今さらながらの手塚アニメ

 私にとって、テレビ番組の録画には二つのパターンがある。
 一つ目は、普段観ている番組の深夜&留守番予約録画で、これは基本的に「録ったらすぐに観る」ためのものだ。特に気に入った作品は残して、あとは観たら消してしまう。
 二つ目は、「いつ観るかわからないが、とりあえず録画しておく」というケースだ。主に、CSでの旧作アニメで気になる作品が放送される場合に、このパターンが多い。DVD-RAMに保存しておいて、観てみて面白ければ続けて全話観るし、自分には合わないと思えば録画内容を消去してディスクは使い回せばいい。
 VHSテープ時代ほどには保存に場所を取らないので、とりあえず全話録ってそのまま放置した作品は多い。「いつか未来に観る作品」は、今も増え続けている。



 前置きが長くなったが、こんな話をしたのは、まさに今「いつか観よう」と思って録っていた作品を観ているからだ。
 それは、当ブログでも取り上げていたが、2007年夏の日本映画専門チャンネル「夏休み!まるごと手治虫アニメシアター」で放送された手塚アニメの諸作品だ。
 当時録画した作品のうち、1月下旬からから『ワンサくん』を観始めて3月までに全26話を観終わり、続けて『鉄腕アトム [第2作]』(以下「カラー版」)に手を出した。現在、『アトム』は第15話まで観ている。


 なぜ急にこれらの手塚アニメを観たくなったのかは、自分でもよく分からない。何かちょっとしたきっかけがあった気がするが、とにかく、ある日突然『ワンサくん』がどうしても観たくなった。こういう事があるから、「とりあえず録っておく」は、やめられない。
 『ワンサくん』を観終えた後、せっかくだから他の手塚アニメも続けて観ようと思い、手元に録画のある『鉄腕アトム』『海のトリトン』から、次は原作者の手がしっかり入っている作品を観たいと考えて『アトム』を選んだ。

 以前のエントリにも書いているが、カラー版『アトム』の第1話は脚本・原画・絵コンテ・演出・メインキャラクターと「手塚治虫」の名前だらけで、手塚先生が大変に力を入れていた事が伺える。
 原作漫画で何度も描かれたアトム誕生シーンではあるが、カラー版ではアトムがお茶の水博士に救われるところまでで3話も使っている。特にアトム(飛雄)と天馬博士の親子関係が深く掘り下げられており、これがアトム誕生編の決定版と言ってもいいのではないだろうか。

 なにしろ、原作ではアトム誕生の話はあまり扱いがよくない。短編では、一番ページ数の多いサンコミックス版「アトム誕生」ですら、たったの23ページだ。
 さすがに、長編の『アトム今昔物語』では多くのページを割いてアトムの誕生が描かれているが、これは一挿話の扱いにされてしまっており、印象が薄い。個人的には、アトムの目覚める場面より、その直前のタイムスリップした方のアトムが爆破される場面(初出版ではアトムが自爆)の方が、印象が強いくらいだ。
 だから、カラー版で純粋にアトムの誕生が丁寧に描かれていたのはよかった。ただ、天馬博士がアトムをサーカスに売る下りが、アトムが騙されて自分で契約してしまう展開に変えられていたのは、ちょっと気になったが。
 白黒版アニメではこの「息子を売り飛ばす」描写にアメリカからクレームが付いたそうだから、カラー版であえて変えたのだろうが、この改変によって天馬博士はいつの間にか話から退場する展開になってしまい、天馬博士の印象が少し薄くなったのは残念だ。


 今回、カラー版『アトム』は原作ファンとしての視点で観ているが、原作付きエピソードは現代(と言っても1980年当時の、だが)的アレンジでどのように味付けされているかが興味深く、また「アトム対アトラス」シリーズはオリジナルエピソードのため、先の読めない面白さがある。
 つい先ほど第15話「ロビオとロビエット」を観たところだが、原作の悲劇的ラストがしっかり描かれており、後味は良くないが、不思議な余韻を感じるエピソードだった。
 「ロビオとロビエット」は白黒版アニメをレンタルビデオで観た事があったが、こちらはお茶の水博士の修理でロビオとロビエットが復活する展開が付け足されており、この時の私は子どもだったが、既に原作を読んでいたので「蛇足」と感じたものだった。

 「ロビオとロビエット」に限らず、カラー版は原作通りロボットに悲劇の訪れる結末も多い。これはもちろん原作の味の一つなので余計な改変がない方が嬉しいのだが、第12話「ダムダムの首」、第13話「電光人間」と、2話続けてロボット破壊オチの話が続くのには参った。
 特にダムダムは可哀想で、何とかしてやったらいいのにと思ってしまった。これは原作も含めての突っ込みだが、首を変えなくても中性子光線の機能だけをとっぱらう事は出来なかったのだろうか。
 ちなみに、「ダムダムの首」の原作「顔のないロボットの巻」の連載中に白黒版アニメの放送が終了したため、ダムダムはカラー版がアニメ初登場だった。厳密に言えば、『ジェッターマルス』のOPアニメに登場してマルスにぶっ壊されていたが、本編には出番はなかったようだ。


 と、言った具合に、現在はカラー版『アトム』を観るのがすっかり楽しみになってしまった。
 このエントリ、最初の予定では『ワンサくん』の感想をメインにして、カラー版『アトム』は軽く触れる程度にするつもりだったのだが、気が付くと『アトム』の話だけで結構長くなってしまった。
 その気になれば、カラー版『アトム』の感想でまだまだ書く事も出来るが、とりあえずはこの辺にしておこう。『ワンサくん』については、またいずれ触れたい。



 思えば、藤子不二雄作品と手塚治虫作品、漫画はどちらも子供の頃から愛読してきたが、藤子アニメはシンエイ版『ドラえもん』以降の大部分の作品をリアルタイムで観てきたのに対して、手塚先生存命中に限れば、手塚アニメの本放送に触れる機会はほとんどなかった。物心ついた頃にカラー版『アトム』の後半を観ていた程度だ。これは、タイミングが悪かったとしか言えない。
 さらに、シンエイ藤子アニメは地元の名古屋テレビでしつこいくらいに何度も再放送されたのに対して、手塚アニメの再放送はそれほど多くなかったため、旧作に触れる機会もあまり無かった。再放送でほぼ全話を観たのは『ふしぎなメルモ』と『悟空の大冒険』くらいだ。『鉄腕アトム』の白黒版は、前述のレンタルビデオとテレビの特番で数話分を観ている。

 だからこそ、もう「いい歳」になってしまった現在、旧作ではあっても新鮮な気持ちで手塚アニメに触れる事が出来る。カラー版『アトム』第16話以降も楽しみだ。
 更に、東映チャンネルでは先週から『ミクロイドS』が始まった。『デビルマン』の後番組でスタッフも被っているせいかテイストが似ていて、手塚カラーとは別の、独自の世界になっている感じだが、これはこれで面白い。
 4月に入って始まったアニメ新番組もそれなりに観ているが、今期は「これは」と強く惹かれる作品が今のところ無くて、「そこそこ面白い」レベルのものを何本か観ている程度だ。そのため、旧作アニメの鑑賞に十分な時間が取れるのは、怪我の功名と言うべきか。当分は、カラー版『アトム』で楽しめそうだ。
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「ザ・チャンバラ」ついにCD化

 「青春ラジメニア 20周年記念アルバム アニソン玉手箱~ひねくれの逆襲~」が、発売された。その名の通り、ラジオ関西で放送している「青春ラジメニア」の20周年を記念した1枚だ。


 ラジメニアも、もう20年にもなるのか。時の経つのは早いものだ。
 思い返せば、初めてこの番組を聴いたのは中学生の時だった。当時ラジカセいじりにはまっていて、AMラジオの遠距離受信で遊んでいたら、雑音混じりの中でアニメ『おれは直角』のED主題歌「嫌いにならずにいられない」が聞こえてきたのが、ラジメニアとの出会いだった。
 「こんな夜中にアニソンを流すとは、どんな番組だろう」と、そのまま聴き続けていたら、その後もアニソンばかりが流れてくる。すっかり気に入って、以来毎週名古屋から神戸にアンテナを向けて聴くようになった。
 当時はあまりCDを買う事は出来なかったので、「全曲フルコーラスで流す」方針は非常に嬉しかったし、そもそもCD化されていない昔の曲も多くかかっており、この番組のおかげで様々なアニソンを耳にする事が出来た。私は今も「主題歌らしい主題歌」には結構こだわっているが、それはラジメニアの影響によるところが大きい。
 また、2時間番組なので、たまに訪れるゲストの話をたっぷり聞けるのも魅力だった。小原乃梨子さんが出た回で、旧ドラの「のび太のママ」役についてのコメントがあったのは嬉しかった。この回を録音したカセットテープは残してある。

 なお、「ラジメニアンのお部屋」の曲目リストで調べてみたら、私のラジメニアとの「出会い」の日は1991年4月20日だったようだ。その時から数えても、もう18年になる。本当に、いつの間にこんなに時間が経ったのかと思ってしまう。



 さて、そのラジメニア20周年記念アルバムだが、曲目はコロムビアのサイトをご覧頂くとして、番組を知る人にとっては「なるほど」と納得できる選曲だと思う。
 なにしろ、水木一郎・堀江美都子と言ったビッグネームの曲でわざわざ「小さな巨人ミクロマン」や「猫目小僧」を入れるのだから、実にラジメニアらしい。山本まさゆきも、タイムボカンシリーズのような有名タイトルではなく「大好きなお母さん」だし。この歌は今まで「山本正之作品大全集」でしかCD化されていないので、結構貴重だ。

 私としては、エントリタイトルにも書いたように、『まんが水戸黄門』のOP主題歌「ザ・チャンバラ」が初めてCD化されたのが嬉しい。また、「いくぜ! イッキマン!!」(『剛Q超児イッキマン』OP)や「ウバ・ウバ・ウキャキャ」(『まんが世界昔ばなし』OP)なども知る人ぞ知る名曲だが、今回が初CD化だ。
 他にも、「遅れて来た勇者たち」や「君はス・テ・キ」はラジメニアで何度もかかっており、聴くたびにいい曲だと思いつつもCDが手に入らず残念だったので、今回の収録はありがたい。
 このCD、「誰がために」や「夢光年」のような、ラジメニアに限らずアニメファンに名曲として知られる歌も入ってはいるが、全体のマニアックさを見ると、かえってこれらの有名曲が浮いているのが面白い。
 とは言え、入っているのはラジメニア的な名曲揃いなので、続けて聴いても特に違和感はないが。



 ちなみに、ラジメニア初のCDは1992年に発売されており、その時は「名曲発掘」として「おいらはドタコン」(『めちゃっこドタコン』OP)が収録されていた。このCDはキングレコードから出たから、キングのレア音源からこの曲が選ばれたのだろう。
 この初代CDはラジオ番組そのままの構成を意識した内容だったので、「おいらはドタコン」のトラックに曲紹介も含まれていて、歌だけ聴きたい時にはちょっと邪魔だった。PCを使えばWAV編集ソフトで劣化無しに曲だけ切り出せるが、当時はそうは行かなかった。これも、今となっては微笑ましい事だ。
 ともかく、初代CDでは一曲だけだった名曲発掘だが、今回はCD丸々1枚で全20曲にもなっており、ラジメニアの歴史の積み重ねだと感じさせられる。

 ちなみに、『めちゃっこドタコン』は未だにED主題歌はCD化されていない。キングレコードは結構埋もれている曲が多く、困りものだ。マイナータイトルも構わずに詰め込んで「主題歌のあゆみ」を出すコロムビアを見習って欲しい。もし、旧ドラの主題歌がコロムビアでなかったら、今頃は聴く事が困難になっていたのではないだろうか。
 ここのところ、懐かし系アニメソングCDで食指が動くタイトルがなかっただけに、レア音源満載の今回のアルバムが、馴染み深いラジメニアの企画として発売されたのは嬉しい。まだまだ埋もれている曲は多いので、これをきっかけにもっと未CD化曲が発掘されるようになって欲しい。とりあえず、「ビューティフル・モーニング」(『まんが水戸黄門』ED)はぜひお願いしたいところだ。



 最後になるが、「ラジメニア20周年おめでとうございます」と、あらためて申し上げておきたい。
 実は、現在の住みかでは受信状況がよくないい為、ここ数年はほとんど聴いていないのだが、このCDを聴いていて、ラジメニアの放送を毎週楽しみにしていた頃を思い出した。最近は放送時間の縮小や分割など色々とあって大変なようだが、CDの選曲を見る限りではラジメニア健在で、頼もしく感じる。
 久しぶりに、次の放送は頑張って聴いてみるとするか。と、「ザ・チャンバラ」を聴きながら書きました。
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「カラーコミックス」について

 先日、東京に行った時に古書店で、探していた思わぬ本を見つけた。
 「探していた」のに「思わぬ」とはどういう事かというと、これまで現物を全く見た事がなくて、はたして実在するのか疑っていた本だったのだ。


 それは何かというと、この本だ。







 小学館・カラーコミックス(以下「カラコミ」)の一冊として刊行された『ジャングル大帝』第3巻。カラコミ全22冊の中でも第21巻にあたり、最後期に出された本と言える。
 ご存じない方の為に書いておくと、カラコミとは小学館より「コロコロコミック増刊」として雑誌扱いのB5判サイズで1979年より発売された漫画単行本で、『ドラえもん』など藤子不二雄作品がメインのタイトルだった。
 「カラー」コミックスを名乗るだけあって、巻頭は4色カラーとなっており、また途中までは2色だった。ただし、カラー原稿の収録ではなく、色指定によりカラー化したものも多い。



 さて、今回の事の始まりは3年ほど前に遡る。カラコミ『ジャングル大帝』1・2巻がセットで売られていたのを発見して、てっきり全2巻だと思って買ったら第2巻の最後に『3につづきます』と書かれており、その時はじめて3巻の存在を知った。
 『ドラえもん』第6巻にも言える事だが、カラコミ後期の本はなかなか見つからない。また、『ドラえもん』第6巻の最後には「7につづきます」と書かれているが、実際には第7巻は出ていない。だから、『ジャングル大帝』も3巻は予告だけだったのではないかと思っていたのだ。
 それだけに、実物を見つけた時は「実在したのか…」と、驚かされてしまった。
 『ドラえもん』第6巻の古書価がかなり上がっているだけに、この『ジャングル大帝』第3巻もお高いのではないかとおそるおそる値札を見たら、思ったほどではなく、迷わずその場で買える程度の価格だった。まあ、だからこそ今こうして手元にあるわけですが。おそらく、ドラほど需要がないからそれほど高くないのだろう。

 ちなみに、第3巻に収録されているのは「ボクシングの巻」「人間対ヒョウの巻」「大ヘビヒドラの巻」の3話。もしかしたら「手塚治虫漫画全集」未収録のエピソードが入っているのではないかと、ちょっと期待していたが、これらの話は全集『冒険ルビ』に「ジャングル大帝<小学三年生版>」として収録されている。
 『冒険ルビ』は全集第4期で出たので、それまでは確かに未収録作品だったのだが、今となってはカラコミの利点はカラーページの存在くらいか。と言っても、元々カラー原稿だったのではなくカラコミ刊行に当たって着色したようだが。


 今回の「ジャングル大帝」第3巻で、カラコミ全22冊のうち18冊までを入手した。
 せっかくなので、カラコミ全作品の刊行リストを作ってみたので、ご覧いただきたい。なお、タイトルの後の日付は奥付の発行日。だから、未入手の4冊は「?」としてある。



 ・1 ドラえもん 第1巻(1979年8月1日)
 ・2 ドラえもん 第2巻(1979年11月1日)
 ・3 映画まんがドラえもん のび太の恐竜(1980年4月7日)
 ・4 ドラえもん 第3巻(1980年6月2日)
 ・5 ドラえもん 第4巻(1980年8月2日)
 ・6 ジャングル大帝 第1巻(1980年10月2日)
 ・7 ガムガムパンチ 第1巻(?)
 ・8 映画まんがドラえもん のび太の宇宙開拓史(1981年4月2日)
 ・9 映画まんが怪物くん 怪物ランドへの招待(1981年4月5日)
 ・10 パンクポンク 第1巻(?)
 ・11 パンクポンク 第2巻(?)
 ・12 ドラえもん 第5巻(1981年9月1日)
 ・13 怪物くん 第1巻(1981年9月1日)
 ・14 怪物くん 第2巻(1981年11月1日)
 ・15 ジャングル大帝 第2巻(1982年1月2日)
 ・16 ガムガムパンチ 第2巻(?)
 ・17 映画ドラえもん のび太の大魔境(1982年4月2日)
 ・18 映画 怪物くん 忍者ハットリくん(1982年4月2日)
 ・19 怪物くん 第3巻(1982年7月2日)
 ・20 ドラえもん 第6巻(1982年9月1日)
 ・21 ジャングル大帝 第3巻(1983年1月2日)
 ・22 映画ドラえもん のび太の海底鬼岩城(1983年4月5日)



 ご覧のように、カラコミは2~3ヶ月に一冊のペースで約4年間刊行が続いた。
 こうやってまとめてみると、最初の一年は『ドラえもん』しか出ておらず、カラコミは『ドラえもん』の幼年向け単行本を出す為に作られたレーベルなのだと言う事が、あらためてよくわかった。
 2年目に入って、『ジャングル大帝』『ガムガムパンチ』と手塚作品が出ているが、『ドラえもん』と違ってアニメが放映中だったわけではなく、ちょっと不思議だ。『鉄腕アトム』のアニメ第2作が放映中だったので、同じ原作者の作品で便乗しようとしたのだろうか。

 作者別に数えると、藤子不二雄15冊、手塚治虫5冊、そして、たちいりハルコ2冊。藤子、手塚作品に混じって刊行された『パンクポンク』が浮いている。当時、売れそうな幼年マンガは他にもあっただろうに、なぜ『パンクポンク』だったのだろう。
 私は『パンクポンク』は持っていないが、思い返してみても今まで実物を見た記憶がない。もしかしたら、『ドラえもん』第6巻よりも入手困難なのではないか。カラコミ全巻を揃えようと思ったら、いわゆる「キキメ」の巻はこちらなのかもしれない。

 そして、今回リストを作っていて見つけたのだが、『ドラえもん』第6巻の巻末に『ジャングル大帝』『ガムガムパンチ』3巻の予告が載っていた。







 実際には『ガムガムパンチ』は2巻止まりなので、この予告は結果的に半分嘘になってしまったが、当初は『ジャングル大帝』第3巻と『のび太の海底鬼岩城』の間に『ガムガムパンチ』第3巻を出すつもりだったようだ。
 『ドラえもん』7巻と違って巻末にデカデカと予告が載っていたのだから、カラーコミックスの刊行終了が急に決まり、そのため『のび太の海底鬼岩城』が最後となったのではないだろうか。そうでなければ、『ガムガムパンチ』3巻は延期して『海底鬼岩城』の後にでも出せばよかったのだから。
 その『ドラえもん』にしても、第6巻刊行時の予告で「なんとドラの6冊め!」と書かれているくらいなので、小学館の担当者もカラコミがここまで続くとは思っていなかったのかも知れない。


 ともかく、カラコミは後期の巻が極端に見つけにくい。私自身、『ドラえもん』第6巻、『怪物くん』第3巻、それに今回の『ジャングル大帝』第3巻は随分と探したものだ。
 その一方で、初期の巻は割と見つけやすい。『ドラえもん』1~2巻、『のび太の恐竜』『のび太の宇宙開拓史』、『ジャングル大帝』1巻、『ガムガムパンチ』1巻あたりは、やたらとよく見かける。『ドラえもん』1巻は少なくとも第4刷まで存在しているので、てんコミ並みとは行かなくともそれなりに売れたのだろう。



 当ブログでも以前に何度か書いているが、私は初めて読んだ『ドラえもん』の単行本はてんコミではなくカラコミだったので、個人的に非常に強い思い入れがある。
 短編はここでしか読めない話が多かったし、大長編もてんコミが出る以前にカラコミ版を何度と無く読み返したので、こちらのバージョンの方が馴染み深い。「カラスのかってだ」と言うギラーミンや、爆弾を持って特攻するバギーちゃんが見られるのは、カラコミ(と初出誌)だけだ。

 昔はカラコミでしか読めなかった話が、現在は『ドラえもん カラー作品集』や『ぴっかぴかコミックス』にほとんど収録されたので、今後わざわざ未収録目当てでカラコミを集める人はあまりいないだろう。
 しかし、そんな事とは関係なく、私は個人的なドラ体験の原点としてカラコミが好きだ。今でも、カラコミで『ドラえもん』を読むと、てんコミに入っている話であっても一味違った気分で楽しめる。
 私にとってのカラコミは幼年時代の記憶を呼び覚ます「タイムカプセル」のようなもので、今後も手放す事は絶対にないだろう。一度、カラコミについては文章でまとめておきたかったので、今回はいい機会だった。



 最後におまけ。カラコミはそれなりに売れたせいか、他社から便乗本も出た。
 それが、潮出版社から「コミックトム増刊」として出た『ポコニャン』上下巻だ。体裁といいデザインといい、どう見てもカラコミで、実に分かりやすい。







 発行日は上巻が1980年8月2日、下巻が同年9月2日。
 カラコミには含まれないが、カラコミ版『ドラえもん』の横あたりに並べておきたい本だ。カラコミ1年目の時期に出たが、当時のカラコミと比べると入手は困難なので、ご注意を。
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夢のような時間だった「超ひだまつりZ」

 「超ひだまつりZ」開催から二日が経った。
 今回は、長い間待望していたイベントだったし、個人的に当分の間、アニメ関係のイベント参加予定はないので、本当に120%完全燃焼してしまった。
 そのせいか、昨日は完全に虚脱状態で、「祭りの後の寂しさ」を非常に強く実感させられた。イベントそのものが最高に楽しかっただけに、終わった後の反動は凄まじい。


 と言うわけで、開催決定から4ヶ月間楽しみにしていた「超ひだまつりZ」は、期待に違わず心の底から楽しめた、素晴らしいイベントだった。
 一昨年に開催された「超ひだまつり」がアンコールを入れて約4時間あったのに対して、今回はアンコール込みで3時間と短かくなってはいるが、今回は歌がメインのため3時間ほとんど立ちっぱなしで、しかもよく飛んでいたから、体力的にはより消耗が激しかった気がする。出演者の方々も言っていたが、あれ以上続けていたら死人が出てもおかしくないくらいの激しい盛り上がり方だった。

 今回は2階席だったので、1階と温度差が出来てひっそりしていたら嫌だなと、ちょっと心配していたのだが、それは全くの杞憂で1階も2階も関係なく会場全体が一体となっていたと思う。今回は座席があったが、関係なくオールスタンディングに近い状態だった。
 ただ、2階だとどうしてもステージが遠くなる点だけは残念だった。お陰で、今回最大の見どころだった


 「ネコミミウメス」


が、あまりよく見えず、ちょっと悔しい思いをした。
 スクリーンがあるだろうと思っていたのだが、今回スクリーンは使用されず、ステージは肉眼で頑張って見るしかなかった。オペラグラスを用意しておくべきだった。



 さて、今回のイベントの印象を一言で言うと、「正攻法」だと思った。
 前回の「超ひだまつり」は、事前の告知でも「『ひだまりスケッチ』最後のイベントです」と言っており、当日も出演者が一人一人作品への思い出を語って「今までありがとうございました」と、「これでおしまい」なムードを作り上げて最後の最後に「2期制作決定」を発表して観客歓喜、とサプライズを狙った構成だった。
 さすがにこの手は一度きりしか使えないとスタッフも出演者もわかっていたのだろう。
 今回は、一曲目「スケッチスイッチ」の後に、早々に特別編の制作が発表された。つまり、イベント序盤で「まだまだ『ひだまり』は終わらない」と分かったわけで、だからこそ出演者も観客も皆、素直にイベントにのめり込む事が出来たのだと思う。もし特別編の発表が最後に回されていたら、「何か重大発表はないのだろうか…?」と、ずっと気になっていただろう。

 それにしても、序盤の「スケッチスイッチ」→特別編決定の発表→「?でわっしょい」→ウメス登場「とびきりスイッチ」の流れは凄かった。まだ始まったばかりだなんて事は完全に頭から飛ぶほどの盛り上がりようだった。
 特に「スケッチスイッチ」は、コールや手拍子での会場の一体感が半端ではない。昨年は2期が放映されていたから「?でわっしょい」を聞く機会の方が多かったが、『ひだまり』のテーマと言えば「スケッチスイッチ」だなとあらためて思わされた。アンコールの最後で歌われたのも、この曲だったし。


 今回は歌と比べると少な目だったが、トークコーナーもいつも通りメインキャストの面々のかけあいが絶妙で面白かった。アスミスのマツキス三十路いじりはちょっとやり過ぎかなとも思ったが、それが最後には会場全体からの「サーティーワン」コールになるのだから素晴らしい。
 トークは出演者全員が面白かったのだが、インパクトの点で一人挙げるとすれば、ミズハスだろうか。アフロヘアにして「クリスタルキングです」「蛾次郎です」などのネタふりがやたらと笑えた。今更気が付いたが、これは1期特別編のOPで宮子がアフロヘアになっていたのに合わせたのだろうか。

 しかし、ビジュアル面のインパクトでは、やはり前述の「ネコミミウメス」が一番だった。
 アスミスに「こんなに可愛い神はいない」と言わせて、マツキスを「萌え死に」させた上にキスを迫る発作(?)まで起こさせた凄まじさ。ステージから遠い2階席にいてすら、その破壊力は絶大だった。
 今回ウメスはmarbleの伴奏でタンバリンも披露して、マルチタレントとしての更なるパワーアップを見せつけていた。
 なぜネコミミを付ける事になったか、などは書いているときりがないので、省略します。気になる人は、他ブログのレポートを探して読んで下さい。


 また、今回はキャストの面々だけではなく、『ひだまり』のもう一つの顔、EDテーマを担当したmarbleの二人も大活躍だった。
 ボーカルのmiccoさんは、「超ひだまつり」の時は相当に緊張していた様子が見て取れたが、今回はトークも余裕でこなしていて、すっかり『ひだまり』に溶け込んで欠かせない一員になっていた。
 ギターの菊池さんは、今回はmarble単独ではなく全体の演奏を担当する生バンドの一員として登場していたが、アンコール後最初の曲となった「ひだまりランド・ゴーランド」ギターバージョンは印象的だった。



 と、この調子で細かい事を書いていくと、本当にきりがないので、このくらいにしておくが、歌もトークもほぼ全てが楽しくて、夢のような三時間だった。会場にいた全ての人に「お疲れさまでした&ありがとうございました」と言わせていただきたい。

 強いて残念だった点を挙げるとすれば、「ゆめデリバリー」「ひだまりランナー」など、2期のラジオ関連曲が無かった事くらいか。「?でわっしょい」も、一回だけだったのは少し物足りない。
 前回の「超ひだまつり」では、OP・ED・キャラソン各人一曲くらいしかなくて、「スケッチスイッチ」を4回も歌っていた事を思い返すと、今回は逆に時間の方が足りなくなったのだから、この一年半で『ひだまり』の歌も増えたのだなと、しみじみ思ってしまった。

 あとは、チョーさんが「校長会議」のために欠席だったのも残念だった。
 前説が校長先生だったので、てっきり「校長会議」はネタで、どこかで出てくるものとばかり思っていた。「おんなのこパズル」5人バージョンの時に乱入して「おとこのこパズル」を歌うとか、吉野家先生の歌った「プリンセス・ティーチャー!」の「校長先生が多分 探してる気がします」のところで出てくるとか、期待していたのだが。
 結局、最後までチョーさんは登場しなかったが、終了のアナウンスも校長だった。
 このアナウンスは録音だったようだが、間の取り方が絶妙で、その場にいて反応を伺っているとしか思えなかった。校長先生にとっては我々観客の行動を読むなどたやすいと言う事か。



 ともかく、アニメ『ひだまりスケッチ』は、まだ終わらない。まずは、特別編が楽しみだ。また、BSのみでの放映だろうか。だとすれば、1期特別編のように、放送からあまり時期をあけずにDVDを出してくれるとありがたい。
 気が早いが、その後にはテレビシリーズ3期もやって欲しいものだ。原作ストックの量を考えれば、すぐには無理だろうけど。



(追記)

 今回の私のエントリはグダグダでわかりづらいので、イベント全体の内容がわかるサイトにリンクを張っておく。細かい内容を知りたい方は、ご覧下さい。

公式サイト・スタッフ与太日記
Desire for wealth

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ゲゲゲの鬼太郎[第5作] #100「さらば父よ! 脅威の天狗王」感想

・ゲゲゲの鬼太郎[第5作] 第100話「さらば父よ! 脅威の天狗王」
(脚本/三条 陸、絵コンテ/西沢信孝、演出/小牧 文、作画監督/藪本陽輔)


 とうとう、『ゲゲゲの鬼太郎』第5作が終わってしまった。
 後番組として4月から『DRAGON BALL KAI』が始まる事が分かって、まだストーリー半ばの『鬼太郎』がどうなるかと心配し始めたのが2月の頭だったが、枠移動などの措置はなく『鬼太郎』は3月いっぱいで終了となった。


 だから、第100話が放送上での最終回となったが、中身はどう観ても3年目が続く事を前提として作った、単なる妖怪四十七士覚醒の1エピソード。この回をもって放送が終わる事についてのフォローは、本編には全くない。それどころか、冒頭で鬼太郎に「妖怪四十七士もようやく半分」と言わせているくらいだ。
 あえて、最終回っぽいところを探すとすれば、これまでに見つかった四十七士がある程度集まって再登場した事くらいだろうか。これにしても、一年目の締めとなった第51話と同様に、あくまで「一区切り」としての四十七士のおさらいのために出したのだろうが。また、EDで鬼太郎の挨拶があるが、いかにも無理矢理入れた感じだ。

 すでに「オトナアニメ」の三条陸インタビューで言及されているように、劇場版が第100話と第101話の間を想定して作られているため、たとえば無理にぬらりひょん一味や西洋妖怪を倒して最終回としてまとめる事は事実上不可能だったが、それにしてもここまで完全に「普通の話」で、誰が見ても明らかな打ち切りだと、かえって清々しい気分にさえなってくる。
 アニメ版『DRAGON QUEST』(アベル伝説)のように、奇跡的に第2期として再開するケースもあるのだから、下手に最終回っぽくまとめるよりは、普通の話で終わった方が自然に第101話としてシリーズを再開できるだろう。そう考えれば、終わり方はこれで良かったのかも知れない。


 話は黒鴉の覚醒エピソードで、単体で観ればなかなかいい話だった。冒頭はもだえる黒鴉のシーンから始まって、そちら方面の需要も満たしている。
 それはともかく、今年に入って陰が薄かったねずみ男に、過去の回想を交えた美味しい場面があったのがよかった。これがなかったら、8クール目のねずみ男は、ほとんど印象に残らなかったと思えるほどに出番も活躍も少ないまま終わっていたところだった。

 また、黒鴉の父、黒雲坊役は大塚周夫氏が務めた。
 大塚氏は今期、白山坊役で既に出ていただけに、最終回になって別の役で出番があるとは予想できなかった。これは、嬉しいサプライズだ。本シリーズの白山坊が今までになくコミカルなキャラになったのと対照的に、黒雲坊は完全な悪役キャラで、前シリーズ・第4作での白山坊を想起させられた。強そうなのに、最後はあっさりやられたところも含めて。

 しかし、放送から五日が経って、ある程度落ち着いたので冷静に話を観直す事が出来たが、放送当日は「一体どうやってオチをつけるんだ」と気になって、どうしても話に集中できなかった。
 これは、今回だけではなく打ち切り濃厚となった2月以降の話全てについて言える事なので、いずれじっくりと観返したい。



 それにしても、3年目に続くはずだった伏線の数々が放置されたままでの放送終了となったので、気になる点が多い。


 ・ぬらりひょん一味との決着
 ・西洋妖怪との決着
 ・中国妖怪との決着
 ・四十七士全員完全覚醒


 このあたりのエピソードは、テレビシリーズ再開が無理なら、OVAでもいいから描いて欲しいものだ。

 このようにあらためて気になる点を挙げてみると、本当に全然話に片が付いていない。映画と絡めた四十七士展開はともかくとして、敵勢力をあんなに多く出したのは、今更ながら大風呂敷を広げすぎたのではないかと思う。チーなんて真の姿を現す事すらなかったし、相当に長期にわたって展開させる構想があったのだろう。
 放送が続いていれば、それらを観る事が出来たと思うと、本当に残念だ。

 テレビシリーズの放送が終了したのだから、シリーズ全体を振り返っての感想を書きたいところなのだが、内容的に完結していないせいで、今は全然そんな気分になれない。いずれ、気が向いたら「2年目まとめ」と言う形でのまとめを書くかもしれない。
 ともかく、スタッフの皆さん、2年間お疲れさまでした。楽しい作品をありがとうございました。



 次の日曜、4月5日からは後番組『DRAGON BALL KAI』が始まる。『鬼太郎』と同様に、東海テレビもフジと同時ネットだ。これで同時ネットも3年目となり、どうやら定着したのは喜ぶべき事だろう。関西テレビなんて今年に入ってから28分枠を30分枠に拡大したにも関わらず、未だに一週遅れだ。
 元の『DRAGON BALL Z』は本放送で観ていただけに、今回の『DRAGON BALL KAI』でどの程度変わるのか興味のあるところだ。セリフが新録なのだから、音声が元のままだと話がつながらなくなるくらい思い切って編集するのだろう。

 ただ、30秒版の新番組予告で流れた悟飯の声を聴くと衰えが感じられて、ちょっと不安だ。悟空はあまり気にならないのだが。他のキャスト陣も、当時の声が完全には出せない人もいそうだし、気になるところだ。亀仙人のように別人になっているキャラもいるし。

 キャストと言えば、郷里大輔氏は『鬼太郎』に引き続いて閻魔大王役を演じる事になる。他にも『鬼太郎』の出演者が結構多い。どちらも東映アニメーション制作で青二プロがキャスティングを仕切っているから当然なのだが。
 ただ、今回の場合は野沢さんが元祖鬼太郎なだけに、妙な因縁を感じてしまう。『鬼太郎』を押しのけての後番組が、純粋な新作アニメでないのは寂しい。フジテレビも、いよいよ余裕がなくなってきたのだろうか。それでも、気になるから観てしまうのだが。
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『らき☆すた』づくしの二日間(後編) らき☆すた in 武道館

 ※前回の続きで、先週末の上京の二日目であります。



 鷲宮神社を訪れた翌日は、日本武道館で行われた「らき☆すた in 武道館 あなたのためだから」に行ってきた。

 翌週は「超ひだまつりZ」もあるので、二週連続の上京はつらいだろうからスルーしようかと最初は思っていたのだが、アニメ『らき☆すた』のメインキャストが「ほぼ」揃うとなるとどうも気になってしまい、結局チケット先行抽選に申し込んでいた。
 先行抽選で落ちたらきっぱり諦めようと思っていたが、二次先行でA席が当たったので、これも縁と思ってこちらにも参加する事にした。それで、せっかくだから作品の舞台も見ておこうと、今回は一泊二日で鷲宮町にも行ってみたのだ。



 さて、感想を一言で言うと「白石みのるが輝いていた」。
 「涼宮ハルヒの激奏」の時も白石稔の司会はなかなか面白かったのだが、今回はさらにグレードアップしていた。
 今回の司会は、当然のように小神あきら&白石みのるの二人だったが、あきら様は出演者の名前を間違えたり忘れたりなどグダグダなところが結構多く、その度に白石の名アシストが光っていた。全体の進行が問題なく進んだのは、間違いなく彼がいたからだ。
 また、第三部の締めで「高良みのき」としてみゆきコスで登場した件も忘れてはいけない。みゆきさん不在の穴を、見事に(?)埋めたのだ。これをみゆきさんのファンがどう思ったかはともかく、本当に「白石大活躍」なイベントだった。

 歌の方でも第三部前半は「白石オンステージ」の様相を呈しており、「俺の忘れ物」→「かおりんのテーマ」→「恋のミノル伝説」と3曲続けて披露した。特に、最後の「恋のミノル伝説」は異常な盛り上がり方で、第一部を含めて、それまでに演奏された曲全ての中でも、会場のテンションが一番上がっていた。
 後になってから冷静に考えると、作品オリジナル曲でなく『涼宮ハルヒの憂鬱』からの替え歌で一番盛り上がると言うのはちょっとどうなんだと思ってしまうが、当日の「その時、その場所」では、そんな事は関係なく異様な空間が形成されており、私もその中に引きこまれてしまった。
 そう言えば、最近「白石の曲」として認識しているせいで忘れがちだが、「俺の忘れ物」も『ハルヒ』から生まれた曲だった。もし、アニメ版『らき☆すた』がなければ、谷口の歌としてハルヒファンの間で知られる程度の曲で終わっていたのだろう。それが、武道館で歌われるようにまでなるのだから、面白い。



 印象が強かったので白石の事を先に書いてしまったが、このイベントは三部構成で、第一部と第三部がライブ、第二部が「らっきー☆ちゃんねる」でトークのコーナーだった。

 第一部の一曲目は、こなたの「宇宙鉄人キョーダイン」。半ば、予想通りの曲だったが、さすがにこれは盛り上がる。
 しかし、つかみはよかったが、それに続いた各キャラクターのキャラソンは、曲によって会場の盛り上がりにかなり波があった。テンションの高い曲は総じて盛り上がっていたが、そうでない曲の場合は、人によっては「お休み」タイムになってしまっていた。
 キャラクターに合わせて曲を作っているのだから、ライブで盛り上がるような曲ばかりでは無いわけで、仕方がない事なのかも知れないが、第一部全体としては今ひとつ盛り上がりに欠けるようだった。

 ただ、第一部のトリは島本須美「幸せ願う彼方から」で、最後にこれを持ってきた構成はよかった。島本さんの生歌なんてなかなか聴く機会はないだろうから貴重だ。しっとりと聴かせる歌だけに、第一部の締めとしてふさわしい曲だった。



 第二部は「らっきー☆ちゃんねる」にゲストを招いてトークを行う形式で行われたが、最初のうちはちょっとグダグダな感じが続いていた。
 盛り上がってきたのは名脇役・立木文彦&くじらの登場あたりからで、多くの脇キャラを演じ分けた苦心談の披露や、役が決まった時に「立木さん、『らき☆すた』が決まりました。「男」の役です。男をみんなやって欲しいそうです」と言われて困惑したエピソードなどが面白かった。体育祭のリレーでバトンを渡す相手も全部自分で、一気に録ったという話にも笑った。

 そして、続いてのゲストは「ゴットゥーザ様と愉快な仲間たち」(後藤邑子、小野大輔、杉田智和)。この三人が出てきてからは、明らかに会場全体の空気が変わっており、第二部では一番の盛り上がり方だった。CD宣伝付きの特攻服を着たゴットゥーザ様が格好良かった。
 三人ともアニメ『らき☆すた』に出演しているとは言え、本人をモデルにしたキャラで本編にはほぼ絡んでいないので、出てきても作品に関係するような話はなく、それぞれ好き勝手な事をやってカオス状態だった。杉田の行動が意味不明なのは、お約束。
 「『空を見上げる少女の瞳に映る世界』DVD買って下さい」と営業活動をしていた小野大輔には、ちょっと泣けた。第一部でも、相沢舞が「物販でMUNTO(劇場版)の前売り券を売っているのでよろしく」と言っていたし、京アニの必死さが伝わってきた。

 第二部の最後には、出演者告知にもなかったサプライズゲストとして、アニメ店長も登場。
 「やりたい放題」という点では前述の三人以上だったが、発言内容がちょっとお下劣だったので、ここではあえて触れません。気になる人は、「アニメ店長 九千本」あたりで検索して下さい。



 そして、第三部。
 「三十路岬」や白石オンステージ、それに「有頂天」の曲と司会コンビの歌が続き、第一部とは一味違った雰囲気だった。先ほども書いたが、白石オンステージあたりから会場のテンションがどんどん上がっていって、そのまま最後まで盛り上がりが持続した感じだった。
 何と言っても、第三部最大の目玉は最後の「もってけ!セーラーふく」で、アニメOPや第24話本編のようなチア姿でのダンスを中の人で再現していた。最初からこの曲ではこの趣向を期待していただけに驚きはなかったが、これを見る事が出来て、やっぱり来てよかったと思った。
 なお、一応皆マイクは付けていたが、さすがにダンスと歌との両立はきつかったようで、ほぼCD音源メインでの演奏だった。まあ、アニメ本編でも曲に合わせて踊っていたのだから、その再現としては十分だったと思う。



 全体を通して振り返れば、十分に楽しめたイベントだった。グダグダだった部分も、今思い返すとほほえましい。期待していた曲の中で、一部演奏がなかったのは、ちょっと残念だったが。そうじろう&かなたの「世界が消えても愛してる」、胸ぺったんガールズの「みんなで5じぴったん」は聴きたかったな。
 アンコールは、「組曲「らき☆すた動画」」で、本当の締めとしてはふさわしい曲だったが、メインスクリーンの映像にニコニコ動画風のコメントを出す演出は寒く感じてしまった。コメントが出てきてからは、ほぼスクリーンは無視して出演者を見ていたから別にいいのだけれど。



 さて、明後日はいよいよ「超ひだまつりZ」だ。もうこんなに迫ってしまった。
 こちらはずっと前から待望のイベントだっただけに、さらに楽しみだ。今、イベントで「みんなで歌う歌」として作られた「ひだまりランド・ゴーランド」のCDを買ってきて聴いているが、自宅で聴いているだけでも、この曲をみんなで歌ったら…と考えると、ゾクゾクしてくる。今からこんなでは、当日どうなってしまうやら
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『らき☆すた』づくしの二日間(前編) 鷲宮神社へ

 ※今回は普段より写真が多めです


 この前の土・日曜日は久しぶりに東京方面に出かけてきた。
 メインの目的は、3月29日に開催された「らき☆すた in 武道館 あなたのためだから」だったのだが、いい機会なので作品の舞台のモデルとなった鷲宮神社にも訪れておきたいと思って、土曜日から東京入りした次第だ。


 当ブログでは触れる機会を逃していたが、いわゆるアニメの「聖地巡礼」は、以前に一度やった事がある。
 実家に帰省した時に、『涼宮ハルヒの憂鬱』の舞台のモデルとなった西宮市に行って来た。この時は徒歩で北高の前まで行ってみたが、ここは本当に坂がきつくて、作中でキョンがぼやいていたのに共感してしまった。

 そして、今回は『らき☆すた』の鷲宮神社。またしても京アニ・角川アニメだ。
 この二作品は、テレビ愛知では放映枠も同じだった(水曜26時28分~26時58分)。それでは、4月から始まる『涼宮ハルヒの憂鬱』の「あらためて放送」も同じ枠…かと思いきや、こちらは放映局が名古屋テレビに変更。なぜだろう。



 話が脇にずれてしまったが、3月28日は朝から鷲宮へと向かった。
 電車は鷲宮駅の一駅前、久喜止まりなので乗り過ごす事もなく安心。どうやら、久喜を境にして都心向け路線から一転してローカル線メインになるようだ。
 鷲宮駅は各駅停車しか止まらないので田舎の小さな駅を想像していたのだが、結構大きな駅舎だったので意外だった。と言っては、地元の方には失礼に当たるかも知れないが。




鷲宮駅



 鷲宮神社への道は事前に地図を確認していたが、単純に駅前から延びる道を直進して突き当たりを左に曲がればいいので、非常に分かりやすい。地図を見ると、少しショートカットできる小道もあるようだが、それで迷ってもつまらないので、今回は素直に分かりやすい方の道で行った。

 駅を出て、10分ほど歩くと鷲宮神社へ到着する。








 下の写真は、『らき☆すた』OPに登場した構図を意識してみた。全24話、毎回観ていた風景なだけに、その「実物」を目の当たりにすると、何とも言えない不思議な気分だ。

 そして、鳥居をくぐって神社の境内へ。
 ちょっと歩くと、ある意味この場所での最大の目当てが見えてきた。







 今や、オタ絵満載で有名になった絵馬たちだ。
 「その手」の絵が半分以上を占めており、これを眺めているだけでかなり時間が経ってしまう。







 これらの「萌え絵馬」に混じって、ひっそりと「普通の絵馬」もいくつかかかっているが、少なくとも鷲宮神社では普通の絵馬の方が浮いており、何ともおかしい。普通の絵馬をかけた人は、回りを埋め尽くしている萌え絵馬をどう思ったのだろう。
 萌え絵馬に書かれた願い事にも、「二次元の世界に行きたい」と、もう完全にダメな領域に達しているものから、「みゆきさんの人気が出ますように」と妙にリアルなものまで色々とあって面白かった。
 結局、絵馬を眺めているだけで1時間近く経ってしまった。


 その後は、参拝を済ませて神社とはさよなら。
 記念のつもりで、神社の近くの雑貨屋で売られていた「絵馬ストラップ」を買ってきた。これは、いつも売っているわけではなく、ちょうどこの日が販売日にあたっていたようだ。







 それにしても、一見すると深夜アニメに興味のなさそうな普通のおばちゃんが「こなたとみさおがあるよー」と言ってストラップを売っている様子は、ちょっとシュールだ。町ぐるみで『らき☆すた』による町おこしに取り組んでる様子がうかがえて、好ましい事ではあるのだが。

 さらに、雑貨屋には「らき☆すた in 武道館」のポスターもしっかり貼ってあった。







 ここに限らず、神社から駅までの道に連なる店の多くでポスターが貼られており、力の入れようは相当な物だと感じさせられた。


 と、言うわけで、今回は駅から鷲宮神社への往復だけだったが、町中に『らき☆すた』があふれていて、かなり楽しめた。
 『らき☆すた』ご当地としては幸手市などもあるが、今回は時間の都合で断念。ただ、鷲宮から東京方面への帰り道では春日部駅で下車して、OPに出てきた場所は見ておいた。ここは、駅の西口を出てすぐなので、場所を探す苦労はなく非常に分かりやすかった。









 『らき☆すた』づくしの二日間、一日目はここまで。
 二日目の武道館イベントの感想は、後編をご覧下さい
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