さて、先程から「オバQ」の話をしてきたが、藤子ファン的に曽我さんと言えば、白黒版アニメ「オバケのQ太郎」のQ太郎役を挙げるべきだろう。しかし、本作はモノクロ作品であるため、再放送を観る機会もなく、私自身はテレビの特番やファンサークルの上映会で、ごく一部の話数を観た事のみだ。むしろ、幼児期に再放送で観た「新オバケのQ太郎」の堀絢子や、リアルタイム視聴したシンエイ版「オバケのQ太郎」の天地総子の声の方が馴染みがある。
 それでも、「オバQ音頭」をはじめとするオバQソングで、曽我さんのQ太郎声に接する機会はあった。3人のオバQ声優の中でも、個性的という点では一番だと思う。ともかく、藤子作品初の本格的なテレビアニメで主役を演じた方が亡くなられた事には、大きな衝撃を受けた。また、個人的には曽我さんと言えば、「太陽戦隊サンバルカン」のヘドリアン女王が、印象深い。最近の特撮はほとんど観ていなかったので他の役はよく知らないのだが、「サンバルカン」の頃は戦隊シリーズを熱心に観ており、敵キャラクターの中でもとりわけ恐くて強烈だった。

 曽我さんは、アニメでも特撮でも「人ならざる」キャラクターを好演された方だったと思う。ご冥福を、お祈りします。
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久しぶりの児童文学館

 今日は、吹田市の国際児童文学館へ行って来た。昨日の日本橋同様に、実家に帰った時くらいしか行く機会がないので、約1年ぶりだ。前回に行った時には周辺が工事中だったのだが、それが既に終わって風景が様変わりしていたので、とまどってしまった。

 さらに、図書閲覧システムにも変化があった。いちいち手書きで申込書を書く必要がなくなって、PCでの検索結果からそのまま閲覧を申し込むと、係の所に申込用紙がプリントアウトされるようになったのだ。最終的には紙の申込用紙の形になるので、オンライン化は国会図書館と比べると中途半端だが、以前より楽にはなった。


 今回は、手塚治虫FC京都が出していた「ヒョウタンツギタイムス」を中心に読んできた。おもしろブック版「ライオンブックス」シリーズで唯一、単行本未収録の「双生児殺人事件」が13号に再録されているのだ。再録自体は知っていたので以前から探してはいたが、古書店でも13号は全然見かけない。最近になって「ヒョウタンツギタイムス」全号が児童文学館に揃っていると知ったので、今回の帰省は、ちょうどいいタイミングだった。
 肝心の「双生児殺人事件」だが、読んでみると、単行本未収録になっているだけあって、「ライオンブックス」シリーズの他の作品に比べると、正直なところ出来はよくないと感じた。殺人事件のトリックはチープだし、シャム双生児の設定も消化不良な感じだ。「ブラック・ジャック」の「ふたりのジャン」の先駆け的な作品なのだが、双子の心理描写が中途半端で、殺人に説得力が感じられない。おまけに、最後の3ページは明らかな代筆。これでは、未収録となるのも無理はない。「手塚治虫の奇妙な資料」によれば、途中にも代筆コマが混ざっているそうだが、今回はそこまで探して読んでいる余裕はなかった。


 「ヒョウタンツギタイムス」には、「ライオンブックス」全作品が再録されているので、時間の許す限り読んだのだが、「複眼魔人」「宇宙空港」「白骨船長」などは、やはり今読み返しても面白い。初出状態で再録されているので、全集で描きかえられた部分の確認も、興味深かった。ここで挙げた作品は、いずれも全集版で直された部分が明らかに新しい絵柄なので、以前から気になっていたのだ。

 他の雑誌などもいくつか閲覧したので、「ヒョウタンツギタイムス」は10冊弱しか読めなかった。「ライオンブックス」以外の再録も、また記事本文も読み応えがあるので、次回来た時には他の号も読みたいし、余裕があれば古書店でバックナンバーを集めてみたい。


 そう言えば、今日は「コミックトム」を借りていた人がいたので、もしやと思って覗き見したら、「T・Pぼん」の未収録作品をコピーしていたようだ。面識のある人ではなかったが、藤子ファンとあそこで遭遇するのはおそらく初めての事だ。ひょっとしたら、ネット上で知っている人だったのかもしれない。声をかけてみるべきだったか。
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久しぶりの日本橋

 現在、関西の実家に帰省中。今日は、1年ぶりくらいに日本橋をうろついていた。それだけでも、色々とネタはあったので、本日は、日記的な内容を、だらだらと書いてみる。


 ゴールデンウイーク中なので、色々な店でセールをやっており、まんだらけなんば店では普段店頭であまり見ないバラの本のセールをやっていた。ここではFFランド「新編集 オバケのQ太郎」第10巻と、てんとう虫コミックス「忍者ハットリくん」15・16巻を入手。本日昼の時点では、FFランドのドラえもんとオバQ・パーマン、それにてんコミのハットリ・怪物くんが結構あったので、抜けのある人はチェックしてみるといいだろう。
 また、古本では1984年のコロコロコミック春休み増刊号も見つけた。映画公開に合わせて「のび太の魔界大冒険」が再録されており、これで雑誌掲載版をもとにした大長編の総集編を、ようやく全て揃えることが出来た。手元にてんコミがないのできちんと比較できないが、デマオンを倒す場面などは単行本と比べると、かなりあっさりしている。
 ちなみに、総集編は「海底鬼岩城」までがカラーコミックス、「魔界」はコロコロ増刊、「小宇宙戦争」「鉄人兵団」はコロコロスペシャル、「竜の騎士」は「プロゴルファー猿」と合わせて一冊の増刊、「日本誕生」から、藤本先生没後の「太陽王伝説」までが同一デザインで総集編として刊行されている。「翼の勇者たち」「ロボット王国」は、表紙デザインが異なる。今回入手した「魔界」だけ一回り小さいA5判なので、全部並べると不揃いになってしまうのは残念だ。

 某CD・DVDショップでは、ワゴンセールで「永遠のアセリア」が大量に置いてあり、思わず買ってしまいそうになったが、2,500円と言う値段を見て思いとどまった。1,000円くらいだったら買っていた可能性が高い。「パピヨンローゼ New Season」でしつこく流れたCMに洗脳されてしまったようだ。6回×3=18回も見せられたのだから、無理もない。と、ここまで書いて気づいたのだが、大阪では地上波で「パピヨンローゼ」は放送されていない。これでは、ワゴンで多少安くなっても販促効果は無いような気がする。

 中古ゲーム店ではファミコンソフト「パラソルヘンべえ」を購入。一応、藤子ファンとしては押さえておくべき…だろうか。税込294円で安かったので、まあいいか。ただ、多分まともにプレイすることはないだろうし、そもそも、本日店頭で見るまで「ヘンべえ」がゲーム化されているとは知らなかった。FC末期には、結構色々なアニメのタイトルが出ていたようだ。


 こんな感じで、日本橋を一通り回って、夕方に実家に到着。カバンは重くなり、財布は軽くなった。言うまでもないが、実際に回ってみると、規模は秋葉原>日本橋>大須だと言う事がよくわかる。名古屋はオタクスポットが大須、栄、名駅等に点在しているので、どうしてもそれぞれの規模は小さくなってしまうのだ。たまには日本橋を回るのも面白い。


 ところで、大阪と名古屋ではアニメの放映本数はあまり変わらないが、放映曜日は大きく異なる。今夜、普段と変わらず観られるのは、テレビ愛知と2分しか違わない「いぬかみっ!」くらいしかない。大阪の水曜深夜は「ハルヒ」も「ウィッチブレイド」も「ホスト部」も無いので、ちょっと寂しい。仕方がないので、名古屋でやっていない「THE FROGMAN SHOW」でも観ておこう。
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