はなバルーンblog

藤子不二雄や、好きな漫画・アニメの話がメイン(ネタバレもあるので要注意)

「エスパー魔美」DVD-BOXに失望

2006-06-03 00:28:44 | 藤子不二雄
 「エスパー魔美」DVD-BOX上巻予約締めきりまで、あと10日となった今日、DVD-BOX スペシャルサイトの「Release」ページが、更新された。その内容は、

なお、次回予告は素材の都合上収録されません。ご了承下さい。

 この一行だけだが、私を失望させるには、十分すぎるほどだ。

 今日の更新以前に、すでに「収録各話の構成」として、27話まではOP・Aパート・Bパート、28話以降はOP・Aパート・Bパート・EDと言う構成になる事は告知されていた。この時点で、予告について全く触れられておらず、少し嫌な予感はしたのだが、「わざわざ書かないのは、当然収録されるからだろう」と考えていた。それが、今日になって突然のこの告知だ。
 予約締めきりギリギリと言う発表の遅さも、そしてトップページではなくReleaseのページに、こっそり追記するあたりも、企業としての誠意が感じられない。

 私は、テレビアニメはOP・本編・ED、そして次回予告まで揃って一つの作品だと考えている。予告は、その回の放送の締めくくりであり、また次回への橋渡しでもある。「魔美」でも、「あなたのハートに、テレポート!」で終わる予告は毎回の楽しみの一つであり、ぜひもう一度観たいと思っていた。テレ朝チャンネルのシンエイアニメシアターでは魔美に限らず、全作品で予告はカットされていたが、たかだか月額600円のCS放送なのだから、本編が観られるだけでもよしとしていたのだ。だから、DVD-BOXが出ると知った時は、ようやく完全なアニメ「魔美」を再び観られると、本当に嬉しかった。まさか、上下巻合計の税込み定価12万円を超える商品が、番組の一部が欠けた不完全品だとは、思ってもいなかった。

 告知では、「素材の都合」となっているが、次回予告の素材を別に保管していたとして、はたしてそれがパイロットフィルムやノンテロップOP・EDなどよりも発掘困難なものなのか。素人考えだが、疑問だ思わざるを得ない。少なくとも、名古屋テレビでは1993年まで再放送されていて、この時はちゃんと予告が付いていた。
 これまで、いくつかのアニメDVD-BOXを買ってきて、そのほとんどが「魔美」以前に放映された作品だが、当然予告は入っているし、わざわざその事について触れられてもいない。ほとんどのアニメ会社・メーカーにとっては、予告も収録するのは当たり前の事なのだ。例外としては、「悟空の大冒険」には、予告の映像が残っていない回があるが、そのような場合でも最低限、音声だけでも収録しており、可能な限り現存する素材を収録しようとした意気込みが感じられる。
 1967年放映の「悟空の大冒険」ですら、ここまでやっているのに、1987年スタートの「魔美」で予告映像が紛失しているとは考えられない。そもそも、これまで発売された1980年代後半作品のDVD-BOXで、どうしても予告が付けられなかった作品は存在するのだろうか。寡聞にして私は知らないので、もしあるのならば、ぜひご教授頂きたい。

 残念だが、今回の事で、魔美DVDを買う気は無くなった。本編だけなら、多少画質が悪くてロゴが入っていても、テレ朝チャンネルの録画で十分だ。それに、先にも書いたが、客を馬鹿にした態度が気に入らないし、このような内容で売れてしまっては、未来永劫シンエイ藤子アニメが完全な形でソフト化される事はないだろう。そんな訳で、予約はキャンセルした。
 今更どうしようもないが、こんな事になるのなら名古屋テレビの再放送を全話録画保存しておくべきだった。とりあえず、サントラCDで予告の音楽だけでも聴いておこう。



(6/3追記)

 一日経って、若干冷静になった(と、思う)。ブログに書くだけで何も行動しないのはどうかと思い、また、あるばたいんさんに触発されたので、私もとりあえずフロンティアワークスにメールを出しておいた。効果のほどは分からないが、最低限の意思表示はしておくべきだろう。



(6/18更に追記)

 記事を書いてから今日までの間、水面下で色々と動きがある事は、私も聞き及んでいる。どうやら、次回予告のDVD収録に関しては、よい方向に動きそうだ。
 しかし、現時点で公式に販売側から何も発表がない以上、私からはこの件に関してコメントする事は出来ない。現時点では、情報として耳に入ってきてはいても、表に出せない事柄が多すぎるのだ。よって、当分は動きを見守りたいと思う。DVD制作スタッフの方々が、最大限に努力される事を期待したい。

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11 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (加嶋@アニ鳴館)
2006-06-03 10:05:41
90年代後半の作品ですが、「serial experiment lain」の廉価版BOXで次回予告が未収録というのを聞いたことがあります。

http://sonic64.com/2005-09-22.html

↑探してみた所、ここ以外にソースがなかったので、真偽は話半分かも知れません^^;

ただ、こちらは「廉価版」なので、やはり「魔美」とは次元が違うかも知れませんね。(1話単価は近かったりしますが)



ただ、「鉄腕アトム(1963)」では、現存しない話数の一部で残っている素材をもとに紙芝居形式で収録しました。

「かみなり坊やピッカリ★ビー」は、次回予告の原稿を毎日放送の資料を探し出して解説書に掲載しているとのこと。(現存分)



これらの関係者の努力と比べて、「エスパー魔美」では収録できない理由も明らかにされないのは、やはり不誠実という印象が強いですね。

強いて理由を考えるとすれば、放送素材とオリジナル素材を別に準備しており、オリジナル素材の方には予告が欠落している、という線でしょうか。(それでも、欠落があるなら補完するのがDVD-BOXの仕事ですが…)
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Unknown (TIGER MAX)
2006-06-03 21:31:55
今回、改めて当方録画保存してある魔美の

予告をチェックしたのですが、25.28.52.54.73.79.85.92.96.108.109.110.111.112話のみ保存されていませんでした。

何故、録りこぼしがあるか今となっては

思いだせません。

ただ、新番組予告は、4種類も録画してありました。「4月7日にテレポートVer」が3種で、

うちショートVerが1種とロングVerが2種。

「藤子不二雄ワイドへテレポートVer」が1種で、こちらはパイロットフィルムも使用されており、45秒ほどあります。

あと、魔美SPとして放送された映画「星空のダンシングドール」にテレビ用予告が存在します。あとSPの「マイエンジェル魔美ちゃん」には、冒頭に今日は2本立てと高畑さんと

おしゃべりするパートがありました。

10/20へ放送時間変更の予告も存在しますが、

こちらはドラえもんが他の作品についても

すべて担当しアナウンスしています。



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予告について (しお)
2006-06-03 22:06:48
4月下旬の時点で実は予告が付かない可能性があることは知っていました。4月上旬に発売日発表時にメールにて問い合わせをしたのですが、製作側にて確認を取るまでに時間がかかったとのことで、3週間ほど時が開きました。そのメールによると「素材自体の存在が確認できていないため、収録できない可能性が高い」とのことでした。ただ、不確定のため公表はしないで欲しいとのことで、公表はしていませんでした。後日再びメールを出したのですが(劇場版について)、これはすぐ返事が来ました。「検討します」との返事のみでした。

5月上旬に、予告の有無問わずサイトに情報を載せて欲しいとお願いをしたところ、6月2日にあの残念なお知らせが載ったのです。そして、同日にメールの返答が返り「意見を参考し、サイトにて情報を掲載いたしました」とのことでした。

ただ、こちらの返事によると「収録できる状態のものがなく収録することが出来なかった」とのことでした。一応、それらしいものは見つかったものの、DVDに収録するには適応しない素材だったとのことのようです。

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Unknown (TIGER MAX)
2006-06-03 22:14:26
追記です。

27話の予告は、3番組まとめての予告で

サブタイトルの文字のみとなっていました。
返信する
皆様コメントありがとうございます (おおはた)
2006-06-04 01:30:43


◆加嶋@アニ鳴館さん:

>90年代後半の作品ですが、「serial experiment lain」の廉価版BOXで次回予告が未収録というのを聞いたことがあります。



 リンク先を読ませて頂きました。

 「serial experiment lain」は、本放送当時見ていましたが、次回予告は主人公・玲音役の清水香里が登場する、一風変わった映像でした。あの予告も、ウェザーブレイク(EDフリップの一発ネタ)も収録されていないとは、勿体ないですね。

 この場合、予告に関しては廉価版でない方のDVD-BOXか、または単品販売のDVD、更に言えばLDなど予告の入った映像ソフトが色々存在するのですから、消費者に選択の余地があるという点で、「魔美」とは事情が異なると思います。

 しかし、予告無しDVDの実例はこれまで知りませんでしたので、勉強になりました。ありがとうございます。







>ただ、「鉄腕アトム(1963)」では、現存しない話数の一部で残っている素材をもとに紙芝居形式で収録しました。

>「かみなり坊やピッカリ★ビー」は、次回予告の原稿を毎日放送の資料を探し出して解説書に掲載しているとのこと。(現存分)



 「アトム」をはじめとした虫プロの手塚アニメDVD-BOXを初めとして、リスト制作委員会の関わっているDVDは、本気で現存する限りの素材を収録しようとする姿勢が見られて、大変頼もしく感じています。他にも、私の持っているDVDでは「デビルマン」は、キー局版(OP45秒、EDなし、予告15秒)と地方局版(OP1分半、ED・予告2分)の両方のフォーマットで収録されていると言うこだわりが嬉しいですね。私は再放送世代なので、キー局版の素っ気ない構成が非常に新鮮でした。



>強いて理由を考えるとすれば、放送素材とオリジナル素材を別に準備しており、オリジナル素材の方には予告が欠落している、という線でしょうか。(それでも、欠落があるなら補完するのがDVD-BOXの仕事ですが…)



 これで、もし第28話以降のOPが、テレ朝チャンネルと同じく、スタッフクレジットを入れ直した物だったら、もうどうしようもありませんね。原作者表記の変遷すら追えなくなっているわけですから。ただ、この状況だと、ありそうで怖いです。







◆TIGER MAXさん:。

>ただ、新番組予告は、4種類も録画してありました。「4月7日にテレポートVer」が3種で、

>うちショートVerが1種とロングVerが2種。

>「藤子不二雄ワイドへテレポートVer」が1種で、こちらはパイロットフィルムも使用されており、45秒ほどあります。



 本放送を録画されていたのですね。新番組予告が4種類も存在するとは、知りませんでした。

 シンエイ藤子アニメについては、1980年の「大晦日だよドラえもん」の頃から現在まで、スペシャルで放映されるたびにブリッジ新作画パートがありましたが、あれらも再放送の機会がありませんので、今になって、もっと積極的に保存しておくべきだったと悔やんでいます。「魔美」については、1993ねんまでは、当たり前のように繰り返し再放送されていましたから、まさかあれが地上波で最後の再放送となるとは夢にも思わず、録画していませんでした。こちらも、勿体ない事をしたと思っています。



 今回のDVDで、パイロットフィルムやノンテロップOP・EDは特典DVDで収録予定がありますが、TIGER MAXさんが挙げてくださったような各種映像がどうなるのかも、気になります。





◆しおさん:

>4 月下旬の時点で実は予告が付かない可能性があることは知っていました。4月上旬に発売日発表時にメールにて問い合わせをしたのですが、製作側にて確認を取るまでに時間がかかったとのことで、3週間ほど時が開きました。



 そうでしたか。私は5月に各話収録内容の告知があるまでは、予告は当然収録されると思っていましたので、メールでの問い合わせは考えませんでした。貴重な情報を、ありがとうございます。



>こちらの返事によると「収録できる状態のものがなく収録することが出来なかった」とのことでした。一応、それらしいものは見つかったものの、DVDに収録するには適応しない素材だったとのことのようです。



 映像としての状態が悪いと言う事なのでしょうね。個人的には、VHS3倍モードレベルでもいいので収録して欲しいです。それにしても、こうなると他作品の予告についても、心配になってしまいます。素材の管理体制に問題があるのだとしたら、将来「チンプイ」がDVD化されても「いいことあるよ!」を聞く事は出来ず、「プロゴルファー猿」の「また会おうぜ!」も以下同文となってしまいそうで、不安です。



 ともかく、とりあえず「魔美」DVDについては、しばらく今後の推移を見守りたいと思います。

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Unknown (ウリ坊主)
2006-08-07 10:17:08
>番組の一部が欠けた不完全品



>本編だけなら、多少画質が悪くてロゴが入っていても、テレ朝チャンネルの録画で十分だ。



スッゲ~極端な価値感っすネ
返信する
ウリ坊主さんへ (おおはた)
2006-08-16 00:09:23
> スッゲ~極端な価値感っすネ



 そうでしょうか。

 こちらの記事(↓)にも書きましたが、

http://blog.goo.ne.jp/hballoon/e/9807f286627948f014b1f592dda8f861



アニメ作品としての「エスパー魔美」は、次回予告の有無とは関係なく、いい作品だと思っております。



 そして、OP・本編・EDと言うフォーマットでならば、テレ朝チャンネルで既に全話放映されており、録画済みなので、問題なく作品を観る事が出来るわけです。

 だからこそ、純粋に作品を楽しむだけならテレ朝チャンネルで十分、そして、安くはない金額でDVD化するのであれば、予告の入った完全な状態にするべきだと思っったわけです。アニメDVDは予告無しが標準ならばともかく、普通は付いている物が入っていなければ「不完全」と言われて仕方がないと思いますが、いかがでしょう。

 この記事に文章として乱暴な部分もある事は、後から読み返して自覚しておりますが、この記事については書いた当時の気持ちをそのまま残しておきたくて、あえてほとんど手直しをしておりません。そのため、意図が伝わりにくくなった部分があるかもしれません。

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Unknown (火焔太鼓)
2006-12-30 14:27:23
ビデオの時代には、予告や途中の話のOP・EDカットはよくあったけど、ビデオ以上に中身のよいイメージのあるDVDになってもこんなことがあるんですね・・・。
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確かにビデオ時代は (おおはた)
2007-01-04 19:02:22
>ビデオの時代には、予告や途中の話のOP・EDカットはよくあったけど、ビデオ以上に中身のよいイメージのあるDVDになってもこんなことがあるんですね・・・。

 私は、ビデオ時代はレンタルでしか触れていませんでしたが、予告の有無以前に、OPやEDすら最初と最後にしか付いていない物も、結構ありました。大山ドラなどは、DVDでも同様ですが。
 しかし、LD-BOXやDVD-BOXでは、比較的新しめの作品でこのようなケースは聞いたことがありませんでしたので、ただただ驚き、呆れてしまいました。
 DVD-BOXは、明らかにコレクターズアイテムとしての性格を持っているのですから(意識しないで買う方もいらっしゃるでしょうけど)、最低限抑えるべき部分はしっかりして欲しいと思います。
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Unknown (ヒョーロク)
2007-03-02 19:27:51
>しかし、LD-BOXやDVD-BOXでは、比較的新しめの作品でこのようなケースは聞いたことがありませんでしたので、ただただ驚き、呆れてしまいました。

あんたが無知なだけでしょ。
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