はなバルーンblog

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「ゲゲゲBOX60's&70's」ついに到着

2006-12-06 23:47:14 | 水木しげる
 待ちに待っていた「ゲゲゲの鬼太郎」第1作・第2作のDVD-BOXセット「ゲゲゲBOX60's&70's」が、発売日の本日、とうとう届いた。発売が迫ったここ一週間ほどは、本当に毎日待ち遠しくて仕方がなかった。
 私は通販の配達時間帯を21時~23時に指定していたのだが、早く届いた場合を考えて、今日は会社も定時でさっさと仕事を終えて家に帰り、待ち構えていた。そうしたら、待っていた甲斐があり(?)20時前には届いた。


 さて、「ゲゲゲBOX60's&70's」の輸送箱は、先に発売された「ゲゲゲBOX80's」と、ほぼ同じサイズなので、かなり大きい。話数がほぼ同じだから、これは当然だ。中には、BOX本体と共に、2ボックスセット特典のフィギュアおよび、先着特典の駄菓子屋風ブロマイドも、ちゃんと入っている。

 とりあえず、特典は脇に置いておいて、さっそく第2作の「70's」のディスク1枚目から、再生してみた。画質は、特別きれいという事もないが、1970年代の作品と言う事を考えると、納得できるレベル。当たり前だが、今まで手元にあったCSや地上波再放送の録画よりは、ずっときれいだ。しかも、全話きちんとOP・本編・予告・EDが揃ったフォーマットで収録されており、文句の付けようがない。
 DVDを再生して第2作の第1話「妖怪復活」を観ながら、ブックレットを開いてみた。第3作のブックレットも充実していたが、今回はそれ以上だ。多くのスタッフへのインタビュー、各話の解説と原作紹介(非鬼太郎原作もフォロー)、グッズ紹介、そして巻末には各話のクレジットデータも掲載。今までに、アニメのDVD-BOXはいくつか購入したが、それらと比べた限りでは、最高に力の入った本だと思う。DVD-BOXを買わないと入手できないのがもったいないと思ったくらいだ。
 各話のクレジットデータでは、実際のEDでは表示されていない声優の役名も入っている点が、嬉しい。また、このデータのおかげで、割と頻繁にクレジットのミスが起こっていたと、知る事も出来た。以前から、第12話「やまたのおろち」で、呼子の声がどう聞いても富田耕生なのに、EDでは大竹宏と北川国彦の名前しか表示されておらず、不思議に思っていたのだが、これもミスによるものと判明して、すっきりした。
 なお、楽しみにしていた「新番組予告」は、普通の次回予告と全く同じ形式で、その点はちょっと肩すかしを食った気分だ。しかし、前番組を制作した虫プロまでこの予告探しに行ったのだから、その徹底した調査には頭が下がる。虫プロがきちんと素材を管理していた点も、運がよかった。ともかく、非常に貴重な映像には違いない。


 続いて、「60's」のディスク1枚目を再生。記念すべき第1話「おばけナイター」を、本日生まれて初めて、ようやく観る事が出来た。
 この「おばけナイター」は、制作話数としては第4話となるが、ちゃんと鬼太郎や目玉親父を紹介する場面があり、また鬼太郎が人間寄りの立場である事も描かれているので、第1話としても全く違和感はない。話数を入れ替えたせいか、こちらの「新番組予告」も、普通の予告と変わりはない。
 内容的には、大筋は原作通りであるものの、原作が短編であるせいか、百目の子供がゲスト出演したり、「牙ぐるい」が鬼太郎と対立する妖怪として描かれていたりと、意外とアレンジが多い。妖怪野球チームのほとんどのメンバーがオリジナル妖怪で、水木テイストが感じられない点は、ちょっと気になったところだ。
 白黒の第1作については、ほとんど未見なので、これからじっくりと楽しんでいきたい。

 そして、「60's」の付属ブックレットも、「70's」と同様の充実ぶり。個人的には、「幻のエンディング」と言われる「メキシコ・オリンピックマーチ」の調査記事が、特に興味深かった。この「オリンピック・マーチ」版EDは特典映像として収録されている。また、「60's」「70's」共に、細かいクレジットの違いまでがOPのバリエーションとして収録されており、現存する映像を出来るだけ本放送の形でDVD化しようとするスタッフの熱意が伺える。「本放送マニア」の私としては嬉しい限りだ。


 まずは、一通りの印象を書いたが、アニメ本編も、ブックレットも内容が非常に濃いので、とてもすぐに全部観られるような物ではない。時間をかけて、じっくりと味わっていきたい。特に、第1作に関しては、本編を観てからブックレットを読めば、より楽しめる事だろう。


 ところで、いわゆる「差別用語」のセリフカットが行われやしないかと、少し心配していたのだが、これは杞憂だった。「地相眼」で安男が地相眼にされる場面の、有名なセリフ「いつから日本人は集団発狂して…」をはじめとして、心当たりをいくつかチェックしたが、すべて元のまま収録されている。また、ブックレット巻末にもオリジナルを尊重する旨の断り書きがあるので、セリフカットは全くないと考えていいだろう。
 第1作にも、現在ではかなり強烈と思われる表現があると聞いているので、これらの場面を観るのが、今から楽しみだ。



(関連リンク)
「ゲゲゲの鬼太郎」DVD-BOX オフィシャル・サイト